JPS638403A - シラン化合物変性重合体の製造法 - Google Patents

シラン化合物変性重合体の製造法

Info

Publication number
JPS638403A
JPS638403A JP15152586A JP15152586A JPS638403A JP S638403 A JPS638403 A JP S638403A JP 15152586 A JP15152586 A JP 15152586A JP 15152586 A JP15152586 A JP 15152586A JP S638403 A JPS638403 A JP S638403A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silane compound
group
polymer
modified polymer
hydrocarbon group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15152586A
Other languages
English (en)
Inventor
Iwakazu Hattori
岩和 服部
Noboru Shimada
嶋田 昇
Fumio Tsutsumi
堤 文雄
Mitsuhiko Sakakibara
満彦 榊原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Synthetic Rubber Co Ltd filed Critical Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority to JP15152586A priority Critical patent/JPS638403A/ja
Publication of JPS638403A publication Critical patent/JPS638403A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、リビングポリマーの活性基末端に特定のシラ
ン化合物を反応させたのち、さらにアルコールまたはア
ルコキサイドを反応させることによって得られ、シリカ
、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの白色充填剤
との親和性が高く、良好な引張特性および耐摩耗性を示
すシラン化合物変性重合体の製造法に関する。
〔従来の技術〕
従来、不活性有機溶媒中で有機アルカリ金属触媒を使用
して、共役ジエン化合物および/またはビニル芳香族化
合物を重合して得られる(共)重合体(以下、単に「重
合体」という)は、合成ゴムあるいは合成樹脂として汎
用されている。
しかしながら、この重合体にシリカや炭酸マグネシウム
などの白色充填剤を配合した加硫物は、引張強度が低い
ため、この引張強度を向上させる目的でさらに補強助剤
として多量のシランカフプリング剤やチタンカップリン
グ剤が用いられている。
このようなシランカフプリング剤などの補強助剤を用い
ずに、白色充填剤を用いる加硫物でも充分に高い引張特
性を有し、かつ製造プロセスも簡単な重合体を開発する
には、重合体中にシリカなどの充填剤と親和性の良好な
官能基を導入し、しかもこの官能基が重合体の製造時や
保管時には安定で、かつ加硫物製造時にシリカやフィラ
ーなどと相互作用することが必要である。
かかる観点から、シリカと親和性の高いシラン化合物に
よって変性された重合体として、例えば次にような先行
技術が提案されている。
すなわち、特公昭49−36957号公報(以下「先行
技術1」という)には、加工性改良を目的として、有機
リチウム化合物を触媒に用い単量体を重合して得られる
リチウム末端重合体に、少な(とも3個の反応性部位を
有する化合物、例えばシリコンテトラハライド、シリコ
ンテトラブロマイド、シリコンテトラアイオダイドなど
のシリコンテトラハライド、あるいはトリクロロメチル
シラン、トリクロロエチルシランなどのトリハロシラン
などを反応させることにより咳シラン化合物を中心にし
た技分かれ重合体を生成する方法が提案されている。し
かしながら、先行技術1によって得られた重合体は、咳
シラン化合物に結合しているハロゲン原子末端が全てリ
チウム末端重合体と反応して、ケイ素原子にはシリカと
反応性を有する官能基が残存しないため、シリカとの親
和性が低く、シリカを充填剤に用いた加硫物の引張強度
は不充分なものである。
