JPS6366921B2 - - Google Patents
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- JPS6366921B2 JPS6366921B2 JP56068805A JP6880581A JPS6366921B2 JP S6366921 B2 JPS6366921 B2 JP S6366921B2 JP 56068805 A JP56068805 A JP 56068805A JP 6880581 A JP6880581 A JP 6880581A JP S6366921 B2 JPS6366921 B2 JP S6366921B2
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Landscapes
- Braiding, Manufacturing Of Bobbin-Net Or Lace, And Manufacturing Of Nets By Knotting (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
Description
この発明は漁網や落石防止網などの原糸となる
合成樹脂のネツト用フイラメントの製造法に関す
るものである。 漁網、ゴルフ場用ネツト、落石防止網などに用
いられる原糸は、一般に高密度ポリエチレンと称
される密度0.950程度以上のエチレン共重合体
(以下高密度ポリエチレンと称する)が多く使用
されている。また柔軟性が特に要求される場合に
は、上記高密度ポリエチレンに適当パーセントの
高圧法低密度ポリエチレンがブレンドされて使用
されている。 製網用原糸の場合、ロープ製網用原糸と異なつ
て強度はそれ程要求されず、むしろ耐クリープ
性、耐摩耗性、柔軟性、結節強度、直線伸度等の
諸物性が要求され、これら物性がバランスしてい
ることが重要である。しかるに、高密度ポリエチ
レンでは、柔軟性、耐摩耗性、直線伸度等が悪
く、耐クリープ性も満足するまでには至つていな
い。 そこで延伸倍率を中心として材料樹脂のメルト
インデツクスや原糸を成形する際に用いるノズル
の形状、延伸温度などについて種々の検討がなさ
れているが、延伸倍率を低倍率に設定した場合、
柔軟性、耐摩耗性、直線伸度がある程度改良され
るもののそれ程大きなものではなく、逆に耐クリ
ープ性が著しく悪くなるなど、要求物性に対しバ
ランスするとともに満足のいく物性は得られな
い。また高密度ポリエチレンに低密度ポリエチレ
ンをブレンドした場合、柔軟性は改良されるが、
強度低下や耐クリープ性低下が激しく、ここにお
いても要求物性に対しバランスし、かつ満足した
物性は得られていない。 本発明者等は上記の事情に鑑み鋭意検討した結
果、柔軟性、耐クリープ性、耐摩耗性が優れ、ま
た必要強度をも有し、それら諸物性がネツト用原
糸としてバランスした中低圧エチレン共重合体に
よるフイラメントと、そのフイラメントの製造法
を得たのである。 したがつて本発明の目的は、メルトインデツク
ス(以下MIと称する)2.0g/10min以下で、密
度0.88〜0.94、好ましくは0.91〜0.925、直線強度
4〜8g/d、柔軟性指数5〜15、耐クリープ性
20%以下、耐摩耗性300以上の中低圧エチレン共
重合体からなるネツト用フイラメントを得ること
にある。 上記目的よる本発明の製造方法は、MI≧2.0
g/10min、密度0.88〜0.94、HLMI/MI≧40の
中低圧エチレン共重合体を、シエアレート400〜
1800、ドラフト1〜5で原糸となるモノフイラメ
ントに押出成形し、そのモノフイラメントを冷却
した後、80゜〜120℃の温度範囲にて6〜12倍延伸
することを特徴とする。 本発明において用いられる中低圧エチレン共重
合体は、遷移金属化合物及び有機金属化合物から
なるチーグラ型触媒によりエチレンとプロピレ
ン、ブテン−1、ヘキセン−1、4メチルペンテ
ン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−
1等のα−オレフインを共重合することによつて
得ることができる。重合方法、条件は特に限定さ
れず、気相法、スラリー法、液溶法等いずれの方
法によつても製造することができる。 またいずれのコモノマーを使用しても、密度は
0.88以下になると強度や紡糸性、延伸性が大きく
低下し、所定の強度を得ようとしても延伸性が悪
く、低倍率しか延伸出来ず所定の強度が得られな
い。しかも紡糸性が急激に悪くなるため、特定構
造のノズルで特定条件下においてのみしか紡糸す
ることができない問題をも伴う。その反対に密度
