JPS6385752A - 電子写真感光体の製法 - Google Patents

電子写真感光体の製法

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JPS6385752A
JPS6385752A JP23226986A JP23226986A JPS6385752A JP S6385752 A JPS6385752 A JP S6385752A JP 23226986 A JP23226986 A JP 23226986A JP 23226986 A JP23226986 A JP 23226986A JP S6385752 A JPS6385752 A JP S6385752A
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gas
carrier
sic
film
transport layer
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JP23226986A
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Takao Kawamura
河村 孝夫
Naooki Miyamoto
宮本 直興
Kokichi Ishiki
石櫃 鴻吉
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は帯電能を向上させるのに伴って高速複写を可能
とした電子写真感光体の製法に関するものである。
(従来技術及びその問題点) 近年、電子写真感光体の進歩は目覚ましり、超高速複写
機やレーザービームプリンタなどの開発が活発に進めら
れており、これらの機器に用いられる感光体は長期間高
速で使用されるため、動作の安定性及び耐久性が要求さ
れている。この要求に対して水素化アモルファスシリコ
ンが耐熱性、耐摩耗性、無害公害並びに光感度特性等に
優れているという理由から注目されている。
かかるアモルファスシリコン(以下、a−Stと略す)
から成る電子写真感光体には第3図に示す通りの積層型
感光体が提案されている。
即ち、第3図によればアルミニウムなどの導電性基板(
1)上にa−Siキャリア注入阻止層(2) 、a−S
iキャリア発生層(3)及び表面保護層(4)を順次積
層しており、このキャリア注入阻止N(2)は基板(1
)からのキャリアの注入を阻止すると共に残留電位を低
下させるために形成されており、そして、表面保護層(
4)には高硬度な材料を用いて感光体の耐久性を高めて
いる。
ところが、このa−5i悪感光によれば、a−5iキャ
リア発生層(3)自体が有する暗抵抗率がIQIIΩ・
cam以下であり、これにより、この感光体の暗減衰率
が大きくなってそれ自体の帯電能を高めることが難しく
なり、その結果、この感光体を高速複写用に用いた場合
には光メモリ効果により先の画像が完全に除去されずに
残存し、次の画像形成に伴って先の画像が再び現れる(
ゴースト現象)という問題がある。
この問題を解決するために第1図に示すような機能分離
型感光体が提案されている。
即ち、第1図によれば、前述した如きキャリア注入阻止
層(2a)とキャリア発生N(3a)の間にキャリア輸
送層(5)を形成しており、そして、このキャリア輸送
層(5)は暗抵抗及びキャリア移動度のそれぞれが大き
い材料で形成し、これにより、表面電位及び光感度に優
れ且つ残留電位が小さい高性能な感光体が得られる。
このキャリア輸送層(5)については高抵抗且つ広いバ
ンドギャップ並びに半導体特性を具備した水素化アモル
ファスシリコンカーバイドを用いることが特開昭58−
192046号公報などに提案されている。
しかしながら、この公報に示された水素化アモルファス
シリコンカーバイド(以下、a−SiC:Hト略す)か
ら成るキャリア輸送層を形成するに当たっては、例えば
グロー放電分解法を用いる場合、反応圧力、高周波電力
などの様々な放電条件、原料ガスの種類、ガス流量等々
に起因して安定した特性をもつ高品質なa−SiC:H
膜を形成するのが難しく、そして、この膜自体水素化ア
