JPS637279B2 - - Google Patents

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JPS637279B2
JPS637279B2 JP13548580A JP13548580A JPS637279B2 JP S637279 B2 JPS637279 B2 JP S637279B2 JP 13548580 A JP13548580 A JP 13548580A JP 13548580 A JP13548580 A JP 13548580A JP S637279 B2 JPS637279 B2 JP S637279B2
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JP
Japan
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vane
discharge
suction
chamber
ports
Prior art date
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JP13548580A
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English (en)
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JPS5759090A (en
Inventor
Takeshi Ooe
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Jidosha Kiki Co Ltd
Original Assignee
Jidosha Kiki Co Ltd
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Publication date
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Priority to US06/208,454 priority patent/US4421462A/en
Priority to GB8039426A priority patent/GB2065230B/en
Priority to DE3046377A priority patent/DE3046377C2/de
Publication of JPS5759090A publication Critical patent/JPS5759090A/ja
Publication of JPS637279B2 publication Critical patent/JPS637279B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はベーンポンプに関し、特にその吐出流
量を変化させることができる可変容量のベーンポ
ンプに関する。
従来、真円のロータと真円のカムリングとを備
えた圧力不平衡型のベーンポンプでは、ロータの
軸芯とカムリングの軸芯との偏心量を調整するこ
とにより容易に吐出流量を変化させることができ
るので、既に多くの構成の可変容量型ベーンポン
プが実用化されている。しかしながら、軸対称位
置に2つのポンプ部分を有する圧力平衡型のベー
ンポンプでは、ロータとカムリングとの相対位置
が固定されているので、これを可変容量型とする
のは必ずしも容易ではない。従来からそのような
試みが行なわれ、既にいくつかの圧力平衡型のベ
ーンポンプで可変容量型としたものが提案されて
いるが、従来のものは構造が複雑になり或いは大
型となつて高価なものになるという問題点があつ
た。
本発明はこのような点に鑑み、ロータとカムリ
ングとの相対位置を変位させることなく、しかも
極めて簡単な構成で吐出流量を可変とすることが
できるベーンポンプを提供するものである。
以下図示実施例について本発明を説明する。第
1図、第2図において、1はフロントボデイ1a
とリアボデイ1bとを衝合して構成したケーシン
グ、2はケーシング1内に組込んだベーンポンプ
であつて、ケーシング1内にはベーンポンプ2に
対する流体の吸込側となる低圧室3と吐出側とな
る高圧室4とが備えられている。ベーンポンプ2
