JP2015078307A - 蓄熱材容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】コストを抑えつつ、バリアー性を保持するノルマルパラフィン系潜熱蓄熱材用容器および該容器を用いた潜熱蓄熱材を提供する。【解決手段】ノルマルパラフィン系潜熱蓄熱剤を封入するポリエチレン系樹脂製容器の構成樹脂として、ポリアミドおよびポリエチレンからなるアロイ樹脂を用いることにより、潜熱蓄熱量の大きいパラフィン系潜熱蓄熱剤のバリアー性を保持でき、複層構造によらないパラフィン系潜熱蓄熱組成物が封入できる比較的安価なポリエチレン系容器を得る。【選択図】図1
Description
本発明は、ノルマルパラフィン系蓄熱材組成物が充填される中空平板形状の蓄熱剤容器に関し、特に、内容物のノルマルパラフィン系蓄熱材組成物の揮散量が少ない、パラフィンバリア性の優れる蓄熱剤容器及び該容器を用いた蓄熱材に関する。
病院、スーパーマーケット等で取り扱われる医薬品・検体等や食品等の中には、輸送、運搬時に品質保持のために、所定の温度範囲に保冷文は保温する必要があるものがある。
従来、この種の医薬品、検体又は食品等の物品を保冷又は保温する方法として、断熱性を有する輸送容器内に、予め凝固又は融解させた蓄冷材又は蓄熱材を収納又は配置して、これらの物品を収容することにより、蓄冷材又は蓄熱材の融解潜熱を利用して保冷又は保温する方法が知られている。保冷又は保温の目的となる物品(以下、「温度管理対象物品」と称する場合がある)を、所定の温度範囲に長時間維持するためには、所定の温度範囲に融解温度を有し、且つ、大きな融解潜熱を持つ蓄冷材又は蓄熱材を用いることが必要である。
従来一般的に使用されてきた、融解潜熱が大きく安価で安全な蓄冷材又は蓄熱材としては水が挙げられる。但し、水の融解温度は一般的に0℃付近であり、0℃以下の温度領域で温度管理が必要な場合は無機、有機化合物等の凝固点降下剤を添加することにより使用可能であったが、0℃を超える温度領域で温度管理が必要な場合は、水を主成分とする蓄熱材の使用は困難であった。0℃を超える温度領域の温度管理対象物品およびその管理温度の具体例としては、血液や血紫の配送における管理温度は一般的に4〜6℃とされ、薬品の輸送における管理温度としては、一般的に2〜8℃とされ、血小板および生物学的組織の輸送における管理温度としては18〜22℃とされている。
これらの管理温度に適した蓄熱材組成物は、古くから開発がなされ実際に使用されている。
例えば、特許文献1には、n−ヘプタデカンとn−ノナデカンからなる蓄熱材組成物、及びn−ヘプタデカン、n−オクタデカンとn−ノナデカンとからなるパラフィン系潜熱蓄熱材組成物が開示されている。この技術は、20〜35℃の領域に広く融解潜熱を有し、潜熱の取出し作動温度領域が広く、かつ、該温度範囲での蓄熱容量が大きいパラフィン系潜熱蓄熱材組成物を提供するものである。
特許文献2には、本発明の蓄熱材組成物は、炭素数10〜30のノルマルパラフィンからなる潜熱蓄熱剤と、脂肪酸金属塩からなる固定化剤と、固定化促進剤とを含有し、潜熱蓄熱量が60J/g以上である蓄熱材組成物が開示されている。この技術は、潜熱蓄熱物質としてのノルマルパラフィン含有率が高く、かつ、相転移温度をはさんでの凝固−融解のサイクルを繰り返し行い、熱履歴を受けた場合にも、安定な固定化状態を維持する蓄熱材組成物を提供するものである。
例えば、特許文献1には、n−ヘプタデカンとn−ノナデカンからなる蓄熱材組成物、及びn−ヘプタデカン、n−オクタデカンとn−ノナデカンとからなるパラフィン系潜熱蓄熱材組成物が開示されている。この技術は、20〜35℃の領域に広く融解潜熱を有し、潜熱の取出し作動温度領域が広く、かつ、該温度範囲での蓄熱容量が大きいパラフィン系潜熱蓄熱材組成物を提供するものである。
特許文献2には、本発明の蓄熱材組成物は、炭素数10〜30のノルマルパラフィンからなる潜熱蓄熱剤と、脂肪酸金属塩からなる固定化剤と、固定化促進剤とを含有し、潜熱蓄熱量が60J/g以上である蓄熱材組成物が開示されている。この技術は、潜熱蓄熱物質としてのノルマルパラフィン含有率が高く、かつ、相転移温度をはさんでの凝固−融解のサイクルを繰り返し行い、熱履歴を受けた場合にも、安定な固定化状態を維持する蓄熱材組成物を提供するものである。
これらパラフィン系潜熱蓄熱材組成物は、潜熱蓄熱量が大きく、用いられるノルマルパラフィンの炭素数に応じて蓄熱材の融点を変更できるものとされ、好ましく使用されている。
上記の通り、血液、培養細胞、組織標本等の生物学的組織のような極めて温度に敏感な物品に対する輸送には、ノルマルパラフィン系潜熱蓄熱材組成物が封入された潜熱蓄熱材がこれまで以上に活用されており、適切な断熱材からなる輸送箱と組み合わされたパラフィン系潜熱蓄熱材を用いた定温輸送容器は、必要な一定温度を比較的長期に渡り維持することができるものとされている。
これらパラフィン系潜熱蓄熱材組成物を始めとする潜熱蓄熱材組成物は、合成樹脂で形成された容器又は袋に封入されて使用される。
