JPS6372931A - ガスダンパステ− - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動車のバックドアやエンジンフード等の支持
に用いて好ましいガスダンパステーに関する。

（従来の技術〕 この種のガスダンパステーでは環境温度の変化でガス圧
が変化してステー反力が変化してしまうと、例えば環境
温度が低下した場合にはステー反力が低下してバックド
ア等の重量を支持できないと云う不具合や、バックドア
の操作感が環境温度によって相異すると云う不具合が生
しる。

そこで、この種のガスダンパステーでは環境温度の変化
によるステー反力の変化が少ない温度補償されたものが
考えられている。

倒木ば、第８図に示される米国特許第４５１３９５３号
に開示されたものでは、ピストンロッドｌＯに連結され
たピストン１２に対向して、他の室からガス室１４を分
離する分離ピストン１６を配設し、温度変化でこの分離
ピストン１６が移動されることでガス室１４の体積が増
減されて温度補償がなされるようになっている。分離ピ
ストン１６を温度変化で移動させる手段としては、分離
ピストン１６をコンロッド１８を介して案内ピストン２
０と連結するとともに、シリンダ２２に固定された仕切
壁２４で分離ピストン１６と案内ピストン２０との間の
空間をガス室２６と膨張室２８とに分離した構成として
いる。

これにより、膨張室２８に封入されている膨張媒体の温
度変化に伴う体積変化で、案内ピストン２０及びコンロ
ッド１８を介して分離ピストン１６が移動されて、ガス
室１４のガス圧が温度変化によって大幅に変化されない
ようになっている。

しかしながら、上記に開示されたものでは、シリンダ２
２が膨張媒体の体積変化を増幅して案内ピストン２０へ
伝えるようにした形状とされていることから、案内ピス
トン２０の受圧面積が小さなものとなっている。このた
め、膨張室２８の膨張媒体の圧力を高くしなければなら
ず、その結果この圧力はガス室１４のガス圧よりもさら
に高いものになってしまうことからシール性が問題とな
り、シリンダ２２には耐圧性能を向上するために肉厚を
厚くする等の対策が必要となってくる。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は上記に鑑み、シリンダ等の耐圧性能を格別向上
させることなく温度補償可能なガスダンパステーを提供
することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明に係るガスダンパステーでは、第１シリンダと、
第１シリンダの内部に同軸的に固定された第２シリンダ
と、第２シリンダに軸線方向へ摺動可能に嵌合されたピ
ストンと、ピストンに一端部が連結され他端部が第２シ
リンダ及び第１シリンダから抜け出されたピストンロッ
ドと、ピストンの反ピストンロッド連結側の面にガス圧
を作用させる第１ガス室と、温度変化に応じて体積が変
化するオイルが封入され第１フリーピストンの移動で容
積可変とされたオイル室と、第２フリーピストンの移動
で容積可変とされ第２フリーピストンが第１フリーピス
トンを押圧することでオイル室のオイル圧を昇圧する第
２ガス室と、を備えるとともに、オイル室又は第２ガス
室のいずれか一方が第２シリンダとの内周面とシリンダ
ロッドの外周面とピストンのシリンダロッド連結側の面
とで仕切られる空間を含むことを要旨としている。

（作　用〕 上記構成になる本発明では、ピストンには第１ガス室の
ガス圧が作用してピストンロッドを第１シリンダから抜
け出させる方向へ移動させようとする力が作用する。一
方、ピストンにはオイル室又は第２ガス室の流体圧が作
用してピストンロッドを前記とは逆方向へ移動させよう
とする前記力よりは小さな力が作用する。この力はオイ
ル室のオイルの環境温度の変化による体積変化に応じて
変化されて、環境温度の変化によるピストンロッドの反
力の変化が低減される。

〔実施例〕

第１図には本発明に係るガスダンパステー〇第１実施例
が示されている。

第１シリンダ３０は各部一様断面の円筒体で、左側端部
が側壁３０Ａで閉じられ、右側端部が中央部の透孔３２
を除いて側壁３０Ｂで閉じられている。側壁３０Ａには
、外方へ向けて突出し先端にボール３１が形成された取
付部３３が固設されている。第１シリンダ３０には内部
に第１シリンダ３０と同軸に、第１仕切仮３５及び第２
仕切仮３７を介して第２シリンダ３４が固設されている
。