は、周知のように駆動軸5によつて回転駆動され
るロータ6、ロータ6に形成した半径方向の溝内
に出没自在に嵌挿したベーン7、ロータ6および
ベーン7の両端部に当接するサイドプレート8と
9、および両プレート8,9間に位置しベーン7
外端の摺接を受ける環状のカムリング10とを備
えている。
上記両プレート8,9およびカムリング10に
は、フロントボデイ1aに駆動軸5と平行に配設
して固定した一対のピン11(第2図)が挿通さ
れ、これによつてそれぞれの回転方向の位置決め
が行なわれている。また両プレート8,9および
カムリング10はピン11の軸方向に変位可能で
あるとともに、駆動軸5にスプライン嵌合された
ロータ6もその駆動軸5の軸方向に変位可能とな
つており、これらプレート8,9、カムリング1
0、およびロータ6は高圧室4内に収納したばね
12によつて第1図右方向に附勢され、軸方向位
置の位置決めが行なわれている。
しかして上記ベーンポンプ2は、従来周知の圧
力平衝型のベーンポンプと同様に、ロータ6の軸
対称位置に2つのポンプ部分を有しているが、両
ポンプ部分は同一に構成されているので第1のポ
ンプ部分についてのみ説明し、第2のポンプ部分
については第1のポンプ部分の説明で用いたのと
同一の符号にAの符号を付してその説明を省略す
る。本実施例では、第1のポンプ部分はロータ6
の回転方向に、順に、第1、第2および第3の吐
出口13,14,15と、第1、第2および第3
の吸込口16,17,18とを備えており、上記
第1の吐出口13はサイドプレート9に穿設され
て常時高圧室4に連通し、また第3の吸込口18
はサイドプレート8に穿設されて常時低圧室3に
連通している。これに対し、それらの間に位置す
る第2、第3の吐出口14,15と第1、第2の
吸込口16,17とはそれぞれカムリング10に
半径方向に貫通して形成され、後に詳述するよう
に、両吐出口14,15は高圧室4に、また両吸
込口16,17は低圧室にそれぞれ連通可能とな
つている。そして各3つの吐出口と吸込口とは、
第1の吐出口13と第1の吸込口16、第2の吐
出口14と第2の吸込口17、および第3の吐出
口15と第3の吸込口18とがそれぞれ対として
組合わされ、各組のロータ6の回転方向間隔は、
各組の吐出口の回転方向前方縁部と吸込口の回転
方向後方縁部との間隔が、隣接した2枚のベーン
7間の間隔に実質的に一致するように設定してい
る。
さらに第1のポンプ部分と第2のポンプ部分と
の関係は、第3の吸込口18,18Aの回転方向
前方縁部と第1の吐出口13A,13の回転方向
後方縁部との間隔を上記2枚のベーン7間の間隔
に一致させている。そしてその位置に2枚のベー
ン7が位置したときに、そのベーン7間に形成さ
れるベーン室内の容積が最大となるように、また
第3の吐出口15と第3の吸込口18とに2枚の
ベーン7が位置したときにそのベーン室内の容積
が最少となるように上記カムリング10のカム曲
線を設定している。
上記カムリング10およびサイドプレート8の
外周はそれぞれ同一径の真円に形成して両部材の
外周に筒状の開閉部材19を回転自在に設け、こ
の開閉部材19に吐出通路20,20Aと吸込通
路21,21Aとを形成している。一対の吐出通
路20と吸込通路21とは第1のポンプ部分に対
して設け、他方の組は第2のポンプ部分に対して
設けてあり、それらの組は同一に構成されている
ので、一方の組についてのみ説明する。上記吐出
通路20は円筒状開閉部材19の内面に形成され
て高圧室4に連通し、一方、吸込通路21も開閉
部材19の内面に形成されているが、この通路2
1はサイドプレート8に形成した通路22を介し
て第3の吸込口18に、したがつて低圧室3に連
通している。上記吐出通路20は第2、第3の吐
出口14,15に同時に連通し得るように、また
吸込通路21は第1、第2の吸込口16,17に
同時に連通し得るようにその円周方向の幅を設定
しているが、両通路20,21の形成位置は、吐
出通路20が第2、第3の吐出口14,15に同
時に連通したときには吸込通路21が第1、第2
の吸込口16,17から外れてそれら吸込口1
6,17と低圧室3との連通を遮断し(第2図参
照)、また吐出通路20が第2の吐出口14のみ
と連通したときには吸込通路21が第2の吸込口
17とのみ連通し(第3図参照)、さらに吐出通
