JPS639131Y2 - - Google Patents
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- JPS639131Y2 JPS639131Y2 JP1981106904U JP10690481U JPS639131Y2 JP S639131 Y2 JPS639131 Y2 JP S639131Y2 JP 1981106904 U JP1981106904 U JP 1981106904U JP 10690481 U JP10690481 U JP 10690481U JP S639131 Y2 JPS639131 Y2 JP S639131Y2
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Description
この考案は誘電体線路、表面波線路(イメージ
線路、インシユラ線路を含む)、誘電体充填およ
び/または内装金属導波管(以下これらを総称し
て伝送線路という)およびそれらの組合わせ構造
に関するものである。 ミリ波、サブミリ波、光領域の波は伝送線路に
よつて誘電体内モード、表面波モード、および導
波管モードのいずれか一つまたはこれらの任意の
組合わせとして伝送される。そしてこれら伝送線
路の一部(または全部)には上記波の伝送媒体と
して誘電体材料が使用されている。 即ち、伝送線路の波動エネルギーが伝搬する誘
電体としては従来、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリテトラフロロエチレン(四弗化エチレン
樹脂)などの気孔のすくないもの(技術用語とし
ては一般に充実体という)が使用され、そしてク
ラツド部分の誘電率の低い材料としては発泡剤に
よつて発泡させた独立気泡を有するポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどが使用されている。 しかし、発泡剤によつて発泡させた上記のプラ
スチツクは、その中に発泡剤が含まれているため
に誘電体損失が大きい、誘電率の制御が困難、誘
電体の境界部の発泡率が変化しやすい、発泡空孔
の径を波長の数分の1以下にするのが困難、材料
の成形がむずかしい、などの欠点があり、発泡材
料をクラツド部分に使用しても損失が大きく、従
つてこれを伝送線路の波動エネルギーの伝搬部分
として使用することは殆んど不可能であつた。 本考案者は、上記のような従来材料の欠点のな
い伝送線路用誘電体材料を得るべく種々検討した
結果、延伸多孔質四弗化エチレン樹脂テープに貫
通孔を設けた誘電体は誘電率及びtan δが小さ
く、しかも誘電率の制御が容易かつ均一であり、
また伝送線路に成形後、端末等を目的の形状およ
び誘電率によつて自由に調整でき、可撓性も大き
いなど伝送線路用誘電体として極めて適している
ことを見出し、この知見に基づいて本考案を完成
した。 即ち、本考案は、少なくとも一部に気孔率90パ
ーセント以下の延伸多孔質四弗化エチレン樹脂テ
ープに貫通孔を設けた誘電体を使用することを特
徴とする伝送線路である。 本考案で波動エネルギー伝送部の少なくとも一
部として使用する気孔率90パーセント以下の延伸
多孔質四弗化エチレン樹脂テープに貫通孔を設け
た誘電体は、次の様にして製造される。先ず、市
販の四弗化エチレン微粉末および/または四弗化
エチレン樹脂のエマルジヨンまたはデイスパージ
ヨン凝縮物に液状潤滑剤を四弗化エチレン樹脂と
液状潤滑剤の比率が重量比で約80:20になるよう
に混和する。ここで使用する液状潤滑剤として
は、四弗化エチレン樹脂の表面を濡らすことがで
き、そして327℃以下の温度において揮発あるい
は抽出により除去し得るものである。液状潤滑剤
の例としては、石油、ソルベントナフサなどの炭
化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素、各種アルコール、界面活性剤水溶液等が挙げ
られる。次に、四弗化エチレン樹脂と液状潤滑剤
の混和物は、適宜の圧力を加えて円筒状の予備成
形物に成形される。この予備成形物は次いでラム
押出し機のシリンダーに入れられ押出し機先端に
取付けたオリフイスから押出される。このオリフ
イスの断面はシリンダーの断面に比して狭くなつ
ており、またその形状も、円形、板状、筒状、な
どの任意の形状のものが使用され得る。四弗化エ
チレン樹脂混和物はこのオリフイスを通過する時
大きな剪断応力を受けて四弗化エチレン樹脂微粒
子の一部が長さ方向に引き伸ばされてからみ合
い、押出し成形物はそのためにある程度の強度を
持つたものとなる。シート状の成形物の場合には