また、特公昭52−5071号公報(以下「先行技術2
」という)には、有機リチウム触媒を用いて単量体を重
合する途中で、ハロゲン化アルキルシラン化合物、アル
コキシシラン化合物、ハロゲン化シラン化合物などのシ
ラン化合物よりなるカップリング剤を連続的に添加して
シラン化合物変性重合体を製造する方法が開示されてい
る。
しかしながら、この先行技術2で得られる重合体は、重
合反応終了時にはシラン化合物中のハロゲン原子やアル
コキシ基の殆どが重合体の活性末端と反応して消失する
ため、この重合体を用いてシリカなどを充填剤として組
成物を製造してもシリカとの親和性が低く、これを用い
た加硫物の引張強度は不充分なものである。
さらに、特開昭56−104906号公報(以下「先行
技術3」という)には、アルカリ金属または有機アルカ
リ金属を触媒として単量体を重合して得られるリビング
ポリマーの活性末端1個当たり1分子中に少なくとも2
個の加水分解性の官能基を有するシラン化合物を1分子
以上反応させてポリマー末端のみをシラン化合物で変性
した重合体が開示されている。しかしながら、この重合
体は、末端に加水分解性の官能基が付いていおり、しか
もその官能基量が多いため、容易に加水分解、縮合反応
を生起し、有機溶剤に不溶となる。
このため、製造工程で脱溶するときにスチーム凝固がで
きないという致命的な問題点を有する。
また、この重合体は、加水分解や、縮合反応を起こし易
いため、製造時や保存時もしくは加硫物を得るための配
合時に、既に多くのシリカとの親和性を有する官能基が
消失するため、シリカを用いた加硫物となしても充分に
高い引張強度特性を示さない。
本発明者らは、これらの先行技術の問題点に鑑み、先に
リビングポリマーに特定のシラン化合物を特定割合で反
応させて得られるシラン化合物変性重合体は、シリカな
どと反応可能な官能基を特定量有するため、シリカなど
の白色充填剤との親和性が高く、この加硫物は良好な引
張特性を示すことを見出した(特願昭61−71003
号明細書参照、以下「先行技術4」という))。しかし
ながら、本発明者らの提案した先行技術4では、リビン
グポリマーと特定のシラン化合物を反応させた場合、得
られる変性重合体をスチーム凝固させる際に未反応のシ
ラン化合物が加水分解され、その後縮合して物性の低下
をきたす場合があることが判明した。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、前記従来の技術的課題を背景になされたもの
で、従来のシランカップリング剤などの補強助剤を用い
ずに、シリカなどの白色充填剤を用いる加硫物において
も、充分に高い引張強度および耐摩耗性を持ち、しかも
通常の操作では実質的に加水分解せず、製造が容易なシ
ラン化合物変性重合体の製造法を提供することを目的と
する。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明らは、前記従来技術の問題点に鑑み鋭意検討した
結果、リビングポリマーに特定のシラン化合物を反応さ
せたのち、さらにアルコールまたはアルコキサイドと反
応させることによって得られるシラン化合物変性重合体
は、シリカなどと反応可能な官能基を有するため、シリ
カなどの白色充填剤との親和性が高く、この加硫物は良
好な引張特性と耐摩耗性を示すことを見出し、本発明に
到達したものである。
すなわち、本発明は、不活性有機溶媒中で有機アルカリ
金属触媒を用いて単量体を重合して得られるリビングポ
リマーの活性末端に、一般式(I)X、IS i  (
OR) −R’ a−−−−・・・・ (1)(式中、
Xは塩素原子、臭素原子または沃素原子であるハロゲン
原子、Rは炭素数1〜20の炭化水素基、R′はアルキ
ル基、アリール基、ビニル基またはハロゲン化アルキル
基を示し、mは1〜3の整数、nは1〜3の整数であり
、mとnの和は2〜4である。)で表されるシラン化合
物を反応させたのち、次いで一般式(II) MOR“         ・・・・・ (II)(式
中、Mは水素原子または周期律表第1a族のアルカリ金
属原子、R“は炭素数1〜20の炭化水素基を示す。)
で表されるアルコールまたはアルコキサイドを反応させ
ることを特徴とするシラン化合物変性重合体の製造法を
提供するものである。
本発明で使用される不活性有機溶媒としては、例えばペ
ンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、ベンゼ
ン、キシレン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジ゛エ