一般的に、潜熱蓄熱材組成物を封入する容器又は袋の素材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド系樹脂などが挙げられる。取り扱い、コストの点より、ポリエチレンからなる容器又は袋に封入して好適に用いられる。
一般的に、潜熱蓄熱材組成物を封入する容器又は袋の素材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド系樹脂などが挙げられる。取り扱い、コストの点より、ポリエチレンからなる容器又は袋に封入して好適に用いられる。
ただし、潜熱蓄熱量が大きいパラフィン系潜熱蓄熱材組成物をポリエチレン系樹脂からなる容器に封入して蓄熱材として用いる場合、ポリエチレン系樹脂からなる容器のパラフィン系潜熱蓄熱材組成物に対するバリアー性が低く、長時間の使用により容器から内容物のパラフィン系潜熱蓄熱材組成物が染み出し(ブリード)、内容物の減量による潜熱量の低下のみならず、透過した組成物が外部汚染を引き起こす懸念がある。
そこで、ポリエチレン系樹脂からなる容器にパラフィン系潜熱蓄熱組成物を封入して用いる場合、ポリエチレン系樹脂からなる容器をフッ化処理することによってパラフィン不浸透性とする方法が、特許文献3に記載されている。この方法によると、長時間の使用においても容器からの内容物のパラフィン系潜熱蓄熱材組成物が染み出しは防止できるものの、容器をフッ化処理する為、所定の大きさのオートクレーブが必要となるだけではなく、フッ化処理するガスの調整、オートクレーブ内の減圧条件を適正化する必要があって、製造が煩雑になる傾向にある。
さらに、特許文献4には、ポリアミド(PA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)等からなるフィルムを容器内に積層する形態を採ることによりポリエチレン系樹脂からなる容器にバリアー性を付与することができる。この場合、ポリエチレンとバリアー素材であるPA、EVOHとを2種以上組み合わせ、多層構造とする為、パラフィン系潜熱蓄熱材の染み出しは防止できるものの、コストの増加は避けられず、コストの点よりポリエチレンからなる容器を用いる意味合いが薄れるものである。
本発明は、上記のごとき従来技術の不具合に鑑みなされたものであり、その目的は、複層ではなく単層からなるノルマルパラフィンのバリアー性に優れるポリエチレン系樹脂容器を用い、該容器内部に収納されるノルマルパラフィン系蓄熱材組成物を使用して、安価なノルマルパラフィン系蓄熱材を得、該蓄熱材を用いて輸送物品を長時間にわたって所定温度範囲を保つことにある。
本発明者らは、パラフィン系潜熱蓄熱材組成物を封入するポリエチレン系樹脂容器の構成樹脂として、ポリアミドおよびポリエチレンからなるアロイ樹脂を用いることにより、潜熱蓄熱量の大きいパラフィン系潜熱蓄熱剤のバリアー性を保持でき、複層構造によらない比較的安価なパラフィン系潜熱蓄熱剤が封入できるポリエチレン系容器を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
[1]ノルマルパラフィン系潜熱蓄熱材組成物を封入するポリエチレン系樹脂容器であって、容器を構成する樹脂としてポリアミドおよびポリエチレンからなるアロイ樹脂を用いる、蓄熱材容器、
[2] ポリアミドとポリエチレンとからなるアロイ樹脂が相溶化剤として無水マレイン酸変性ポリエチレンを用いる、[1]に記載の蓄熱材容器、
[3] ノルマルパラフィン系潜熱蓄熱材組成物が、炭素数10〜30のノルマルパラフィンからなる、[1]または[2]に記載の蓄熱材容器、
[4] ノルマルパラフィン系潜熱蓄熱材組成物が、炭素数10〜30のノルマルパラフィンおよび炭素数6〜20の脂肪族アルコールの混合物からなる、[1]または[2]に記載の蓄熱材容器、および
[5] [1]または[2]記載の蓄熱材容器に、ノルマルパラフィン系潜熱蓄熱材組成物を封入してなる潜熱蓄熱材
に関する。
[1]ノルマルパラフィン系潜熱蓄熱材組成物を封入するポリエチレン系樹脂容器であって、容器を構成する樹脂としてポリアミドおよびポリエチレンからなるアロイ樹脂を用いる、蓄熱材容器、
[2] ポリアミドとポリエチレンとからなるアロイ樹脂が相溶化剤として無水マレイン酸変性ポリエチレンを用いる、[1]に記載の蓄熱材容器、
[3] ノルマルパラフィン系潜熱蓄熱材組成物が、炭素数10〜30のノルマルパラフィンからなる、[1]または[2]に記載の蓄熱材容器、
[4] ノルマルパラフィン系潜熱蓄熱材組成物が、炭素数10〜30のノルマルパラフィンおよび炭素数6〜20の脂肪族アルコールの混合物からなる、[1]または[2]に記載の蓄熱材容器、および
[5] [1]または[2]記載の蓄熱材容器に、ノルマルパラフィン系潜熱蓄熱材組成物を封入してなる潜熱蓄熱材
に関する。
本発明によると、パラフィン系潜熱蓄熱材組成物を封入するポリエチレン系樹脂容器の構成樹脂として、ポリアミドおよびポリエチレンからなるアロイ樹脂を用いることにより、潜熱蓄熱量の大きいパラフィン系潜熱蓄熱材組成物のバリアー性を保持でき、複層構造によらない比較的安価なパラフィン系潜熱蓄熱材組成物を封入できるポリエチレン系容器を簡易な方法で得ることができる。