モルファスシリコン(以下、a−5i:Hと略す)膜に
比べてダングリングボンドが生成し易い傾向にあり、こ
れにより、10■Ω・cm以上の暗抵抗率を有すると共
に高いキャリア移動度をもつa−SiC:H膜を得るの
が難しいという問題がある。
更にこのa−SiC:H膜を再現性よく安定した条件に
よって形成するために、暗抵抗率及びキャリア移動度の
両者の特性に共通してその特性評価ができる検知手段が
望まれている。
〔発明の目的〕
従って本発明は上記事情に鑑みて完成されたものであり
、その目的はa−SiC:Hキャリア輸送層の暗抵抗率
及びキャリア移動度を向上させて大きな帯電能をもつこ
とができた電子写真感光体の製法を提供することにある
本発明の他の目的は高速複写に適した電子写真感光体の
製法を提供することにある。
本発明の更に他の目的はa−3iC:)Iキャリア輸送
層を製作するに当たってその製造条件の設定が容易であ
ると共に再現性及び安定性に優れた電子写真感光体の製
法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明によれば、a−3iC生成用ガスを用いてグロー
放電分解法によりa−5iC:Hキャリア輸送層を形成
し、且つキャリア発生層を形成して成る機能分離型電子
写真感光体の製法において、このa−SiC生成用ガス
にアセチレン(czHz)及びシラン(SiH4)を用
いると共にこのガス組成比を0.05:1乃至3:1の
範囲内に設定し且つこれらのガス流量の合計量に対して
3倍以下の水素(H2)ガスを配合して赤外線吸収スペ
クトルの2860cm−’の吸収係数が1000以下と
なると共に2090cm−’の吸収係数が1000以上
となるキャリア輸送層を得ることを特徴とする電子写真
感光体の製法が提供される。
以下、本発明の詳細な説明する。
キャリア輸送層に用いられるa−3iC:H膜は、後述
するグロー放電分解法によって生成され、その放電条件
等によって暗抵抗率とキャリア移動度が鋭敏に作用を受
けており、これに対して本発明者等はこの原因を解明す
べく種々の実験を繰り返し行った結果、CとHの結合状
態並びにStとHの結合状態が前記特性に顕著に影響す
ることを知見した。
部ち、a−SiC:)l膜の赤外線吸収スペクトルを測
定するとC1(、結合及びCB、結合の伸縮モードを示
す吸収ピークが2860cm−’の波数に表われ、Si
n結合及びSiHg結合の伸縮モードを示す吸収ピーク
が2090cn+−’の波数に表われることを確認し、
そして、この2860cm−’の吸収係数が1000以
下であると共に2090cm−’の吸収係数が1000
以上、好適には2860c+s−1の吸収係数が500
以下であると共に2090c+s−’の吸収係数が10
00以上であればダングリングボンドが少なくなって大
きなキャリア移動度が得られることが判った。尚、本発
明にて表わす吸収係数の値は当業者が一般に用いている
c+w”を単位とする。
本発明の製法においては、赤外線吸収スペクトルのこの
両者の吸収係数値を所要の範囲内に設定するためにC*
Hxガスと5iHaガスの組成比並びにこれらの合計流
量値に対するH2ガスの流量を所定の範囲内に設定する
ことを特徴とするものである。
即ち、ctuzガスとSiH*ガスをグロー放電領域に
導入するに当たってこのガス組成比を0.05:1乃至
3:1の範囲内に、好適には0.05 : 1乃至1:
1、最適には0.1: 1乃至0.3=1の範囲内に設
定すればよ< 、0.05:1の比率から外れた場合に
は暗抵抗率が10IlΩ・C−以下となって電荷保持能
力が十分でなく、大きな帯電電位を得ることができなく
なり、l:lの比率から外れた場合には膜中のダングリ
ングボンドが増加してキャリア輸送能が低下すると共に
暗抵抗率がIQIIΩ・C11以下となる。また、H8
ガスはCtHgガス及びSiH*ガスの流量合計値に対
して3倍以下、好適には2倍以下に配合すればよく、こ
れから外れると膜中の水素が過剰となって感光体に要求
される電気的特性が劣化し、そして、成膜速度が小さく
なって10II+*以上の膜厚を有するキャリア輸送層
を形成するに当たって実用的でな(なる。
このようにして得られるa−SiC:Hキャリア輸送層