チルエーテルなどが用いられる。
また、この際、共重合する場合には、ランダム化剤であ
り、同時に単量体として共役ジエンを使用する場合に該
共役ジエンのミクロ構造の調節剤として、必要に応じて
ルイス塩基を用いることができ、このものとしては例え
ばジメトキシベンゼン、テトラヒドロフラン、ジメトキ
シエタン、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル、トリエチルアミ
ン、ピリジン、N−メチルモルホリン、N、N。
N’、N’−テトラメチルエチレンジアミン、1.2−
ジメトキシエタンなどのエーテル類および第3級アミン
類などを挙げることができる。
また、本発明に使用される有機アルカリ金属触媒として
は、n−ブチルリチウム、5ec−ブチルリチウム、t
−ブチルリチウム、1.4−ジリチオブタン、ブチルリ
チウムとジビニルベンゼンとの反応物などのアルキルリ
チウム、アルキレンジリチウム、フェニルリチウム、ス
チルベンジリチウム、ジイソプロペニルベンゼンジリチ
ウム、ナトリウムナフタレン、リチウムナフタレンなど
を挙げることができる。
本発明で使用される単量体としては、有機金属触媒を使
用してリビング重合できる単量体全てが含まれ、例えば
共役ジエン、ビニル芳香族化合物、ビニルピリジン、ア
クリロニトリル、メタアクリロニトリル、メチルメタア
クリレート、アクリル酸エステルなどを挙げることがで
きる。
このうち、共役ジエンおよび/またはビニル芳香族化合
物が、好ましい。
ここで、共役ジエンとしては、1.3−ブタジェン、2
.3−ジメチルブタジェン、イソプレン、クロロプレン
、1.3−ペンタジェン、ヘキサジエンなどが挙げられ
るが、他の単量体との共重合性の容易さから1,3−ブ
タジェンあるいはイソプレンが好ましい。
かかる共役ジエンは、1種単独で使用することも、また
2種以上を併用することもできる。
共役ジエンの繰り返し単位としては、主として次のよう
になる。
CHz  C= CHCHt−、 II  Ht (ただし、R1は水素原子、メチル基または塩素原子を
示す。) また、芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、
α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、0−メチル
スチレン、p−ブチルスチレン、ビニルナフタレンなど
が挙げられ、好ましくはスチレンである。かかる芳香族
ビニル化合物は、1種単独で使用することも、また2種
以上を併用することもできる。
芳香族ビニル化合物の繰り返し単位としては、主として
次のようになる。
−CH2CH−−CH2CH− (ただし、R2は水素原子、炭素数1〜10のアルキル
基、またはハロゲン原子を示す。)なお、共役ジエンと
芳香族ビニル化合物とを併用する場合の割合は、共役ジ
エン/芳香族ビニル化合物(モル比)=10010〜4
0/60、好ましくは9515〜55/45である。
本発明で使用されるリビングポリマーの重合方法は、重
合系を窒素置換した反応器内に、本発明で使用される不
活性有機溶媒、単量体および有機アルカリ金属触媒、さ
らに必要に応じてルイス塩基を一括仕込み、あるいは断
続的もしくは連続的に添加して重合を行う。    ゛ 重合温度は、通常、−120〜+150℃、好ましくは
一80〜+120℃、重合時間は、通常、5分間〜24
時間、好ましくは10分間〜10時間である。
重合温度は、前記温度範囲内で一定温度で反応させても
、また昇温もしくは断熱下で重合してもよい。また、重
合反応は、バッチ式でもあるいは連続式でもよい。
なお、溶媒中の単量体濃度は、通常、5〜50重量%、
好ましくは10〜35重量%である。
また、リビングポリマーを製造するために、有機アルカ
リ金属触媒およびリビングポリマーを失活させないため
に、重合系内にハロゲン化化合物、酸素、水あるいは炭
酸ガスなどの失活作用のある化合物の混入を極力なくす
ような配慮が必要である。
本発明により得られる変性重合体は、このようにして重
合系内で得られるリビングポリマーの活性末端に、特定
のシラン化合物を反応させ、さらにアルコールまたはア
ルコキサイドを反応させ、実質的に加水分解しないSi
−〇−R″結合、(および5i−0−R結合)(ココで
、R,R“は前記に同じ。)結合を有する変性重合体で
ある。
ここで、本発明のりピングポリマーと反応させるシラン
化合物は、1分子中にハロゲン原子とアルコキシ基を有