また、該容器にパラフィン系潜熱蓄熱材組成物を封入してなる潜熱蓄熱材を用いることにより、温度管理対象物品を所定の温度範囲に長時間維持することができる。
また、該容器にパラフィン系潜熱蓄熱材組成物を封入してなる潜熱蓄熱材を用いることにより、温度管理対象物品を所定の温度範囲に長時間維持することができる。
本発明は、内容物のノルマルパラフィン系蓄熱材組成物の揮散量が少ない、パラフィンバリア性の優れる中空平板形状の蓄熱剤容器、および、該蓄熱材容器を用いたパラフィン系蓄熱材に関する。
本発明において、蓄熱材とは、蓄熱材組成物をプラスチック製容器等に封入したものである。
本発明における潜熱型蓄熱材とは、蓄熱材組成物の相転移に伴う熱エネルギーを利用するものであって、蓄熱材又は蓄冷材組成物の相状態が、凝固状態(固体)から溶融状態(液体)に相転移する際に吸収する熱エネルギー、または、溶融状態(液体)から凝固状態(固体)に相転移する際に放出する熱エネルギーを利用するものである。
蓄熱材組成物の融解温度(または凝固温度)とは、その主な部分の相状態が凝固状態(固体)から溶融状態(液体)に、もしくは、溶融状態(液体)から凝固状態(固体)に変化する際の温度である。
主な部分とは、目安としては50重量%を超える割合を占める部分を示す。例えば、蓄熱材組成物の80重量%が固体で20重量%が液体の状態の場合、蓄熱材組成物の主な部分の相状態は固体(凝固状態)とする。ここで、相状態とは、一般的な固体、液体または気体の状態を表す。本発明では、主に、固体と液体の相状態を利用する。
融解温度または凝固温度は、例えば、蓄熱材組成物について示差走査熱量計(DSC) を用いた測定を行い、温度上昇または温度低下に伴う組成物の熱量値の変化を測定して、熱量測定値のピークが現れる温度を、融解温度又は凝固温度とする。この測定法についてさらに具体的には、DSCによる測定結果をチャート化し、得られたチャートについてピークとなる温度を融解温度または凝固温度として選択するが、複数のピークが存在する場合には最大のピーク温度の値とする。
本発明で用いられるノルマルパラフィン系蓄熱材組成物は、ノルマルパラフィン系組成物、ノルマルパラフィンおよび脂肪族アルコールの混合物系組成物からなる。
本発明の蓄熱材組成物で用いられるノルマルパラフィンは、融解温度または凝固温度の調整を行う観点から、炭素数10〜30のノルマルパラフィンが望ましい。さらに、管理温度として水の融解温度近くから常温近くの温度領域で、温度管理対象物品を保温・保冷するという本発明の目的より、融解温度等の物理的性質から、融解温度が0℃以上である炭素数14以上のノルマルパラフィンが好ましい。
炭素数10〜30のノルマルパラフィンの具体例としては、例えば、n−テトラデカン、n−ベンタデカン、n−ヘキサデカン、n−へプタデカン、n−オクタデカン、n−ノナデカン、n−エイコサン、n−イコサン、n−へンイコサン、n−トリアコンタンなどが挙げられる。
これらノルマルパラフィンは、単独または2種類以上を混合して使用することが可能であり、温度管理対象物品の管理温度と融解温度の関係から任意に選定される。
これらノルマルパラフィンは、単独または2種類以上を混合して使用することが可能であり、温度管理対象物品の管理温度と融解温度の関係から任意に選定される。
本発明の蓄熱材組成物で用いられる脂肪族アルコールは、主に一価アルコールである。また、脂肪族アルコールは、直鎖アルコール、分岐アルコール、一級アルコール、二級アルコール、三級アルコールのいずれも含む。これらのなかでも、融解温度または凝固温度の調整を行う観点から、炭素数6〜20の脂肪族アルコールが望ましい。さらに、管理温度として水の融解温度近くから常温近くの温度領域で温度管理対象物品を保温・保冷するという本発明の目的より、その融解温度等の物理的性質から、融解温度が0℃以上である炭素数10以上の1価アルコールが好ましい。
炭素数10以上の1価アルコールの具体例としては、例えば、1−デカノール、2−デカノール、ウンデカノール、ラウリルアルコール、トリデカノール、ミリスチルアルコール、ベンタデカノール、セチルアルコール、へプタデカノール、ステアリルアルコール、ノナデカノール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウピルアルコール、セリルアルコール、エライジノレアルコール、1−メントール等が挙げられる。
これらのアルコールは、単独または2種類以上を混合して使用することが可能であり、温度管理対象物品の管理温度と融解温度の関係から任意に選定される。
これらのアルコールは、単独または2種類以上を混合して使用することが可能であり、温度管理対象物品の管理温度と融解温度の関係から任意に選定される。
蓄熱材組成物を構成するノルマルパラフィンおよび脂肪族アルコールの混合物における、脂肪族アルコール種、ノルマルパラフィン種の選択(相互の組み合わせ)および、それぞれの混合比率は、温度管理対象物品の管理温度に応じて、任意に選定される。
