JPS6367274A - 逆止弁口付き防錆包装容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、金属物品の発錆を必要期間確実に防止する防
錆包装容器に関する。

［従来技術およびその問題点］ 従来、金属物品の一時防錆法として、金属物品への防錆
オイルの塗布、防錆紙あるいは防錆フィルムによる包装
などの手段が用いられてきた。しかし、金属物品に塗布
された防錆オイルは、金泥物品の使用時、完全に除去す
るという面倒な作業が必要である。また、防錆紙あるい
は防錆フィルムによる包装では、防錆有効期間が短く、
用途が限定される。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は、簡単な構造であって、必要期間確実に金属物
品の発錆を防止する包装容器に関する。

本発明は、気化性防錆材を含有した熱可塑性樹脂製フィ
ルムまたは少なくとも袋の内面となる一表面に、気化性
防錆材が塗布された熱可塑性樹脂製フィルムから構成さ
れ、その一部に逆止弁口を取り付けた逆止弁口付き防錆
包装容器に関する。

気化性防錆材を含む包装材料では、気化性防錆材は包装
材料表面から徐々に放散され、金属物品の発錆を防止す
る。包装形態が包装容器のような密閉形態であったとし
ても、気化性防錆材はすべてが金属物品の存在する容器
内へ放散されるのではなく、容器外へも放散される。経
時と共に容器内の気化性防錆材は希薄となる。そのため
従来の防錆包装容器では、防錆必要期間が極く短い場合
を除いて、途中で開封し、気化性防錆材を容器内へ注入
する必要があった。その作業は極めて煩雑であるばかり
でなく、一旦、大気に開放されるため防錆上極めて不利
であった。

本発明の逆止弁口付き防錆包装容器では、必要に応じて
弁口から気化性防錆材を注入することができる。この作
業は手軽であって、防錆包装容器内部は大気と遮断され
たまま操作できるため防錆上極めて有利である。

本発明の逆止弁口付き防錆包装容器は、特に自動車の現
地組立て用部品あるいは輸出車の備品の包装材として有
用である。我国の自動車の輸出は多数にのぼり、また、
近年我国自動車メーカーの海外現地生産は上昇の一途を
たどっている。そのため国内で生産された大量の自動車
部品が、海外へ移送され、保管されている。これらの部
品は、移送中に高温、多湿など発錆し易い環境に曝され
ることも多く、また、現地で比較的長期間保管されるこ
ともある。従って、状況に応じて発錆防止手段を補完す
る必要が生じ、その様な場合、手軽に確実に補完が可能
である本逆止弁口付き防錆包装容器は極めて有利である
。

気化性防錆材としては、ラウリン酸ジシクロヘキシルア
ンモニウム塩、カプリル酸ジシクロヘキシルアンモニウ
ム塩、ミリスチン酸ジシクロヘキシルアンモニウム塩、
パルミチン酸ジシクロヘキシルアンモニウム塩、ステア
リン酸ジシクロヘキシルアンモニウム塩、コハク酸ジイ
ソプロピルアンモニウム塩などの高級脂肪酸の有機アン
モニウム塩、エチルアミン亜硝酸塩、メチルアミン亜硝
酸塩、モルホリン亜硝酸塩などのアルキルアミンの亜硝
酸塩、ナフチルアミン亜硝酸塩、ベンジルアミン亜硝酸
塩、フェニルアミン亜硝酸塩などの芳香族モノアミンの
亜硝酸塩、ジシクロアンモニウム亜硝酸塩、ジイソプロ
ピルアンモニウム亜硝酸塩、ジシクロヘキシルアンモニ
ウム亜硝酸塩、モルホリンアンモニウム亜硝酸塩などの
有機アンモニウムの亜硝酸塩、ジシクロアンモニウム安
息香酸塩、イソプロピルアンモニウム安息香酸塩、２−
ブチルアンモニウム安息香酸塩などの芳香族酸の有機ア
ンモニウム塩、モルホリン安息香酸塩などの芳香族酸の
有機アミン塩、カプリル酸、カプリン酸、ペカルゴン酸
、安息香酸、ナフトール酸などの有機酸、ベンゾトリア
ゾール、メチルベンゾトリアゾール、３−アミノ−１，
２，４−ベンゾトリアゾールなどの複素環式アミン、ｍ
−ジニトロベンゼン、ニトロナフタリンなどのニトロ置
換芳香族化合物を挙げることができる。

また、実用的には低粘度潤滑油、石油スルフォネートお
よびアミン系添加剤の三成分からなる気化性防錆材も好
適に使用し得る。

熱可塑性樹脂としては、低密度ポリエチレン、線状低密
度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン
、エチレン−酢酸ビニル共重合体およびその鹸化物（エ
チレン−ビニルアルコール共重合体）、エチレン−プロ
ピレン共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合
体、エチレン−（メタ）アクリルニトリル共重合体、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポ
リアミドなどを挙げることができる。

