JPS6370581A - 超伝導トンネル接合光検出器及びその製造方法 - Google Patents

超伝導トンネル接合光検出器及びその製造方法

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JPS6370581A
JPS6370581A JP61215633A JP21563386A JPS6370581A JP S6370581 A JPS6370581 A JP S6370581A JP 61215633 A JP61215633 A JP 61215633A JP 21563386 A JP21563386 A JP 21563386A JP S6370581 A JPS6370581 A JP S6370581A
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JP
Japan
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lower electrode
interface
tunnel junction
electrode
forming
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JP61215633A
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English (en)
Inventor
Yoichi Enomoto
陽一 榎本
Juichi Noda
野田 壽一
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N60/00Superconducting devices
    • H10N60/10Junction-based devices
    • H10N60/12Josephson-effect devices

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  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、光検出器及びその製造方法に関するものであ
り、更に詳述するならば、赤外の広い波長域において高
速応答が可能な超伝導トンネル接合光検出器及びその製
造方法に関するものである。
従来の技術 半導体を用いた高速応答が可能な光検出器が開発されて
いる。しかし、従来の光検出器に用いられてきた半導体
では、フォトンエネルギが低い赤゛  外光に対してギ
ヤツブ間遷移を起こすことができないため、光検出が不
可能である。また最近、赤外光でも励起現象が起きるよ
うな狭いギャップ幅をもつlIgcdTe等の半導体材
料からなる光検出器の研究が進められている。しかしな
がら、上記半導体材料が多成分系であるため散乱の小さ
い均質な材料育成が難しく、赤外光に対して高速応答特
性を有するような半導体を用いた光検出器はない。
また、超伝導トンネル現象を利用した光検出器が、特願
昭60−172121号などで提案されている。
第8図は、上記超伝導トンネル現象を利用した光検出器
の基本構成を示す。
図示の光検出器は、基板11を備えている。該基板11
上には、下部の超伝導電極12が形成されている。該電
極12上には、トンネルバリアをなす絶縁体又は半導体
からなる中間層13が形成されており、更に、該トンネ
ルバリア層13の上には超伝導体による上部電極15が
設けられている。そして、超伝導体の上部電極15と下
部電極12は、絶縁層16により分離されている。上記
下部電極12、トンネルバリア層13、上部電極15及
び絶縁層16の各層は、それぞれ真空蒸着法、あるいは
適当なターゲットを用いたスパッタ法による薄膜形成技
術およびリングラフ法によるパターン形成技術により製
作することができる。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上述の光検出器を製作するには、薄いト
ンネルバリア層13をピンホールなく均質に形成する必
要があり、その再現性に問題があった。
例えば、上部電極及び下部電極ともに酸化物超伝導体B
aPb+−,ei、03薄膜を用いる場合には、スパッ
タ法による上部電極形成時に、トンネルバリア層が真空
中で高温になり上部電極と反応して消失し導通状態にな
り易いという問題があった。
また、上部電極に鉛を用いる場合には、上部電極がトン
ネルバリア層を通して下部電極である酸化物電極と反応
し、上部電極及び下部電極ともに劣化して絶縁状態とな
り易いという問題があった。
更に、上記した特願昭60−172121号では、上部
電極及び下部電極ともに酸化物超伝導体で構成し、加え
て、その一方を多結晶酸化物超伝導体とすることにより
、広い範囲の赤外域の光に対して高感度の光検出器を実
現している。しかし、上部電極及び下部電極ともに酸化
物超伝導体で構成することは、酸化物超伝導体膜の形成
にスパッタ法など使用する必要があるので、光検出器の
製造費用が高くならざるを得ない。
そこで、本発明は、上記トンネルバリア形成の技術上の
困難性を排し、実質的にピンホールのない均質なトンネ
ルバリアを形成して、赤外の広い波長域において高速応
答が可能な超伝導トンネル接合光検出器及びその製造方
法を提供せんとするものである。
更に、本発明は、比較的安価に製造することができると
共に、赤外の広い波長域において高速応答が可能な超伝
導トンネル接合光検出器及びその製造方法を提供せんと
するものである。
問題点を解決するための手段 すなわち、本発明によるならば、酸化物超伝導体からな
る下部電極と、該下部電極上に設けられ常伝導金属から
なる上部電極と、上記下部電極と上記上部電極と間に形
成されて上記下部電極と上記上部電極と間にトンネルバ
リアを形成する抵抗性界面バリアとを具備することを特
徴とする超伝導トンネル接合光検出器が提供される。
本発明の1つの実施例では、前記界面バリアは、上記酸
化物超伝導体の下部電極と上記常伝導金属の下部電極と
の接合界面であり、本発明のもう1つの実施例では、前
記界面バリアは、上記酸化物超伝導体の下部電極と上記
常伝導金属の下部電極との間の一部に形成された絶縁材
料層と、上記酸化物超伝導体の下部電極と上記常伝導金
属の下部電極との接合界面とから構成されている。この
場合、上記絶縁材料層は、Al2O3、TlO2,5i
Chなどで構成される。
また、好ましい実施態様によるならば、上記下部電極は
、酸化物超伝導体BaPb1−、Bix○3(但し0.