選定の基準としては、示差走査熱量測定によるノルマルパラフィン由来の融解温度と脂肪族アルコール由来の融解温度が一致または近接すること、その融解温度が温度管理対象物品の管理温度に近接すること、等があげられる。
なお、示差走査熱量測定によるノルマルパラフィン由来の凝固温度と脂肪族アルコール由来の凝固温度が一致または近接し、凝固温度が温度管理対象物品の管理温度に近接することも重要であるが、凝固温度は融解温度に比べ、蓄熱材組成物の置かれる環境(環境温度変化、含水量、容器状態、ごみ、挨等の不純物を含めた結晶核剤の有無、振動/衝撃の有無、等)による影響を受けやすいこと;蓄熱材、蓄熱材を含む輸送容器の使用において、溶融状態(液体)から凝固状態(固体)に相転移する場合でも、示差走査熱量測定の融解温度が経験上、指標となりうることが確認されていること、等より、本発明では、融解温度を指標として脂肪族アルコールとノルマルパラフィンの組合せおよび混合比率を選定することが好ましい。
脂肪族アルコールおよびノルマルパラフィンの混合物の具体例として、例えば、以下に示すものが挙げられるが、必ずしもこの限りではない。
炭素数18のノルマルパラフィンであるn−オクタデカンと炭素数12の脂肪族アルコールであるラウリルアルコールを、モル分率でn−オクタデカン15〜30%、ラウリルアルコール85〜70%となるように配合することにより、n−オクタデカン由来の融解ピーク温度とラウリルアルコール由来の融解ピーク温度を略一致させることができ、融解ピーク温度を20〜22℃に設定することができる。該混合物は、管理温度として20±5℃に対応可能である。
炭素数16のノルマルパラフィンであるn−ヘキサデカンと炭素数12の脂肪族アルコールであるラウリルアルコールを、モル分率でn−ヘキサデカン40〜60%、ラウリルアルコール60〜40%となるように配合することにより、n−ヘキサデカン由来の融解ピーク温度と1−デカノール由来の融解ピーク温度を略一致させることができ、融解ピーク温度を16〜17℃にすることが設定できる。該混合物は、管理温度として15±5℃に対応可能である。
炭素数15のノルマルパラフィンであるn−ペンタデカンと炭素数12の脂肪族アルコールであるラウリルアルコールを、モル分率でn−ペンタデカン82〜90%、ラウリルアルコール18〜10%となるように配合することにより、n−ペンタデカン由来の融解ピーク温度とラウリルアルコール由来の融解ピーク温度を略一致させることができ、融解ピーク温度を10〜11℃に設定することができる。該混合物は、管理温度として10±5℃に対応可能である。
炭素数16のノルマルパラフィンであるn−ヘキサデカンと炭素数10の脂肪族アルコールである1−デカノールを、モル分率でn−ヘキサデカン6〜10%、1−デカノール94〜90%となるように配合することにより、n−ヘキサデカン由来の融解ピーク温度と1−デカノール由来の融解ピーク温度を略一致させることができ、融解ピーク温度を4〜6℃に設定することができる。該混合物は、管理温度として5±3℃に対応可能である。
炭素数14のノルマルパラフィンであるn−テトラデカンと炭素数10の脂肪族アルコールである1−デカノールを、モル分率でn−テトラデカン20〜39%、1−デカノール80〜61%となるように配合することにより、n−テトラデカン由来の融解ピーク温度と1−デカノール由来の融解ピーク温度を略一致させることができ、融解ピーク温度を0〜3℃に設定することができる。該混合物は、管理温度として3±3℃に対応可能である。
これらの蓄熱材組成物は、プラスチック製の容器に充填されて蓄熱材を形成し、輸送容器中に収納/配置される等して使用されるが、輸送、運搬時に蓄熱材組成物が充填された容器が破損した場合、容器から蓄熱材組成物が漏出し、高価な温度管理対象物品を汚染させ使用を不可能にすると共に、輸送容器からの流出により環境への悪影響が懸念される。
そこで、輸送、運搬時に蓄熱材組成物が充填された容器が破損した場合でも蓄熱材組成物の流出を最小限に防ぐ為、蓄熱材組成物は固体状(ゲル状を含む)を呈することが好ましい。
そこで、輸送、運搬時に蓄熱材組成物が充填された容器が破損した場合でも蓄熱材組成物の流出を最小限に防ぐ為、蓄熱材組成物は固体状(ゲル状を含む)を呈することが好ましい。
本発明の蓄熱材組成物は、ノルマルパラフィンを含有し、水分含有量が少ない為、疎水性または両親媒性のゲル化剤を選択するのが好ましい。
蓄熱材組成物に用いられるゲル化剤としては、例えば、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、ゲル状シリカ;2−エチレンヘキサン酸アルミニウムとラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ベへニン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などの高級脂肪酸との混合物;ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、等が挙げられる。
