JPH0130924B2 - - Google Patents

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JPH0130924B2
JPH0130924B2 JP21249684A JP21249684A JPH0130924B2 JP H0130924 B2 JPH0130924 B2 JP H0130924B2 JP 21249684 A JP21249684 A JP 21249684A JP 21249684 A JP21249684 A JP 21249684A JP H0130924 B2 JPH0130924 B2 JP H0130924B2
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JP
Japan
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weight
density polyethylene
component
range
monofilament
Prior art date
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JP21249684A
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English (en)
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JPS6197416A (ja
Inventor
Yoshio Iida
Eiji Nakajima
Yoji Negi
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Ube Exsymo Co Ltd
Original Assignee
Ube Nitto Kasei Co Ltd
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Application filed by Ube Nitto Kasei Co Ltd filed Critical Ube Nitto Kasei Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
《産業上の利用分野》 本発明は合成樹脂製特殊モノフイラメントおよ
びその製造方法に関し、特に撚り合せ加工により
ロープ、漁網などに適した、高強度にして耐摩耗
性を有する1000〜6000デニール程度の特殊モノフ
イラメントおよびその製造方法に関する。 《従来技術とその問題点》 合成樹脂製繊維を撚合せてロープや漁網に用い
る場合、比較的太デニールの特殊モノフイラメン
トを撚り合せたものは、細い単糸をマルチフイラ
メントとして多数合撚したものに比べて、以下に
示すような特徴がある。 すなわち、太デニールの特殊モノフイラメント
を撚り合せると、その際に繊維に加わる外力によ
つて、表皮に覆われた内部構造が微細繊維化(フ
イブリル化)して、ランダムな太さの細い繊維の
集合体のような構造となり、あたかも細いマルチ
フイラメントを撚つた場合とおなじように、撚り
加工後のヤーンやストランドは、表面の凹凸が少
い滑かな状態となる。 また、撚り加工された特殊モノフイラメントの
表面は平滑な表皮で覆われているため耐摩耗性が
良好であつて、マルチフイラメントを合撚したも
ののように、摩擦によつて表面の細いフイラメン
トが切断して毛羽立ちが生ずることもない。 さらに、比較的太い特殊モノフイラメントを用
いることは、原糸の製造時および撚り加工時の工
程が簡素化、合理化できる利点もある。 上述した如き特質を有する太デニールの特殊モ
ノフイラメントは、ポリオレフイン系の樹脂を原
料として、例えば、ポリプロピレンを90〜60重量
%、高密度ポリエチレンを10〜40重量%として、
これらを溶融混練して、ノズルより押出された線
状物を7〜10倍程度に延伸することで製造されて
いる。 このように、2種の異なるポリオレフインを用
いると、原料成分である結晶性高分子が延伸方向
に分子配向して繊維構造を構成する際に、異種高
分子の界面が分離してフイブリル化し易い構造と
なり、これによつて上述した如き内部構造の特殊
モノフイラメントが得られる。 また、上述した方法で製造された特殊モノフイ
ラメントの強度は、5〜7g/デニール程度であ
つた。 ところで、ロープや漁網などでは、使用する側
にとつて強度や耐摩耗性は大きければ大きい程望
ましい。 しかしながら、従来の製造方法では以下の如き
問題があつて、これらの物性を向上させるのが困
