JPS6368171A

JPS6368171A - 消臭剤の製法

Info

Publication number: JPS6368171A
Application number: JP61215629A
Authority: JP
Inventors: 康弘才原; 伊達　晴行; 俊幸山内; 光司長田; 小池　史郎
Original assignee: Matsushita Electric Works Ltd
Current assignee: Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date: 1986-09-11
Filing date: 1986-09-11
Publication date: 1988-03-28

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔技術分野〕この発明は、空気の浄化、脱臭のための消臭剤の製法に
関する。

〔背景技術〕

一般に、悪臭や異臭としては、工場の排煙や廃液、およ
び、煙草や凍原、ならびに、台所の厨芥等が発生源とな
っており、その悪臭や異臭の種類も多種多様である。特
に、家庭内においては、冷暖房装置の作動時には密室状
態に保たれることが多いので、これらの悪臭異臭の対策
が大きな問題となってきている。

このような悪臭や異臭を消す方法には、大別して次の４
つの方法がある。

■　感覚的消臭法・・・芳香性物質（香気精油等）によ
って悪臭や異臭をマスクする方法。

■　物理的消臭法・・・換気・拡散によって悪臭を希釈
、除去するか、シリカゲルや活性炭などを利用して臭気
を吸着させるか、または、シクロデキストリンのような
包接化合物により臭気物質を包接する方法。

■　化学的消臭法・・・悪臭や異臭成分と化学的に反応
（中和、付加、縮合、酸化等）させて無臭化する方法。

たとえば、直火燃焼法や、オゾン、過マンガン酸カリウ
ムなどの酸化剤による酸化法。

■　生物的消臭法・・・腐敗を生起する微生物を減殺し
て、腐敗を防止し、悪臭の発生を阻止する方法。

その他にも、木材を乾留して得られる木酢液を利用して
消臭を行う方法などがある。

■の感覚的消臭法は、主に一般家庭で実施されている方
法で、消臭剤自身の有する香気などによって、悪臭や異
臭を消臭するものである。しかし、芳香性物質では臭気
物質を除去する能力に限界があり、また、香気と臭気の
バランスをとることが難しく、しかも、消臭剤の有する
香気には人の好みがあって、時に嫌悪窓を催させること
があり、一般的な消臭法とは言い難い、■の物理的方法
は広く使用されているが、装置化が必要であったり、室
温が変動したりするという問題のほか、悪臭や異臭成分
の吸着効果に持続性がなかったり、飽和状態になれば、
臭気成分を放出したりするという問題がある。また、化
学的消臭法■は、多種多様な悪臭成分に対し、効果的に
反応する物質の選定が極めて困難である。また、使用薬
剤の取扱いに注意を要したり、薬剤が空気中で劣化する
こともあって、一般的ではない。さらに、■の生物的消
臭法も、雰囲気中の臭気を除去する目的で使用するのに
は適せず、装置化が必要であり、効果の発現が遅いとい
う欠点があるなど、各消臭法には各々一長一短があるの
が現状である。

〔発明の目的〕

この発明の目的は、前記従来の問題を有しない消臭剤の
製法を提供することにある。

〔発明の開示〕

上記目的を達成するため、発明者らは、それ自身は無臭
で、安全な、さらに、大がかりな設備も必要としない消
臭剤として、植物中の有効成分を用いることを案出し、
なかでも、モクセイ科レンギヨウ植物のシナレンギヨウ
、チョウセンレンギヨウ、ヤマトレンギョウの植物より
消臭成分を抽出する消臭剤の製法を案出した。

すなわち、この発明は、モクセイ科レンギョウ属シナレ
ンギヨウ、チョウセンレンギヨウ、ヤマトレンギョウの
葉および樹幹の少なくとも１つに対して親水性有機溶媒
および水の少な（とも一方からなる抽出溶媒を用いて抽
出を行うことにより消臭有効成分を得る消臭剤の製法を
その要旨とする。

以下にこれを詳しく述べる。

この発明の原料としては、モクセイ科レンギョウ属シナ
レンギヨウ、チョウセンレンギヨウ、ヤマトレンギョウ
の葉や樹幹（木皮、　ｆ！茎を含む）が挙げられる。

植物よりの抽出方法は、前記の原料植物に、水やエタノ
ール、メタノール等のアルコール類やメチルエチルケト
ン、アセトン等のケトン類のような親水性有機溶媒を添
加し、ソックスレー抽出器等を用いて消臭成分を熱抽出
する。この抽出操作は、これら親水性有機溶媒と水との
混合溶媒を用いて行ってもよい。抽出は、通常、熱抽出
が行われる。たとえば、水を抽出溶媒とした場合は、６
０〜８０℃の範囲で行うが、これに限定されるわけでは
ない。

