JPS6369930A - アルミナ質繊維強化金属複合材料用素材の製法 - Google Patents

アルミナ質繊維強化金属複合材料用素材の製法

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JPS6369930A
JPS6369930A JP12458587A JP12458587A JPS6369930A JP S6369930 A JPS6369930 A JP S6369930A JP 12458587 A JP12458587 A JP 12458587A JP 12458587 A JP12458587 A JP 12458587A JP S6369930 A JPS6369930 A JP S6369930A
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JP
Japan
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metal
fibers
fiber
alumina
bundle
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JP12458587A
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English (en)
Inventor
Yasuaki Abe
安部 康明
Hideho Okamoto
岡本 秀穂
Koji Yamatsuta
山蔦 浩治
Kenichi Nishio
西尾 憲一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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  • Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は繊維強化金属複合材料用の新規な素材の製法に
関するものである。
〔従来の技術および発明が解決しようとする問題点〕軽
量で力学的性能と高温耐熱性さらに耐食性に優れた材料
として、高強度繊維で金属を強化したam 位化金A複
合材料(FIBERREINFORにED METAL
 :以下FRMと称す)の開発が近年盛んである。しか
しながらこの材料開発においてはいくつかの困難な問題
が未解決で残されており、FRMの実用化には未だ長い
年月の検討を要すると考えられていた。問題の一つは金
属の強化に通した高強度給維が見い出されていないこと
であった。すなわち、従来強化用a維としてボロンM4
鞄、炭素繊維、アルミナ・ウィスカーなどが用いられて
来た。しかしながら例えばボロン慝維は多くの実用金属
と反応し易く比較的高温で容易にボロン化合物を作り、
その結果複合材の強度がいちじるしく低下する。さらに
a#l直径は一般に太く、100μを越え、従って可撓
性に乏しく加工性が劣る。
また炭素繊維は酸化され易く、従って金属と混合してF
RMを製造するには真空中または不活性気体中で行なう
必要があり、また中程度の高温では各種金属と容易に炭
化物をつくるのでこれを防ぐためのmNA表面のコーテ
ィング法が数種提案されているにもかかわらず実用化に
は未だほど遠い。さらに炭素繊維が電気伝導性であるた
めに複合材のマトリックス金属が徐々に電蝕されFRM
の物性が低下するという問題がある。アルミナ・ウィス
カーにはこのようなマトリックスと反応するという欠点
はないが、逆にマトリックスとの濡れが悪く複合材中に
空孔が入り易く従ってFRJiの物性が劣る。また高価
であり必然的に短a維であるために一定方向に整列させ
ることが容易でなく、従って複合材として最も優れた形
態であるm維方向配列制御強化複合材を作成するために
は複雑な製造工程を必要とする。
FRMの実用化を妨げる他の問題は、強化用iamと金
属とを混合してFRMを成形する工程に関連するもので
ある。すなわち強化用繊維は通常多数本のaMが束にな
った状態、あるいはこのI#iMA束をクロスまたはマ
ットの形にした状態で成形型の中に入れて金属と混合さ
れる。この際に金属が1!AMやクロスなどに妨げられ