が0.94以上になると、上記強度については改良さ
れるものの耐摩耗性、耐クリープ性、柔軟性など
は著しく悪くなり、それら諸物性のバランスがと
れなくなる。 即ち、耐摩耗性、耐クリープ性、柔軟性は密度
0.94を境として急激な改良効果が見られ、これは
高密度ポリエチレンからは到底予測できない改良
効果であり、耐摩耗性、耐クリープ性、柔軟性の
点から密度は0.91〜0.925が特に好ましい。また
メルトインデツクスは2.0g/10min以下好まし
くは0.1〜1.2g/10minが必要である。 この場合MI2.0g/10minを超えると所定の延
伸倍率で所定の強度が得られず、無理に強延伸す
ることによつて所望の強度を得ようとすると、耐
摩耗性低下や伸度低下が発生し、またクリープ特
性も悪くなる。 一般に密度を小さくすると延伸性が悪くなり、
また強度低下が大きいと云われているが、確かに
高圧法ポリエチレンや高圧法ポリエチレンと中低
圧ポリエチレンのブレンドポリエチレンでは、延
伸性が悪く、延伸はせいぜい7〜8倍程度が限界
である。しかも延伸方法特に延伸温度を充分に考
慮しての上のことであり、通常では80℃程度以下
でないと延伸不能であつた。そして強度もせいぜ
い2〜4g/d程度でネツト原糸として耐えられ
る強度でなく、加えて耐クリープ、耐摩耗性にも
難点がある。しかるに本発明のものにあつては、
直線強度4〜8g/d、柔軟性指数5〜15、耐ク
リープ性20%以下、耐摩耗性300以上でネツト用
原糸としての物性バランスを有する。 さらにまた紡糸性及び延伸性を更に向上させる
ためには、HLMI/MI(JISK6760)40以下であ
ることが好ましい。その値が40を超えると紡糸
性、延伸性の点で問題が生じ、かつ同一倍率での
強度も弱くなる。しかしHLMI/MI40以下の場
合では、紡糸性及び延伸性が良く、また同一倍率
での強度も高いため、比較的低倍率での延伸で済
むことになる。 なお本発明においては、中低圧エチレン共重合
体に必要に応じて抗酸化剤、金属石鹸、紫外線劣
化防止剤、滑剤、顔料などの補助成分を配合して
も良い。 次に本発明の製造方法に付いて述べる。 中低圧エチレン共重合体による樹脂を溶融し、
丸ノズルまたは異形ノズルのいずれかを用いて、
シエアレート400〜1800、ドラフト比1〜5で原
糸となるモノフイラメントの押出成形を行う。こ
の未延伸のモノフイラメントを水冷したのち、
80゜〜120℃の温度で6倍以上に延伸を行う。この
場合、ノズルのシエアレートが400以下であると
フイラメントに糸むらの発生があり、糸むらが生
ずると、数百本以上のフイラメントを撚り合わせ
て形成するロープと異なつて、撚り合わせ本数が
数本と少ないネツト用の原糸では問題が発生す
る。また1800以上のシエアレートで押出したとき
には、フイラメント表面が荒れて延伸不能となる
問題がある。 本発明に用いる密度0.88〜0.94の中低圧エチレ
ン共重合体は、高密度ポリエチレンよりもはるか
にドラフトによる影響を受け易く、設定ドラフト
比は1以上で延伸性が低下しない範囲で高い方が
高強度が得られる。1以下の場合には糸ゆれ等の
トラブルが発生するので、好ましくは1.5〜4の
範囲が良好である。 また延伸温度は80〜120℃好ましくは90〜100℃
がよく、80℃以下の場合は延伸はある程度可能で
あるが、延伸時に白化現象などの問題が起り、強
度や耐摩網性、耐クリープ性を著しく低下させ
る。 更にまた延伸倍率は6〜12倍とするが、好まし
くは8〜11倍延伸が良い。6倍より低い場合には
延伸中のネツキングポイントの安定性が悪く、延
伸が不安定なばかりかネツト用原糸として要求さ
れる結節強度が低く耐クリープ性も極端に悪い。
その反対に12倍を超えると、延伸切れ、白化、耐
摩耗性、伸度及び結節強度の低下のような多くの
問題が生じる。 上記はモノフイラメントの場合であるが、モノ
フイラメントの数本連結した形態よりなる並び繊
維の場合でも、成形条件を上記と同様にして製造
することができる。この並び繊維の成形には、ス
リツトを介して連絡した数本のノズルを用いる場
合、近接して設けた数本のノズルを用い、押出し
樹脂のバラス効果により得る場合、更には押出し
た樹脂をガイド等により溶融状態において部分的
に接着させる方法など従来周知の手段を採用する
ことができる。 上記のようにして得られたモノフイラメント及
び並び繊維は、メルトインデツクス2.0g/
10min以下で、密度0.88〜0.94、直線強度4〜8
g/d、柔軟性指数5〜15、耐クリープ性20%以
下、耐摩耗性300以上でネツト用原糸として最適
なものとなる。 なお本発明により製造されたモノフイラメント