するシラン化合物であって、下記一般式(I)で表され
る。
X、lS i  (OR) 1lIR’ 4−II−・
・・・ (1,)(式中、Xは塩素原子、臭素原子また
は沃素原子であるハロゲン原子、Rは炭素数1〜20の
炭化水素基、R′は炭素数1〜20のアルキル基、了り
−ル基、ビニル基またはハロゲン化アルキル基を示し、
mは1〜3の整数、nは1〜3の整数であり、m(!:
nの和は2〜4である。)すなわち、本発明のシラン化
合物は、ハロゲン原子およびアルコキシ基を有するハロ
ゲン化アルコキシシラン化合物であり、このうちRとし
てはα位の炭素に炭素原子が3個結合した炭化水素基や
β位の炭素に炭素数が2個以上の炭化水素基の結合した
炭化水素基またはフェニル基もしくはトルイル基で示さ
れる芳香族炭化水素基が好ましい。
また、R′のうち、アルキル基としてはメチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、t−ブチル基などを、アリール
基としてはフェニル基、トルイル基、ナフチル基などを
、ハロゲン化アルキル基としてはクロロメチル基、ブロ
ムメチル基、ヨードメチル基、クロロエチル基を挙げる
ことができる。
前記一般式(I)において、nが1でmが1の場合はモ
ノハロゲン化ジアルキルモノアルコキシシラン、nが1
でmが2の場合にはモノハロゲン化モノアルキルジアル
コキシシラン、nが1でmが3の場合にはモノハロゲン
化トリアルコキシシラン、nが2でmが2の場合にはジ
ハロゲン化ジアルコキシシラン、nが2でmが1の場合
にはジハロゲン化モノアルキルモノアルコキシシラン、
nが3でmが1の場合にはトリハロゲン化モノアルコキ
シシランであり、いずれもリビングポリマーの活性末端
と反応性を有する化合物である。
特に、nが2でmが2であるジハロゲン化ジアルコキシ
シラン、nが2でmが1であるジハロゲン化モノアルキ
ルモノアルコキシシラン、あるいはnが3でmが1であ
るトリハロゲン化モノアルコキシシランは、リビングポ
リマーをカップリングし、さらに後記する一般式(II
)で表されるアルコールまたはアルコキサイドと反応さ
せることにより加工性を改良し、しかもシリカなどと親
和性の高い官能基を重合体に付与する観点から好ましい
本発明で使用される前記一般式(I)で表されるシラン
化合物の具体例としては、例えばトリエトキシモノクロ
ロシラン、トリーt−ブトキシモノクロロシラン、トリ
フエノキシモノクロロシラン、ジェトキシジクロロシラ
ン、ジ−t−ブトキシジクロロシラン、ジフェノキシジ
クロロシラン、ジトリルジクロロシラン、トリエトキシ
モツプロムシラン、トリーt−ブトキシモノブロムシラ
ン、トリフエノキシモノブロムシラン、ジェトキシジブ
ロムシラン、ジ−t−ブトキシジブロムシラン、ジフェ
ノキシジブロムシラン、トリエトキシモノヨードシラン
、トリーt−ブトキシモノヨードシラン、トリフエノキ
シモノヨードシラン、ジエトキシジョードシラン、ジ−
t−ブトキシンヨードシラン、ジフェノキシジョードシ
ラン、テトラ−(2−エチル−ヘキサノキシ)シラン、
エトキシトリクロロシラン、フエキシトリクロロシラン
、t−ブトキシトリクロロシラン、メトキシトリブロム
シラン、フェノキシトリヨードシラン、ビニルフェノキ
シジク・ロロシラン、ビニルエトキシジブロムシラン、
メチルフェノキシジクロロシラン、アリールフェノキシ
ジクロロシラン、了り−ルエトキシジブロムシランなど
を挙げることができる。
これらのシラン化合物のうち、nが2または3のシラン
化合物、この中でも、特にジェトキシジクロロシラン、
メチルフェノキシジクロロシラン、フェノキジトリクロ
ロシランが好ましい。
これらのシラン化合物は、1種単独でも、あるいは2種
以上を併用することもできる。
本発明は、前記リビングポリマーの活性末端に一般式(
1)で表されるシラン化合物を反応させるが、この際の
シラン化合物の使用量は、好ましくはりピングポリマー
の活性末端1個当たり、0.1〜5.0、好ましくは0
.2〜2. 0分子反応させて得られるものである。
本発明において、リビングポリマーの活性末端と官能基
を存するシラン化合物との反応は、リビングポリマーの
重合系の溶液中に該化合物を添加するか、あるいは該シ
ラン化合物を含む有機溶液中にリビングポリマーの溶液
を添加することにより実施される。
反応温度は、−120〜+150℃、好ましくは一80
〜+120℃であり、反応時間は1分〜5時間、好まし
くは5分間〜2時間である。
なお、シラン化合物のケイ素−ハロゲン原子結合は、反