のSiとCの原子組成比は1:9乃至9:1の範囲内に
設定され、これによって暗抵抗率が1QflΩ・cm以
上となる。また、膜中の水素含有量はSiとCの原子組
成比と関連するが、膜中5乃至40原子χ、好適には1
0乃至30原子χの範囲内になるように設定される。
本発明によれば、上述した通りの製造条件によりキャリ
ア輸送層を生成するに当たっては、グロー放電用の高周
波電力、反応室内部のガス圧及び基板温度を次の通りに
設定するのがよい。
即ち、高周波電力は0.05乃至0.5W/cm”の範
囲に設定すればよ< 、0.05W/cn+”未満であ
ると成膜速度が小さくなり、0.5W/cm”を越える
とプラズマダメージによって膜質が低下してキャリア移
動度が小さくなる。また、ガス圧は0.1乃至2.0T
orrの範囲に設定すればよ< 、0.1Torr未満
であると成膜速度が小さくなり、2,0Torrを越え
ると放電が不安定と卒る。更に、基板温度はa−3t:
H膜の成膜形成に比べて30乃至80℃位高くするのが
よく、望ましくは200乃至400℃の範囲がよい。こ
の基板温度が200℃未満であれば、StとCのネット
ワーク化が阻害され、400℃を越えると水素の脱離が
著しくなって暗抵抗率が小さくなり、いずれもキャリア
輸送能力に劣る。
本発明の製法により得られるキャリア輸送層は第1図又
は第2図に示す通りの積層体の一部となる。
即ち、本発明の典型的な電子写真感光体には第1図に示
す通り基板(1)上にキャリア注入阻止層(2a)、キ
ャリア輸送層(5)、キャリア発生層(3a)及び表面
保護層(4)を順次積層した積層体、或いは第2図に示
す通り、第1図に示した積層体よりキャリア注入阻止層
(2a)を除いた積層体があり、そして、これらの積層
体に対してキャリア輸送層(5)とキャリア発生層(3
a)の積層順序を変えた積層体であってもよい、また、
キャリア発生層(3a)、キャリア注入阻止層(2a)
及び表面保護層(4)にはそれぞれ様々な材料を用いる
ことができる。
キャリア発生Ji(3a)にはそれ自体周知の光電変換
材料を用いることができ、例えばPVKなどの有機半導
体、Se、5e−Tease−^s、CdS、ZnS、
a−Si:H1a−3iC:H+a−5t:F+a−S
iC:Fなどの無機半導体がある。
キャリア注入阻止層(2a)はキャリア輸送層(5)へ
のキャリアの注入全阻止するために設けられており、例
えばポリイミド樹脂などの有機材料、5iOz+5iO
1A1xO++SiC+5isN*+a−3i+a−3
t:H+ a−3i:F。
a−3iC+ a−SiC:H,a−3iC:Pなどの
無機材料を用いて形成される。 Si系又はSiC系を
用いた場合には周期律表第ma族元素や第Va族元素を
50乃至5000pprsの範囲内で添加してキャリア
注入阻止を一段と高めることができる。そして、本発明
の電子写真感光体についてはa−SiC:Hキャリア輸
送層が十分に大きな暗抵抗率を得ることができるので、
このキャリア注入阻止層を必ず形成しなくてはならぬと
いうものではなく、本発明者等が繰り返し行った実験に
よれば、キャリア輸送層の暗抵抗率が1013Ω・cm
以上であればキャリア注入阻止層を形成しなくても電子
写真感光体として十分実用に供することができることを
見出した。
また、表面保護層にはそれ自体高絶縁性、高耐食性及び
高硬度特性を存するものであれば種々の材料を用いるこ
とができ、例えば前記のキャリア注入阻止層に用いたの
と同様な無機材料や有機材料を用いることができ、これ
により、感光体の耐久性及び耐環境性を高めることがで
きる。
更に本発明によれは、a−SiC膜又はa−SiC:H
膜をグロー放電分解法により形成するに当たってその原
料にSin#ガス及びCZH,ガスを用いれば大きい成
膜速度(約5乃至20μm/時)が得られる。従って、
この両者のガスを用いてキャリア注入阻止JiI(2a
)、キャリア輸送層(5)、キャリア発生N(3a)及
び表面保護層(4)をa−5iC膜又はa−SiC:H
膜により形成することにより同じ成膜装置を用いて連続
的に形成でき、且つその成膜時間を著しく小さくするこ
とができる。囚に5iHnガスとCHaガスを用いてa