難であつた。 まず、強度の向上は延伸倍率を上げると達成で
きるが、10倍以上の延伸を行なうことが難しかつ
た。 その理由としては、溶融樹脂を押出して線条と
する際に、線条内に真空泡が発生し、これが欠陥
部分となつて延伸で繊維の切断が発生するからで
ある。 真空泡は、直径数mmの太い線条を外部から冷却
すると、温度降下と結晶化の両方の過程で発生す
る容積収縮によつて生ずる。 一方、耐摩耗性は延伸倍率を上げて強度を増加
させると、これとは逆に低下する傾向がある。 その理由は、延伸度合いを大きくすると分子配
向の度合いが増加し、上述したフイブリル化が促
進され、内部に発生した微細繊維間の結合力が低
下して、摩擦によるフイブリル化した細繊維の切
断と毛羽立ちを促すことになるからである。 つまり、強度と耐摩耗性とは互いに背反する関
係にあつて、従来の製造方法ではこれらを同時に
向上させることが困難であつた。 《発明の目的》 本発明は上述した従来の問題点に鑑みてなされ
たものであつて、強度および耐摩耗性をともに向
上できる高強度特殊モノフイラメントおよびその
製造方法を提供することを目的とする。 《発明の構成》 上記目的を達成するため、本発明は高強度特殊
モノフイラメントとして、ポリプロピレンと、高
密度ポリエチレンと、プロピレン−エチレンラン
ダムコポリマからなる第3成分とからなり、ポリ
プロピレンが全重量の50〜85重量%の範囲を占
め、高密度ポリエチレンと第3成分との合計が50
〜15重量%の範囲内にあつて、第3成分が5〜25
重量%、高密度ポリエチレンが10〜45重量%の範
囲内にあり、且つ高密度ポリエチレンが第3成分
に対して等量以上含有されていることを特徴と
し、モノフイラメントの製造方法として、ポリプ
ロピレンと、高密度ポリエチレンと、プロピレン
−エチレンランダムコポリマからなる第3成分と
からなり、該ポリプロピレンが全重量の50〜85重
量%の範囲を占め、該高密度ポリエチレンと該第
3成分との合計が50〜15重量%の範囲内にあつ
て、該第3成分が5〜25重量%、該高密度ポリエ
チレンが10〜45重量%の範囲内にあり、且つ該高
密度ポリエチレンが該第3成分に対して等量以上
含有されている原料を溶融混練して線状に押出し
た後、温度が100〜160℃の範囲にて全延伸倍率を
11倍以上になるように延伸し、1000〜6000デニー
ルのモノフイラメントになすことを特徴とする。 《実施例》 本発明者らはポリプロピレン(宇部興産製:
103D、MI=3)と高密度ポリエチレン(市販中
低圧ポリエチレン、MI=0)と、エチレン含有
率3重量%のプロピレン−エチレンランダムコポ
リマー(宇部興産製:ポリプロRF355B)からな
る第3成分との各成分を、以下に示す表1のよう
に各種異ならせた約3000デニールの特殊モノフイ
ラメントを試作した。 製造条件としては、溶融混練した原料を線条に
押出した後、約13倍の全延伸倍率で延伸し、しか
る後、表面に凹凸のある対ローラー間に通してエ
ンボス成型を行ない、約3000デニールの特殊モノ
フイラメントとなるように成型した。なお、エン
ボス成型を施すことにより、特殊モノフイラメン
トに柔軟性が付与され、捲取時の捲形状、使用時
の風合などの向上が計れるため施した。 延伸工程は2段とし、1段目は10.58倍の延伸
倍率で、2段目で全延伸倍率が13倍の延伸倍率と
なるように各ロール速度を設定し、且つ、それぞ
れの延伸工程に加熱炉を配置し、加熱炉内の温度
は、モノフイラメントの通過する位置で実測し、
それぞれ100〜160℃になるように設定した。 ここで、全延伸倍率を13倍以上にしたところ、
15倍以上になると特殊モノフイラメントにクラツ
クが発生し、強度が低下することが判明した。 また、エンボス成型の成形速度は73m/min、
成形圧力は0.5Kg/cm2で行なつた。 製造過程においては、比較例1の原料組成は、
従来の特殊モノフイラメントに比較的近いため、
上記延伸倍率での延伸が困難であつて、製造中に
切断トラブルが発生した。 また、比較例4と同6においては、一方は第3
成分とポリプロピレンだけを原料とし、他方は第
3成分を高密度ポリエチレンよりも多くしたた
め、乾熱温度を110〜160℃とした場合には、他の
例と同じ倍率での延伸を行えず、乾熱温度を160
〜170℃に上げて延伸を行なつた。 なお、表1および表2では、本発明の特殊モノ
フイラメントと、従来の特殊モノフイラメントと
の相違をより明確にするため、従来例も併せて試
験した。
【表】
【表】 表2は、上述した方法で製造した各特殊モノフ
イラメントの物性値を測定した結果である。 この結果からも明らかなように、第1図の斜線