応性が高く、他の官能基であるアルコキシ基に先行して
リビングポリマーと反応し、通常、重合体末端にはケイ
素−ハロゲン原子は残らない。
しかし、ハロゲン原子を多(含有するシラン化合物やケ
イ素−ハロゲン原子結合とケイ素−アルコキシ基結合の
反応性が類似した結合を有するシラン化合物を反応させ
ると、重合体にケイ素−ハロゲン原子結合が残り易く、
物性の改良効果を示す官能基であるアルコキシ基の割合
が少なくなり、加硫物性が低下する。
他方、このようなシラン化合物を多量にリビングポリマ
ーと反応させると、スチーム凝固時に未反応のケイ素−
ハロゲン原子結合を含むシラン化合物が容易に加水分解
され、ハロゲン化水素を発生し取り扱いも好ましくない
し、副反応のため加硫物性が低下する。
このため、前記反応が終了後、前記で得られたシラン化
合物変性重合体溶液中の未反応のケイ素−ハロゲン原子
結合を不活性化する目的で、次いで下記一般式(It)
で表されるアルコールあるいはアルコキサイドを反応さ
せる。
MOR’           ・・・・・ (I[)
(式中、Mは水素原子または周期律表第■族のアルカリ
金属原子、R“は炭素数1〜20の炭化水素基を示す。
) ここで、R″は、α位の炭素に炭素原子が3個結合した
炭化水素基やβ位の炭素に炭素数が2個以上の炭化水素
基の結合した炭化水素基またはフェニル基もしくはトル
イル基で示される芳香族炭化水素基が好ましい。
前記一般式(n)で表されるアルコールとしては、例え
ばメタノール、エタノール、i−プロピルアルコール、
n−ブタノール、5ec−ブタノール、t−ブタノール
、2−エチルヘキシルアルコール、ヘキシルアルコール
、ドデシルアルコール、フェノール、トルイルアルコー
ル、t−ブタノール、2−エチルヘキシルアルコール、
フェノールなどである。
また、前記一般式(n)で表されるアルコキサイドとし
ては、前記アルコールのリチウム、ナトリウム、カリウ
ムなどのアルカリ金属のアルコキサイドであり、好まし
くはフェノール、あるいはt−ブタノールのアルコキシ
基、具体的にはソジウムフエノキサイド、ボタシウムー
t−ブトキサイドである。
これらのアルコールあるいはアルコキサイドは、1種単
独で使用することも、また2種以上を併用することもで
きる。
これらのアルコールあるいはアルコキサイドの使用量は
特に限定されないが、好ましくは前記シラン化合物1モ
ルに対して1〜100倍モル、さらに好ましくは2〜5
0倍モルである。
リビングポリマーとシラン化合物との反応物である変性
重合体へのアルコールあるいはアルコキサイドの反応温
度は、−120〜+150℃、好ましくは一80〜+1
20℃であり、反応時間は、通常、5分〜24時間、好
ましくは10分間〜10時間である。
反応終了後、ポリマー溶液中にスチームを吹き込んで溶
媒を除去するか、あるいはメタノールなどの貧溶媒を加
えてシラン化合物変性重合体を凝固した後、熱ロールも
しくは減圧下で乾燥してシラン化合物変性重合体を得る
ことができる。
また、ポリマー溶液を直接減圧下で溶媒を除去してシラ
ン化合物変性重合体を得ることもできる。
なお、本発明のシラン化合物変性重合体の分子量は、広
い範囲にわたって変化させることができるが、そのムー
ニー粘度(ML+−4,100°C)は、通常、10〜
150、好ましくは10〜100の範囲であるとよい。
また、本発明により得られるシラン化合物変性重合体が
共重合体である場合には、リビングポリマーの構造に準
じてブロック共重合体あるいはランダム共重合体であっ
てもよい。
なお、本発明により得られるシラン化合物変性重合体は
、例えば赤外吸収スペクトルにより、5t−0−C結合
に起因する1、100cm−’付近の吸収、Si−〇−
φ結合に起因する1、250cm”’付近の吸収、ある
いは5i−C結合に起因する1、160CI!l−’付
近の吸収などにより、その構造を確認することができる
か(て、本発明により得られるシラン化合物変性重合体
は、単独または天然ゴム、シス−1,4ポリイソプレン
をはじめ、乳化重合スチレン−ブタジェン共重合体、溶
液重合スチレン−ブタジェン共重合体、低シス−1,4
ポリブタジエン、高シス−1,4ポリブタジエン、エチ
レンプロピレンジエン共重合体、クロロプレン、ハロゲ
ン化フチルゴム、NBRなどとブレンドし使用され、必
要ならば芳香族系、ナフテン系、パラフィン系などのオ
イルで油展し、次いでカーボンブランク、シリカ、炭酸
マグネシウム、炭酸カルシウム、ガラス繊維などの白色
充填剤、ステアリン酸、亜鉛華、老化防止剤、加硫促進