05≦x≦0.35 )多結晶薄膜で形成されており、
上部電極は、貴金属薄膜で形成されている。更に好まし
い実施態様によるならば、上記貴金属薄膜は、A u 
−、A g SP t % P dのいずれか1つから
なる。
更に、本発明によるならば、基板上に酸化物超伝導体薄
膜からなる下部電極を形成し、次いで、該下部電極上に
常伝導金属薄膜からなる上部電極を形成して、上記下部
電極と上記上部電極との間にトンネルバリアを構成する
抵抗性接合界面を形成することを特徴とする超伝導トン
ネル接合光検出器の製造方法が提供される。
本発明の好ましい態様では、上記界面バリアの形成は、
上記下部電極上に常伝導金属薄膜からなる上記上部電極
を形成した後、全体を熱処理することにより、界面抵抗
を調整する。また、本発明の別の好ましい態様では、上
記界面バリアの形成は、上記基板上に酸化物超伝導体薄
膜からなる上記下部電極を形成した後、該下部電極の一
部の上に絶縁材料層を形成し、次いで、絶縁材料層及び
上記下部電極の上に常伝導金属薄膜からなる上記上部電
極を形成することにより実現される。この場合も、絶縁
材料層及び上記下部電極の上に常伝導金属薄膜からなる
上記上部電極を形成した後に、全体を熱処理して界面抵
抗を調整するもできる。
作用 本発明によるトンネル接合型光検出器は、上述のように
、酸化物超伝導材料と常伝導金属とからから構成したト
ンネル接合素子で構成され、そして、そのトンネルバリ
アは、酸化物超伝導材料と常伝導金属との界面に形成さ
れる薄い界面バリアで構成されていることを特徴とする
すなわち、この界面バリアは、下部電極を形成した後で
上部電極を形成する前に従来形成していたトンネルバリ
ア層とは異なり、独立して形成される層ではない。本発
明におけるこの薄い界面バリアは、酸化物超伝導材料と
常伝導金属とでそれぞれ形成された上下電極間の界面で
酸素原子の移動が生じて上部電極の金属が酸化され、一
方、下部電極酸化物が還元されることにより形成される
薄い高抵抗性接合界面であると考えられる。従って、従
来のトンネル接合型光検出器において、絶縁物の堆積あ
るいは下部電極表面の変質(プラズマ酸化など)により
形成していた極めて薄い絶縁層からなるトンネルバリア
層のようなピンホールの問題はない。すなわち、それ故
、ピンホールなどなくトンネルバリアが形成されている
本発明においては、このように再現性良く実質的にピン
ホールのない均質な界面トンネルバリアが形成されてい
るので、安定なトンネル接合素子が実現できる。そして
、このトンネル接合素子は、詳細に後述するように、赤
外域で応答性の高い光検出をすることができる。
更に、本発明による超伝導トンネル接合光検出器は、一
方の電極を常伝導金属で構成されている。
この常伝導金属は、蒸着法などにより、酸化物超伝導材
料と比較して容易に電極膜を形成することができる。従
って、両電極を酸化物超伝導材料で形成する場合に比較
して、本発明による超伝導トンネル接合光検出器は容易
に製造することかできる。
また、下部電極を多結晶酸化物超伝導体で形成すること
により、上記した特願昭60−172121号に開示さ
れている超伝導トンネル接合光検出器と同様に、広い範
囲の赤外域の光に対して高感度の光検出器が実現できる
第1表に各種金属の界面抵抗を示す。このトンネルバリ
アの抵抗1直は、金属の酸化反応の起り易さに依存する
と考えられる。
従って、上部電極の金属材料を適宜選択することにより
、種々のバリア抵抗をもつトンネル接合を製作すること
ができる。
更に、本発明の超伝導トンネル接合光検出器の製造方法
によれば、酸化物超伝導材料の下部電極の上に直接常伝
導金属の上部電極を形成しているので、従来のように下
部電極を形成した後で上部電極を形成する前にトンネル
バリア層を独立して形成する場合に比較して、製造工程
が省略される。
また、不発明の製造方法によれば、酸化物超伝導材料の
下部電極の上に直接常伝導金属の上部電極を形成してい
るので、従来のように下部電極を形成した後トンネルバ
リア層を形成し、更にその上に上部電極を形成する場合
のように、上部電極の形成時にトンネルバリア層が消失
するような問題も、電極とトンネルバリア層が反応して
絶縁状態になる問題もない。
更に、本発明の製造方法によれば、酸化物超伝導材料の