は、ロープ用原糸としては強度の点でやや劣る
が、柔軟性、耐摩耗性、耐クリープ性に優れてい
るため、これらの物性が要求されるロープの原糸
として使用することもできる。 次に本発明により製造されたモノフイラメント
(便宜上実施例と称する)の結果を比較例の結果
と共に後記表に示す。 なお実施例と比較例は下記条件により製造され
たものである。 実施例1〜6。比較例1〜6該当(モノフイラ
メントの場合)。 65m/mφの押出機より、 C1 C2 C3 AD D (℃) 160 250 290 290 290 10m/mφ120ホールノズルより押出速度1100
〜1500sec-1で押出し、エアギヤツプ50m/mで
水冷し、水冷後100℃沸水中にて延伸速度120m/
minにより湿式延伸した。設定倍率400De。 但し、実施例7及び比較例2は、 C1 C2 C3 AD D (℃) 160 200 240 240 240 とし、比較例2のみ延伸倍率6倍で評価した。比
較例6はオーブン中にて延伸を行つた。 実施例7、8。比較例7、8該当(並び繊維の
場合)。 65m/mφの押出機より、 C1 C2 C3 AD D (℃) 160 240 270 270 270 1.1m/mφノズル間隔0.2m/m、5本並び36ブ
ロツクノズルより押出し、エアギヤツプ60m/m
で水冷し、水冷後100℃沸水中にて延伸速度120
m/minで湿式延伸した。設定倍率400De×5。 なお実施例、比較例には樹脂100重量部に 2,6−ジ−第3級ブチル・4−メチルフエノー
ル 0.1 重量部 チオジプロピオ酸ステアリル 0.05 〃 カルシウムステアレート 0.15 〃 添加している。
合成樹脂のネツト用フイラメントの製造法に関す
るものである。 漁網、ゴルフ場用ネツト、落石防止網などに用
いられる原糸は、一般に高密度ポリエチレンと称
される密度0.950程度以上のエチレン共重合体
(以下高密度ポリエチレンと称する)が多く使用
されている。また柔軟性が特に要求される場合に
は、上記高密度ポリエチレンに適当パーセントの
高圧法低密度ポリエチレンがブレンドされて使用
されている。 製網用原糸の場合、ロープ製網用原糸と異なつ
て強度はそれ程要求されず、むしろ耐クリープ
性、耐摩耗性、柔軟性、結節強度、直線伸度等の
諸物性が要求され、これら物性がバランスしてい
ることが重要である。しかるに、高密度ポリエチ
レンでは、柔軟性、耐摩耗性、直線伸度等が悪
く、耐クリープ性も満足するまでには至つていな
い。 そこで延伸倍率を中心として材料樹脂のメルト
インデツクスや原糸を成形する際に用いるノズル
の形状、延伸温度などについて種々の検討がなさ
れているが、延伸倍率を低倍率に設定した場合、
柔軟性、耐摩耗性、直線伸度がある程度改良され
るもののそれ程大きなものではなく、逆に耐クリ
ープ性が著しく悪くなるなど、要求物性に対しバ
ランスするとともに満足のいく物性は得られな
い。また高密度ポリエチレンに低密度ポリエチレ
ンをブレンドした場合、柔軟性は改良されるが、
強度低下や耐クリープ性低下が激しく、ここにお
いても要求物性に対しバランスし、かつ満足した
物性は得られていない。 本発明者等は上記の事情に鑑み鋭意検討した結
果、柔軟性、耐クリープ性、耐摩耗性が優れ、ま
た必要強度をも有し、それら諸物性がネツト用原
糸としてバランスした中低圧エチレン共重合体に
よるフイラメントと、そのフイラメントの製造法
を得たのである。 したがつて本発明の目的は、メルトインデツク
ス(以下MIと称する)2.0g/10min以下で、密
度0.88〜0.94、好ましくは0.91〜0.925、直線強度
4〜8g/d、柔軟性指数5〜15、耐クリープ性
20%以下、耐摩耗性300以上の中低圧エチレン共
重合体からなるネツト用フイラメントを得ること
にある。 上記目的よる本発明の製造方法は、MI≧2.0
g/10min、密度0.88〜0.94、HLMI/MI≧40の
中低圧エチレン共重合体を、シエアレート400〜
1800、ドラフト1〜5で原糸となるモノフイラメ
ントに押出成形し、そのモノフイラメントを冷却
した後、80゜〜120℃の温度範囲にて6〜12倍延伸
することを特徴とする。 本発明において用いられる中低圧エチレン共重
合体は、遷移金属化合物及び有機金属化合物から
なるチーグラ型触媒によりエチレンとプロピレ
ン、ブテン−1、ヘキセン−1、4メチルペンテ
ン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−
1等のα−オレフインを共重合することによつて
得ることができる。重合方法、条件は特に限定さ
