JPS637167Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は一般家庭における天ぷら油の油濾し補
助具に関するものである。

一般家庭において天ぷら調理をしたのちの天ぷ
ら鍋内の油は、例えば上部開口部に濾過金網を備
えた容器に流し入れて天ぷら滓を除去した状態で
次の使用時まで保存されている。しかしながら上
記した油濾し容器に使用されている濾過用金網は
比較的目が粗く、したがつて微細な粉滓は金網を
通過し、再使用時において不浄感を与える要因を
なしている。そのため、最近上記した容器の金網
上に濾紙を敷くという方法が採用されるに至つて
いる。ところが現在市販されている濾紙の多く
は、濾紙素材を丸抜きした円形状であり、垂直方
向の周壁を持ち、かつ比較的底の浅い油濾し容器
の金網部分に濾紙をセツトすることが困難である
ばかりでなくそのセツト状態が著しく不安定であ
つて、また使用後の濾紙は、油で湿潤されている
ため濾紙の交換作業が煩しく指先が油で汚れた
り、取り出し時に破損したりするという不都合が
あつた。

本考案は、上記した不都合、特に濾紙の着脱動
作の煩雑性を改善することを目的とした油濾し補
助具を提供するものであつて、図面にその実施例
を示しているように、全体がアルミシートの加圧
成形によつて形成され、油濾し容器１の濾過金網
２上に載置される大きさを有しかつ複数の透孔
３，３が形成された底面４と、該底面４の外側か
ら上方に向つて拡開し上記濾過金網２の深さ寸法
よりも大なる高さを有する傾斜周壁５とからな
り、該傾斜周壁５上端縁には縁巻き６を形成する
とともに好ましくは上記透孔３，３の周囲にも縁
巻７を形成してアルミシートの自由端縁を補強
し、更に好ましくは上端縁から水平方向に延びる
把み部８を一体的に形成されてなるものである。
図中９は上記把み部８の補強用条溝である。

また、上記した本考案の補助具に適用される濾
紙については、この補助具に適合する高さ５cm程
度の周壁を有する濾紙をセツトするようにすると
濾紙の外側周壁と補助具内側周壁間から未濾過油
の流入がなく好都合となり、さらに周壁のない扁
平濾紙を使用してもよく、これらの専用濾紙の
外、市販の円形濾紙を使用してもよい。

このように本考案における油濾し補助具は、全
体がアルミシートの加圧成形によつて形成され、
油濾し容器１の濾過金網２上に載置可能な大きさ
を有しかつ複数の透孔３，３が形成された底面４
と、該底面４の外側から上方に向つて拡開し上記
濾過金網２の深さ寸法よりも大なる高さ寸法を有
する傾斜周壁５とを備えてなるものであるから、
使用後の天ぷら油を容器１に注入するに際して
は、第３図に示しているように、補助具１０内に
濾紙１１を敷いたのち容器１の金網２上に載置
し、しかるのち使用後の天ぷら油を該濾紙１１上
に注入すれば、該濾紙１１の周辺は補助具１０の
傾斜周壁５に沿つて当接して所望深さの溜り部を
形成しているから油は濾紙１１から溢れることな
く円滑に注入することができ、油内の不純物を除
去して透孔３，３から容器１内に滴下させること
ができる。そして油の注入濾過後において濾紙１
１上に残留している天ぷら滓は、補助具１０を持
つて適当な他の容器上において該補助具１０を逆
にすれば指先を汚すことなく簡単に除去すること
ができ、補助具１０は反復使用することができて
極めて経済的である。その上、補助具１０の上縁
には縁巻き６が形成されているから、補助具１０
が薄いアルミシートでもつて形成されているにも
拘らず変形が生じにくく軽量であつて使い勝手が
よく、補助具１０が汚損すれば次の新しい補助具
に取り替えることによつて常時衛生的な油濾しを
行なうことができるなど、簡単な構造の補助具で
はあるが、家庭用の油濾し容器用として至便な多
くの効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示したものであつて、
第１図および第２図は補助具の平面図および断面
図、そして第３図は状態を示した１部断面側面図
である。 １は油濾し容器、２は濾過金網、３は透孔、４
は底面、５は傾斜周壁、６は縁巻き、８は把み
部、１０は補助具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 油濾し容器１の濾過金網２上に載置可能な大き
   さを有しかつ複数の透孔３，３が形成された底面
   ４と、該底面４の外側から上方に向つて拡開し上
   記濾過金網２の深さ寸法よりも大なる高さ寸法を
   有する上縁が縁巻き６された傾斜周壁５とが１枚
   のアルミシートによつて形成されてなる油濾し補
   助具。