て成形体全体に浸透し難く、成形体中の各所にボイドが
生じ昌い。特に繊維束内部の個々の繊維間練上まで金属
が浸透することは容易ではなく無数の小さいボイドが生
じる。このようなボイドは得られたFRMの物性、特に
高温における力学的性能を著しく低下させる。
FRMの成形工程におけるもう一つの問題は、強化用繊
維と金属を成形型内で混合一体化する際にm維の位置が
動き、成形体中にlIl維が不均一に分布したり、ある
いは成形体中の所望の位置に繊維を分布させることが難
しいことである。
従って設計通りの性能を持ったFRMを成形することが
できない。
さらに従来技術として、マトリックス金属より高融点の
複合用繊維をたて糸とし、マトリックス金属m紬または
マトリックス金属に溶は込む金属繊維を横糸とした織物
をマトリックス金属に浸漬し、しかも超音波を負荷する
ことを容易にする線維型複合金属の製造法(特開昭54
−48609号公報)が提案されている。また、1iA
X状材料としてホウ素、炭化硅素w4雑の集合材を補強
材とするアルミニウムとの複合材料の製造において、ア
ル主ニウムの溶湯に直接超音波振動を付加することを容
易にする製造法(特開昭54−89907号公報)も提
案されている。
しかしながら、これらの方法についても前述の問題点、
すなわち金属の強化に適した高強度繊維を提供するもの
でなく、示唆する記載もない。また特開昭54−486
09号公報、特開昭54−89907号公報とも超音波
振動を付加することを容易にするものであり、1維間隙
に金属が浸透する可能性があるものの、強化用l!A維
と金属を成形型内で混合一体化する際の繊維の位置が確
定せず繊維を所望位置に分布することができない等の問
題点を有している。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らはこのようなFRMの実用化を妨げている種
々の問題を解決すべく鋭意努力した結果、以下に述べる
ようにアルミナ質繊維を強化用繊維として用い、この繊
維束、クロス、マットにあらかじめ金属が含浸された状
態の素材とし、これを型に入れて必要に応じてさらに金
属を加えて成形することにより、成形体中の強化用繊維
の分布状態が制御でき、ボイドがなく、力学的性能の優
れたFRMが得られることを見い出し本発明にいたった
ものである。
本発明をさらに詳細に説明すれば、本発明に用いられる
アルミナ質繊維はアルミナ(AJ20s)含有量が72
重量%以上、100重量%以下、好ましくは75重量%
以上、98重1%以下であり、シリカ(Sing )含
有量が01景%以上、28重量%以下、好ましくは2重
量%以上、25Nfjk%以下の組成のものであって、
本発明者らの検討の結果によれば極めて大きな引張強度
と弾性率を有し、さらに酸化性雰囲気中高温においても
その機械的性質を失なわないという優れた耐熱性を有し
ている。
また、シリカ含有量の中、繊維全重量に対して10重量
%以下、好ましくは5重量%以下の範囲で、これをリチ
ウム、ベリリウム、ホウ素、ナトリウム、マグネシウム
、ケイ素、リン、カリウム、カルシウム、チタン、クロ
ム、マンガン、イツトリウム、ジルコニウム、ランタン
、タングステン、バリウムの一種または二穏以上の酸化
物で置換えてもよい。
また該アルミナ質繊維のX線的構造においてα−アルミ
ナの反射を実質的に示さないものでなければならない。
一般に無機a維は高温においてmNA内に繊維を形成す
る無機物の結晶粒子が成長し、これら結晶粒子間の粒界
破壊のために1!A維強度が著しく低下する。この事情
は該アル【す質a維において本発明者らの検討の結果に
よれば、そのX線回折像にα−アルミナによる反射が現
われることによって特徴づけられる。
従って本発明に用いられるアルミナ質繊維はそのX線回
折像にα−アルミナの反射が現われないように製造され
たものでなければならない。
このようなアルミナ質繊維は本発明者らの見い出したと
ころによれば次にのべるように強化用a紬として優れた
性質を有している。まず10 t/j以上の高い引張強
度と1,000 t/−以上の高い引張弾性率を有する
。また安定な酸化物よりなるので空気中1.000℃以
上の高温に長時間さらしても劣化しない。アルミナを主
成分とするので各種溶融金属と接しても反応せず安定で