剤ならびに加硫剤などの通常の加硫ゴム配合剤を加え組
成物となすことができる。
なお、前記組成物中には、シラノール縮合剤として知ら
れているジブチル錫ジアセテート、ジプチル錫ジオクト
エート、ジブチル錫ラウレート、酢酸第一錫、オクタン
酸第−鉄、ナフテン酸鉛、カプリル酸亜鉛、2−エチル
ヘキサン鉄、ナフテン酸コバルト、チタン酸エステル、
キレート化合物を配合することもできる。
得られる組成物は、成形加工後、加硫を行い、トレッド
、アンダートレンド、サイドウオール、ビート部分など
のタイヤ用途を始め、ホース、ベルト、靴底、窓枠、シ
ール材、その他の工業用品などの用途に用いることがで
きる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例を挙げてさらに具体的に説明する
が、本発明はその要旨を越えない埋り以下の実施例に何
ら制約されるものではない。
なお、実施例中、部および%は、特に断らない限り重量
部および重量%を意味する。
また、実施例中の各種の測定は、下記の方法に拠った。
すなわち、リビングポリマーの活性末端とシラン化合物
の反応は、反応前後の共重合体のムーニー粘度の変化お
よび赤外吸収スペクトルの変化により確認した。
ムーニー粘度は、予熱1分、測定4分、温度100℃で
測定した。
ブタジェン部分のミクロ構造は、赤外吸収スペクトル法
(モレロ法)によって求めた。
スチレン含量は、699c11−’のフェニル基の吸収
に基づいた赤外吸収スペクトル法により、予め求めてお
いた検量線により測定した。
加硫物性は、JIS  K6301に従って測定した。
耐摩耗試験であるランボーン摩耗指数は、ランボーン摩
耗法により測定した。測定条件は、負荷荷重が4.5k
g、砥石の表面速度が100m/秒、試験片速度が13
0m/秒、スリップ率が30%、落砂量が20g/分、
また測定温度は室温とした。
ランボーン摩耗指数は、シリコン化合物未変性のスチレ
ン−ブタジェン共重合体を100として示した。数値の
大きいほど、耐摩耗性が良好である。
実施例■ 攪拌機、ジャケット付きの内容積51のオートクレーブ
を乾燥し、窒素置換した。このオートクレーブに、予め
精製、乾燥したシクロヘキサン2.500g、スチレン
100g、1.3−ブタジェン400gおよびテトラヒ
ドロフラン25gを導入した。次いで、オートクレーブ
内の温度を10℃にした後、毎分2回転で攪拌しながら
冷却水を止めてn−ブチルリチウム0.350gを添加
して30分間重合した。このポリマー溶液を一部取り出
してムーニー粘度(MLl、4.100”C)を測定し
たところ10以下であった。
次に、残りのポリマー溶液にジェトキシジクロロシラン
のシクロヘキサン溶液5.47mj!(濃度0.50モ
ル/l、n−ブチルリチウムに対するジェトキシジクロ
ロシランのモル比は、0.50に相当する)を加えたと
ころ、リビングアニオンの黄赤色が消失し、溶液粘度が
高くなった。さらに、50℃で30分間反応させた。
次いで、フェノールのシクロヘキサン溶液54.7mA
 (4度0.20モル/l、ジェトキシジクロロシラン
に対するフェノールのモル比は、4.0に相当する。)
を50℃に加温して加えた。
その後、50℃で1時間反応させ、所定時間後、2.6
−ジーt−ブチルフェノール(BHT)を重合体100
g当たり0.7g加え、スチームで脱溶後、100℃の
熱ロールで乾燥した。
重合体の収量は、はぼ定量的に得られた。以下の実施例
でも重合体収量は定量的であった。
この重合体は、テトラヒドロフランに溶解しても不溶分
はなかった。また、この変性重合体の赤外線吸収スペク
トルには、l100C11−’付近に5i−0−C結合
に基づく吸収と、1250cm−’にSi−○−φ結合
に基づく吸収が存在した。
このシラン化合物変性重合体を下記配合処方で加硫し、
物性を評価した。すなわち、145℃の熱ロールでポリ
マー、シリカ、DBTDL、ステアリン酸、酸化亜鉛を
予備混煉りし、その後50℃のロールで残りの配合剤を
混煉りした。この配合物を成形して、145℃でプレス
加硫した。
以下の実施例においても、全て同様の方法により加硫を
実施した。本実施例の結果を第1表に示す。
■皇処立            (部)ポリマー  
          100シリカ         
     40(日本シリカ■製、ニブシールVN3)
ステアリン酸            2酸化亜鉛  
            3老化防止剤;81ONA”
      1〃   TP”         0.