第２シリンダ３４は小径部３４Ａと大径部３４Ｂとが形
成された段付形状の円筒体で、両端部が開放されている
。小径部３４Ａの先端部は側壁３０Ａに当接されて配置
されている。小径部３４Ａの先端部及び付根部の外周囲
には、小径の透孔４４及び透孔４６が夫々穿設されてい
る。

小径部３４Ａの内部には、ピストン３６が軸線方向へ摺
動可能に嵌合されている。ピストン３６の右側の端部３
６Ａにはピストンロッド３Ｂ、の左側の端部が連結され
ている。ピストンロッド３８は右方へ延びて第２シリン
ダ３４から抜け出され、さらに透孔３２を通って第１シ
リンダ３０から抜け出されている。ピストンロッド３８
の右側端部には、先端部にボール４０が形成された取付
部４２が連結されている。

また、小径部３４Ａには内部に透孔４６の近傍にピスト
ンストッパ４８が固設されている。ピストンストッパ４
８には第２図に示されるように、中央部に透孔５０が穿
設されており、この透孔５０にはピストンロッド３８の
挿通部５０Ａと透孔４６との連通部５０Ｂが形成されて
いる。ピストン３６は端面３６Ａがピストンストッパ４
８に当接して、それ以上の軸線方向摺動が阻止されるよ
うになっている。

大径部３４Ｂの内部には、第１フリーピストン５２が軸
線方向へ摺動可能に嵌合されている。また、この第１フ
リーピストン５２にはピストンロッド３８が軸線方向へ
摺動可能に嵌合されている。

第２仕切板３７より右方の第１シリンダ３０の内部には
、第２フリーピストン５４が軸線方向へ摺動可能に嵌合
されている。また、この第２フリーピストン５４にはピ
ストンロッド３８が軸線方向へ摺動可能に嵌合されてい
る。第１フリーピストン５２と第２フリーピストン５４
との間には、内方にピストンロッド３８が挿通された円
筒形の連結部材５６が配置されている。連結部材５６は
両端部が第１フリーピストン５２及び第２フリーピスト
ン５４に固定されているが、いずれか一方の端部のみを
固定しても良く、さらには、両端部とも固定しない態様
も実施可能である。第１シリンダ３０の右側端部には、
内部にシール部材５８が設けられており、シール部材５
８には中央孔部にピストンロッド３８が摺動可能に嵌合
されている。

第１シリンダ３０の周壁と側壁３０Ａと第１仕切板３５
とで囲まれた第２シリンダ３４の周囲の空間と、この空
間と透孔４４を介して連通し第２シリンダ３４の周壁と
第１シリンダ３０の側壁３０Ａとピストン３６の端面３
６Ｂとで囲まれた空間とは、第１ガス室６０とされ高圧
のガスが封入されている。

第１シリンダ３０の周壁と第１仕切板３５と第２仕切板
３７とで囲まれた第２シリンダ３４の周囲の空間と、こ
の空間と透孔４６を介して連通し第２シリンダ３４の周
壁とピストン３６の端面３６Ａと第１フリーピストン５
２の端面とで囲まれたピストンロッド３８の周囲の空間
とは、オイル室６２とされ、温度の上昇・下降に応じて
体積が増加・減少するオイルが封入されている。

第１シリンダ３０の周壁と第２フリーピストン５４の端
面とシール部材５８の端面とで囲まれたピストンロッド
３８の周囲の空間は、第２ガス室６４とされ高圧のガス
が封入されている。

、　　なお、図中符号６６は０リングである。

以上のように構成された本第１実施例に係るガスダンパ
ステーでは、ボール３１及びボール４０が夫々図示しな
い取付部材に形成されている球面状受部に揺動可能に嵌
合され、この取付部材を、例えば一方を車体に固定し、
他方をバックドアに固定することで、自動車のバックド
ア用ガスダンパステーとして用いることができる。

次に本実施例の作用を自動車のバックドアに取り付けた
状態で説明する。

ピストン３６には左側の端面３６Ｂに第１ガス室６０の
ガス圧が作用し、ピストン３６の断面積をＡｔ、第１ガ
ス室６０のガス圧をＰｉとすると、ピストン３６にはピ
ストン３６を右側に移動させようとする力Ｆ１＝ＰＩＸ
Ａｌが作用している。