れず、気相法、スラリー法、液溶法等いずれの方
法によつても製造することができる。 またいずれのコモノマーを使用しても、密度は
0.88以下になると強度や紡糸性、延伸性が大きく
低下し、所定の強度を得ようとしても延伸性が悪
く、低倍率しか延伸出来ず所定の強度が得られな
い。しかも紡糸性が急激に悪くなるため、特定構
造のノズルで特定条件下においてのみしか紡糸す
ることができない問題をも伴う。その反対に密度
が0.94以上になると、上記強度については改良さ
れるものの耐摩耗性、耐クリープ性、柔軟性など
は著しく悪くなり、それら諸物性のバランスがと
れなくなる。 即ち、耐摩耗性、耐クリープ性、柔軟性は密度
0.94を境として急激な改良効果が見られ、これは
高密度ポリエチレンからは到底予測できない改良
効果であり、耐摩耗性、耐クリープ性、柔軟性の
点から密度は0.91〜0.925が特に好ましい。また
メルトインデツクスは2.0g/10min以下好まし
くは0.1〜1.2g/10minが必要である。 この場合MI2.0g/10minを超えると所定の延
伸倍率で所定の強度が得られず、無理に強延伸す
ることによつて所望の強度を得ようとすると、耐
摩耗性低下や伸度低下が発生し、またクリープ特
性も悪くなる。 一般に密度を小さくすると延伸性が悪くなり、
また強度低下が大きいと云われているが、確かに
高圧法ポリエチレンや高圧法ポリエチレンと中低
圧ポリエチレンのブレンドポリエチレンでは、延
伸性が悪く、延伸はせいぜい7〜8倍程度が限界
である。しかも延伸方法特に延伸温度を充分に考
慮しての上のことであり、通常では80℃程度以下
でないと延伸不能であつた。そして強度もせいぜ
い2〜4g/d程度でネツト原糸として耐えられ
る強度でなく、加えて耐クリープ、耐摩耗性にも
難点がある。しかるに本発明のものにあつては、
直線強度4〜8g/d、柔軟性指数5〜15、耐ク
リープ性20%以下、耐摩耗性300以上でネツト用
原糸としての物性バランスを有する。 さらにまた紡糸性及び延伸性を更に向上させる
ためには、HLMI/MI(JISK6760)40以下であ
ることが好ましい。その値が40を超えると紡糸
性、延伸性の点で問題が生じ、かつ同一倍率での
強度も弱くなる。しかしHLMI/MI40以下の場
合では、紡糸性及び延伸性が良く、また同一倍率
での強度も高いため、比較的低倍率での延伸で済
むことになる。 なお本発明においては、中低圧エチレン共重合
体に必要に応じて抗酸化剤、金属石鹸、紫外線劣
化防止剤、滑剤、顔料などの補助成分を配合して
も良い。 次に本発明の製造方法に付いて述べる。 中低圧エチレン共重合体による樹脂を溶融し、
丸ノズルまたは異形ノズルのいずれかを用いて、
シエアレート400〜1800、ドラフト比1〜5で原
糸となるモノフイラメントの押出成形を行う。こ
の未延伸のモノフイラメントを水冷したのち、
80゜〜120℃の温度で6倍以上に延伸を行う。この
場合、ノズルのシエアレートが400以下であると
フイラメントに糸むらの発生があり、糸むらが生
ずると、数百本以上のフイラメントを撚り合わせ
て形成するロープと異なつて、撚り合わせ本数が
数本と少ないネツト用の原糸では問題が発生す
る。また1800以上のシエアレートで押出したとき
には、フイラメント表面が荒れて延伸不能となる
問題がある。 本発明に用いる密度0.88〜0.94の中低圧エチレ
ン共重合体は、高密度ポリエチレンよりもはるか
にドラフトによる影響を受け易く、設定ドラフト
比は1以上で延伸性が低下しない範囲で高い方が
高強度が得られる。1以下の場合には糸ゆれ等の
トラブルが発生するので、好ましくは1.5〜4の
範囲が良好である。 また延伸温度は80〜120℃好ましくは90〜100℃
がよく、80℃以下の場合は延伸はある程度可能で
あるが、延伸時に白化現象などの問題が起り、強
度や耐摩網性、耐クリープ性を著しく低下させ
る。 更にまた延伸倍率は6〜12倍とするが、好まし
くは8〜11倍延伸が良い。6倍より低い場合には
延伸中のネツキングポイントの安定性が悪く、延
伸が不安定なばかりかネツト用原糸として要求さ
れる結節強度が低く耐クリープ性も極端に悪い。
その反対に12倍を超えると、延伸切れ、白化、耐
摩耗性、伸度及び結節強度の低下のような多くの
問題が生じる。 上記はモノフイラメントの場合であるが、モノ
フイラメントの数本連結した形態よりなる並び繊
維の場合でも、成形条件を上記と同様にして製造
することができる。この並び繊維の成形には、ス
リツトを介して連絡した数本のノズルを用いる場
合、近接して設けた数本のノズルを用い、押出し
樹脂のバラス効果により得る場合、更には押出し
