JP2009120734A - 蓄熱材組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、潜熱蓄熱物質としてのノルマルパラフィン含有率が高く、かつ、相転移温度をはさんでの凝固−融解のサイクルを繰り返し行い、熱履歴を受けた場合にも、安定な固定化状態を維持する蓄熱材組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明の蓄熱材組成物は、ノルマルパラフィンからなる潜熱蓄熱剤と、脂肪酸金属塩からなる固定化剤と、固定化促進剤とを含有し、蓄熱材組成物中の固定化剤含有量が1〜35重量%の範囲であり、かつ、潜熱蓄熱量が60J/g以上であることを特徴としている。本発明の蓄熱材組成物では、ノルマルパラフィンが、炭素数10〜30のノルマルパラフィンよりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、ノルマルパラフィンを主成分とし、その相転移温度以上の温度において固定化状態(非流動性)を示す蓄熱材組成物に関する。詳しくは、本発明は、潜熱蓄熱物質であるノルマルパラフィンの相転移温度を挟んで熱サイクルを繰り返し行った場合にも、安定な固定化状態を保持する蓄熱材組成物に関する。
近年、省エネルギーやエネルギーの有効利用のために、余剰エネルギーを有効に利用することが求められている。その有効な方法として、物質の相変化に伴う潜熱を利用して蓄熱を行う方法が用いられてきた。相変化を伴わない顕熱のみを利用する方法に比べ、潜熱を利用する方法は狭い温度域に大量の熱エネルギーを高密度に貯蔵できるため、蓄熱材容量の縮小化がなされるだけでなく、蓄熱量が大きい割に大きな温度差が生じないため熱損失を少量に抑えられる利点を有している。
これらの蓄熱材は、液相から固相への相転移時に放出される熱量を利用して、蓄熱式空調機器、蓄熱式建材、各種保温器具や装置などに利用されつつある。また、固相から液相への相転移時に熱が吸収される現象を利用して、保冷剤などに利用されている。これらは、用いる蓄熱剤の相転移温度(融点)を目的とする温度、例えば、室温前後、体温前後などに設定することにより目的を達成することができるものである。
潜熱蓄熱剤の例としては氷、水、パラフィン、無機塩等があるが、材料として見た場合、ノルマルパラフィンは引火性を有する危険物である等、そのままでは実用範囲が限定される場合がある。そのためノルマルパラフィンを固形化することにより非危険物化し、流動して漏れることがない形態を保つような配慮が要求される。
このような材料特性を向上させる方法として、密閉容器や袋に収納する方法(特許文献1)、多孔質物質内に収納する方法(特許文献2)、マイクロカプセル化する方法(特許文献3)、結晶性ポリエチレンなどの結晶性ポリオレフィンに練り込む方法(特許文献4、5)等が種々提案されている。
しかしながら上記各方法によっても、充分な強度を有する容器などの使用が必要となったり、製造上の工程が複雑となり、コスト高で実用性が無かったり、パラフィンなどの滲み出しが発生したりするなどの問題があり、とりわけ固形化剤のためにパラフィン類の含有率が低くなり蓄熱量が減少してしまうといった問題点があった。
特開2003−237868号公報 特開2004−75711号公報 特表2002−516913号公報 特許第3642785号公報 特開2002−105442号公報
本発明は、上記問題点を解決し、潜熱蓄熱物質としてのノルマルパラフィン含有率が高く、かつ、相転移温度をはさんでの凝固−融解のサイクルを繰り返し行い、熱履歴を受けた場合にも、安定な固定化状態を維持する蓄熱材組成物を提供することを課題とする。
本発明者は、前記の目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、ノルマルパラフィンに対して特定の固定化剤および固定化促進剤を用いることにより、安定な固定化状態を維持する蓄熱材組成物となることを見出し、本発明に想到したものである。
すなわち、本発明の蓄熱材組成物は、ノルマルパラフィンからなる潜熱蓄熱剤と、
脂肪酸金属塩からなる固定化剤と、固定化促進剤とを含有し、
蓄熱材組成物中の固定化剤含有量が1〜35重量%の範囲であり、かつ、潜熱蓄熱量が60J/g以上であることを特徴としている。
このような本発明の蓄熱材組成物では、ノルマルパラフィンが、炭素数10〜30のノルマルパラフィンよりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の蓄熱材組成物では、脂肪酸金属塩が、2−エチルヘキサン酸アルミニウムであることが好ましい。
本発明の蓄熱材組成物では、固定化促進剤が高級脂肪酸であることが好ましい。