路20が第2、第3の吐出口14,15から外れ
てそれらと高圧室4との連通を遮断したときには
吸込通路21が第1、第2の吸込口16,17に
同時に連通し得るように(第4図参照)形成して
ある。
さらに、上記開閉部材19の外周部所要位置に
は係合突起23が突設され、この突起23の先端
は上記ケーシング1内に摺動自在に嵌合したスプ
ールバルブ24の溝25に係合させて、このスプ
ールバルブ24の進退位置に応じて上記開閉部材
19の回転角度位置を、したがつて上記吐出通路
20および吸込通路21と第2、第3の吐出口1
4,15および第1、第2の吸込口16,17と
の連通状態を切換えることができるように構成し
ている。上記スプールバルブ24の両端には室2
6,27を形成し、一方の室26内にはばね28
を収納してスプールバルブ24を非作動位置に保
持しており、その状態では吐出通路20は第2、
第3の吐出口14,15に連通してこれらを高圧
室4に連通させ、一方、吸込通路21は第1、第
2の吸込口16,17から外れてこれらと低圧室
3との連通を遮断している。
上記ケーシング1内には更に従来周知の流量制
御弁29を設けている。この流量制御弁29はス
プールバルブ30とこのスプールバルブ30の両
端に形成した室31,32とを備え、一方の室3
1は通路33を介して上記高圧室4に、他方の室
32は通路34および供給通路35を介して上記
高圧室4に連通している。この供給通路35は図
示しない流体機器に接続されてこれに圧力流体を
供給するもので、この供給通路35の途中には高
圧室4と通路34との間においてオリフイス36
を設け、また上記通路33の途中にもそのオリフ
イス36より流路面積の大きなオリフイス37を
設けている。さらに上記流量制御弁29は室31
と低圧室3と連通するバイパス通路38を備えて
おり、上記スプールバルブ30がばね39により
非作動位置に保持されているときにはそのバイパ
ス通路38は室31との連通が遮断されている。
そして上記オリフイス37より下流側に位置する
室31は通路40により前述のスプールバルブ2
4の一方の室26に連通され、また他方の室27
は、スプールバルブ24とこれを摺動自在に嵌合
した孔との間の間隙およびスプールバルブ24に
形成した内部通路41を介して高圧室4に連通し
ている。なお、42は低圧室3に連通する還流通
路で、上記図示しない流体機器からの流体はこれ
を介して上記低圧室3に戻される。
非作動状態では、上記開閉部材19およびスプ
ールバルブ24は第2図に示す位置に保持されて
いる。この状態からロータ6を矢印方向に回転駆
動させると、前述の記載から理解されるように、
隣接する2枚のベーン7間の容積はそのベーン室
が第1の吐出口13に連通する瞬間に最大とな
り、ここから減少を開始して第3の吸込口18に
連通する瞬間に最少となる。第2図の状態では、
ベーン室の容積が最大から最少に変化する間にそ
の室は少なくとも第1、第2、第3の吐出口1
3,14,15のいずれかを介して高圧室4に連
通し、一方、第1、第2の吸込口16,17は閉
鎖されて低圧室3に連通することがないので、ベ
ーン室の容積変動の全量が高圧室4に吐出される
こととなる。このときのポンプ回転数とベーンポ
ンプ2の吐出量との関係は第5図の直線Aで示さ
れる。
ロータ6の回転数が小さいうちは流量制御弁2
9のスプールバルブ30はバイパス通路38を閉
じており、ベーンポンプ2から吐出された圧力流
体の全量が供給通路35から図示しない流体機器
に供給される。そしてベーンポンプ2からの吐出
量が第5図の点イで示す設定量以上となると流量
制御弁29の作動により従来と同様にベーンポン
プ2からの吐出量の一部をバイパス通路38を介
して低圧室3側に還流させ、第5図の太線Qで示
すように、流体機器への給送流量を実質的に一定
に保つようになる。
上記流量制御弁29の作動はオリフイス36前
後の圧力差によるものであるが、流量制御弁29
が吐出流体の一部をバイパス通路38を介して低
圧室3に還流させるようになると、通路33内の
オリフイス37前後にも圧力差が生じるようにな
る。そしてその通路33を介する還流流量が増
大、つまりは全体の吐出量が増大して第5図のロ
点となると、オリフイス37前後の圧力差も大き
くなり、これによりスプールバルブ24が右行さ