た樹脂をガイド等により溶融状態において部分的
に接着させる方法など従来周知の手段を採用する
ことができる。 上記のようにして得られたモノフイラメント及
び並び繊維は、メルトインデツクス2.0g/
10min以下で、密度0.88〜0.94、直線強度4〜8
g/d、柔軟性指数5〜15、耐クリープ性20%以
下、耐摩耗性300以上でネツト用原糸として最適
なものとなる。 なお本発明により製造されたモノフイラメント
は、ロープ用原糸としては強度の点でやや劣る
が、柔軟性、耐摩耗性、耐クリープ性に優れてい
るため、これらの物性が要求されるロープの原糸
として使用することもできる。 次に本発明により製造されたモノフイラメント
(便宜上実施例と称する)の結果を比較例の結果
と共に後記表に示す。 なお実施例と比較例は下記条件により製造され
たものである。 実施例1〜6。比較例1〜6該当(モノフイラ
メントの場合)。 65m/mφの押出機より、 C1 C2 C3 AD D (℃) 160 250 290 290 290 10m/mφ120ホールノズルより押出速度1100
〜1500sec-1で押出し、エアギヤツプ50m/mで
水冷し、水冷後100℃沸水中にて延伸速度120m/
minにより湿式延伸した。設定倍率400De。 但し、実施例7及び比較例2は、 C1 C2 C3 AD D (℃) 160 200 240 240 240 とし、比較例2のみ延伸倍率6倍で評価した。比
較例6はオーブン中にて延伸を行つた。 実施例7、8。比較例7、8該当(並び繊維の
場合)。 65m/mφの押出機より、 C1 C2 C3 AD D (℃) 160 240 270 270 270 1.1m/mφノズル間隔0.2m/m、5本並び36ブ
ロツクノズルより押出し、エアギヤツプ60m/m
で水冷し、水冷後100℃沸水中にて延伸速度120
m/minで湿式延伸した。設定倍率400De×5。 なお実施例、比較例には樹脂100重量部に 2,6−ジ−第3級ブチル・4−メチルフエノー
ル 0.1 重量部 チオジプロピオ酸ステアリル 0.05 〃 カルシウムステアレート 0.15 〃 添加している。
【表】
【表】
Claims (1)
- 1 MI≧2.0g/10min、密度0.88〜0.94、
HLMI/MI≧40の中低圧エチレン共重合体を、
シエアレート400〜1800、ドラフト1〜5で原糸
となるモノフイラメントに押出成形し、そのモノ
フイラメントを冷却した後、80゜〜120℃の温度範
囲にて6〜12倍延伸することを特徴とするネツト
用フイラメントの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6880581A JPS57183416A (en) | 1981-05-07 | 1981-05-07 | Filament for net |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6880581A JPS57183416A (en) | 1981-05-07 | 1981-05-07 | Filament for net |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57183416A JPS57183416A (en) | 1982-11-11 |
JPS6366921B2 true JPS6366921B2 (ja) | 1988-12-22 |
Family
ID=13384293
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6880581A Granted JPS57183416A (en) | 1981-05-07 | 1981-05-07 | Filament for net |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS57183416A (ja) |
-
1981
- 1981-05-07 JP JP6880581A patent/JPS57183416A/ja active Granted
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
PETROTECH=1981 * |
PITROTICH=1981 * |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS57183416A (en) | 1982-11-11 |
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