本発明によれば、特定の固定化剤および固定化促進剤を用いることにより、ノルマルパラフィン含有率が高い蓄熱材組成物を得られるため、高潜熱量の蓄熱材組成物を提供することができる。また相転移温度を挟んでの熱履歴を繰り返しても、安定な固定化状態を維持するため、潜熱蓄熱物質であるノルマルパラフィンが漏洩することがない蓄熱材組成物を提供できる。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明の蓄熱材組成物は、潜熱蓄熱剤と、固体化剤と、固定化促進剤とを含有する。
潜熱蓄熱剤
本発明の蓄熱材組成物は、潜熱蓄熱剤の主成分としてノルマルパラフィンを含有する。ノルマルパラフィンは、種々の温度領域における化合物が存在し、蓄熱密度が高く、化学的に安定であるため相変化を繰り返しても劣化しない等の特徴を有している。また、ノルマルパラフィンは炭素数の異なる化合物を混合することにより、所望の固−液相転移温度に制御できる点から、無機塩等の限られた温度でしか利用できないものに比べ、様々な温度での蓄熱が可能であるなどの利点を有している。
本発明で潜熱蓄熱剤成分として用いられるノルマルパラフィンとしては、炭素数が10〜30(相転移温度(融点):−30〜67℃、融解潜熱量:140J/g以上)のものが好ましい。特に、炭素数12〜20のノルマルパラフィンは、相転移温度が−10〜37℃、融解潜熱量が150〜250J/gであり、保冷材や保温材として好適に使用できる。これらのノルマルパラフィンは、用途および所望の蓄熱設定温度に応じて、単独で用いてもよく、炭素数の異なる2種以上を組み合わせて用いてもよい。
潜熱蓄熱剤の含有量は、蓄熱材組成物中において、30重量%以上が好ましく、より好ましくは40重量%以上、特には50重量%以上が好ましい。
本発明の蓄熱材組成物は、潜熱蓄熱剤としてノルマルパラフィンのみを含有することが望ましいが、ノルマルパラフィンとともに、イソパラフィン、芳香族炭化水素などのノルマルパラフィン以外の炭化水素化合物を、潜熱蓄熱剤の全量中10重量%以下、好ましくは5重量%以下の割合で含有してもよい。
固定化剤
本発明の蓄熱材組成物は、潜熱蓄熱剤を固定化する固定化剤を含有する。本発明におい
て、固定化とは、液状のものをゼリー状にするなど、非流動化する作用を意味する。
本発明に係る固定化剤は、脂肪酸金属塩からなる。脂肪族金属塩は、脂肪族カルボン酸の金属塩であって、脂肪族金属石鹸ともいう。金属種としては、アルミニウム、カルシウム、マンガン、鉛等の各種の二価以上の金属塩やアルカリ土類塩が使用できる。中でもアルミニウム塩が好ましく使用できる。また、脂肪酸金属塩の脂肪酸基は特に制限はないが、炭素数4〜12、好ましくは炭素数6〜10程度の脂肪酸基であることが望ましく、オクチル酸基が特に好ましい。このような脂肪族金属塩の中では、2−エチルヘキサン酸アルミニウムが特に好適に使用できる。
本発明に係る固定化剤は、脂肪酸金属塩を1種単独で含有してもよく、2種以上組み合わせて含んでもよい。
このような固定化剤によりノルマルパラフィンを固定化する方法では、固体含浸やマイクロカプセル等の他の方法に比べ、ノルマルパラフィンの含有率を高めることができ、合成反応を必要とせず撹拌混合により調製できるなど、性能、製造プロセス上の利点を有している。また、脂肪酸金属塩からなる固定化剤でノルマルパラフィンを固定化して得られる本発明の蓄熱材組成物では、ノルマルパラフィンの固相−液相転移温度を挟んでの熱サイクルを繰り返し行った場合にも、安定な固定状態を維持することができ、特に2−エチルヘキサン酸アルミニウムを固定化剤として用いた場合には、熱サイクル特性に優れ多数回の熱履歴によっても固定化性能を維持した蓄熱材組成物を得ることができる。
また、脂肪酸金属塩以外の固定化剤、例えば12−ヒドロキシステアリン酸やジベンジリデンソルビトールを使用した場合には、ノルマルパラフィンを固定化できるものの、固相−液相転移温度を挟んでの熱サイクルを繰り返すことにより固定状態が崩壊してしまう場合がある。
なお、本発明において、安定に固定化された状態とは、蓄熱材組成物を直径10mmの円筒容器に入れ、相転移温度より5℃高い温度に10分以上垂直に静置した後、90度傾けた場合においても、蓄熱材組成物が流動しない、或いは液体の染み出しがない状態をいう。
本発明の蓄熱材組成物中において、固定化剤の含有量は、充分な固定化が行われる量であればよく、その種類などにもよるが、通常1〜35重量%、好ましくは1〜30重量%、より好ましくは1〜25重量%の範囲であることが望ましい。固定化剤の含有量が1重量%以下では固定化が不十分な場合があり、35重量%以上では潜熱蓄熱剤であるノルマルパラフィンの含有量が低くなり、蓄熱量が低下する場合があるため好ましくない。