れて開閉部材19を第2図の反時計方向に回転さ
せ、第3図に示す状態に切換える。
第3図の状態では、第3の吐出口15は閉鎖さ
れ、一方、第2の吸込口17が開放される。この
状態では、前述のベーン室はその容積が最少とな
る以前に第2の吸込口17、吸込通路21、サイ
ドプレート8の通路22および第3の吸込口18
を介して低圧室3に連通し、その第2の吸込口1
7と連通してから容積が最少となるまでの容積減
少分の流体を低圧室3に戻してしまうことになる
ので、高圧室4に吐出される流体量は第2図の場
合に比較して減少する。この状態におけるベーン
ポンプ2の回転数と吐出量との関係を第5図の直
線Bで示す。したがつて、上記ロの点においてベ
ーンポンプ2の吐出量が直線B上のハの点に減少
することになる。この吐出量の変動に伴なつてオ
リフイス36,37前後の圧力差に変動が生じる
が、やがて第3図の状態で安定するようになる。
さらにこの状態から吐出量が増大して直線B上
のニ点に至ると、開閉部材19が第4図の状態に
切換わる。この状態では第2、第3の吐出口1
4,15が閉鎖され、第1、第2の吸込口16,
17が開放されるので、上記ベーン室は第3図の
場合よりも多くの流体を低圧室3に戻すようにな
り、第5図の直線Cで示すように、ベーンポンプ
2の流量特性は一層小さなものとなる。
次に、第6図ないし第10図は本発明の他の実
施例を示したもので、本実施例と上述の第1実施
例との主要な相違点は、第1実施例においてはベ
ーン室の容積が最大から最少に減少する行程にお
いて、その減少行程の後期にベーン室内の流体を
低圧室に戻すように構成しているのに対し、減少
行程の前期にベーン室内の流体を低圧室に戻すよ
う構成している点、および開閉部材として円板の
一部を切欠いた形状の部材を用いる点である。
本実施例においては、ベーンポンプ102の吸
込側となる低圧室103と吐出側となる高圧室1
04とは共にリヤボデイ101b内に、すなわち
ベーンポンプ102の一側に形成され、両室10
3,104はリヤボデイ101bを一体に構成す
る隔壁143によつて区画されている。本実施例
においても上記ベーンポンプ102はロータ10
6の軸対称位置に2つのポンプ部分を有している
ので、第1実施例と同様にして第1のポンプ部分
について説明すると、本実施例では、ロータ10
6の回転方向に、順に、第1、第2および第3の
吸込口144,145,146と、第1、第2お
よび第3の吐出口147,148,149とを備
えており、これら吸込口および吐出口は全てサイ
ドプレート109に形成されて、各吸込口144
〜146は低圧室103に、各吐出口147〜1
49は高圧室104にそれぞれ連通している。
上述の吸込口と吐出口とは、第1の吸込口14
4と第1の吐出口147、第2の吸込口145と
第2の吐出口148、および第3の吸込口146
と第3の吐出口149とがそれぞれ対として組合
わされ、第1実施例と同様に、各組の回転方向間
隔を隣接した2枚のベーン107間の間隔に実質
的に一致するように設定している。また第1のポ
ンプ部分と第2のポンプ部分との関係は、第3の
吐出口149,149Aと第1の吸込口144
A,144との間隔を上記2枚のベーン107間
の間隔に一致させ、第1実施例とは逆に、その位
置に2枚のベーン107が位置したときにベーン
室内の容積が最少となるように設定し、また第1
の吸込口144と第1の吐出口147とに2枚の
ベーン107が位置したときにベーン室の容積が
最大となるように設定している。
さらに本実施例における開閉部材119は円板
の一部を切欠いた形状に形成し、サイドプレート
109の外側からその端面に摺接させている。こ
の開閉部材119は所定位置に2つの切欠部15
0,151を有し、かつ両切欠部150,151
の間の部分152,152Aが上記第2、第3の
吸込口145,146および第1、第2の吐出口
147,148に対する閉鎖部分として用いられ
る。上記閉鎖部分152は、第2、第3の吸込口
145,146を閉鎖したときには第1、第2の
吐出口147,148を開放し得るような間隔に
形成し、また閉鎖部分152Aも同様に構成して
いる。さらに、上記リヤボデイ101bと一体の
隔壁143は、基本的にはサイドプレート109
の端面に当接する接触面を有しているが、第7図
において開閉部材119と重合する部分153,