8加硫促進剤;Dリ         0. 6〃  
 DM′″4       1.2トリエタノールアミ
ン        1.5DBTDL“5      
     1.0合計             15
1.1*1)N−フェニル−N′−イソプロピル−p−
フェニレンジアミン *2)ソジウムジブチルジチオカーバメート*3)ジフ
ェニルグアニジン *4)ジベンゾチアジルジスルフィド *5)ジブチル錫ジラウレート 比較例1〜3 フェノールを使用しない以外、実施例1と同様にして重
合体を製造したく比較例1)。また、フェノールの代わ
りにステアリン酸(比較例2)、ジフェニルジスルフィ
ド(比較例3)を使用した以外は、実施例1と同様にて
重合体を製造した。
重合結果と得られた重合体の加硫物性を第1表に示す。
実施例1と比較例1〜3とから、引張強度やランボーン
摩耗指数の改良にフェノールが特異的に作用することが
分かる。
実施例2 実施例1のフェノールの代わりに等モル量のt−ブタノ
ールを使用した以外は、実施例1と同様にスチレン−ブ
タジェン共重合体の変性を行った。
重合結果と得られた重合体の加硫物性の結果を第1表に
示す。
実施例3 実施例1のジェトキシジクロロシランの代わりに、メチ
ルフェノキシジクロロシランを2倍モル量用い、フェノ
ールの代わりにソジウムフェキサイドを4倍モル量使用
した以外は、実施例1と同様にスチレン−ブタジェン共
重合体の変性を行った。重合結果と得られた重合体の加
硫物性を第1表に示す。
比較例4 実施例3のソジウムフエノキサイドを使用しない以外は
、実施例3と同様にスチレン−ブタジェン共重合体の変
性を行った。重合結果と得られた重合体の加硫物性を第
1表に示す。
実施例3と比較例4とから、シラン化合物変性重合体の
引張強度とランボーン摩耗指数の改良に対してソジウム
フエノキサイドが特異的なことが分かる。
実施例4 実施例1のジェトキシジクロロシランの代わりにフェノ
キジトリクロロシランを用い、フェノールの代わりにリ
チウム−2−エチルへキサイドを用いた以外は、実施例
1と同様にブタジェン重合体の変性を行った。重合結果
と得られた重合体の加硫物性の結果を第1表に示す。
(発明の効果〕 本発明は、不活性有機溶媒中で有機アルカリ金属を用い
て単量体を重合して得られるリビングポリマーに特定の
シラン化合物をカップリング反応させ、さらにアルコー
ルまたはアルコキサイドを反応させて、未反応のケイ素
−ハロゲン結合を5i−0−R″結合に交換することに
より、実質的に加水分解しない5t−0−R″結合を有
するシラン化合物変性重合体を製造する方法であり、得
られるシラン化合物変性重合体は、従来、高引張強度の
得られなかったシリカなどの白色充填剤の配合において
も高引張強度を示し、その結果、着色が可能な高引張強
度で良好な耐摩耗性を有する加硫物を提供することがで
きる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)不活性有機溶媒中で有機アルカリ金属触媒を用い
    て単量体を重合して得られるリビングポリマーの活性末
    端に、一般式( I ) X_nSi(OR)_mR′_4_−_m_−_n・・
    ・・( I )(式中、Xは塩素原子、臭素原子または沃
    素原子であるハロゲン原子、Rは炭素数1〜20の炭化
    水素基、R′はアルキル基、アリール基、ビニル基また
    はハロゲン化アルキル基を示し、mは1〜3の整数、n
    は1〜3の整数であり、mとnの和は2〜4である。)
    で表されるシラン化合物を反応させたのち、次いで一般
    式(II) MOR″・・・・(II) (式中、Mは水素原子または周期律表第 I a族のアル
    カリ金属原子、R″は炭素数1〜20の炭化水素基を示
    す。)で表されるアルコールまたはアルコキサイドを反
    応させることを特徴とするシラン化合物変性重合体の製
    造法。
  2. (2)単量体が共役ジエン化合物および/またはビニル
    芳香族化合物である特許請求の範囲第1項記載のシラン
    化合物変性重合体の製造法。
  3. (3)一般式( I )で表されるシラン化合物のnが2
    または3である特許請求の範囲第1項または第2項記載
    のシラン化合物変性重合体の製造方法。
  4. (4)一般式(II)で表されるアルコールまたはアルコ
    キサイドのR″がα位の炭素に炭素原子が3個結合した
    炭化水素基、β位の炭素に炭素原子が2個以上の炭化水
    素基が結合した炭化水素基、またはフェニル基もしくは
    トルイル基で示される芳香族炭化水素基である特許請求
    の範囲第1項、第2項または第3項記載のシラン化合物
    変性重合体の製造法。
JP15152586A 1986-06-30 1986-06-30 シラン化合物変性重合体の製造法 Pending JPS638403A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15152586A JPS638403A (ja) 1986-06-30 1986-06-30 シラン化合物変性重合体の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15152586A JPS638403A (ja) 1986-06-30 1986-06-30 シラン化合物変性重合体の製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPS638403A true JPS638403A (ja) 1988-01-14