−SiC膜やa−SiC:H膜を生成した場合その成膜
速度は約0.3乃至1μm/時である。
次に本発明の実施例に用いられる容量結合型グロー放電
分解装置を第4図により説明する。
図中、第1、第2、第3タンク(6) (7) (8)
には、それぞれSiH*+CzHz+Htガスが密封さ
れており、H2はキャリアーガスとしても用いられる。
これらのガスは対応する第1、第2、第3調整弁(9)
 (10) (11)を開放することにより放出され、
その流量がマスフローコントローラ(12) (13)
 (14)により制御され、第1、第2、第3タンク(
6) (7) (8)からのガスはメインパイプ(15
)へ送られる。尚、(16)は止め弁である。メインパ
イプ(15)を通じて流れるガスは反応管(17)へと
送り込まれるが、この反応管の内部には容量結合型放電
用電極(18)が設面されており、それに印加される高
周波電力は0.05乃至0.5W/cm”が、また周波
数は1乃至10MHzが適当である。反応管(17)の
内部には、アルミニウムから成る筒状の成膜用基板(1
9)が試料保持台(20)の上に載置されており、この
保持台(20)はモーター(21)により回転駆動され
るようになっており、そして、基板(19)は適当な加
熱手段により、200乃至400℃の温度に均一に加熱
される。更に、反応管(17)の内部はa−Si膜又は
a−SiC膜形成時に高度の真空状態(放電圧0.1乃
至2.0Torr )を必要とすることにより回転ポン
プ(22)と拡散ポンプ(23)のように連結されてい
る。
以上のように構成されたグロー放電分解装置において、
例えば、a−3iC膜を基板(19)上に形成する場合
には、第1及び第2調整弁(9) (10)を開放して
第1タンク(6)よりSiH4ガスを、第2タンク(7
)よりCzHtガスを、また第3調整弁(11)をも開
放して、第3タンク(8)よりI(zガスを放出する。
これらの放出量はマスフローコントローラ(12)(1
37(14)により規制されてメインパイプ(15)を
介して反応管(17)へと送り込まれる。そして、反応
管(17)の内部が0.1乃至2.0Torr程度の真
空状態、基板温度が200乃至400℃、容量型放電用
電極(18)の高周波電力が0.05乃至0.5W/c
m”、また周波数が1乃至10MHzに設定されている
ことに相俟ってグロー放電が起こり、ガスが分解してa
−3iC膜が基板上に高速で形成される。
但し、後述する実施例において、a−SiC:Hキャリ
ア輸送層の成膜速度、導電率及び赤外線吸収特性を測定
するに当たっては3X3cmの角形の平板を用意し、そ
して、前述のアルミニウム製筒状基板の周面を一部切り
欠いてこの切り欠き部に平板を設置し、この平板上にa
−SiC:H膜を生成する。
また、これら成膜速度、導電率及び赤外線吸収特性の測
定用平板にはそれぞれアルミニウム板、NESAガラス
板及び高抵抗単結晶シリコン板を用いる。
〔実施例〕
次に本発明の実施例を詳細に説明する。
(例1) 本例においては、a−5iC:Hキャリア輸送層をアル
ミニウム製平板に生成してCtHz及びSiH4のガス
組成比に対するa−3iC膜のSiとC原子組成比、並
びにその成膜速度を測定した。
即ち、第4図に示した容量結合型グロー放電分解装置を
用いて第1タンク(6)より5iHaガスを、第2タン
ク(7)よりCtHzガスをこれらの合計した流量が2
70secmになるように放出し、グロー放電分解法に
基いてa−SiC:H膜を形成し、これにより、ClN
g及びSin#のガス組成比に対する膜中のStとCの
原子組成比を測定したところ、第5図に示す通りの結果
が得られた。
第5図の横軸はガス組成比(CJz/5iHt + C
Jz)、縦軸は膜中のStとCの原子組成比を表してお
り、そして、・印は測定結果のプロットであり、aはそ
の特性曲線である。
また、この成膜に当たって、その成膜速度を測定したと
ころ、第6図に示す通りの結果が得られた。
第6図は膜中のSiとCの原子組成比(C/Si +C
)に対する成膜速度を示しており、O印は測定結果のプ
ロットであり、bはその特性曲線である。