ある。さらに密度は2.5から8.51/Cr、であり
軽い。これらの性能はmHA中のシリカ含有率に依存す
るが、本発明者らが見い出したところによればシリカ含
有量が28重量%以下、好ましくは2N量%以上で25
重量%以下の場合に最も優れた性能が発現する。
本発明に用いるアルミナ質繊維は、ウィスカーと異なっ
て取扱い易い連続amとして得ることができるものであ
り、ボロン繊維に比較してはるかに可撓性に富み、また
高温でもボロン繊維、炭素m雑には見られない大きな酸
化抵抗性を有しているために、これを用いた金属複合材
料を製造することは極めて容易であるという製造上の利
点を提供するのみならず、多種の金属と容易に反応する
ことが少なく、かつ優れた機械的性質を有しているため
に、室温から高温にいたる広い温度範囲で大きな比強度
、比弾性率を有し、かつ優れた高温クリープ特性、疲れ
特性、耐衝撃性をも有した複合材料を多種の金属をマト
リックスとして用いて製造することができるという、従
来用いられている強化用繊維には期待できないまったく
新規な特徴を有しているのである。
このようなアルミナ質W4維は厘々の方法で製造され得
る。例えばアルミニウム化合PJ(アルミナゾル、アル
ミニウム塩など)とケイ素化合物(シリカゾル、エチル
シリケートなど)と有機高分子(ポリエチレンオキサイ
ド、ポリビニルアルコールなど)とを含む粘稠なだ液を
紡糸して前駆体繊維を得、これをX線的構造においてα
−アルミナの反射が見られるようになる温度より低温で
空気中で焼成することにより製造される。
あるいは有機質繊維をアルミニウム化合物とケイ素化合
物を含む溶液中に浸してから空気中で焼成しても製造さ
れる。
最も好ましいアルミナ質繊維は特公昭51−18768
号公報に述べた方法で製造される。
即チポリアルミノキサンとケイ素化合物とを含む溶液を
紡糸して前駆体mfsを得、これを空気中で焼成してア
ルミナ質繊維とする方法である。
ここにおいて用いられるポリアルミノキサンは、一般式 %式% であられされる構造単位を有する重合物であって、Yは
たとえば下記の残基の一種または二覆以上からなる。す
なわちメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基など
のアルキル基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基
などのアルコキシ基、ホルミルオキシ基、アセトキシ基
などのカルボキシル基、フッ素、塩素などのハロゲン、
水酸基、フェノキシ基などである。
またアルミナ質前駆体繊維を焼成する工程から少なくと
も800℃以下において軟化あるいは溶融しないポリア
ルミノキサンが特に好ましいものである。このようなも
のとしてはポリイソプロポキシアルミノキサン、ポリア
セトキシアルミノキサン、ポリブトキシアルミノキサン
、ポリプロピオニルオキシアルミノキサンなどがあげら
れる。
これらポリアルミノキサンはトリエチルアルミニウム、
トリイソプロピルアルミニウム、トリブチルアルミニウ
ム、アルミニウムトリエトキサイド、アルミニウムトリ
プトキサイドなど有機アルミニウム化合物の部分加水分
解や、得られたポリアルミノキサンの有機残基を他の適
当な基で置換することによって得られることは公知テす
る。ポリアルミノキサンは一般にエチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ベンゼン、トルエンなどの有機溶媒に
可溶であり、適当な?Rr ロキサン、 −5i−0−の構造単位を有するポリ♂R
2 ケイ酸エステル(R1およびR2は有機原子団)が適当
なものであるが、 Rn5iX4−Hの構造を有するオ
ルガノシラン(XはOH、ORなどであり、Rは有機原
子団、nは4以下の整数)、Si(OR)4の構造を有
するケイ酸エステル(Rは有機原子団)、その他ケイ素
を含む化合物の一般が用いられ得る。
さらに紡糸液に少量のリチウム、ベリリウム、ホウ素、
ナトリウム、マグネシウム、リン、カリウム、カルシウ
ム、チタニウム、クロム、マンガン、イツトリウム、ジ
ルコニウム、ランタン、タングステンなどを含む化合物
の一種あるいは二種以上を添加しておくことは、得られ
るアルミナ質繊維の諸物性を向上させるために望ましい
