JPS639217Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、超高圧ケーブル及びこの超高圧ケー
ブルを収納したケーブル冷却パイプ等を縦方向に
スネーク取りするケーブル等のスネーク取り機に
関するものである。

従来、ケーブル等を縦方向にスネーク取りする
ため油圧ジヤツキが用いられている。この油圧ジ
ヤツキはその上部にケーブル受けを有し、作業者
はケーブル受けにケーブル等を載せ油圧ジヤツキ
を所定のスネーク幅に合せて昇降していた。しか
し、この従来技術では、人力によつてスネーク取
りしていたので効率が悪い上に全スネークのスネ
ーク幅を均一にすることが難しかつた。また、従
来からハンガーレールに取付けた複数のケーブル
吊具でケーブルを吊架しながらケーブルをスネー
ク取りする方法が試みられている（例えば、特開
昭50−103694号公報参照）。しかし、この方法で
はハンガーレールを取付けたり、スネーク幅、ピ
ツチに合わせた長さの吊バンドを有する多数のケ
ーブル吊具を予め用意する必要があるためスネー
ク布設が煩雑で不経済であつた。他の従来技術で
はトラフをガイドとしてスネーク形成手段を走行
させて所定位置でケーブルを曲げ、次いでこのス
ネーク形成手段を再び走行させるようにしたもの
がある（特開昭56−98311号公報参照）。しかし、
この従来技術ではケーブルをスネーク取りする際
にトラフに大きな反力が作用し、トラフを損傷し
たり、装置が不本意に動いて所望のスネーク幅、
ピツチを有するスネーク布設をすることができな
い欠点があり、また上下多段積のケーブルをスネ
ークさせる場合高さ調節ができないので予め高さ
調節されたスネーク形成手段を別個に用意しトラ
フに取付け、スネーク布設作業を行なうので作業
性が低く不経済である欠点があつた。また、この
方法では１対の揺動体の各々にケーブルを挾持す
る２対のガイドコロを設けてケーブルをスネーク
させるので１回スネーク作業が終了すると、複数
のガイドコロを屈曲したケーブルに沿つて移動す
ることができないために次のスネーク作業に備え
てスネーク形成手段を走行させるためには一旦ス
ネーク形成手段をトラフから上方へ持ち上げなけ
ればならないので作業性が低い欠点があつた。

本考案の目的は、トラフに大きな反力をかける
ことがなく、従つてトラフを損傷することなく所
望のスネーク幅、ピツチでスネーク取りすること
ができ、且つ多段積ケーブルでも経済的にスネー
ク取りすることができ、またスネーク作業の移行
を簡単に行なうことができるケーブル等のスネー
ク取り機を提供することにある。

本考案の実施例を図面を参照して詳細にのべる
と、第１図乃至第３図は本考案に係るケーブル等
のスネーク取り機１０を示し、このスネーク取り
機１０は、布設されるべきケーブル１等に沿つて
床面３上に取付けられた１対のガイドレール１
２，１２′に沿つて走行するキヤスタ１４，１
４′を有する台車１６を備え、この台車にはステ
ー１８によつて上枠２０が取付けられており、こ
の上枠２０と台車１６の床との間には支柱２２が
回転自在に取付けられている。支柱２２には締付
ボルト２４によつて支柱上の任意の位置に固定す
ることができるスライダ２６が取付けられ、この
スライダ２６には一体に水平に延びる支持アーム
２８が設けられ、この支持アームはスネーク取り
すべき位置でケーブル取付金物２に固定される。
尚、符号２９は台車１６を走行するハンドルであ
る。

ケーブル受け３０は、第４図及び第５図に示す
ように、フレーム３２に取付けられ、このフレー
ム３２は、支柱２２に摺動自在に支持されてい
る。

フレーム３２を支柱２２に沿つて昇降する昇降
手段３６は、第５図に示すように、支柱２２に沿
つて取付けられたラツク３８とフレーム３２に取
付けられラツク３８に噛合うピニオン４０とフレ
ーム３２に取付けられピニオン４０を駆動するブ
レーキ付ギヤードモータ４２とから成つている。
従つて、モータ４２が駆動されると、ピニオン４
０がラツク３８に沿つて転動するのでフレーム３
２が支柱２２に沿つて昇降する。尚、第５図にお
いて符号４４はピニオン４０がラツク３８に適度
の圧力で噛合うように規制するストツパローラで
ある。昇降手段３６は、第７図に示すように、フ
レーム３２の上下に取付けられた２つのリミツト
スイツチ４６，４６′を更に備え、これらのリミ
ツトスイツチ４６，４６′はラツク３８に沿つて
取付けられたスケール４８に沿つて摺動し任意の
位置に固定することができる上下の作動片５０，
５０′に係合して動作してモータ４２の昇降方向
の運転を停止する。