固定化促進剤
本発明の蓄熱材組成物は、固定化剤とともに、固定化促進剤を含有する。本発明の蓄熱材組成物に使用する固定化促進剤としては、用いる潜熱蓄熱剤および固定化剤の種類にもよるが、炭素数が8〜24、好ましくは12〜20である飽和及び/又は不飽和高級脂肪酸が挙げられる。本発明の蓄熱材組成物においては、固定化促進剤により、固定化剤の潜熱蓄熱剤への溶解/分散が促進され、安定な固定化性能が得られる。
固定化促進剤として好適に用いられる飽和高級脂肪酸、不飽和高級脂肪酸としては、特に限定されるものではないが、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘニン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などが挙げられる。これらの固定化促進剤は、単独で使用してもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
固定化促進剤の含有量は、その種類、ならびに蓄熱材組成物を構成する潜熱蓄熱剤および固定化剤の種類にもよるが、蓄熱材組成物に対して好ましくは0.5〜35重量%であり、より好ましくは0.5〜30重量%、特に好ましくは0.5〜25重量%である。また、固定化剤に対する固定化促進剤の重量比は、好ましくは5/100〜120/100、より好ましくは20/100〜100/100、特に好ましくは25/100〜75/100が望ましい。固定化促進剤の蓄熱材組成物に対する含有量が0.5重量%以下であると固定化が不十分となる場合があり、また、35重量%を超えると、蓄熱材組成物中に占める固定化剤および固定化促進剤の比率が高くなるために蓄熱量が低下してしまう場合がある。
本発明の蓄熱材組成物は、潜熱蓄熱量が60J/g以上であり、好ましくは80J/g以上、より好ましくは100J/g以上である。潜熱蓄熱量が60J/gより小さいと、蓄熱材としての蓄熱効率が低下するため好ましくない。
また、本発明の蓄熱材組成物は、必要に応じて、潜熱蓄熱剤、固定化剤および固定化促進剤以外の成分を含有していてもよい。含有し得るその他の成分としては、各種添加剤、充填剤などが挙げられ、例えば、酸化防止剤、着色剤、帯電防止剤、腐食防止剤、難燃剤、防鼠剤、金属繊維、カーボン、カーボンファイバー等が挙げられる。このようなその他の成分の含有量は、特に限定されるものではないが、蓄熱材組成物中に5重量%以下であることが好ましい。
実施例
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の実施例および比較例において、蓄熱材組成物の性状は、次の方法により測定あるいは評価した。
・固定化特性評価
蓄熱材組成物を直径10mmの円筒容器に入れ、相転移温度より5℃高い温度に10分以上垂直に静置した後、90度傾けた場合においても、蓄熱材組成物が流動しない、或いは液体の染み出しがない状態のものを、固定化したと判断する。蓄熱材組成物の調製後、一昼夜以内に安定に固定化したものをA、固定化しないものをBと評価した。
・熱サイクル特性評価
固定化後の蓄熱材組成物を用い、該蓄熱材組成物の固相−液相転移温度より10℃以上低い温度に180分間静置した後、各蓄熱材組成物の固−液相転移温度より10℃以上高い温度にした際に、固定化状態を保持して油分のしみ出しが見られないものをA、油分のしみ出しが見られるかあるいは固定の一部または全部が液状に分離したものをBと評価した。なお、一昼夜の静置により固定化しなかった蓄熱材組成物については、評価なし(−)とした。
・相転移温度および融解潜熱量
示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ社製DSC220CU)を用いて、昇温速度10℃/分にて測定した際の、DSCサーモグラム上の融解ピークから求めた。
[実施例1]
n−テトラデカン(東京化成工業製:試薬)92.5gに、2−エチルヘキサン酸アルミニウム(ホープ製薬製:オクトープアルミA)5.0gを加え、15分間室温で撹拌した。これにオレイン酸(関東化学製:試薬)2.5gを加え30分間撹拌して蓄熱材組成物を調製し、その後、静置した。静置後1時間でほぼ透明に固定化された蓄熱材が形成さ
れた。性状を表1に示す。
[実施例2]
実施例1において、n−テトラデカンをn−ヘキサデカン(東京化成工業製:試薬)とした以外は、実施例1と同様に実施した。得られた蓄熱材組成物の性状を表1に示す。
[実施例3]
実施例1において、n−テトラデカンをn−ヘプタデカン(東京化成工業製:試薬)とした以外は、実施例1と同様に実施した。得られた蓄熱材組成物の性状を表1に示す。