154はその開閉部材119の重さ分だけ削り取
られている。そして上記切欠部150,151は
それぞれの切欠部150,151の略中央部を半
径方向に、横切る隔壁143の一部によつてそれ
ぞれ2つの通路部分150a,150b,151
a,151bに区画形成し、一方の通路部分15
0aおよび151aを各ポンプ部分に対する吸込
通路として、他方の通路部分150b,151b
を吐出通路として利用している。
また、上記開閉部材119の軸部にはこれを回
動させるための駆動軸155を連結し、この駆動
軸155に、図示しないが上記スプールバルブ2
4に相当するような機構を連動している。この機
構として、例えばベーンポンプ102の回転数を
検出し、この回転数に応じてソレノイド等により
開閉部材119を第8図、第9図又は第10図の
状態に回動させるように構成した機構等を用いる
ことができる。なお、その他の構成は、実質的に
第1実施例と異なるところはなく、その実施例と
同一若しくは相当部分には同一番号に100を加え
た番号を附して示してある。
本実施例では、非作動状態並びにベーンポンプ
102の低速運動中は、開閉部材119は第7図
および第8図に示す位置に位置している。この状
態でロータ106が矢印方向に回転すると、2枚
のベーン107間の容積は、その間のベーン室が
第1の吐出口147に連通する瞬間に最大となり
(第8図参照)、ここから減少を開始して第2のポ
ンプ部における第1の吸込口144Aに連通する
瞬間に最少となる。そして第7図および第8図で
示す状態では、ベーン室の容積が最大から最少に
変化する間にその室は少なくとも第1、第2、第
3の吐出口147,148,149のいずれかを
介して高圧室104に連通しているので、全量が
高圧室104内に吐出されるようになる。
一方、開閉部材119が第9図の状態に切換ら
れると、上記第8図の状態で最大容積となつたベ
ーン室の容積がロータ106の回転に伴つて減少
を開始すると同時にそのベーン室内の流体を第2
の吸込口145を介して低圧室103に戻してし
まい、そのベーン室と第2の吸込口145との連
通が遮断された後に、ベーン室内の流体を第2、
第3の吐出口148,149を介して高圧室10
4に吐出するので、第8図の場合に比較して、吐
出量が減少する。したがつてこの作動と第1実施
例の作動とを比較すると、本実施例はベーン室の
容積減少行程の初期にベーン室内の流体の一部を
低圧室に戻すのに対し、第1実施例では後期にベ
ーン室内の流体の一部を低圧室に戻している。
さらに開閉部材119が第10図に示す状態に
切換えられれば、ベーンポンプ102の吐出量が
一層減少することは明白である。
第11図に示す第3実施例は、上記第6図ない
し第10図に示した第2実施例に対する変形例
で、第2実施例のものが1枚のサイドプレート1
09に全ての吸込口と吐出口とを設けたのに対
し、本実施例では吸込口と吐出口とを別のサイド
プレートに設けるようにしたものである。すなわ
ち、本実施例では一方のサイドプレート208に
各吸込口244,245,246および244
A,245A,246Aを、他方のサイドプレー
ト209に各吐出口247,248,249およ
び247A,248A,249Aを形成してい
る。そして各サイドプレート208,209の外
側にそれぞれ開閉部材219a,219bを設
け、サイドプレート208側の開閉部材219a
には第2実施例の吸込通路150a,151aに
相当する吸込通路250a,251aを、他方の
開閉部材219bには吐出通路250b,251
bを形成している。両開閉部材219a,219
bは、例えばそれぞれに形成した歯256a,2
56bと駆動軸257に一体に設けられて各歯に
噛合するピニオン258a,258bとにより一
体的に回動される。
本実施例における各吸込口や吐出口等の相互関
係位置は第2実施例のものと実質的に等しく、し
たがつて第2実施例と同様な作動を得ることがで
きることは明らかである。
さらに、第12図ないし第15図は本発明の第
4実施例を示したもので、本実施例では第1のポ
ンプ部分として、一方のサイドプレート308に
等間隔に9個の吸込口361〜369を形成し、
他方のサイドプレート309にそれら吸込口と同
一間隔で9個の吐出口371〜379を形成して