更にカレンダー加工によつて圧延して強度、密度
を高めることができる。次に、液状潤滑剤を含む
押出成形物からその潤滑剤を除去し未焼結四弗化
エチレン樹脂成形品が得られる。 こうして得られる未焼結四弗化エチレン樹脂成
品の微細構造は出発四弗化エチレン樹脂微粉末の
非常に細かい球状粒子(直径約0.1ミクロン)が
押出しの際に剪断力を受けて押出し方向に再配列
され配向されたもの(フイブリル化された四弗化
エチレン樹脂)である。しかし、殆んどの四弗化
エチレン樹脂微粒子の形状は、押出し成形品の中
においても保存されており、本質的に球状であ
る。そしてこれらの球状の微粒子と配向されたフ
イブリルとの間には空隙が存在している。そして
未焼結四弗化エチレン樹脂成形品の物性は一般に
比重1.45〜1.8、比誘電率1.6〜1.9(測定周波数10G
Hz)、tanδ2×10-5〜1×10-4(測定周波数10G
Hz)、気孔率18%〜32%である。 上記成形品の誘電率tanδ、比重等はオリフイス
の設計(主に圧縮比reduction ratio)を調節す
ることによつて調節することができる。また上記
成形品を更に四弗化エチレン樹脂の融点である
327℃以上、例えば350〜380℃に加熱することに
よつても調節可能である。370℃以上の温度に加
熱焼成すると押出成形品をつくつている微粒子と
フイブリルは崩れて互いに集合し、そして粒子と
フイブリルの間の空隙は消失してゆき、完全に焼
成されると比重約2.2の空隙のない充実体となる。
但し、焼成の度合は四弗化エチレン樹脂の真比重
2.2になるまでは行なわず、たとえば比重にして
1.9程度までとしてもよい。 次に、上記のようにして得られた未焼結の四弗
化エチレン樹脂成形体を特公昭51−18991および
特開昭50−22881に記載された方法に従つて未焼
結状態において少なくとも一軸方向に1以上、
100倍程度まで延伸する。この延伸倍率の変化に
よつて四弗化エチレン樹脂成形物の比重、気孔
率、誘電率などは極めて広範囲に変化できる。従
つてこの変化によつて波動エネルギーの伝搬状態
を所望の通りに調節した伝送線路用誘電体が得ら
れる。次にこの延伸物を四弗化エチレン樹脂の融
点(327℃)以上の温度、好ましくは340〜380℃
特に360〜375℃の温度において約1〜15分焼結熱
固定するか、あるいは融点以下250℃以上程度の
温度で固定を行つてもよい。この延伸物の焼結お
よび/または熱固定の程度を適宜に変化させるこ
とによつても多孔質四弗化エチレン樹脂の誘電率
を調節することができ、このことは、延伸率を変
化させる工程と共に本考案伝送線路および/また
は接続部の特性、性能を調節するために用いられ
る重要な工程である。 こうして得られた多孔質四弗化エチレン樹脂材
料は、通常、気化率30〜90%、特に60〜80%、平
均孔径0.01〜50μ、通気量100〜5000c.c./分(長さ
2.54cmのチユーブの1psi圧下における概数)、水
漏れ圧力0.1〜1.5Kg/cm2であり、また延伸倍率と
密度、比誘電率(εr)、tanδの関係は下記の通り
である。
線路、インシユラ線路を含む)、誘電体充填およ
び/または内装金属導波管(以下これらを総称し
て伝送線路という)およびそれらの組合わせ構造
に関するものである。 ミリ波、サブミリ波、光領域の波は伝送線路に
よつて誘電体内モード、表面波モード、および導
波管モードのいずれか一つまたはこれらの任意の
組合わせとして伝送される。そしてこれら伝送線
路の一部(または全部)には上記波の伝送媒体と
して誘電体材料が使用されている。 即ち、伝送線路の波動エネルギーが伝搬する誘
電体としては従来、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリテトラフロロエチレン(四弗化エチレン
樹脂)などの気孔のすくないもの(技術用語とし
ては一般に充実体という)が使用され、そしてク
ラツド部分の誘電率の低い材料としては発泡剤に
よつて発泡させた独立気泡を有するポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどが使用されている。 しかし、発泡剤によつて発泡させた上記のプラ
スチツクは、その中に発泡剤が含まれているため
に誘電体損失が大きい、誘電率の制御が困難、誘
電体の境界部の発泡率が変化しやすい、発泡空孔
の径を波長の数分の1以下にするのが困難、材料
の成形がむずかしい、などの欠点があり、発泡材
料をクラツド部分に使用しても損失が大きく、従
つてこれを伝送線路の波動エネルギーの伝搬部分