下部電極の上に直接常伝導金属の上部電極を形成し、従
来のトンネル接合型光検出器の製造方法のように、絶縁
物の堆積あるいは下部電極表面の変質(プラズマ酸化な
ど)によりトンネルバリア層を形成していないので、ピ
ンホールなどなくトンネルバリアを形成することができ
る。
従って、本発明の製造方法によれば、本発明による超伝
導トンネル接合光検出器を極めて簡単に製造することが
できる。
更に、本発明による製造方法の好ましい態様においては
、酸化物超伝導体からなる下部電極と常伝導金属からな
る上部電極との間の抵抗性界面バリアの特性を、適轟な
熱処理を施すことにより容易に制御することができる。
例えば上記金属材料としてAgを使用すれば、加熱によ
り界面バリア抵抗は増加し、あるいは逆に例えばAuを
使用すれば、加熱により界面バリア抵抗は減少する。1
例として、第5図にAuと酸化物超伝導薄膜との界面抵
抗の熱処理温度依存性を示す。
実施例 以下添付図面を参照して本発明の超伝導トンネル接合光
検出器及びその製造方法の実施例を説明する。
第1図は、本発明による超伝導トンネル接合光検出器の
構成概略図である。図示の光検出器は、透明な基板1を
備えており、該基板上に酸化物超伝導薄膜からなる下部
電極4が設けられている。
該下部電極上には、常任導体金属からなる上部電極2が
設けられている。上部電極2と下部電極4との界面には
、トンネルバリアをなす界面トンネルバリア3が形成さ
れている。そして、この超伝導トンネル接合光検出器は
、その透明な基板1側から光を照射して、使用される。
この光検出器が極低温に冷却されて下部電極4が超伝導
に相転移した場合、トンネルバリア3をトンネルして流
れる電流■と印加電圧■は、第2図に示す関係を呈する
。超伝導体では、電子のエネルギ状態密度分布に、フェ
ルミ・エネルギを中心として幅2Δの禁制帯が生じるの
で、I−V特性は非線形となる。第2図の実線は、絶対
零度におけるI−V特性を示す。バイアス電圧が禁制帯
幅6以上の場合、バイアス電圧のエネルギにより超伝導
電子対が壊され、生成される準粒子により電流が流れる
。電圧の電流に対する比は、バリアの抵抗値である。
バイアス電圧が上記Δ以下の場合、禁制帯を越えて励起
した準粒子によりトンネル電流が流れるため、準粒子が
存在しない絶対零度では電流は流れない。バイアス電圧
がΔ以下の場合でも、光照射等によりクーパ対を壊して
準粒子を励起すれば、第2図中に点線で示すI−V曲線
のように、上記励起された準粒子による電流が流れる。
従って、接合電圧をΔ以下にバイアスした状態における
トンネル電流を測定することにより、準粒子数すなわち
光量を知ることができ、光検出(フォトン検波)が可能
となる。
第3図に本発明の超伝導トンネル接合光検出器を使用す
る典型的な光検出回路を示す。図示の光検出回路は、定
電圧源7を備えており、該電圧源には、超伝導光検出器
6及び負荷抵抗Rが直列に接続されている。高速動作の
場合、測定系とのインピーダンス整合から抵抗Rの抵抗
値として50Ωが通常選択される。
超伝導トンネル現象を利用する光検出器では、電子をト
ンネルさせるために接合抵抗が低く、電極も超伝導体で
あるため抵抗が零である。このため、検出器の等価回路
に直列、並列に挿入される抵抗は非常に小さく、電気回
路的な遅れを起こすRC定数は小さい。実際、同種の構
造からなるジョセフソン接合を用いたスイッチング回路
では、既に6 Xl0−”secの応答時間が報告され
ている。
超伝導体のエネルギ・ギャップは1meVである。
このため、波長が1 mmでフォトン・エネルギの低い
赤外光でも、準粒子励起が可能である。更に、酸化物超
伝導体では、通常の金属と比較してキャリア濃度が低い
ので、赤外域での反射係数が低く、超伝導体内部まで光
が侵入する。したがって、効率良く準粒子が励起される
以上の説明から明らかなように、超伝導トンネル接合光
検出器では、赤外領域の光検出が可能である。トンネル
接合を有限温度で動作させた場合、フォノン(格子の熱
振動)により励起された準粒子により、Δ以下のバイア
ス電圧でも電流(暗電′流)が流れて雑音が発生する。
しかしながら、超伝導体は禁制帯を有し非線形の>V特
性を有するため、超伝導転移温度T。以下で光検出が可
能であり、そして、Tc以下の温度であるならば、どん