台車１６が所定のスネーク取り位置に達した時
台車１６にブレーキをかけてその移動を停止する
ブレーキ手段５２が設けられている。このブレー
キ手段５２は、第４図及び第８図に示すように、
ブレーキハンドル５４を回すことによつて回転す
る駆動スプロケツト５６と、支柱２２の支持用ピ
ン２３′に螺合されたねじ筒５８に固着されねじ
筒５８を回転することにより上下動する従動スプ
ロケツト６０と、スプロケツト５６，６０間に掛
け渡されたチエーン６２とから成つていてハンド
ル５４を一方向に回すと、ねじ筒５８が下降即ち
下方に移動してガイドレール１２上に着座し台車
１６を固定する。尚第１図乃至第３図において符
号６４は制御盤を示し、また符号６６は隣のケー
ブル取付金物２に取付けられた手動式押下器であ
る。

次に本考案のスネーク取り機１０の使用状態を
のべると、先ず台車１６をスネーク取り位置まで
ハンドル２９で移動し、ブレーキ手段５２のハン
ドル５４を回して台車１６をその位置に固定し締
付ボルト２４を緩めて支持アーム２８を垂直調整
し再び締付ボルト２４を締めて支持アーム２８を
ケーブル取付金物２に固定する。台車１６の移動
時にはケーブル受け３０は第３図の点線で示す位
置にあるが、このケーブル受け３０はスネーク取
り位置で手で第３図の反時計方向に回してケーブ
ル１等の真下に位置させる。次いでスネーク幅及
びケーブル寸法に合せて上下の作動片５０，５
０′をスケール４８に沿つて所定目盛位置に固定
する。その後制御盤６４内の電源スイツチを入
れ、上昇ボタンを押すと、昇降手段３６のモータ
４２が回転しピニオン４０がラツク３８上を転動
してケーブル受け３０が上昇する。ケーブル１が
所定のスネーク幅まで上昇すると、上限リミツト
スイツチ４６が上限作動片５０に係合するのでモ
ータ４２の運転が停止する。従つて、ケーブル１
はケーブル取付金物２にクリート止めすることが
できる。その後制御盤６４内の下降ボタンを押し
てケーブル受け３０を下降し下限リミツトスイツ
チ４６′が下限作動片５０′に係合して下降が停止
した後、このケーブル受け３０を支柱２２を中心
に第３図の点線位置まで移動し、支持アーム２８
をケーブル取付金物２から取外し、ブレーキ手段
５２を解放して次のスネーク取り位置まで台車１
６を走行する。この位置で上記の動作が再び繰返
される。

本考案によれば、上記のように、垂直に固定さ
れた支柱に沿つてケーブル受けを昇降自在に取付
けてケーブルをスネーク取りするので１台の機械
で多段積ケーブルを容易にスネーク取りすること
ができ、またこのスネーク取り時に支柱は支持ア
ームを介してケーブル取付金物に固定されるので
ケーブルの反力をケーブル取付金物で受けること
になるためスネーク取りの際にトラフ等を損傷す
ることがなく、その上台車はスネーク取り位置で
ブレーキ掛けされて支持アームのケーブル取付金
物への固定と共に所定位置に固定されるので所望
のスネークピツチでスネーク取りすることができ
るから作業性が向上し、スネーク取り作業を経済
的に行なうことができ、またスネーク作業の終了
後次のスネーク作業に移行するには単に支柱に沿
つてケーブル受けを降ろせばよいので作業の移行
を簡単に行なうことができる実益がある。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案に係るケーブル等の
スネーク取り機の正面図、側面図、上面図、第４
図は本考案の要部の拡大正面図、第５図は昇降手
段の拡大正面図、第６図はケーブル受けの拡大上
面図、第７図は昇降手段の上限、下限を定める手
段の説明図、第８図はブレーキ手段の拡大断面図
である。 １……ケーブル、３……床面、１０……ケーブ
ル等のスネーク取り機、１４，１４′……キヤス
タ、１６……台車、２２……支柱、３０……ケー
ブル受け、３２……フレーム、３６……昇降手
段、５２……ブレーキ手段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 台車と、前記台車に取付けられ前記台車のスネ
   ーク取り位置で前記台車から下降して床面に着座
   し前記台車を床面に固定するブレーキ手段と、前
   記台車上に回転自在に支持され支柱に摺動自在に
   支持されたフレームに取付けられたケーブル受け
   と、前記フレームを前記支柱に沿つて昇降する昇
   降手段と、前記支柱をケーブル取付金物に固定す
   る支持アームとを備えたことを特徴とするケーブ
   ル等のスネーク取り機。