として使用することは殆んど不可能であつた。 本考案者は、上記のような従来材料の欠点のな
い伝送線路用誘電体材料を得るべく種々検討した
結果、延伸多孔質四弗化エチレン樹脂テープに貫
通孔を設けた誘電体は誘電率及びtan δが小さ
く、しかも誘電率の制御が容易かつ均一であり、
また伝送線路に成形後、端末等を目的の形状およ
び誘電率によつて自由に調整でき、可撓性も大き
いなど伝送線路用誘電体として極めて適している
ことを見出し、この知見に基づいて本考案を完成
した。 即ち、本考案は、少なくとも一部に気孔率90パ
ーセント以下の延伸多孔質四弗化エチレン樹脂テ
ープに貫通孔を設けた誘電体を使用することを特
徴とする伝送線路である。 本考案で波動エネルギー伝送部の少なくとも一
部として使用する気孔率90パーセント以下の延伸
多孔質四弗化エチレン樹脂テープに貫通孔を設け
た誘電体は、次の様にして製造される。先ず、市
販の四弗化エチレン微粉末および/または四弗化
エチレン樹脂のエマルジヨンまたはデイスパージ
ヨン凝縮物に液状潤滑剤を四弗化エチレン樹脂と
液状潤滑剤の比率が重量比で約80:20になるよう
に混和する。ここで使用する液状潤滑剤として
は、四弗化エチレン樹脂の表面を濡らすことがで
き、そして327℃以下の温度において揮発あるい
は抽出により除去し得るものである。液状潤滑剤
の例としては、石油、ソルベントナフサなどの炭
化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素、各種アルコール、界面活性剤水溶液等が挙げ
られる。次に、四弗化エチレン樹脂と液状潤滑剤
の混和物は、適宜の圧力を加えて円筒状の予備成
形物に成形される。この予備成形物は次いでラム
押出し機のシリンダーに入れられ押出し機先端に
取付けたオリフイスから押出される。このオリフ
イスの断面はシリンダーの断面に比して狭くなつ
ており、またその形状も、円形、板状、筒状、な
どの任意の形状のものが使用され得る。四弗化エ
チレン樹脂混和物はこのオリフイスを通過する時
大きな剪断応力を受けて四弗化エチレン樹脂微粒
子の一部が長さ方向に引き伸ばされてからみ合
い、押出し成形物はそのためにある程度の強度を
持つたものとなる。シート状の成形物の場合には
更にカレンダー加工によつて圧延して強度、密度
を高めることができる。次に、液状潤滑剤を含む
押出成形物からその潤滑剤を除去し未焼結四弗化
エチレン樹脂成形品が得られる。 こうして得られる未焼結四弗化エチレン樹脂成
品の微細構造は出発四弗化エチレン樹脂微粉末の
非常に細かい球状粒子(直径約0.1ミクロン)が
押出しの際に剪断力を受けて押出し方向に再配列
され配向されたもの(フイブリル化された四弗化
エチレン樹脂)である。しかし、殆んどの四弗化
エチレン樹脂微粒子の形状は、押出し成形品の中
においても保存されており、本質的に球状であ
る。そしてこれらの球状の微粒子と配向されたフ
イブリルとの間には空隙が存在している。そして
未焼結四弗化エチレン樹脂成形品の物性は一般に
比重1.45〜1.8、比誘電率1.6〜1.9(測定周波数10G
Hz)、tanδ2×10-5〜1×10-4(測定周波数10G
Hz)、気孔率18%〜32%である。 上記成形品の誘電率tanδ、比重等はオリフイス
の設計(主に圧縮比reduction ratio)を調節す
ることによつて調節することができる。また上記
成形品を更に四弗化エチレン樹脂の融点である
327℃以上、例えば350〜380℃に加熱することに
よつても調節可能である。370℃以上の温度に加
熱焼成すると押出成形品をつくつている微粒子と
フイブリルは崩れて互いに集合し、そして粒子と
フイブリルの間の空隙は消失してゆき、完全に焼
成されると比重約2.2の空隙のない充実体となる。
但し、焼成の度合は四弗化エチレン樹脂の真比重
2.2になるまでは行なわず、たとえば比重にして
1.9程度までとしてもよい。 次に、上記のようにして得られた未焼結の四弗
化エチレン樹脂成形体を特公昭51−18991および
特開昭50−22881に記載された方法に従つて未焼
結状態において少なくとも一軸方向に1以上、
100倍程度まで延伸する。この延伸倍率の変化に
よつて四弗化エチレン樹脂成形物の比重、気孔
率、誘電率などは極めて広範囲に変化できる。従
つてこの変化によつて波動エネルギーの伝搬状態
を所望の通りに調節した伝送線路用誘電体が得ら
れる。次にこの延伸物を四弗化エチレン樹脂の融
点(327℃)以上の温度、好ましくは340〜380℃
特に360〜375℃の温度において約1〜15分焼結熱
固定するか、あるいは融点以下250℃以上程度の
温度で固定を行つてもよい。この延伸物の焼結お