いる。図示実施例では、第14図に示すように、
カムリング310の楕円状カム曲線の短軸Sを基
準として、ロータ306の回転方向後方に4つの
吸込口361〜364が、前方に5つの吸込口3
65〜369が位置するように設定し、一方、吐
出口371〜379は、第4番目の吸込口364
の位置を基準としてこれと第1番目の吐出口37
1とのロータ306の回転方向間隔を隣接する2
枚のベーン307の間隔に一致させている。した
がつて第5番目の吸込口365と第2番目の吐出
口372との間隔もベーン間隔に一致し、同様
に、第6番目と第3番目、第7番目と第4番目、
第8番目と第5番目、第9番目と第6番目の各組
の吸込口と吐出口との間隔も上記ベーン間隔に一
致する。これら吸込口361〜369と吐出口3
71〜379は各サイドプレート308,309
の内面に半径方向外方に向かう溝として形成され
ている。
第2のポンプ部分も、第1のポンプ部分と同様
に軸対称位置に9個の吸込口361A〜369A
と吐出口371A〜379Aを有しているが、こ
のとき第1のポンプ部分と第2のポンプ部分との
関係は、一方のポンプ部分における第4番目の吐
出口374,374Aと他方のポンプ部分におけ
る第1番目の吸込口361A,361との間隔が
上記ベーン間隔に一致するように設定している。
上記サイドプレート308,309およびその
中間のカムリング310の外周は同一径の真円に
形成し、ここに筒状の開閉部材319を回転可能
に嵌装している。この開閉部材319はその内周
面に隣接した4つの吸込口と連通できる幅の吸込
通路320,320Aと隣接した4つの吐出口と
連通できる幅の吐出通路321,321Aとを備
え、上記吸込通路320,320Aは低圧室30
3に、吐出通路321,321Aは高圧室304
にそれぞれ常時連通している。そして合計4つの
吸込通路320,321,320A,321A間
のそれぞれの間隔は上記ベーン間隔に一致させ、
また開閉部材319は、例えば吸込通路320に
ついて言えば、これが第1番目から第4番目の吸
込口361〜364に同時に連通している状態
(第14図)から、第14図の時計方向回りで、
第5番目から第9番目の吸込口365〜369に
同時に連通している状態(第15図)までの間で
回動し得るようになつている。
第14図に示す状態、すなわち吸込通路320
が第1〜第4の吸込口361〜364に連通し、
かつ吐出通路321が第1〜第4の吐出口371
〜374に連通している状態では、ベーンポンプ
302の吐出量は殆んど零となる。すなわち、隣
接する2枚のベーン307間のベーン室が第1番
目の吸込口361に連通した瞬間には、前述した
ように第4番目と第5番目の吐出口364,36
5の間がカム曲線の短軸Sであるので、そのベー
ン室内の容積は減少する行程にあり、ベーン室内
の流体を吸込口361および吸込通路320を介
して低圧室303に吐出することになる。一方、
そのベーン室が第4番目の吸込口364から遮断
されるようになると、ベーン室を構成する2枚の
ベーン307のうち回転方向前方のベーンは既に
上記短軸Sをかなり越えており、したがつてベー
ン室内の容積は増大する行程となつている。つま
り、ベーン室内の容積は、そのベーン室が第1番
目の吸込口361に連通した瞬間から、第4番目
の吸込口364から遮断されるまでの間に、減少
行程から増大行程へと移行しており、したがつて
減少行程における容積減少分と増大行程における
容積増大分とが等しくなるようにしておけば、ベ
ーン室と低圧室303との間で実質的な流体の移
動が生じないこととなる。
次に、第4番目の吸込口364から遮断された
ベーン室は、次の瞬間には第1番目の吐出口37
1および吐出通路321を介して高圧室304に
連通する。このベーン室は、第4番目の吐出口3
74との連通が遮断されるまで高圧室304に連
通しているが、その間にベーン室内の容積は、上
記の場合とは逆に増大行程から減少行程へ変化す
るので、やはりベーン室と高圧室304間の実質
的な流体の移動が生じない。
そして第4番目の吐出口374との連通が遮断
されたベーン室は、第2のポンプ部分における第
1番目の吸込口361Aおよび吸込通路320A
を介して低圧室303に連通し、以後、第1のポ
ンプ部分と同一の作用が得られる。
上述の説明から理解されるように、開閉部材3