次に、上記の導入ガスに加えて第3タンク(8)よりH
8ガスを200secm 、又は500sec+++放
出してガス組成比(CJz/Sin#+ CJz)に対
する膜中のSi+Cの原子組成比を求めたところ、第5
図に示した結果に比べて同じガス組成比であれば膜中の
炭素含有量が多くなる傾向にあることを見い出した。
このようにH2ガスを導入したことによって成膜速度を
測定したところ、第6図に示す通り、H2ガスが流量2
00sccm 、流量500scc+sの場合、それぞ
れの測定結果のプロットはΔ印及び0印となり、c、d
はそれぞれの特性曲線である。
また、ム印及び■印はそれぞれCtHaとSiH4の混
合ガス並びにCH4と5iHaの混合ガスを用いた場合
の成膜速度であり、e、fはそれぞれの特性曲線である
。これらの比較例はこの混合ガスの合計流量を270s
ecmにすると共にnzガスを無添加とし、基板温度を
300℃に、ガス圧をQ、5Torrに、放電電力を0
.4H/car”に設定して製作した。
第6図から明らかな通り、Htガスが無添加の場合、(
C/Si +C)比が太き(なるのに伴つて成膜速度が
増加する傾向にある。また、Hzガスの流量が200s
ecm、 500sec++と太き(なるのに伴って成
膜速度が小さくなる傾向にあるが、H2ガス流量が50
09ccmの場合であっても6μIlZ時以上の高速成
膜が得られる。これに対して、CzH2ガスやCH,ガ
スを用いると成膜速度が著しく小さくなることが判る。
(例2) 本例によれば、(例1)と同様の製造操作によってa−
SiC:Hキャリア輸送層をNESAガラス製平板に生
成してその層の導電率を測定したところ、第7図に示す
通りの結果が得られた。
第7図は膜中のSiとCの原子組成比(C/Si +C
)に対する導電率を表しており、O印、Δ印及び0印は
それぞれH2ガスが無添加、流120hccm、流量5
00sccraの場合のプロトであり、g、h、tはそ
れぞれの特性曲線である。
第7図から明らかな通り、(C/Si +C)比が0.
1乃至0.9の範囲内であればいずれも導電率が10−
19cm以上になることが判る。
(例3) ダイヤモンドバイトを用いた超精密旋盤により鏡面に仕
上げた基板用アルミニウム製ドラムを有機溶剤を用いた
超音波洗浄及び蒸気洗浄、次いで乾燥を行って清浄し、
第4図に示した容量結合型グロー放電分解装置の反応管
(17)内に設置した。
そして第1タンク(6)よりSi■オガスを、第2タン
ク(7)よりC,Hzガスをこれらの合計した流量が2
00secmになるように放出し、更にH2ガスを第3
タンク(8)より必要に応じて150sccm、 25
0sccm、 350sccm、500sccmの流量
で放出し、ガス圧を0.5Torrに、RF電力を0.
3W/cm”に設定して前述したグロー放電分解法に基
づいて厚み25μmのキャリア輸送層(5)を形成した
次いで、第2調整弁(10)を閉じて同様の操作により
5iHaガス及びH2ガスをそれぞれ200secm及
び250secmの流量で放出し、ガス圧を0.5To
rrに、RF電力を0.3W/co+2に設定して厚み
5μ霧のキャリア発生層(3a)を形成した。
然る後、第2調整弁(10)を開放すと共に第3tA整
弁(11)を閉じて5iHaガス及びCzHzガスをそ
れぞれ150secm及び101005eの流量で放出
し、ガス圧を0.3Torrに、RF電力を0.3W/
cm”に設定して厚み0.5μIの表面保護層を形成し
た。
かくして得られた感光体A乃至Hについて、表面電位、
半減露光量、残留電位及び画質を測定したところ、第1
表に示す通りの結果が得られた。
尚、上記電子写真特性は−5,6Kvのコロナ電圧を印
加して求めた。
また、表中、画質評価の◎印は画質コントラストが高く
て高速複写(50枚/分以上の複写)を行っても全くゴ
ースト現象が生じなく、O印は高速複写を行うと若干ゴ
ースト現象が発生するが、実用上何等支障がない程度で
あり、X印は残留電位が高くて白地のガブリが顕著に生
じて実用に適さない場合を示す。
本例においては感光体A乃至Hのそれぞれに対して設定
したa−3iC:Hキャリア輸送層の製作条件、即ち(
