JPH0428499Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はサイフオン式コーヒーメーカーに関す
るものである。

（従来の技術） 従来、この種のコーヒーメーカーは、第３図に
示すように、スタンド１に水３を収容するフラス
コ２を支持させ、このフラスコ２の開口部に、内
底部に引張用金具５を以つてフイルター６を配設
したロート４をパツキング７を介して密閉状態に
挿着し、ロート４の底部に垂設したパイプ４ａの
先端をフラスコ２の内底部に開口させ、フラスコ
２をその底部よりアルコールランプ８或いは電熱
ヒーター等で加熱するものであり、コーヒー粉９
はロート４内のフイルター６上に収容する。

（考案が解決しようとする問題点） ところで、このようなコーヒーメーカーによる
コーヒーの抽出後においてロート４内には第４図
に示すようにコーヒー粉（粕）が残留することに
なり、このコーヒー粉の後始末が面倒なものにな
つていた。

このようなコーヒー粉はロート４をフラスコ２
より抜き取り、ロート４を流し等で水洗いすれば
容易に除くことができるが、ロート４より洗い出
されたコーヒー粉は流しのシンク等に再付着する
為、これを洗い流す作業も必要になるという問題
があり、又流し等の汚れを防止する為にはロート
４内のコーヒー粉を手でかき出した後ロート４を
水洗いすればよいが、面倒で手間のかかる作業に
なつていた。

然るに本考案にあつては、使い捨ての紙フイル
ターを使用できるサイフオン式コーヒーメーカー
を提供し、上記のような問題点の解決を計つたも
のである。

（問題点を解決するための手段） 本考案の内容を、以下実施例に対応する第１図
及び第２図を用いて説明する。

紙フイルター１３を着脱自在に配設するフイル
ター枠１０を備え、このフイルター枠１０の底部
に通水口１１を形成し、又上端部には紙フイルタ
ー１３の上端を支え、フイルター枠の内方へ垂下
し、先端へいく程細く形成されたフイルター保持
用部材１５（パツキング）を設け、該フイルター
保持用部材１５をロート４の中腹部に形成された
段部上に出入自在に密着するように収めて通水口
１１を上記パイプ４ａに連結させるものである。

（作用） 上記構成において、紙フイルター１３を配設し
たフイルター枠１０をロート４内に納め、紙フイ
ルター１３内にコーヒー粉９を収容する。然る
後、フラスコ内の水が沸騰を始めた頃に、フラス
コの開口部にロート４を密閉状態に挿着すると、
フラスコ内の圧力が上昇し、熱湯はパイプ４ａ内
を押し上げられてフイルター枠１０内に入り、さ
らに紙フイルター１３を透過してコーヒー粉９に
触れ、コーヒー粉９より味や香り等のコーヒー成
分を抽出する。

而して、フラスコの加熱を止めると、フラスコ
内の圧力の低下によりロート４内のコーヒーは紙
フイルター１３及びパイプ４ａを通してフラスコ
内に吸引され、収容される。

抽出後は、コーヒー粉が紙フイルター１３内に
溜まつている為、フイルター枠１０を先ず取り出
し、次に紙フイルター１３を外してコーヒー粉を
収容したまま捨てればよく、コーヒー粉の後始末
は容易に行なえる。勿論、ロート４は水洗いすれ
ばよく、その際コーヒー粉によつて流しのシンク
等を汚すことなく、従来のような問題はなくな
る。

（実施例） 以下第１図及び第２図に示した本考案の実施例
について詳細に説明する。尚、第１図及び第２図
において第３図と共通する部分には共通の符号を
付してある。

フイルター枠１０は底部に筒状の通水口１１を
形成し、内面には複数条のリブ１２を縦方向に形
成する。このリブ１２はフイルター枠１０内に紙
フイルター１３を配設した際にフイルター枠１０
内面と紙フイルター１３との間に通路を形成する
ためのもので、熱湯の流通、コーヒーの抽出を効
果的に行なわせる。尚、紙フイルター１３は市販
の使い捨てのものである。