な低温でも動作することができる。このため、動作温度
を下げることにより、黒体輻射による背景光、回路系の
熱雑音および暗電流等の主な雑音レベルを低減すること
ができ、微弱光の検出が可能になる。
下部超伝導体電極4中で光照射により励起された準粒子
は、フェルミ速度(約108cm/5ec)で下部電極
4(厚さ約10−5cm)およびトンネルバリア3(厚
さ約10’cm)を通過し、上部常伝導電極2に注入さ
れ、エネルギを消失する。従って、本光検出器中の準粒
子の走行時間は、約10−13秒となる。
また、電気回路のCR定数による応答限界も、高速スイ
ッチング特性をもつジョセフソン接合と類似構造及び動
作原理を用いることから、前述のように6 Xl0−1
2程度と短かい。
以上から、受光面が直径50μmの円形の場合に10−
 ’ 2秒の分解能で光検出が可能となる。このように
、分解能が短時間なので、準粒子トンネル電流のピーク
電流値は増大する。したがって、フォトンにより1対の
準粒子が形成され、バリアをトンネルした時に流れる電
流値は0.3μA(2e/10−”秒)となる。
下部電極側から照射された光のうち下部電極を透過した
光は、上部電極の金属により反射され、再び下部電極に
入射する。このため、下部電極中で励起される準粒子数
は増加し、この結果感度が向上する。また、高いエネル
ギをもつ波長の短い赤外光が入射した場合、準粒子は高
いエネルギをもつ。この準粒子は、クーロン力あるいは
磁場を介して超伝導電子対とあるいはフォノンと相互作
用し、低エネルギ状態へと緩和する。
この過程で電子対が壊れ、新たに準粒子が生成されるこ
とになる。フェルミ面に比して低いエネルギ励起では、
電子−電子相互作用はパウリ排他律により低確率となり
、衝突時間は長い。一方、高く励起された場合は、その
エネルギに対応して衝突時間は短くなり、例えば1 e
V (1μm波長)の場合には、10−+4秒となる。
このため、準粒子の下部電極走行時間(10−13秒)
中に衝突を繰り返し、準粒子数が増大し、結果としてト
ンネル電流が増大する。
実施例1 第4図は、本発明の超伝導トンネル接合光検出器の第1
の実施例の製造工程を説明する図である。
サファイアからなる基板1上の全面にわたって酸化物超
伝導体薄膜をスパッタリング法により堆積させたく第4
図(a))。上記酸化物超伝導体BaPb+−KB]X
○3のXの組成範囲は、超伝導となる領域で制限される
ものであり、好ましい範囲は0.05≦x≦0.35で
ある。そして、典型的には、酸化物超伝導体BaPl]
+−11BI)+03のXの組成はBaPbo、 7B
IO,:l Osである。
次にリングラフおよびエツチング技術により、下部電極
4を形成したく第4図Q)))。その後、Auを蒸着し
て上部電極2を形成し、トンネル接合型光検出器を製造
したく第4図(C))。
こうして、直径50μmの円形の接合面を有し、Auか
らなる上部電極とBaPbo、 Jlo、 303薄膜
からなる下部電極を備える光検出器を製造した。該光検
出器について、液体ヘリウム温度4.2にでのI−■特
性の光照射時と光来照射時との変化を調べた。結果を第
6図に示す。このI−V特性は、有限温度でのSIN型
(Superconductor−Insu lato
r−Normalconductor) ドアネル接合
に特徴的なものである。光照射による電流変化量は、波
長1.3μmで1O−2A / Wであった。従って、
このような構成の光検出器では、上部電極と下部電極と
の界面に、酸化還元反応により界面トンネルバリアが形
成されていると考えられる。
本実施例では、上部電極として、Auを用いたが、Ag
、 PtXPd等の貴金属を用いることもてきる。
また、第5図に示す例のように、適宜加熱して熱処理を
行うことにより、界面トンネルバリアのトンネル抵抗を
変化させることもできる。
実施例2 第7図は、本発明の超伝導トンネル接合光検出器の第2
の実施例の製造工程を説明する図である。
サファイアからなる基板l上の全面にわたって、酸化物
超伝導薄膜BaPbo、 Jio、 303をスパッタ
リング法により堆積させ(第7図(a))、その後リン
グラフおよびエツチング法により下部電極パターンを形
成した(第7図(b))。次に、リソグラフ技術により
、下部電極4上に窓を設け、その後TlO2を3nm厚