19をロータ306の回転方向に回動させて、吸
込通路320を介して低圧室303に連通するベ
ーン室の容積変化を減少分より増大分が大きくな
るようにすると同時に吐出通路321を介して高
圧室304に連通するベーン室の容積変化を増大
分より減少分が大きくなるようにすれば、ベーン
ポンプ302は実質的な流体の吐出を開始する。
そして第15図に示す状態、すなわち吸込通路
320が第6〜第9の吸込口366〜369に連
通し、かつ吐出通路321が第5〜第9の吐出口
376〜379に連通した状態では、上記吸込口
および吸込通路を介して低圧室に連通するベーン
室の容積は実質的に増大するだけ、また吐出口お
よび吐出通路を介して高圧室に連通するベーン室
の容積は実質的に減少するだけとなり、したがつ
てベーンポンプ302の吐出量は最大となる。
なお、上記開閉部材319を回動させるため
に、第12図、第16図に示すように、開閉部材
319の外周に歯380を形成し、リヤボデイ3
01bを液密を保つて摺動自在に貫通させたラツ
ク381を上記歯380に噛合させ、このラツク
381を進退動させることにより上記開閉部材3
19を回動させることができる。また、上記吸込
口および吐出口に更に多くの吸込口と吐出口とを
加えて各サイドプレート308,309の全周に
渡つて吸込口と吐出口とを形成するようにし、か
つ開閉部材319の回動範囲を拡大してやれば、
その回動位置によりロータ306の回転方向を一
定に保つたままベーンポンプ302の吐出方向を
逆転させる、つまり吸込側を吐出側に逆転させる
ことも可能である。
また、本発明において吸込口と吐出口との間隔
をベーン間隔に実質的に一致させるとは、厳密に
両者の間隔が一致することを含むことはもとよ
り、従来、特にベーン室の容積減少行程において
吸込口と吐出口との間隔をベーン間隔より僅かに
大きく設定してベーン室内の流体を圧縮させるよ
うにすることが行なわれており、そのような場合
をも含むものである。さらに、ベーン室内の容積
が変動しないようにカム曲線を設定した場合、例
えば容積増大行程に続いて容積不変区間を形成
し、次に容積減少行程を設けたような場合には、
吸込口と吐出口との間隔は形式的には上記容積不
変区間に対応する距離だけベーン間隔より拡大す
ることができるが、ポンプ作動面から見れば実質
的にベーン間隔に一致していることと異ならず、
そのような場合も本発明内に含まれる。
さらにまた、上記実施例では開閉部材によつて
吸込口および吐出口の開閉制御を行なうようにし
ているが、その他、例えば各吸込口と低圧室とを
連通する通路および各吐出口と高圧室とを連通す
る通路のそれぞれに電磁開閉弁を設け、外部から
の電気信号により各電磁開閉弁の開閉制御を行う
ようにする等の手段が採用できる。
以上のように、本発明は、吸込口と吐出口とを
少なくとも2組設け、第1組の吸込口と吐出口と
の間隔および第2組の吸込口と吐出口との間隔を
それぞれ隣接する2枚のベーン間の間隔に実質的
に一致するよう設定するとともに、第2組の吸込
口と吐出口とのいずれか一方を第1組の吸込口と
吐出口との間に配置させ、さらに、所要の吸込口
と低圧室および吐出口と高圧室との連通遮断を制
御する開閉手段を設けたものであるから、従来周
知のベーンポンプに比して吸込口および吐出口の
数を増大し、かつ開閉手段を設けるだけで、ロー
タとカムリングとの相対位置を変化させることな
く吐出流量を可変とすることができ、したがつて
小型で安価な、しかも実用性の高いベーンポンプ
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例を示し、第2図の
−線に沿う断面図、第2図は第1図の−
線に沿う断面図、第3図、第4図はそれぞれ第2
図と異なる作動状態を示す断面図、第5図は第1
実施例のベーンポンプが示す流量特性図である。
第6図は本発明の第2実施例を示し、第7図の
−線に沿う断面図、第7図は第6図の−線
に沿う断面図、第8図は第7図の要部の拡大断面
図、第9図、第10図はそれぞれ第8図と異なる
作動状態を示す拡大断面図である。第11図は本
発明の第3実施例を示し、主要部分の分解斜視図
である。第12図は本発明の第4実施例を示し、
第1図若しくは第6図と同様な部分での断面図、
第13図は第12図の主要部分の分解斜視図、第
14図aは第12図のXIa−XIa線に沿う断