Family

ID=15520420

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15152586A Pending JPS638403A (ja) 1986-06-30 1986-06-30 シラン化合物変性重合体の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS638403A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003514960A (ja) * 1999-11-24 2003-04-22 株式会社ブリヂストン シロキサンで改質された重合体の熟成中の粘度増加を調節する方法
KR100449367B1 (ko) * 2001-11-06 2004-09-21 금호석유화학 주식회사 말단 변성된 디엔계 공중합체 및 이를 포함하는 타이어트레드용 고무 조성물
KR100466200B1 (ko) * 2002-09-02 2005-01-13 금호석유화학 주식회사 다가성 커플링제로 처리된 말단변성 스티렌-디엔블록공중합체
WO2016125596A1 (ja) * 2015-02-06 2016-08-11 株式会社ブリヂストン 変性共役ジエン系重合体及びそれを含むゴム組成物

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003514960A (ja) * 1999-11-24 2003-04-22 株式会社ブリヂストン シロキサンで改質された重合体の熟成中の粘度増加を調節する方法
KR100449367B1 (ko) * 2001-11-06 2004-09-21 금호석유화학 주식회사 말단 변성된 디엔계 공중합체 및 이를 포함하는 타이어트레드용 고무 조성물
KR100466200B1 (ko) * 2002-09-02 2005-01-13 금호석유화학 주식회사 다가성 커플링제로 처리된 말단변성 스티렌-디엔블록공중합체
WO2016125596A1 (ja) * 2015-02-06 2016-08-11 株式会社ブリヂストン 変性共役ジエン系重合体及びそれを含むゴム組成物
JPWO2016125596A1 (ja) * 2015-02-06 2017-11-16 株式会社ブリヂストン 変性共役ジエン系重合体及びそれを含むゴム組成物
US10640579B2 (en) 2015-02-06 2020-05-05 Bridgestone Corporation Modified conjugated diene-based polymer and rubber composition containing same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5827705B2 (ja) ゴム組成物及びタイヤ
JP4159993B2 (ja) 変性重合体の製造方法、その方法で得られた変性重合体及びゴム組成物
EP2283046B1 (en) Modified elastomeric polymers
JP5952560B2 (ja) 変性剤、該変性剤を用いた変性共役ジエン系重合体の製造方法及びその変性共役ジエン系重合体
EP2160414B1 (en) Polymers functionalized with halosilanes containing an amino group
US8053512B2 (en) Sulfide modified elastomeric polymers
JPS62227908A (ja) シラン化合物変性重合体の製造方法
JP2014098162A5 (ja)
JP2004513987A (ja) 新規な官能化剤を用いて製造した官能化高シス−1,4−ポリブタジエン
WO2009084667A1 (ja) タイヤ
WO2016162482A1 (en) Initiators for the copolymerisation of diene monomers and vinyl aromatic monomers
JPS63215701A (ja) シラン化合物変性ゴム状重合体の製造方法
JP5319108B2 (ja) ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ
JP4903968B2 (ja) 制御された粘度を有する鎖連成重合体アルコキサイド化合物
JP2011093989A (ja) タイヤ
JP6711954B2 (ja) 変性共役ジエン系重合体及びその製造方法
JP2007016240A (ja) ゴム状ポリマーのデンドリマー
JP2010260919A (ja) タイヤ
JP5512933B2 (ja) 変性共役ジエン系共重合体の製造方法、その方法により得られた変性共役ジエン系共重合体、ゴム組成物及びタイヤ
JPS638403A (ja) シラン化合物変性重合体の製造法
JP2009280805A (ja) タイヤ
JP2010270175A (ja) ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JPS63278912A (ja) シラン化合物変性重合体の製造方法
JP2010241982A (ja) タイヤ
JP2002080682A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物