C/Si +C)比及びH2ガス流量を同じにして、(
例1)と同様の製造操作によってa−5iC:Hキャリ
ア輸送層だけをシリコン単結晶製平板上に生成して20
90ca+−’の波数及び2860cm−’の波数のそ
れぞれの赤外線吸収係数を測定しており、この結果は第
1表に示す通りである。
第1表から明らかな通り、感光体A乃至Fは実用に適し
た優れた感光体となり、高速複写用感光体として提供す
ることができ、特に感光体B及びCは光感度が高くて帯
電能にも優れているために高速複写を行っても全くゴー
スト現象が生じなかった。然るに、感光体G及びHはゴ
ースト現象が顕著になって実用に適さなかった。
本例によれば、感光体の優劣を決める評価手段としてキ
ャリア輸送層の赤外線吸収係数が所定の波数に対して所
定の範囲内の吸収係数を有しているという点にあり、第
1表より明らかにされる通り、その吸収係数が2090
cm−’の波数に対して1000以上であると共に28
60cm−’の波数に対して1000以下であれば本発
明の感光体が得られることが判る。
〔発明の効果〕
以上の通り、本発明の電子写真感光体の製法によれば、
機能分離型感光体として形成されるa−SiC:Hキャ
ア輸送層の暗抵抗率及びキャリア移動度を向上させるこ
とができ、これにより、感光体の暗減衰率が小さくなる
と共に帯電能を高めることができ、その結果、高速複写
に適した電子写真感光体が提供される。
また、本発明の製法によれば、キャリア注入阻止層を形
成しなくても十分に実用に成り得ており、そのためには
a−SiC:H膜をキャリア輸送層に用いると共にこの
層の暗抵抗率が10I3Ω・011以上あればよく、こ
れにより、この暗抵抗率の値を目安にしてキャリア注入
阻止層のない感光体を確実に製作でき、その結果、製造
歩留りが向上する。
更に本発明の製法によれば、SiH,ガス及びCttl
tガスを原料としたグロー放電分解法によってキャリア
注入阻止層、キャリア輸送層及び表面保護層を同一の成
膜装置を用いて連続的且つ高速に形成することができ、
これにより、製造効率を高めて製造コストを低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は機能分離型電子写真感光体の層構成を示す断面
図、第2図は本発明の実施例に用いられる機能分離型電
子写真感光体の層構成を示す断面図、第3図は一般的な
アモルファスシリコン感光体の層構成を示す断面図、第
4図は本発明の実施例に用いられる容量結合型グロー放
電分解装置の説明図、第5図はCzHgガスと5t)1
.ガスのガス組成比に対するSiC膜中のCとSiの原
子組成比を表す線図、第6図は感光体のキャリア輸送層
の成膜速度を表す線図、第7図は感光体のキャリア輸送
層の導電率を表す線図である。 1・・・基板 2.2a・・・キャリア注入阻止層 3.3a・・・キャリア発生層 4・・・表面保護層 5・・・キャリア輸送層 特許出願人  (663)京セラ株式会社同   河村
孝夫

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. アモルファスシリコンカーバイド生成用ガスを用いてグ
    ロー放電分解法により水素化アモルファスシリコンカー
    バイドから成るキャリア輸送層を形成し、且つキャリア
    発生層を形成して成る機能分離型電子写真感光体の製法
    において、前記アモルファスシリコンカーバイド生成用
    ガスにアセチレン及びシランを用いると共にこのガス組
    成比を0.05:1乃至3:1の範囲内に設定し且つこ
    れらのガス流量の合計量に対して3倍以下の水素ガスを
    配合して赤外線吸収スペクトルの2860cm^−^1
    の吸収係数が1000以下となると共に2090cm^
    −^1の吸収係数が1000以上となるキャリア輸送層
    を得ることを特徴とする電子写真感光体の製法。
JP23226986A 1986-09-30 1986-09-30 電子写真感光体の製法 Pending JPS6385752A (ja)

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