ことである。
ポリアルミノキサンおよびケイ素を含む化合物の混合溶
液から紡糸を行なうには、いわゆる乾式紡糸が好都合で
あるが、遠心紡糸、吹き出し紡糸など他の適当な紡糸方
法に従ってもよい。
紡糸は室温で行なわれるが、必要であれば紡糸液を加熱
して行なうこともできる。また紡糸された繊維の周囲の
雰囲気を調整することも好結果を得るために望ましいこ
とである。繊維に含まれる溶媒の乾燥除去は鷹維か細い
場合には特に必要でないが、紡糸中あるいは紡糸後にこ
れを行なうこともできる。
ここで製造される前駆体繊維は通常1〜600μの平均
直径を有している。しかしながらこの範囲に限定される
ものではない。
このようにして得られたアルミナ質m維前駆体はアルミ
ナ形成物が高濃度で均一に連続した状態でm紛状に形成
されているため焼成後のアルミナ質a維の諸物性の向上
には極めて好都合なものである。
このようにして得られるアルミナ質m維前駆体は熱に対
して不融であり、そのまま空気などのM紫を含む雰囲気
中で焼成すれば、a維の形態をくずすことなく容品にア
ルミナ質m紬とすることができる。すなわち、該前駆体
w4紬を酸素を含む雰囲気、例えば空気中で焼成すれば
約700℃において実質的にアルミナ質&!維に変化し
、約1000〜1200℃において透明で強度のあるア
ルミナ質絽維が得られる。またこれら各柵のアルミナ質
li:A維を得るために該前駆体繊維を窒素のような不
活性雰囲気中、あるいは真空中で焼成したのち、酸素を
含む雰囲気にさらして有機質あるいは炭素質を除去して
もよい。
また得られたアルミナ質繊維を水素のような還元性雰囲
気中でさらに焼成することはアルミナ質繊維の諸物性向
上のために望ましいことである。またこれらの焼成工程
中、前駆体繊維あるいはアルミナ質繊維に張力をかけて
おくことは強いアルミナ質繊維を製造するために望まし
いことである。いずれの場合においても最高焼成温度は
X線的にa−アルミナの反射が見られないように設定す
る。
このように特公昭51−18768号公報に述べた方法
により繊維直径が0.6から400μ、引張強度がlO
から80t/m、弾性率が1000から8,000 t
/j、空気中1,000℃以上で長時間安定なアルミナ
質aHAが製造されるが、このような繊維は本発明に用
いるに最も適したものである。
本発明に用いるアルミナ質m維の強化効果をさらに大き
くするために、繊維表面にニッケル、チタンなどの金属
あるいはセラミックスの被覆を施し、m維と含浸金属と
の反応や結合を制御することも有効である。
このようなアルミナ質m輪の繊維束、クロス、マットに
融点が1,700°C以下の金属が含浸されてなる素材
を用いることにより、高性能のFRMを極めて容易に成
形することができる。
ここでia、ia束とは複数本の繊維が束になったもの
であり、一本の束に含まれる繊維本数は特に問わないが
本発明は通常二十本以上の繊維からなる束に特に有効に
適用できる。なぜならば数本程度のa維からなる束につ
いては、あらかじめ金属が含浸されていなくとも、FR
Mの成形工程においてマトリックス金属が個々の繊維間
隙に浸透し得るからである。しかしながらこのような少
本数の繊維からなる束は取り扱い難く、むしろ二十本以
上の繊維束に束ねるかクロス、マットの形にして本発明
を適用する方が結果的にFRMの成形が容易である。つ
ぎに一本の束に含まれるm維本数の上限については特に
制限はないが、本発明者らの検討結果によれば束の断面
積が大略0.2−を越える場合には、これに金属が含浸
された素材は可撓性に欠けるなどの問題が生じて来る。
従って一本の束の断面積が0.2−以下になるような繊
維本数が好ましい。
繊維束の断面の形は円形、楕円形、方形、不規則形など
特に問わない。一本の束に含まれる繊維本数が多い場合
には束を平板状にする方が得られる素材が可撓性に富ん
でFRMの成形時に型の中に充填することが容易になる
などの利点を持つ場合がある。また繊維束の長さは単繊
維の直径の50倍以上あれば有用な素材となる。
また繊維束は複数本数の繊維が引き揃えられたものだけ
でなく、これが撚られたり編まれたりしたものにも本発
明は有効に適用できる。
つぎにクロスとは繊維または繊維束が平織、朱子織など