又、フイルター枠１０は通水口１１部の外周に
Ｏリング１４を嵌着し、上端フランジにパツキン
グ１５を嵌着しており、このパツキング１５はそ
の内周縁部で紙フイルター１３の上端を押え付け
るようになつており、又、該パツキング１５の内
周縁部は内方へ垂下し、先端へいく程細く形成さ
れ、フイルター保持用部材を兼ねるものである。
紙フイルター１３の着脱はパツキング１５の内周
縁部を変形することにより容易に行なえる。

而して、このようなフイルター枠１０はロート
４内に出入自在に納め通水口１１をパイプ４ａの
上端部に嵌挿連結するものである。この際、Ｏリ
ング１４はパイプ４ａの上端部と通水口１１外周
部間を密閉して、パイプ４ａ内を上昇する熱湯を
フイルター枠１０内に全て案内するものである。
又、パツキング１５はロート４の中腹部に形成し
た段部４ｂ上に密着し、ロート４内のコーヒーが
フラスコ２内に戻る際にその全てが紙フイルター
１３を通るようにしている。

尚、引張用金具５はフイルター枠１０に一端を
連結し、他端をロート４のパイプ４ａの先端に引
つ掛けることにより、フイルター枠１０の浮き上
がりを防止する。又、パイプ４ａから上昇してき
た熱湯が含んでいる泡がフイルター枠のリブ１２
と紙フイルター１３の間に侵入しそのまま上昇し
ても、パツキング１５はフイルター枠１０の内方
へ垂下し先端へいく程細くなつているため、該泡
はパツキング１５によつて滞留することなく簡単
に上方へ開放される。図中、１６は通水口１１に
設けたフイルターを示す。

（考案の効果） 以上の如く本考案のサイフオン式コーヒーメー
カーのパツキングは、フイルター枠の内方に垂下
し先端へいく程細くなり、紙フイルターを外周縁
部で保持し、ロートの中腹部に形成した段部上に
密着しているため、パイプから上昇してきた熱湯
や泡によつて紙フイルターがずれたり、紙フイル
ターの下部が上方へ持ち上げられたり、ロート内
に溜まつたコーヒーフラスコ内に戻る際にロート
下方に漏れ付着することなく、そのすべてが紙フ
イルターを通りパイプへと戻り、コーヒー成分を
充分に抽出したコーヒーをつくることができる。

又、ロート下方にコーヒーが漏れ付着すること
がないので、ただ紙フイルターをフイルター枠か
ら使用が取り外すだけで手を汚す事もなく洗うの
も非常に簡単で便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例におけるサイフオン式
コーヒーメーカーの要部を示す断面図、第２図は
同フイルター枠部を示す断面図、第３図は従来の
サイフオン式コーヒーメーカーを示す断面図、第
４図は同抽出後のコーヒー粉の状態を示す説明図
である。 ２……フラスコ、４……ロート、４ａ……パイ
プ、９……コーヒー粉、１０……フイルター枠、
１１……通水口、１３……紙フイルター、１５…
…パツキング（フイルター保持用部材）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水を収容するフラスコの開口部にコーヒー粉を
   収容するロートを密閉状態に挿着し、このロート
   の底部に垂設したパイプの先端をフラスコの内底
   部に開口させるものにおいて、紙フイルターを着
   脱自在に内装するフイルター枠を備え、このフイ
   ルター枠の底部に通水口を形成すると共に該フイ
   ルター枠の上端部には紙フイルターの上端を支
   え、フイルター枠の内方へいくにつれて先端を細
   くするように形成したフイルター保持用部材を設
   け、該フイルター保持用部材をロートの中腹部に
   形成された段部上に出入自在に密着するように納
   めて通水口を上記パイプに連結させることを特徴
   とするサイフオン式コーヒーメーカー。