に堆債させ、トンネルバリア層13を形成したく第7図
(C))。その後Agを蒸着し、上部電極2を形成して
(第7図(d))、トンネル接合型光検出器を製造した
このような構成の光検出器では、実施例1で説明したよ
うに、上部電極と下部電極との界面に、酸化還元反応に
より界面トンネルバリアが形成される。したがって、た
とえ上記形成されたトンネルバリア層13にピンホール
が形成されたとしても、トンネルバリア層13を、上部
電極と下部電極との間の界面全体の面積に比して小さく
することにより、上部電極と下部電極との間の界面は、
全体として十分な抵抗が確保でき、トンネル特性に影響
を与えない。
上部電極と下部電極との間の界面の接触抵抗が、熱処理
により成る温度を境に急激に上昇する場合、その急激に
変化する領域内の抵抗1直に熱処理により調整すること
が困難である。しかし、トンネルバリア層13を設ける
とこにより、上部電極と下部電極との間の界面バリアの
抵抗の熱処理による急激な変化を抑制することができ、
上部電極と下部電極との間の界面の接触抵抗を所望な抵
抗(直に容易に調整することができる。
従って、上記トンネル接合では、トンネルバリア層13
の材質、面積あるいは厚さによりトンネル抵抗を適宜変
えることができるので、制御性および再現性良くトンネ
ル接合が製作できる。
本実施例では、トンネルバリア層13の絶縁物としてT
iO□を使用したが、A10a、SiO□等の絶縁物を
使用してもよい。
発明の詳細 な説明したように、本発明によれば、酸化物超伝導体か
らなる下部電極と、該下部電極上に設けられ常伝導金属
からなる上部電極との間に、抵抗性界面バリアが形成さ
れて、超伝導トンネル接合光検出器が構成されている。
その界面バリアは、再現性良く実質的にピンホールのな
い均質な界面トンネルバリアが形成しているので、赤外
域での高速応答光検出を容易にする超伝導トンネル接合
光検出器が実現できる。
また、本発明による超伝導トンネル接合光検出器は、光
信号を電流変化で測定するので、10− ”秒の時間分
解能を有し、1μAの微小電流が測定できるジョセフソ
ンサンプリング装置(特願昭60−235983号)と
極低温タラビオスタット中で組み合せることにより、短
時間でのフォトン計測に利用することもできる。
以上説明したように、本発明の超伝導トンネル接合光検
出器の製造方法によれば、安定なトンネルバリアを有す
る本発明による超伝導トンネル接合光検出器を極めて簡
単に製造することができる。
そして、酸化物超伝導体からなる下部電極と常伝導金属
からなる上部電極との間の抵抗性界面バリアの特性を、
材料物性の選択や熱処理により容易に制御することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の超伝導トンネル接合光検出器の構成
を示す概略断面図であり、 第2図は、不発明の光検出器の絶対零度におけるI−V
特性を示すグラフであり、 第3図は、本発明の光検出器を用いた検出回路の1例を
示す回路図であり、 第4図は、本発明の光検出器の第1の実施例の製造工程
図であり、 第5図は、Auと超伝導薄膜との界面抵抗の熱処理温度
依存性を示すグラフであり、 第6図は、本発明による光検出器の第1の実施例の光照
射時および未照射時の1=■特性を示すグラフであり、 第7図は、本発明の光検出器の第2の実施例の製造工程
図であり、 第8図は、従来の超伝導トンネル接合光検出器の構成を
示す概略断面図である。 (主な参照番号) ■、11・・基板、 2.15・・上部電極、 8・・トンネルバリア、 4.12・・上部電極 5.17・・入射光、 6・・光検出器、 7・・定電圧源、 13・・トンネルバリア層、 16・・絶縁層、

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)酸化物超伝導体からなる下部電極と、該下部電極
    上に設けられ常伝導金属からなる上部電極と、上記下部
    電極と上記上部電極と間に形成されて上記下部電極と上
    記上部電極と間にトンネルバリアを形成する抵抗性界面
    バリアとを具備することを特徴とする超伝導トンネル接
    合光検出器。
  2. (2)前記界面バリアは、上記酸化物超伝導体の下部電