によりシート状、あるいは三次元状などに織られたもの
のことであり、この場合の繊維束に含まれる繊維本数に
は下限はない。
マットとは繊維またはm細束が織られずに板状に集合し
たものであり、短繊維が無秩序に絡まりあったもの、長
la維が渦巻状に絡まりあったもの、あるいは長a維が
一方向に平行にシート状に配列したものなど種々の構造
のものがこれに含まれる。
これらのクロスやマットは、最終的に得ようとするFR
M成形体にあわせた形状になっていることが好ましい場
合がある。例えば管状FRMの成形に用いる素材として
、クロスやマットが円筒状になって金属が含浸されたも
のが適している。またクロスやマットの巾が長さ方向に
比して小さいリボン状になっているものが有用な場合も
ある。さらにクロス、マット、繊維束の2穏以上が′g
I7i11シた構造になっている方が有用な場合もある
。これら種々の素材の形状、素材の組み合わせは。どの
ようなFRMが必要であるかによって決まる。
さらに強化用線維として前述のアルミナ質繊維の他にア
ルミナ・ウィスカー、炭素線維、ボロン繊維、セラミッ
クIJ4′41、金183!繊維など、他穏の繊維を少
量混合して用いることが好ましい場合もある。
また本発明において含浸とは繊維束、クロス、マットの
個々の繊維間隙に金属が浸透している状態を意味するが
、この際に個々のaPa間隙を完全に金属が埋め尽して
いる必要はない。素材の繊m間にボイドがあってもFR
M成形工程でこのボイドが金属で埋められる場合が多く
、あらかじめ金属を含浸しない繊維束、クロス、マット
からFRMを成形する場合にくらべれば成形体中のボイ
ドは遥かに少ない。また素材の繊維間にボイドがあって
も後述するFRM成形体中での強化繊維の分布状態を制
御する目的には極めて有効に用いることができる。
しかしながら一般的に言って素材中のボイドの量は体積
比で60%以下であることが好ましい。
また本発明に用いられる金属としては、融点が!、70
0℃以下であるベリリウム、マグネシウム、カルシウム
、ストロンチウム、バリウム、スカンジウム、イツトリ
ウム、ランタン、チタン、マンガン、鉄、コバルト、ニ
ッケル、パラジウム、銅、銀、金、亜鉛、カドミウム、
アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、ケイ
素、ゲルマニウム、錫、船、ビスマス、セレン、テルル
などの単体金属および黄銅などの銅−亜鉛系合金、青銅
などの銅−錫系、銅−錫−リン系合金、ジュラルミンな
どのアルミニウムーマグネシウム系、アルミニウムーマ
グネシウム−銅系合金、その他、アルミニウムー銅系、
アルミニウムーケイ素系、ニッケルーアルミニウム系、
ニッケルーアルミニウムー銅系など多種合金があげられ
る。またこれら金属に一種以上の他種元素を数%混合し
て該アルミナ質繊維との濡れ性を向上させたものも用い
ることができる。
これらの金属のうちどれを用いるかは素材の用途で決ま
る。例えば軽金属をマトリックスとする@fllFRM
を成形する場合には一般的に言って素材の金属も軽金属
であることが望ましく、また鉄などをマトリックスとす
る高温耐熱性FRMを成形する場合には素材の金属も耐
熱性に優れたものであることが望ましい。
アルミナ質繊維の繊維束、クロス、マットに金属が含浸
されたFRM用素材を製造するには種々の方法が考えら
れるが、本発明者らは繊維束、クロス、マットを溶融金
属中に浸漬して常圧下で引き出す方法が簡便でかつ有効
であることを見い出した。
この場合の溶融金属の温度は金属の融点以上であればよ
いが、通常は融点より50℃以上、800℃以下が金属
を溶融状態に保つための温度制御の容易さと繊維物性の
不必要な低下を防ぐためから望ましい。
本発明で用いるアルミナ質繊維であれば溶融金属の融点
以上でしかも常圧下で引き出しても繊維中に金属が含浸
されたFRM用素材を提供することができる。一方アル
ミナ・ウィスカーでは上記と同条件の常圧下で金属中か
らアルミナ・ウィスカーを引き出した場合、該繊維から
金属が剥離し、高強度なFRM用素材とはなり丸ない。
溶融金属中に繊維束などを浸漬する時間は繊維束中のM
AR本数、クロスやマットの厚みなどにより異なるが通
常は20分以下で充分である。
また溶融金属中に繊維束などを浸漬中に、溶融金属に圧