よび/または熱固定の程度を適宜に変化させるこ
とによつても多孔質四弗化エチレン樹脂の誘電率
を調節することができ、このことは、延伸率を変
化させる工程と共に本考案伝送線路および/また
は接続部の特性、性能を調節するために用いられ
る重要な工程である。 こうして得られた多孔質四弗化エチレン樹脂材
料は、通常、気化率30〜90%、特に60〜80%、平
均孔径0.01〜50μ、通気量100〜5000c.c./分(長さ
2.54cmのチユーブの1psi圧下における概数)、水
漏れ圧力0.1〜1.5Kg/cm2であり、また延伸倍率と
密度、比誘電率(εr)、tanδの関係は下記の通り
である。
【表】
この考案によれば、上記のようにして得られた
焼成延伸多孔質四弗化エチレン樹脂テープ、不完
全焼成延伸多孔質四弗化エチレン樹脂テープ、未
焼成延伸多孔質四弗化エチレン樹脂テープ等に更
に多数の貫通孔を設けて更に誘電率を低下させる
とともに誘電率を調整する。このため貫通孔の
径、数等を選択し、貫通孔の専有率を高める等の
手段が選ばれる。 次に図によつてこの考案を更に詳細に説明す
る。 第1図においてコア材1の断面図が示されてい
る。このコア材は未焼結四弗化エチレン樹脂成形
品或いは未焼結四弗化エチレン樹脂テープの巻装
体等から形成される。このコア材1の外周には延
伸多孔化した四弗化エチレン樹脂テープ2に第2
図に示すように多数の貫通孔3を設けた誘電体を
巻装したクラツド材4を形成(第3図)し、最外
周にはたとえば塩化ビニール等の外被5を設け
る。 第4図はこの考案による他の実施例による伝送
線路の断面図を示す。図において、コア材10の
外周には貫通孔の専有率の小さな誘電体11、貫
通孔の専有率の中ぐらいの誘電体12、貫通孔の
専有率の大きな誘電体13が順次設けられ、径方
向に沿つて貫通孔の専有率を可変とし、内径側か
ら外径側に行くに従つて誘電率を小さくした例が
示されている。14は保護用の外被である。 以上のようにこの考案による伝送線路は、少な
くとも一部に厚みを管理生産して気孔率を90パー
セント以下とした延伸多孔質四弗化エチレン樹脂
テープを用い、これに貫通孔を明けて使用するも
のであるので、厚み方向のつぶれがなく安定した
特性の伝送線路が得られる他、誘電率が小さく低
損失の伝送線路となり、更に貫通孔の径や数の選
択或いは貫通孔を設けた後の少なくとも一方方向
への延伸等によつて誘電率の調整が簡単にできる
等の諸効果が得られ、製造上及び実用上の利益大
なるものがある。 尚、上記実施例においては本考案による貫通孔
を設けた誘電体をクラツド材として用いた場合を
示したが、この考案による貫通孔を設けた延伸多
孔質四弗化エチレン樹脂からなる誘電体をコア材
としても用いることもできる。また伝送線路の断
面形状は丸形に限定されるものではなくだ円など
種々の形状とすることができ、外側に金属を設け
てもよい。なお誘電体には充填材を混入してもよ
い。
焼成延伸多孔質四弗化エチレン樹脂テープ、不完
全焼成延伸多孔質四弗化エチレン樹脂テープ、未
焼成延伸多孔質四弗化エチレン樹脂テープ等に更
に多数の貫通孔を設けて更に誘電率を低下させる
とともに誘電率を調整する。このため貫通孔の
径、数等を選択し、貫通孔の専有率を高める等の
手段が選ばれる。 次に図によつてこの考案を更に詳細に説明す
る。 第1図においてコア材1の断面図が示されてい
る。このコア材は未焼結四弗化エチレン樹脂成形
品或いは未焼結四弗化エチレン樹脂テープの巻装
体等から形成される。このコア材1の外周には延
伸多孔化した四弗化エチレン樹脂テープ2に第2
図に示すように多数の貫通孔3を設けた誘電体を
巻装したクラツド材4を形成(第3図)し、最外
周にはたとえば塩化ビニール等の外被5を設け
る。 第4図はこの考案による他の実施例による伝送
線路の断面図を示す。図において、コア材10の
外周には貫通孔の専有率の小さな誘電体11、貫
通孔の専有率の中ぐらいの誘電体12、貫通孔の
専有率の大きな誘電体13が順次設けられ、径方
向に沿つて貫通孔の専有率を可変とし、内径側か
ら外径側に行くに従つて誘電率を小さくした例が
示されている。14は保護用の外被である。 以上のようにこの考案による伝送線路は、少な
くとも一部に厚みを管理生産して気孔率を90パー
セント以下とした延伸多孔質四弗化エチレン樹脂
テープを用い、これに貫通孔を明けて使用するも
のであるので、厚み方向のつぶれがなく安定した
特性の伝送線路が得られる他、誘電率が小さく低
損失の伝送線路となり、更に貫通孔の径や数の選
択或いは貫通孔を設けた後の少なくとも一方方向
への延伸等によつて誘電率の調整が簡単にできる