一方、ピストン３６の右側の端面３６　Ａには、ピスト
ンロッド３８が接続された部分を除く部分にオイル室６
２のオイル圧が作用し、ピストンロッド３８の断面積を
Ａ２、オイル室６２のオイル圧をＰ２とすると、ピスト
ン３Ｇにはピストン３６を左側に移動させようとする力
Ｆ２＝Ｐ２（Ａ１−Ａ２）が作用している。なお、オイ
ル室６２のオイル圧Ｐ２は、第２ガス室６４のガス圧が
第２フリーピストン５４、連結部材５６及び第１フリー
ピストン５２を介してオイル室６２に作用することで発
生している。

力Ｆｌと力Ｆ２とは、第３Ｉ２Ｉに示されるように、−
３０℃から＋７０°Ｃの温度範囲では常にＦｌ＞Ｆ２と
なるように設定されている。従って、ピストン３６には
常にピストン３６を図面右側に移動させようとする力Ｆ
ｌ−Ｆ２が作用することとなり、この力がピストン３６
とともに移動されるピストンロッド３８の反力Ｆとなる
。

設計基準となる＋２０℃における作用で具体的に説明す
れば以下の通りとなる。

バックドアが完全に閉しられている４１では、ピストン
３６は図面左側の一方の移動限（第１図図示の状態）に
位置しており、この状態では第１ガス室６０の容積が最
小となることから、第１ガス室６０のガス圧１）　１は
最大となりカＦ１は最大の約１２７　ｋｇとなる。一方
、オイル室６２の容積が最大となることから、オイル室
６２のオイル圧Ｐ２は最小となり力Ｆ２は最小の約２７
　ｋｇとなる。

従って、ピストンロッド３８の反力Ｆは約１００ｋｇと
なっている。

この状態からバックドアが開放されると、ピストン３６
は図面右側へ向けて移動し、第１ガス室６０の容積は増
大し、ガス圧Ｐ１が低下して力Ｆ１は減小する。一方、
オイル室６２は容積が減小し、オイル圧Ｐ２が増加して
力Ｆ２は増大する。

従って、反力Ｆはバックドアの開放が進むにつれて徐々
に減少し、バックドアが全開された状態（ピストン３６
がピストンストッパ４８に当接した状態）では、約７３
ｋｇとなっている。

環境温度が＋２０℃を超える場合には、＋２０℃の場合
に比較して、第１ガス室６０及び第２ガス室６４のガス
が膨張し、オイル室６２のオイルも膨張する。従って、
力Ｆｌは増加するが、同時に力Ｆ２も増加するので、ピ
ストンロッド３８の反力Ｆは＋２０℃の場合とほとんど
変らない。力Ｆ２の増加は、オイルが膨張することで第
１フリーピストン５２が右側へ移動され、連結部材５６
を介して第２フリーピストン５４が右側へ移動されて第
２ガス室６４のガス圧が増大され、その結果、オイル室
６２のオイル圧が増加されるからである。

環境温度が＋２０℃に満たない場合には、前記＋２０℃
を超える場合とは逆の現象がおこり、その結果、ピスト
ンロッド３８の反力Ｆは＋２０℃の場合とほとんど変ら
ない。

このように本第１実施例では、第１フリーピストン５２
と第２フリーピストン５４の受圧面積比が適切に設定さ
れていて、第３図から明らかなように温度変化によるＦ
ｌ及びＦ２の変化率が近位していることから、環境温度
が変化してもピストンロッド３８の反力Ｆはほとんど変
化することがない。従って、寒冷地でバックドアを支持
することができなくなったり、環境温度の相異でバック
ドアの操作感が異なってしまったりと云うことがない。

また、本第１実施例ではピストン３６はオイル室６２中
のオイルを押圧して図面右側へ移動し、オイルは小径の
透孔４６を通過するので、移動の全域にわたって良好な
減衰効果を得ることができる。