[実施例4]
実施例1において、n−テトラデカン92.5gを、n−テトラデカン46.25gとn−ペンタデカン(東京化成工業製:試薬)46.25gの混合物を用いた以外は、実施例1と同様に実施した。得られた蓄熱材組成物の性状を表1に示す。
[実施例5]
実施例1において、n−テトラデカンをn−ドコサン(東京化成工業製:試薬)とした以外は、実施例1と同様に実施した。得られた蓄熱材組成物の性状を表1に示す。
[実施例6]
実施例1において、n−テトラデカンをn−ドデカン(東京化成工業製:試薬)とした以外は、実施例1と同様に実施した。得られた蓄熱材組成物の性状を表1に示す。
[実施例7]
実施例1において、n−テトラデカンを98.5g、2−エチルヘキサン酸アルミニウムを1.0g、オレイン酸を0.5gとした以外は、実施例1と同様に実施した。得られた蓄熱材組成物の性状を表1に示す。
[実施例8]
実施例1において、n−テトラデカンを60.0g、2−エチルヘキサン酸アルミニウムを20.0g、オレイン酸を20.0gとした以外は、実施例1と同様に実施した。得られた蓄熱材組成物の性状を表1に示す。
[実施例9]
実施例3において、n−ヘプタデカンを60.0g、2−エチルヘキサン酸アルミニウムを20.0g、オレイン酸を20.0gとしたこと以外は、実施例3と同様に実施した。得られた蓄熱材組成物の性状を表1に示す。
[実施例10]
実施例1において、オレイン酸に代えて、ラウリン酸(関東化学製:試薬)を用いたこと以外は、実施例1と同様に実施した。得られた蓄熱材組成物の性状を表1に示す。
[比較例1]
実施例1において、n−テトラデカンを98.85g、2−エチルヘキサン酸アルミニウムを0.10g、オレイン酸を0.05gとしたこと以外は実施例1と同様に実施した。得られた蓄熱材組成物の性状を表2に示す。組成物を一昼夜静置したが、固定化はできなかった。
[比較例2]
実施例1において、オレイン酸を使用しなかったこと以外は実施例1と同様に蓄熱材組
成物を調製し、室温で1時間撹拌後一昼夜静置したが、固定化はできなかった。得られた蓄熱材組成物の性状を表2に示す。
[比較例3]
n−テトラデカン95.0gに12−ヒドロキシステアリン酸5.0gを加え、75℃で30分間撹拌して蓄熱材組成物を調製した。その後、室温まで放冷し、静置後1時間で白色の固定化された蓄熱材が形成された。得られた蓄熱材組成物の性状を表2に示す。
[比較例4]
比較例3において、12−ヒドロキシステアリン酸をN−ラウロイル−L−グルタミン酸−α,γ−ビス−n−ブチルアミドにし、撹拌温度を140℃にした以外は比較例3と同様にして実施した。得られた蓄熱材組成物の性状を表2に示す。
[比較例5]
実施例1において、2−エチルヘキサン酸アルミニウムに代えて12−ヒドロキシステアリン酸を用い、撹拌温度を75℃としたこと以外は実施例1と同様に実施した。得られた蓄熱材組成物の性状を表2に示す。
[比較例6]
実施例1において、n−テトラデカンを20.0g、2−エチルヘキサン酸アルミニウムを40.0gに、オレイン酸を40.0gにしたこと以外は実施例1と同様に実施した。得られた蓄熱材組成物の性状を表2に示す。
[比較例7]
実施例1において、n−テトラデカンに代えて、ジメチルナフタレンを用いたこと以外は実施例1と同様に実施した。得られた蓄熱材組成物の性状を表2に示す。
Figure 2009120734
Figure 2009120734
本発明の蓄熱材組成物は、冷媒、保温材あるいは温度遮蔽剤としての各種用途に好適に利用でき、建物の断熱材として、また各種日用品、工業用品等に対して保温あるいは冷却効果を付与するものとして有用である。

Claims (4)

  1. ノルマルパラフィンからなる潜熱蓄熱剤と、
    脂肪酸金属塩からなる固定化剤と、
    固定化促進剤とを含有し、
    蓄熱材組成物中の固定化剤含有量が1〜35重量%の範囲であり、かつ、潜熱蓄熱量が60J/g以上であることを特徴とする蓄熱材組成物。
  2. ノルマルパラフィンが、炭素数10〜30のノルマルパラフィンよりなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の蓄熱材組成物。
  3. 脂肪酸金属塩が、2−エチルヘキサン酸アルミニウムであることを特徴とする請求項1または2に記載の蓄熱材組成物。
  4. 固定化促進剤が高級脂肪酸であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の蓄熱材組成物。
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