等の諸効果が得られ、製造上及び実用上の利益大
なるものがある。 尚、上記実施例においては本考案による貫通孔
を設けた誘電体をクラツド材として用いた場合を
示したが、この考案による貫通孔を設けた延伸多
孔質四弗化エチレン樹脂からなる誘電体をコア材
としても用いることもできる。また伝送線路の断
面形状は丸形に限定されるものではなくだ円など
種々の形状とすることができ、外側に金属を設け
てもよい。なお誘電体には充填材を混入してもよ
い。
第1図は伝送線路のコア材の横断面図、第2図
はこの考案による誘電体の実施例を示す平面図、
第3図及び第4図はそれぞれこの考案による伝送
線路の異なる実施例を示す横断面図である。 1:コア材、2:延伸多孔質四弗化エチレン樹
脂テープ、3:貫通孔、4:クラツド材、5:外
被、10:コア材、11,12,13:誘電体、
14:外被。
はこの考案による誘電体の実施例を示す平面図、
第3図及び第4図はそれぞれこの考案による伝送
線路の異なる実施例を示す横断面図である。 1:コア材、2:延伸多孔質四弗化エチレン樹
脂テープ、3:貫通孔、4:クラツド材、5:外
被、10:コア材、11,12,13:誘電体、
14:外被。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 少なくとも一部に気孔率90パーセント以下の
延伸多孔質四弗化エチレン樹脂テープに貫通孔
を設けた誘電体を使用したことを特徴とする伝
送線路。 (2) 実用新案登録請求の範囲第1項に記載の伝送
線路において、貫通孔を設けた気孔率90パーセ
ント以下の延伸多孔質四弗化エチレン樹脂テー
プはコア材の外周に巻装されるクラツド材とし
てなり前記テープの貫通孔の専有率は径方向に
沿つて可変であることを特徴とする伝送線路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10690481U JPS5813702U (ja) | 1981-07-17 | 1981-07-17 | 伝送線路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10690481U JPS5813702U (ja) | 1981-07-17 | 1981-07-17 | 伝送線路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5813702U JPS5813702U (ja) | 1983-01-28 |
JPS639131Y2 true JPS639131Y2 (ja) | 1988-03-18 |
Family
ID=29901360
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10690481U Granted JPS5813702U (ja) | 1981-07-17 | 1981-07-17 | 伝送線路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5813702U (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021167073A1 (ja) * | 2020-02-20 | 2021-08-26 | ダイキン工業株式会社 | 誘電体導波線路 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5624241A (en) * | 1979-07-31 | 1981-03-07 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Engine with vibration insulating device |
-
1981
- 1981-07-17 JP JP10690481U patent/JPS5813702U/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5624241A (en) * | 1979-07-31 | 1981-03-07 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Engine with vibration insulating device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5813702U (ja) | 1983-01-28 |
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