なお、抽出はこのように一段抽出でなく、必要に応じて
疎水性有機溶媒、たとえば、ヘキサン。

石油エーテルなどを用いて、前もって原ｆ４　植’Ｓの
臭気成分を溶出除去することもある。また、水蒸気蒸留
法を用いてもよい。

こうして得られた抽出液は、このままで、あるいは溶媒
を除去して用いられる。その方法は、限定されない。た
とえば、減圧乾燥、熱風乾燥、スプレードライなどの熱
変成の少ないものが使用される。これをさらに水やエタ
ノールなどで希釈して消臭剤製品とされる。

抽出液から溶媒を除去する前に、抽出液を多孔質物質に
含浸させてもよい。そうすれば、消臭効果が高まる。多
孔質物質としては、活性炭、シリカゲル、ゼオライト、
不織布あるいはモンモリロナイトなどの粘土鉱物が例示
される。多孔質物質に含浸させたものはそのままで使用
される。

次に、実施例に基づいて説明する。

（実施例１）シナレンギヨウの葉１ｋｇ（小技を含む）を温浴で、水
とエタノールの混合溶媒（容積比　水：エタノール−５
０：５０）６１２を添加し、熱抽出した。得られた抽出
液をスプレードライヤにより乾燥し、消臭剤とした。

（実施例２）チョウセンレンギヨウの葉１００ｇを粉砕し、アセトン
２００ｍ１で還流し、ついで濾過した。濾液を真空乾燥
して消臭剤を得た。

（実施例３）シナレンギヨウの葉１００ｇを６００＋ｎＺの水に浸漬
し、投げ込みヒータで加熱しながら、抽出した。抽出液
を真空乾燥により溶媒を除去し消臭剤を得た。

上記実施例１〜３で得られた消臭剤の消臭効果をみるた
めに、つぎのような試験を行った。すなわち、下記第１
表の６段階の臭気強度の５に相当するアンモニア、硫化
水素、トリメチルアミン。

エチルメルカプタン、ピリジンを２００−の栓付き三角
フラスコにそれぞれ１２μ！入れ、上記消臭剤の１ｗｔ
％溶液（溶媒は水：エタノール＝１：１）を同量ずつ添
加した。１０人のパネリスト（男５人２女５人）にフラ
スコ内の臭いを嗅いでもらい、下記第１表に示す６段階
の臭気強度に基づき、その臭いを評価してもらった。結
果を第２表に示す。比較のために消臭剤を添加しなかっ
たものについても臭気を評価してもらった。

表にみるように、実施例１〜３にかかる消臭剤の効果が
高かった。

（実施例４）ヤマトレンギョウの葉１００ｇを水：エタノール＝５０
：５０の混合溶媒で抽出し、活性炭に含浸し、８０　”
ｃの熱風で乾燥させて消臭剤を得た。

これをシート状のウレタンに添着し、２．５Ｍのアクリ
ルボックス内に゛吊り下げ、硫化水素の臭気濃度が２０
ｐｐｍとなるように添加し、臭気濃度を経時的に追跡し
たところ、６０分で臭気濃度はＯとなった。

（実施例５）チョウセンレンギヨウの葉５　ｋｇを水３０１で抽出し
、モンモリロナイト１０ｋｇに含浸させ、乾燥して消臭
剤を得た。得られた消臭剤をモニター（家庭の主婦２０
人）に依頼し、各家庭の厨芥の上に散布してもらったと
ころ、１４人が無臭になった、残りの６人が臭気が殆ど
気にならなくなったと報告した。

〔発明の効果〕

この発明にかかる消臭剤の製法は、以上のように構成さ
れているので、安全で、簡単に、それ自身無臭で効果の
高い消臭剤を得ることができる。

すなわち、この消臭剤は、それ自身が無臭であるため、
前記従来の消臭剤のように自身の有する臭いに基づく嫌
悪感を人に起こさせない。また、原料が世間に広く存在
する植物であるため安価に手に入り、かつ、消臭のため
に大掛かりな設備を必要としない。しかも、アンモニア
、硫化水素。

アミン類など広い範囲の悪臭に対応しうるため、工場に
おける悪臭から家庭内の悪臭、さらには、トイレの悪臭
にまで有効に対応でき、かつ、吸着型消臭剤のように飽
和になることがないので、その寿命も長い。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）モクセイ科レンギョウ属シナレンギョウ、チョウ
センレンギョウ、ヤマトレンギョウの葉および樹幹の少
なくとも１つに対して親水性有機溶媒および水の少なく
とも一方からなる抽出溶媒を用いて抽出を行うことによ
り消臭有効成分を得る消臭剤の製法。
（２）抽出操作により得られた溶液を一旦多孔質物質に
含浸させて溶媒を除去し、消臭有効成分を得る特許請求
の範囲第１項記載の消臭剤の製法。