これらゲル化剤の中でも、両親媒性で、ゲルの安定性、環境適合性の高い点から、ヒドロキシプロピルセルロースが好ましい。
ゲル化剤として一般的に知られる化合物は、そのほとんどが水のゲル化には有効であるが、水を含まない蓄熱材組成物のゲル化には不適であるという課題があるところ、ヒドロキシプロピルセルロースをゲル化剤に用いることにより、水分を含まない蓄熱材組成物について、高い融解潜熱量を維持しながら融解温度の調整を可能としつつ有効にゲル化し、流出被害を抑制することができる。
ゲル化剤として一般的に知られる化合物は、そのほとんどが水のゲル化には有効であるが、水を含まない蓄熱材組成物のゲル化には不適であるという課題があるところ、ヒドロキシプロピルセルロースをゲル化剤に用いることにより、水分を含まない蓄熱材組成物について、高い融解潜熱量を維持しながら融解温度の調整を可能としつつ有効にゲル化し、流出被害を抑制することができる。
生成されたゲルは、蓄熱材を設置すると想定される環境温度下でのヒートサイクル試験後も固液分離がなく、漏洩時の環境負荷、回収時の作業負荷を低減することが可能となる。
本発明の蓄熱材組成物におけるゲル化剤の最適配合量は、種類によって異なるが、
ヒドロキシプロピルセルロースの場合、2.0〜10重量%が望ましく、3.0〜7.0重量%が更に望ましい。
ヒドロキシプロピルセルロースが2.0〜10重量%の範囲内である場合、ハンドリングが容易で、かつ流動性を抑制でき、透明なゲルが得られる。
ヒドロキシプロピルセルロースの場合、2.0〜10重量%が望ましく、3.0〜7.0重量%が更に望ましい。
ヒドロキシプロピルセルロースが2.0〜10重量%の範囲内である場合、ハンドリングが容易で、かつ流動性を抑制でき、透明なゲルが得られる。
本発明の蓄熱材組成物には、上記のゲル化剤の他、結晶核剤、香料、着色剤、抗菌剤、吸水剤、その他有機/無機化合物を、必要に応じて、配合することができる。
本発明の蓄熱材容器は、ポリエチレン系樹脂およびポリアミド系樹脂をポリマーアロイ化してなる樹脂から構成される蓄熱材容器である。
本発明で用いられるポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状ポリエチレン等の単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ブテン等のオレフィンと共重合可能な単量体とエチレンとの共重合体、または、これらの混合物等が挙げられる。
これらポリエチレン系樹脂の中でも、高いバリアー性をもたらす為、高密度ポリエチレン樹脂が好適に用いられる。
これらポリエチレン系樹脂の中でも、高いバリアー性をもたらす為、高密度ポリエチレン樹脂が好適に用いられる。
本発明で用いられるポリアミド系樹脂としては、例えば、ヘキサメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(p−アミノシクロヘキシルメタン)、m−又はp−キシリレンジアミン等の脂肪族、脂環族、芳香族等のジアミンと、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸の脂肪族、脂環族、芳香族等のジカルボン酸との重縮合により得られるポリアミド;
ε−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸等のアミノカルボン酸の縮合により得られるポリアミド;
ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム等のラクタムから得られるポリアミドあるいはこれらの成分からなる共重合ポリアミド、これらポリアミドの混合物等が挙げられる。
ε−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸等のアミノカルボン酸の縮合により得られるポリアミド;
ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム等のラクタムから得られるポリアミドあるいはこれらの成分からなる共重合ポリアミド、これらポリアミドの混合物等が挙げられる。
具体的には、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン9、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6/66、ナイロン66/610、ナイロン6/11等が挙げられる。
これらポリアミド系樹脂のなかでも、相溶化剤を用いたポリエチレン系樹脂との相溶性、成形加工性、バリアー性を達成するためには、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6、ナイロン66が好ましい。
これらポリアミド系樹脂のなかでも、相溶化剤を用いたポリエチレン系樹脂との相溶性、成形加工性、バリアー性を達成するためには、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6、ナイロン66が好ましい。