    極と上記常伝導金属の下部電極との接合界面であること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の超伝導トンネ
    ル接合光検出器。
  3. (3)前記界面バリアは、上記酸化物超伝導体の下部電
    極と上記常伝導金属の下部電極との間の一部に形成され
    た絶縁材料層と、上記酸化物超伝導体の下部電極と上記
    常伝導金属の下部電極との接合界面とから構成されてい
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の超伝導
    トンネル接合光検出器。
  4. (4)上記絶縁材料層は、Al_2O_3、TiO_2
    、SiO_2のいずれか1つからなることを特徴とする
    特許請求の範囲第3項記載の超伝導トンネル接合光検出
    器。
  5. (5)前記接合界面は、上記酸化物超伝導体の下部電極
    と上記常伝導金属の下部電極との間の界面において、上
    記酸化物超伝導体と上記常伝導金属との間の酸化還元作
    用により形成された薄い高抵抗界面であることを特徴と
    する特許請求の範囲第2項から第4項までのいずれか1
    項記載の超伝導トンネル接合光検出器。
  6. (6)上記下部電極は、酸化物超伝導体BaPb_1_
    −_xBi_xO_3(但し0.05≦x≦0.35)
    多結晶薄膜で形成されており、上記上部電極は、貴金属
    薄膜で形成されていることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項から第5項までのいずれか1項記載の超伝導トン
    ネル接合光検出器。
  7. (7)上記貴金属薄膜は、Au、Ag、Pt、Pdのい
    ずれか1つからなることを特徴とする特許請求の範囲第
    6項記載の超伝導トンネル接合光検出器。
  8. (8)上記下部電極は、透明基板上に形成されているこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項から第7項までの
    いずれか1項記載の超伝導トンネル接合光検出器。
  9. (9)基板上に酸化物超伝導体薄膜からなる下部電極を
    形成し、次いで、該下部電極上に常伝導金属薄膜からな
    る上部電極を形成して、上記下部電極と上記上部電極と
    の間にトンネルバリアを構成する抵抗性接合界面を形成
    することを特徴とする超伝導トンネル接合光検出器の製
    造方法。
  10. (10)上記界面バリアの形成は、上記下部電極上に常
    伝導金属薄膜からなる上記上部電極を形成した後、全体
    を熱処理して界面抵抗を調整するすることを特徴とする
    特許請求の範囲第9項記載の超伝導トンネル接合光検出
    器の製造方法。
  11. (11)上記界面バリアの形成は、上記基板上に酸化物
    超伝導体薄膜からなる上記下部電極を形成した後、該下
    部電極の一部の上に絶縁材料層を形成し、次いで、絶縁
    材料層及び上記下部電極の上に常伝導金属薄膜からなる
    上記上部電極を形成することを特徴とする特許請求の範
    囲第9項記載の超伝導トンネル接合光検出器の製造方法
  12. (12)上記界面バリアの形成は、上記基板上に酸化物
    超伝導体薄膜からなる上記下部電極を形成した後、該下
    部電極の一部の上に絶縁材料層を形成し、次いで、絶縁
    材料層及び上記下部電極の上に常伝導金属薄膜からなる
    上記上部電極を形成し、更に、全体を熱処理して界面抵
    抗を調整することを特徴とする特許請求の範囲第9項記
    載の超伝導トンネル接合光検出器の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01154576A (ja) * 1987-12-11 1989-06-16 Hitachi Ltd 超電導放射線検出器
DE4010489A1 (de) * 1990-03-31 1991-10-02 Dornier Luftfahrt Supraleitendes element

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