面図、第14図bは第12図のXIb−XIb線
に沿う断面図、第15図a,bはそれぞれ第14
図a,bと異なる作動状態を示す断面図、第16
図は第12図の−線に沿う断面図であ
る。 2,102,202,302:ベーンポンプ、
3,103,303:低圧室、4,104,30
4:高圧室、5,105,305:駆動軸、6,
106,206,306:ロータ、7,107,
207,307:ベーン、8,9,108,10
9,208,209,308,309:サイドプ
レート、10,110,210,310:カムリ
ング、13〜15,13A〜15A,147〜1
49,147A〜149A,247〜249,2
47A〜249A,371〜379,371A〜
379A:吐出口、16〜18,16A〜18
A,144〜146,144A〜146A,24
4〜246,244A〜246A,361〜36
9,361A〜369A:吸込口、19,11
9,219a,219b,319:開閉部材、2
0,20A,150b,151b,250b,2
51b,320,320A:吐出通路、21,2
1A,150a,151a,250a,251
a,321,321A:吸込通路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 駆動軸によつて回転駆動されるロータ、ロー
    タに形成した半径方向の溝内に出没自在に嵌挿し
    たベーン、上記ロータおよびベーンの両端部に当
    接するサイドプレート、両サイドプレート間に位
    置しベーン外端の摺接を受けるカムリング、隣接
    する2枚のベーン間に形成されるベーン室の容積
    増大時にそのベーン室内への流体の流入を許容す
    る吸込口、上記ベーン室の容積減少時にそのベー
    ン室内からの流体の流出を許容する吐出口、およ
    び上記吸込口に連通する低圧室と吐出口に連通す
    る高圧室とを備えるベーンポンプにおいて、上記
    吸込口と吐出口とを少なくとも2組設けて第1組
    の吸込口と吐出口との間隔および第2組の吸込口
    と吐出口との間隔をそれぞれ上記隣接する2枚の
    ベーン間の間隔に実質的に一致するよう設定する
    とともに、第2組の吸込口と吐出口とのいずれか
    一方を第1組の吸込口と吐出口との間に配置さ
    せ、さらに、所要の吸込口と低圧室および吐出口
    と高圧室との連通遮断を制御する開閉手段を設け
    たことを特徴とする可変容量のベーンポンプ。
JP13548580A 1979-12-10 1980-09-29 Vane pump of variable capacity Granted JPS5759090A (en)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13548580A JPS5759090A (en) 1980-09-29 1980-09-29 Vane pump of variable capacity
US06/208,454 US4421462A (en) 1979-12-10 1980-11-19 Variable displacement pump of vane type
GB8039426A GB2065230B (en) 1979-12-10 1980-12-09 Rotary positive-displacement fluidmachines
DE3046377A DE3046377C2 (de) 1979-12-10 1980-12-09 Zellenpumpe mit einstellbarer Verdrängung

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JP13548580A JPS5759090A (en) 1980-09-29 1980-09-29 Vane pump of variable capacity

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JPS5759090A JPS5759090A (en) 1982-04-09
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