を加えて繊維間隙に金属が浸透し易いようにすることは
浸漬時間を短縮したり素材中のボイドを減らすために極
めて効果がある。
これはロール、プレスなどで機械的に圧をかけたり、あ
るいは溶融金属中への浸漬をオートクレーブ中で行ない
気体圧をかけるなどの方法で行なうことができる。この
場合の圧力はa維間隙の大きさにもよるが5ky/−以
上あれば有効である。
浸漬した繊維束などを溶融金属中から引き出す際に金属
の融点以上の温度で適当な絞りにかけ、素材中の金属含
有量を制御したりボイドを減らしたりすることも有効で
諷る。素材中の金属含有量もどのようなFRMを必要と
するか、またどのような成形法を用いるかによって最適
鳳が決まる。a維含有量の多い極めて高性能のFRMや
強化用繊維を一部に局在させたFRMを必要とする場合
には素材の金属含有量も少ない方が望ましい。繊維含有
量が少なく金属含有量が多いFRMを必要とする場合に
は素材の金属含有量は多くてもよい場合が多い。しかし
金属含有量の少ない素材を用いてもFRM成形工程でさ
らにマトリックス金属を加えることにより金属含有量の
多いFRMを成形することができるし、逆に金属含有量
の多い素材を用いてもFRM成形工程で一部金属を溶融
搾り出すことによって金属含有量の少ないFRMを成形
することができる。素材中の金属含有量は通常10体積
%から95体積%が好ましい。
本発明による素材製造法はパッチ式でも連続式でも行な
うことができる。また空気中で行なうこともできるが金
属によっては不活性雰囲気中、その他の特殊雰囲気中、
あるいは真空中で行なう方が好ましい場合がある。
このようにして得られた素材の適当量をFRM成形型に
入れ、そのままホットプレスしたり、含浸金属を溶融加
圧して金属を搾り出したり、あるいはあらたに溶融金属
を鋳込んだりしてFRM成形体を得ることができる。
し発明の効果] 本発明は以下に述べるような新規な効果を産む。
まず本発明によるFRM用素材に用いられる繊維は金属
の強化に極めてよく適したアルミナ質m″mであり、こ
の素材から得られるFRMが力学的性能、高温耐熱性、
耐食性に極めて優れていることである。
次にこの素材の適当量からF’RM成形体を製造する場
合、各素材はあらかじめ金属が含浸されているため素材
間隙や繊維間隙にボイドカ生ずることが少なく、この故
にも高性能のFRM成形体が得られることである。
さらにm細束、クロス、マット状で金属が含浸されて纏
っているため、これをFRM成形型の任意の場所におい
て成形したり、繊維の配列方向を任意に制御して成形す
ることができ、FRM成形体中の繊維分布を任意に制御
して設計通りの性能を有する成形体を容易に製造するこ
とができる。
[実施例] 以下に本発明を実施例によって説明するが、本発明はこ
れに限定されるものではない。
実施例1 繊維直径10um、引張強度240 kl/=dQ。
引張弾性率25 t/lJであり5iOz15]を量%
とM!0185重量%からなるγ−アル電す構造の連続
アルミナ質ll1l維に化学メッキにより厚さ1ooA
のニッケル被覆を施し、常圧下でこの200本からなる
束を760℃の溶融アルミニウム(純度99.7%)浴
中に浸漬時間2分で連続的に通し、浴出口で窒化ホウ素
製のローラーで搾って断面I X 0.8■、金属含有
Ji150体積%の素材を得た。これを2001長に切
り、その1910本を平行に揃えて断面5X20m、長
さ200■の鋳型に入れ、溶融アルミニウム(純度99
.7%)を鋳込んで繊維体積分率80%のFRM角棒を
得た。
室温で曲げ試験を行なったところ強度80 kg/−1
弾性率12t/−であった。
断面を顕微鏡で観察したところボイドが認められず、ま
た繊維はFRM中に均一に分布していた。
比較例として同じアルミナ質繊維にニッケル被覆を施し
、200本からなる束をあらかじめ溶融アルミニウムを
含浸することなくそのまま前記の鋳型の中に平行に揃え
て入れて溶融アルミニウムを鋳込んだ。室温での曲げ強
度は50に9/J、曲げ弾性率11 t/−であった。
断面を顕微鏡で観察したところ繊維束間隙にも繊維束内
にもボイドが多く、またamは片面側に偏在していた。
別の比較例として*M直径7μm、引張強度270に9
/d、引張弾性率28t/−の炭素繊維にニッケル被覆
