JPS637361Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はアルミニウム箔圧延機におけるトリミ
ング装置に関する。

一般的なアルミニウム箔圧延について、第１図
に示す概略説明図により説明すると、先づ、アル
ミニウム箔圧延に先立つて通板作業を行なうので
あるが、アルミニウム板を巻戻機２から引出して
ブライドルロール７を経て圧延機１を通してから
ブライドルロール８を通して巻取機６へと通すの
である。この通板作業が終了してから圧延を開始
するのであるが、トリミングは通板作業時にオペ
レーターが、トリミング下ローラ４′を手により
回転させてトリミングを行なつたり、また、通板
作業時にトリミングを行なわず圧延状態において
トリミングを行なつていたのである。

しかしながら、通板作業時のオペレーターによ
りトリミングの下ローラー４′を回転させること
は大変困難な作業であり、かつ、オペレーターに
とつては危険な作業である。

また、通板作業時のトリミングを行なわず、圧
延状態になつてからトリミングを行なうのは、圧
延状態にまでトリミングしないことによる巻取つ
たコイルの端面が不揃であり外観美が損なわれる
のである。

本考案は上記したようにアルミニウム箔圧延に
おけるトリミングに際しての従来技術の欠点、問
題点について徹底的に究明してなされたもので、
通板作業と同時にトリミングが行なえ、圧延状態
になつたら通常の箔圧延を行なうことのできるア
ルミニウム箔圧延機におけるトリミング装置を提
供するものである。

本考案に係るアルミニウム箔圧延機におけるト
リミング装置の特徴とするところは、アルミニウ
ム箔圧延機のスタンド内の支柱に支えられたステ
イに左右に移動可能で自由回転する切刃を有する
トリミング上片が設けられ、このトリミング上刃
と接して支柱に取付けた軸受に軸支され両端にグ
ルーブが刻まれて自由回転するトリミング下ロー
ラーが設けられ、このトリミング下ローラーを通
板時にのみ回転させ、圧延状態ではトリミング下
ロールより離れる駆動ローラーがトリミング下ロ
ーラー下側部に設けられていることにある。

本考案に係るアルミニウム箔圧延機におけるト
リミング装置について図面に示す例により具体的
に説明する。

アルミニウム箔圧延機については第１図に概略
説明してあるが、第２図により第１図のトリミン
グ上刃４、トリミング下ローラ４′について詳細
に説明することにする。

即ち、第２図において、支柱１１，１１′上に
支えられたステイ１０の下部にあるガイド２４に
スライド可能に指針２３を有する支板１３′が取
付けられ、この支板１３′に支持杆１３が固定さ
れ、この支持杆１３の先端に自由回転するように
切刃１４′が取付けられている。そして、このト
リミング上刃１４′は支柱１３′を左右に移動させ
ることによつて、支柱１１，１１′に取付けた軸
受１１″，１１″に軸１６′，１６′が軸支されてい
る自由回転するトリミング下ローラー１６に刻ま
れている複数のグルーブ１５の何れかと合致する
ようにされ、所望のアルミニウム箔の幅となるよ
うに調整するのである。そして、ｌはアルミニウ
ム箔の最小幅のグルーブ１５の間隔で、Ｌは同じ
く最大の幅を示している。また、このトリミング
下ローラー１６の一端に、グルーブ１５の最大幅
の外側とこのローラー１６の端との間にくるよう
にシリンダー２０で上下動可能で、かつ、油圧モ
ーター１９により回転するローラー１７を設ける
のである。１８，２１は支持板で２２はシリンダ
ー先端金具を示す。

本考案に係るアルミニウム箔圧延機におけるト
リミング装置は、このような構成を有しているも
のであり、その実施態様について第１図，第２図
により説明すると、巻戻し機２より巻戻された圧
延されるべきアルミニウム板Ａをトリミング上刃
１４′と下ローラー１６との間に通す時には、シ
リンダー２０の作動によりローラー１７をトリミ
ング下ローラー１６に接して油圧モーター１９の
駆動により回転させるとトリミング下ローラー１
６が回転し、かつ、指針２３により箔の幅を調整
したトリミング上刃１４′が丁度トリミング下ロ
ーラー１６のグルーブ１５に接して回転している
ので、アルミニウム板Ａはトリミングされなが
ら、このトリミング上刃１４′と下ローラー１６
間を通過して圧延機１により圧延されてアルミニ
ウム箔となつてブライドルローラー８を通つて巻
取機６に巻取られていくのである。

そして、アルミニウム箔の圧延状態になると、
自動的にローラー１７をトリミング下ローラー１
６から離すのである。しかし、アルミニウム箔圧
延はトリミング下ローラー１６はアルミニウム箔
に張力が作用することにより、アルミニウム箔が
トリミング下ローラー１６を押し付けるような状
態となつてアルミニウム箔との摩擦力によつて回
転するので、トリミング下ローラー１６とトリミ
ング上刃１４′が接していることによりトリミン
グ上刃１４′はトリミング下ローラー１６の回転
に伴なつて回転し、従つて、巻戻し機２よりのア
ルミニウム材Ａは圧延前にトリミングされること
になる。

以上説明したように、本考案に係るアルミニウ
ム箔圧延機におけるトリミング装置は上記の構成
を有しているものであるから、通板作業時にオペ
レーターによりトリミングローラーを回転する必
要もなく、また、圧延状態になつてからトリミン
グする訳でないのでコイルの不揃いがなく、通板
作業的にトリミングを自動的に行なうことができ
る優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はアルミニウム箔圧延における概略説明
図、第２図は本考案に係るアルミニウム箔圧延機
におけるトリミング装置の概略正面図である。 １１……支柱、１０……ステイ、１３……支持
杆、１４′……上刃、１５……グルーブ、１６…
…トリミング下ローラー、１７……駆動ローラ
ー、１９……油圧モーター、２０……シリンダ
ー、１８，２１……支持板、２２……シリンダー
先端金具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アルミニウム箔圧延機のスタンド内の支柱に支
   えられたステイに左右に移動可能で自由回転する
   切刃を有するトリミング上刃が設けられ、このト
   リミング上刃と接して支柱に取付けた軸受に軸支
   され両端にグルーブが刻まれて自由回転するトリ
   ミング下ローラーが設けられ、このトリミング下
   ローラーを通板時にのみ回転させ、圧延状態では
   トリミング下ロールより離れる駆動ローラーがト
   リミング下ローラー下側部に設けられていること
   を特徴とするアルミニウム箔圧延機におけるトリ
   ミング装置。