第４図シニは本発明の第２実施例が示されている。

この第２実施例では、前記第１実施例のものと基本的に
同一形状の第１シリンダ３０の内部に固設される第２シ
リンダ３４は、第２ガス室６４の中間部−に配設された
第２シリンダ支持部材６７にかしめで固定される部分を
除いては各部一様断面の円筒体とされている。第２シリ
ンダ支持部材６７は第５図に詳細に示されるように、０
リング６６が介在されて、かしめで第１シリンダ３０に
固定されている。第２シリンダ支持部材６７には第２シ
リンダ支持部材６７で左右に仕切られた第２ガス室６４
を連通ずるオリフィス６９が穿設されている。第２シリ
ンダ３４の先端側壁には中央部に前記第１実施例の透孔
４４に相当する透孔６８が穿設されている。第１ガス室
６０とオイル室６２とを仕切る第１仕切板３５は第２シ
リンダ支持部材６７と同様の手段で第１シリンダ３０に
固定されているが、第２シリンダ３４とは固定されてお
らず、０リング６６によって第１ガス室６０とオイル室
６２とを密に仕切っている。

第１フリーピストン５２は第１フリーピストン案内部材
７０の本体部？ＯＡから延出しだ外筒部７ＯＢと内筒部
７０Ｃとの間に慴動可能に嵌合されている０本体部７０
Ａはオイル室６２の中間部で、第２シリンダ支持部材６
７と同様の手段で第１シリンダ３０に固定されている。

本体部？ＯＡには本体部７０Ａで仕切られた左右のオイ
ル室６２を連通ずるオリフィス７２が穿設されている。

第２フリーピストン５４は第１シリンダ３０に摺動可能
に嵌合されている。第２フリーピストン５４には棒状の
連結部材５６が連結されている。連結部材５６の先端部
は第２ガス室６４のガス圧で第１フリーピストン５２と
押圧当接されている。

第２ガス室６４は、第６図及び第７図に示されるように
第２シリンダ支持部材６７に形成された連通部７４を介
して第２シリンダ３４の周壁とピストン３６の端面３６
Ａとで囲まれたピストンロッド３８の周囲の空間に連続
している。

この第２実施例では、オイル室６２のオイル圧の代りに
第２ガス室６４のガス圧がピストン３６の端面３６Ａに
作用しており、このガス圧が力Ｆ２を発生することが前
記第１実施例と相異する。

しかしながら、基本的な作用は前記第１実施例と同様で
ある。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明に係るガスダンパステーでは
、環境温度の変化で第１ガス室の容積を変化させてピス
トンに作用するガス圧を変化させるのではなく、第１ガ
ス室のガス圧による力に対向する力を発生する流体圧を
環境温度に応じて変化させてピストンに作用させるよう
にしたので、シリンダ等の耐圧性能を格別向上させるこ
となく温度補償が可能であると云う効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るガスダンパステーの第１実施例を
示す断面図、第２図は第１図の■−■線矢視図、第３図
は第１実施例のピストンロッドの反力特性を示す線図、
第４図は第２実施例を示す断面図、第５図は第４図のｖ
部詳細図、第６図は第４図のＶｌ　−■線矢視図、第７
図は第４図の■−■線矢視図、第８図は従来例を示す断
面図である。 ３０・・・第１シリンダ、 ３４・・・第２シリンダ、 ３６・・・ピストン、 ３８・・・ピストンロッド、 ５２・・・第１フリーピストン、 ５４・・・第２フリーピストン、 ５６・・・連結部材、 ６０・・・第１ガス室、 ６２・・・オイル室、 ６４・・・第２ガス室。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）第１シリンダと、第１シリンダの内部に同軸的に
   固定された第２シリンダと、第２シリンダに軸線方向へ
   摺動可能に嵌合されたピストンと、ピストンに一端部が
   連結され他端部が第２シリンダ及び第１シリンダから抜
   け出されたピストンロッドと、ピストンの反ピストンロ
   ッド連結側の面にガス圧を作用させる第１ガス室と、温
   度変化に応じて体積が変化するオイルが封入され第１フ
   リーピストンの移動で容積可変とされたオイル室と、第
   ２フリーピストンの移動で容積可変とされ第２フリーピ
   ストンが第１フリーピストンを押圧することでオイル室
   のオイル圧を昇圧する第２ガス室と、を備えるとともに
   、オイル室又は第２ガス室のいずれか一方が第２シリン
   ダの内周面とシリンダロッドの外周面とピストンのシリ
   ンダロッド連結側の面とで仕切られる空間を含むことを
   特徴とするガスダンパステー。