を施し、この2000本からなる束に同様にアルミニウ
ムを含浸して素材を得た。これから繊維体積分率80%
のFRM角棒を得たが室温での曲げ強度は小さく、20
#/−であった。断面を顕微鏡で観察したところ、la
維がアルミニウムと反応して変質していた。
実施例2 実施例1で得られた繊維束にアルミニウムが含浸した素
材を長さ2M1に分断し、この18fを径20■、長さ
50+sの鋳型に入れアルミニウム溶湯を鋳込んで繊維
体積分率20%のFRM円柱を得た。この圧縮強度を室
温で測定したところ80kl/−以上あり、アルミニウ
ムより8倍以上大きかった。繊維はFRM中に均一に分
散しボイドもなかった。
実施例8 実施例1で用いたものと同じアルミナ質繊維を織って1
−あたり400fの重量を有する平織クロスを得た。こ
れをオートクレーブ内においたルツボ中の1500℃溶
融鉄中に浸漬し5に9/−のアルゴン圧を8秒間かけた
常圧に戻してクロスを引き出し、金属含有量が50体積
%の素材を得た。これを直径100霞の27mの円筒状
に巻き、内径70mm、外径105■、長さ500m+
の円管鋳型に入れ、鉄を鋳込んでFRM管を得た。m絶
層を円管外局部に局在させることができ、800℃での
円管の耐圧は繊維を含まないものにくらべて約5倍大き
かった。
実施例4 実施例1で用いた連続アルミナ質繊維を1000本から
なる束にし、収束を炭素製糸巻に巻きつけた。これをオ
ートクレーブ内においたルツボの中の760℃溶融アル
ミニウム中に浸漬し、10峙/−以上の圧力を80秒問
かけた。750℃に保ちながら常圧に戻し糸巻よりアル
ミニウムが含浸した繊維束を引きだした。さらにアルミ
ニウムの融点以上に加熱したアルミナ製のダイスを通過
させ過剰のアルミニウムを除去し、金属含有量カ50体
積%で断面積約0.002CIAの素材を得た。ダイス
の穴径を変えること暑こより金属含有量は80〜40体
積%と任意に選択できた。
このアル又ニウムが含浸したアルミナ質繍細束(金属含
有fi50体積%)の引張強度を測定したところ70〜
80kl/−の値を示した。
実施例5 実施例4で得た金属含有量50体積%のアルミニウム含
浸アルミナ質繊維A維束を2篩に分断し、この18Fを
径20 tm 、長さ50■の鋳型に入れアルミニウム
溶δを鋳込んで繊維体積分率20%のFRMの円柱を得
た。この引張強度はa5にq/−であった。
また、同様にして金属含有虚50体積%のアルミニウム
含浸アルミナ質繊維束を用いて金属含有量的90体積%
(繊維体積分率lO%)で繊維分布の均一なものが安定
に製造でき Iこ 。
比較例として実施例1で用いたものと同じアルミナ質厳
維を2wに分断して用いた以外は実施例5と同様な操作
をして繊維体積分率20%のF’ RMの円柱の製造を
試みたが、繊維間へのアルミニウムの含浸は不十分であ
った。また繊維はアルミニウムを含浸させる時の圧力で
片側に押しつけられ均一な繊維分布が得られなかった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)その成分においてAl_2O_372重量%以上
    、SiO_228重量%以下であって、X線的構造にお
    いてα−Al_2O_3の反射を実質的に示さないアル
    ミナ質繊維の束、クロスまたはマットを、その融点が1
    700℃以下の金属であって、金属の融点より50℃以
    上、800℃以下の温度の金属中に浸漬し、ついで常圧
    下でその融点より50℃以上、800℃以下の温度で金
    属中から取り出すことを特徴とする金属が含浸されたア
    ルミナ質繊維強化金属複合材料用素材の製法
  2. (2)アルミナ質繊維の束、クロスまたはマットを金属
    中にその融点より50℃以上、800℃以下の温度で浸
    漬時に、その融液をkg/cm^2以上に加圧して融液
    が繊維間隙に浸透することを容易にする特許請求の範囲
    第1項記載の製法
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Citations (4)

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