熱可塑性樹脂には、気化性防錆材のほか可塑剤、酸化防
止剤、滑剤、着色剤、補強剤などを適宜添加してもよい
。

本発明の熱可塑性樹脂製フィルムは、上記熱可塑性樹脂
に気化性防錆材のほか、適宜の添加剤を配合した樹脂組
成物を用いて、インフレーション成形法などの公知の方
法で溶融製膜することができる。

また、気化性防錆材を添加しない樹脂組成物からなるフ
ィルムの場合は、熔融製膜後、前記気化性防錆材を適宜
の溶剤に溶解あるいは懸濁させた液体を塗布して用いる
。

本発明の防錆包装容器は、気化性防錆材を追加注入する
逆止弁口が取り付けられているため、基本的には前記熱
可塑性樹脂から選ばれた一種類の樹脂からなる単層フィ
ルムにより構成されておればよい。しかし、特に長期間
の保存が必要とされる場合は、ポリ塩化ビニリデン、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体の鹸化物などの、気化性防
錆材の透過率が小さい樹脂からなるフィルムを外層とし
、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体などの熱融着性の優れた（３
１脂からなるフィルムを内層とした、二層あるいはそれ
以上の多層フィルムにより構成してもよい。

次に本発明の逆止弁口付き防錆包装容器の一裂造例を図
面に基づいて説明する。第１図において１は防錆包装容
器、２は角底袋、３は逆止弁口である。

気化性防錆材および他の適宜の添加剤を配合した熱可塑
性樹脂を用いて、インフレーション成形法によって５０
〜２００μのフィルムを成形する。

このフィ゛ルムを成形方向に必要長さ切り取り、断面長
方形の形状に押し拡げる。一方の断面に前記長方形と同
じ形状のフィルムを熱融着して角底袋２を作製する。角
底袋の中へ物品を静置した後、開口部となる他の断面に
前記同様フィルムを熱融着して密封する。同時に断面４
辺の任意の部分に逆止弁口３を熱融着して、物品を収容
した形態で防錆包装容器１が製造される。

本発明に使用される逆止弁口は、容器の一部に熱融着あ
るいは接着剤による接着などにより取り付けられ、充分
に気密を保ち得るものであれば、従来公知のものを使用
し得る。例えば、実公昭５７−６３５５、実公昭５７−
６３５７号公報に記載の薄いプラスチックフィルム片の
二重構造からなる弁口などが挙げられる。また、前記公
報記載の弁口の導入部を、包装容器外方へ延長して、気
化性防錆材の注入を容易にすることもできる。

以下に実施例によって本発明を説明する。

実施例１ メルトインデックス２ｇ／１０分、密度ｏ、９２２ｇ／
ｅｒａの低密度ポリエチレンに、気化性防錆材としてジ
シクロヘキシルアンモニウム安息香酸塩粉末３重量％を
添加し、インフレーション成形法によって厚さ１００μ
、幅５０ｃｍのフィルムを成形した。このフィルムを用
いて縦２５ｃ＋＋＋、横２５ｃｍ、深さ７５ｃｍの角底
袋を作成した。角底作成時に上部稜線の一部に、ポリエ
チレン製薄片フィルムからなる逆止弁口を熱融着した。

この角底袋の内部に長さ５０ｃｍ、幅２０ｃｍ、厚さ１
０龍の冷間圧延鋼板１５枚を、固定セットしたプラスチ
ック製のサンプル架台を挿入し、上部開口部を熱融着し
た。この容器を恒温恒湿槽に静置し、以下の条件で試験
をおこなった。

１サイクル：５０脂１℃、９５％ＲＨの環境に８時間静
置後、２０脂１℃、５０ ％ＲＨの環境に１６時間静置した。

３０サイクル後、低粘度潤滑油、石油スルフォネートお
よびアミン系添加剤の三成分からなる気化性防錆材を、
容器内容積１ｒ＋？当たり１００　ｃｃ、逆止弁口を通
じて容器内ヘフォギングした。試験結果を第“１表に示
す。

比較例１ 弁口を有さず、従って３０サイクル後の気化性防錆材の
フォギングがないほかは実施例１と同様にして試験した
。試験結果を第１表に示す。

第１表 サイクル　２０　　３０　　３５　　４０　　６０実方
缶例１０　０　０　０　０ 比較例１０　０　０　　×　　× ×は僅かでも発錆が観察されたもの。

Ｏはまったく発錆が観察されなかったもの。

［発明の効果］ 本発明の逆止弁口付き防錆包装容器によれば、金属物品
の発錆を必要期間確実に防止できる。特に海外現地生産
自動車の部品の移送、保管などの用途に使用して効果が
大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の防錆包装容器の斜視図である。 １：防錆包装容器　　　２：角底袋 ３：逆止弁口

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 気化性防錆材を含有した熱可塑性樹脂製フィルムまたは
   少なくとも袋の内面となる一表面に、気化性防錆材が塗
   布された熱可塑性樹脂製フィルムから構成され、その一
   部に逆止弁口を取り付けた逆止弁口付き防錆包装容器。