ポリエチレン系樹脂とポリアミド系樹脂は、非相溶系の樹脂であって、二つのポリマー樹脂が基本的に溶け合わず、独立して存在する為、互いの特性を併せ持つことが期待できる。
しかしながら、両者は物理的に混合しても微分散化することができず、期待される性能を発揮することができないばかりか、成形時に層状剥離を生じたり、著しい力学強度低下を生じたりすることがある。
しかしながら、両者は物理的に混合しても微分散化することができず、期待される性能を発揮することができないばかりか、成形時に層状剥離を生じたり、著しい力学強度低下を生じたりすることがある。
そこで、非相溶であるポリエチレン系樹脂およびポリアミド系樹脂を相溶化する為の相溶化剤を用いることにより、両ポリマー間の界面を安定化して、均一微細で安定した分散構造を達成し、個々のポリマーの特徴を生かし、ポリエチレン系樹脂が有する耐衝撃性や透明性などの製品外観を保持しつつ、ポリアミド系樹脂が有するバリアー性を保持し、蓄熱材容器としての安定性を達成することができる。
本発明で用いられる相溶化剤としては、例えば、
酸、エポキシ基、水酸基、オキサゾリン基のような官能基を有するポリマー;
無水マレイン酸のような、二重結合と酸、等の二つの反応部位を有する化合物により改質されたポリマー、等が挙げられる。
酸、エポキシ基、水酸基、オキサゾリン基のような官能基を有するポリマー;
無水マレイン酸のような、二重結合と酸、等の二つの反応部位を有する化合物により改質されたポリマー、等が挙げられる。
これら相溶化剤のなかでも、ポリエチレン系樹脂とポリアミド系樹脂との相溶化には、無水マレイン酸変性ポリエチレンが好適に用いられる。
無水マレイン酸変性ポリエチレンは、ポリエチレン系樹脂とポリアミド系樹脂の溶融混合中に、ポリアミド中のアミノ基と反応してポリアミド系樹脂とポリエチレン系樹脂とのグラフトポリマーが生成し、該グラフトポリマーがポリアミド系樹脂とポリエチレン系樹脂の微分散を促進させる。
無水マレイン酸変性ポリエチレンは、ポリエチレン系樹脂とポリアミド系樹脂の溶融混合中に、ポリアミド中のアミノ基と反応してポリアミド系樹脂とポリエチレン系樹脂とのグラフトポリマーが生成し、該グラフトポリマーがポリアミド系樹脂とポリエチレン系樹脂の微分散を促進させる。
ポリエチレン系樹脂およびポリアミド系樹脂をポリマーアロイ化してなる樹脂は、成形工程に付され、所望の中空平板状の蓄熱材容器に成形される。
蓄熱材容器に成形する方法としては、公知の各種手法を用いることができ、例えば、押出ブロー、射出ブロー等のブロー成形、回転成形、並びに射出及び溶着成形からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
蓄熱材容器Aの平面視形状は、四角形、その他多角形、あるいは円形等、適宜の形状とされるが、熱交換率を高める観点から、表面積を大きく確保できる形状が好ましい。
なお、本発明の実施例では略長方形とされている。図1に示されるように、本発明の実施例における蓄熱材容器Aは、180mm×285mm×32mmの外形寸法からなる中空平板状の容器である。
なお、本発明の実施例では略長方形とされている。図1に示されるように、本発明の実施例における蓄熱材容器Aは、180mm×285mm×32mmの外形寸法からなる中空平板状の容器である。
以下に、実施例および比較例をあげて、本発明を具体的に説明するが、これらに限定されるものではない。
なお、実施例および比較例の評価は、下記の方法で実施した。
<蓄熱材の蓄熱成分透過性試験>
23℃×50RH%の恒温室にて、蓄熱材容器に蓄熱組成物1000gが封入された蓄熱材重量を測定し、初期重量とした。その後、70℃に加温された恒温槽内に静置後、48、96、144、240時間経過後における蓄熱材重量の測定し、初期重量からの変化率を求めた。
重量変化率(%)=加温時間経過後の重量/初期重量×100
<蓄熱材の蓄熱成分透過性試験>
23℃×50RH%の恒温室にて、蓄熱材容器に蓄熱組成物1000gが封入された蓄熱材重量を測定し、初期重量とした。その後、70℃に加温された恒温槽内に静置後、48、96、144、240時間経過後における蓄熱材重量の測定し、初期重量からの変化率を求めた。
重量変化率(%)=加温時間経過後の重量/初期重量×100
(製造例1)
[蓄熱材容器用樹脂の調整]
ポリアミド6[宇部興産(株)製、UBEナイロン]の樹脂粒子を80℃、10−4mmHgで24時間乾燥し、無水マレイン酸変性高密度ポリエチレン樹脂[三井化学工業(株)製、アドマー;無水マレイン酸含量0.14重量%]を70℃、10−4mmHgで24時間乾燥させた後、二軸押出機(30mmφ同軸型二軸押出機)を用いて、樹脂温度250℃で溶融混合を行い、押出機先端に取り付けられたダイスより押出された樹脂(ストランド)を水冷した後、ペレタイザーでカットし、ポリアミド6/無水マレイン酸変性ポリエチレン=40/60重量比の樹脂粒子を得た。
[蓄熱材容器の成形]
得られたポリエチレン系樹脂180gを用い、樹脂温度を230℃として、ブロー成形を行い、蓄熱材容器1[外寸法:長さ285cm×幅180cm×高さ32cmの直方体状の中空容器(厚み1.5mm)、内容量1.5L]を作製した。
[蓄熱材容器用樹脂の調整]
ポリアミド6[宇部興産(株)製、UBEナイロン]の樹脂粒子を80℃、10−4mmHgで24時間乾燥し、無水マレイン酸変性高密度ポリエチレン樹脂[三井化学工業(株)製、アドマー;無水マレイン酸含量0.14重量%]を70℃、10−4mmHgで24時間乾燥させた後、二軸押出機(30mmφ同軸型二軸押出機)を用いて、樹脂温度250℃で溶融混合を行い、押出機先端に取り付けられたダイスより押出された樹脂(ストランド)を水冷した後、ペレタイザーでカットし、ポリアミド6/無水マレイン酸変性ポリエチレン=40/60重量比の樹脂粒子を得た。
[蓄熱材容器の成形]
得られたポリエチレン系樹脂180gを用い、樹脂温度を230℃として、ブロー成形を行い、蓄熱材容器1[外寸法:長さ285cm×幅180cm×高さ32cmの直方体状の中空容器(厚み1.5mm)、内容量1.5L]を作製した。
(製造例2)
汎用の高密度ポリエチレン系樹脂[(株)プライムポリマー製、ハイゼックス8200B]180gを用いた以外は、製造例1と同様に蓄熱材容器の成形し、蓄熱材容器2を得た。
汎用の高密度ポリエチレン系樹脂[(株)プライムポリマー製、ハイゼックス8200B]180gを用いた以外は、製造例1と同様に蓄熱材容器の成形し、蓄熱材容器2を得た。
(実施例1)
[蓄熱材組成物の調整]
凝固・融解温度が5℃であるテトラデカン[JX日鉱日石エネルギー(株)製、TSパラフィンTS4:C14H30]を用い、蓄熱材組成物とした。
[蓄熱材の調整]
得られた蓄熱材組成物1000gを、製造例1にて得られた蓄熱材容器1内に充填し、蓄熱材を得た。
得られた蓄熱材について、蓄熱成分透過性試験を実施した。その結果を、表1に示した。
[蓄熱材組成物の調整]
凝固・融解温度が5℃であるテトラデカン[JX日鉱日石エネルギー(株)製、TSパラフィンTS4:C14H30]を用い、蓄熱材組成物とした。
[蓄熱材の調整]
得られた蓄熱材組成物1000gを、製造例1にて得られた蓄熱材容器1内に充填し、蓄熱材を得た。
得られた蓄熱材について、蓄熱成分透過性試験を実施した。その結果を、表1に示した。
(実施例2)
[蓄熱材組成物の調整]
凝固・融解温度が18℃であるヘキサデカン[JX日鉱日石エネルギー(株)製、TSパラフィンTS6:C16H34]を用い、蓄熱材組成物とした。
[蓄熱材組成物の調整]
凝固・融解温度が18℃であるヘキサデカン[JX日鉱日石エネルギー(株)製、TSパラフィンTS6:C16H34]を用い、蓄熱材組成物とした。
[蓄熱材の調整]
得られた蓄熱材組成物1000gを、製造例1にて得られた蓄熱材容器1に充填し、蓄熱材を得た。
得られた蓄熱材について、蓄熱成分透過性試験を実施した。結果を表1に示した。
得られた蓄熱材組成物1000gを、製造例1にて得られた蓄熱材容器1に充填し、蓄熱材を得た。
得られた蓄熱材について、蓄熱成分透過性試験を実施した。結果を表1に示した。
(実施例3)
[蓄熱材組成物の調整]
ラウリルアルコール[花王(株)製、カルコール2098;C12H26O]およびオクタデカン[JX日鉱日石エネルギー(株)製、TSパラフィンTS8;C18H38]<混合比率=20:80(モル比)>を攪拌・混合させて、凝固・融解温度が20℃である蓄熱材組成物を作製した。
[蓄熱材の調整]
得られた蓄熱材組成物1000gを、製造例1にて得られた蓄熱材容器1内に充填し、蓄熱材を得た。
得られた蓄熱材について、蓄熱成分透過性試験を実施した。その結果を、表1に示した。
[蓄熱材組成物の調整]
ラウリルアルコール[花王(株)製、カルコール2098;C12H26O]およびオクタデカン[JX日鉱日石エネルギー(株)製、TSパラフィンTS8;C18H38]<混合比率=20:80(モル比)>を攪拌・混合させて、凝固・融解温度が20℃である蓄熱材組成物を作製した。
[蓄熱材の調整]
得られた蓄熱材組成物1000gを、製造例1にて得られた蓄熱材容器1内に充填し、蓄熱材を得た。
得られた蓄熱材について、蓄熱成分透過性試験を実施した。その結果を、表1に示した。
(実施例4)
[蓄熱材組成物の調整]
凝固・融解温度が37℃であるエイコサン[和光純薬工業社製:C20H42)を用い、蓄熱材組成物とした。
[蓄熱材の調整]
得られた蓄熱材組成物1000gを、製造例1にて得られた蓄熱材容器1内に充填し、蓄熱材を得た。
得られた蓄熱材について、蓄熱成分透過性試験を実施した。その結果を、表1に示した。
[蓄熱材組成物の調整]
凝固・融解温度が37℃であるエイコサン[和光純薬工業社製:C20H42)を用い、蓄熱材組成物とした。
[蓄熱材の調整]
得られた蓄熱材組成物1000gを、製造例1にて得られた蓄熱材容器1内に充填し、蓄熱材を得た。
得られた蓄熱材について、蓄熱成分透過性試験を実施した。その結果を、表1に示した。
(実施例5)
[蓄熱材組成物の調整]
ミスチルアルコール[花王(株)製、カルコール4098:C14H30O]とオクタデカン[JX日鉱日石エネルギー(株)製、TSパラフィンTS8:C18H38]<混合比率=70:30(モル比)>とを攪拌・混合させて、凝固・融解温度が27℃である蓄熱材組成物を作製した。
[蓄熱材の調整]
得られた蓄熱材組成物1000gを、製造例1にて得られた蓄熱材容器1内に充填し、蓄熱材を得た。
得られた蓄熱材について、蓄熱成分透過性試験を実施した。その結果を、表1に示した。
[蓄熱材組成物の調整]
ミスチルアルコール[花王(株)製、カルコール4098:C14H30O]とオクタデカン[JX日鉱日石エネルギー(株)製、TSパラフィンTS8:C18H38]<混合比率=70:30(モル比)>とを攪拌・混合させて、凝固・融解温度が27℃である蓄熱材組成物を作製した。
[蓄熱材の調整]
得られた蓄熱材組成物1000gを、製造例1にて得られた蓄熱材容器1内に充填し、蓄熱材を得た。
得られた蓄熱材について、蓄熱成分透過性試験を実施した。その結果を、表1に示した。
(比較例1)
蓄熱材容器として、製造例2にて得られた蓄熱材容器2を用いた以外は、実施例1と同様に、テトラデカン[JX日鉱日石エネルギー(株)製、TSパラフィンTS4:C14H30]1000gを充填して、蓄熱材を得た。
得られた蓄熱材について、蓄熱成分透過性試験を実施した。その結果を、表1に示した。
蓄熱材容器として、製造例2にて得られた蓄熱材容器2を用いた以外は、実施例1と同様に、テトラデカン[JX日鉱日石エネルギー(株)製、TSパラフィンTS4:C14H30]1000gを充填して、蓄熱材を得た。
得られた蓄熱材について、蓄熱成分透過性試験を実施した。その結果を、表1に示した。
A: 蓄熱材容器
Claims (5)
- ノルマルパラフィン系潜熱蓄熱材組成物を封入する樹脂容器であって、容器を構成する樹脂としてポリアミドおよびポリエチレンからなるアロイ樹脂を用いることを特徴とする、蓄熱材容器。
- ポリアミドおよびポリエチレンからなるアロイ樹脂が、相溶化剤として無水マレイン酸変性ポリエチレンを用いることを特徴とする、請求項1に記載の蓄熱材容器。
- ノルマルパラフィン系潜熱蓄熱材組成物が、炭素数10〜30のノルマルパラフィンからなることを特徴とする、請求項1または2に記載の潜熱蓄熱材。
- ノルマルパラフィン系潜熱蓄熱材組成物が、炭素数10〜30のノルマルパラフィンおよび炭素数6〜20の脂肪族アルコールの混合物からなることを特徴とする、請求項1または2に項に記載の潜熱蓄熱材。
- 請求項1または2に記載の蓄熱材容器に、ノルマルパラフィン系潜熱蓄熱材組成物を封入してなる、潜熱蓄熱材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013216485A JP2015078307A (ja) | 2013-10-17 | 2013-10-17 | 蓄熱材容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013216485A JP2015078307A (ja) | 2013-10-17 | 2013-10-17 | 蓄熱材容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2015078307A true JP2015078307A (ja) | 2015-04-23 |
Family
ID=53010016
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2013216485A Pending JP2015078307A (ja) | 2013-10-17 | 2013-10-17 | 蓄熱材容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2015078307A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017198369A (ja) * | 2016-04-26 | 2017-11-02 | 株式会社イノアックコーポレーション | 蓄熱剤用容器 |
WO2018180506A1 (ja) | 2017-03-29 | 2018-10-04 | 株式会社カネカ | 蓄冷材組成物、蓄冷材組成物の使用方法、蓄冷材および輸送容器 |
WO2019172149A1 (ja) | 2018-03-06 | 2019-09-12 | 株式会社カネカ | 蓄冷材組成物およびその利用 |
WO2020004586A1 (ja) | 2018-06-28 | 2020-01-02 | 株式会社カネカ | 蓄熱材組成物、およびその利用 |
WO2023085383A1 (ja) | 2021-11-11 | 2023-05-19 | 株式会社カネカ | 蓄冷材組成物およびその利用 |
-
2013
- 2013-10-17 JP JP2013216485A patent/JP2015078307A/ja active Pending
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