部分に示す原料組成の領域内、すなわち、ポリプ
ロピレンが全重量の50〜85重量%の範囲を占め、
高密度ポリエチレンとプロピレン、エチレンラン
ダムコマポリマーからなる第3成分との合計が50
〜15重量%の範囲内にあつて、第3成分が5〜25
重量%、高密度ポリエチレンが10〜45重量%の範
囲内にあり、且つ高密度ポリエチレンが第3成分
に対して等量以上に含有されている特殊モノフイ
ラメントは、従来の特殊モノフイラメントに比
べ、直線強度がデニール当たり約1.5g増加し、
結節強度はほぼ同等の値であつて、且つ耐摩耗性
はかなり向上した。 また、原料組成比率が第1図の斜線部分を逸脱
する各比較例では、直線強度は従来例よりも向上
するものもあるが、この場合には耐摩耗性が不十
分で、逆に耐摩耗性が良ければ直線強度が不足す
るというように、これらを同時に満足できなかつ
た。 以上のような結果が得られた理由としては、以
下の要因に基づくものと思われる。 すなわち、押出し線条の内部に存在する真空泡
が高度の延伸を行なう際の妨げになるが、第3成
分の添加によつてこれが著しく減少し、また、大
きさも著しく小さくなるため、従来は殆ど不可能
であつた11倍以上の延伸を可能にし、その結果約
8g/デニール以上の強度が得られた。 真空泡の低減は、押出し物を急冷固化して線条
とする際に、第3成分がポリプロピレンおよび高
密度ポリエチレンの結晶化を押え、その結果容積
収縮が緩和されるためと思われる。 また、延伸倍率の高度化による強度の向上と、
耐摩耗性の向上とは相反する性質があるが、第3
成分はポリプロピレンおよび高密度ポリエチレン
の双方に対して相溶性が大きく、また、それ自体
は比較的結晶性が低い。 従つて、第3成分を所定の比率で溶融混練する
と、ポリプロピレンと高密度ポリエチレンだけの
混練に比べて、混り合いが格段に良くなり、線条
を延伸した際にポリプロピレンの領域と、高密度
ポリエチレンの領域の界面分離に起因する内部の
過度なフイブリル化が抑制され、その結果耐摩耗
性が向上したものと思われる。 なお、耐摩耗性の試験は各特殊モノフイラメン
トを6本ずつ48回/900mmの撚り数で撚つたヤー
ンを用い、ヤーンの端を固定し他端に10Kgの荷重
を加え水平状態にし、円筒形の鉄片をヤーンの側
面に当接して125mmのストロークで1分間100回の
割合で摺動し、その結果を外観の比較で行なつた
ものである。 以下に示す表3は、その上段に示すように原料
比、全延伸倍率、乾熱温度などの条件を一定と
し、デニールを約1000、2000、6000としたこの発
明の他の実施例の物性値の試験結果である。
【表】 同表の結果からも明らかなように、デニールを
1000〜6000の範囲としても、直線強度と耐摩耗性
は、上記実施例と同じ傾向を示し、何れもが向上
する。 《発明の効果》 以上、実施例によつて詳細に説明したように、
本発明に係る高強度特殊モノフイラメントおよび
その製造方法によれば、線条押出し物の高倍率延
伸を可能にして強度を増強できるとともに、耐摩
耗性も併せて増強でき、ロープ、漁網等に使用し
た際に極めて良好な特性を示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る高強度特殊モノフイラメ
ントの原料組成を示す成分図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリプロピレンと、高密度ポリエチレンと、
    プロピレン−エチレンランダムコポリマからなる
    第3成分とからなり、該ポリプロピレンが全重量
    の50〜85重量%の範囲を占め、該高密度ポリエチ
    レンと該第3成分との合計が50〜15重量%の範囲
    内にあつて、該第3成分が5〜25重量%、該高密
    度ポリエチレンが10〜45重量%の範囲内にあり、
    且つ該高密度ポリエチレンが該第3成分に対して
    等量以上含有されていることを特徴とする高強度
    特殊モノフイラメント。 2 ポリプロピレンと、高密度ポリエチレンと、
    プロピレン−エチレンランダムコポリマからなる
    第3成分とからなり、該ポリプロピレンが全重量
    の50〜85重量%の範囲を占め、該高密度ポリエチ
    レンと該第3成分との合計が50〜15重量%の範囲
    内にあつて、該第3成分が5〜25重量%、該高密
    度ポリエチレンが10〜45重量%の範囲内にあり、
    且つ該高密度ポリエチレンが該第3成分に対して
    等量以上含有されている原料を溶融混練して線条
    に押出した後、温度が100〜160℃の範囲にて全延
    伸倍率を11倍以上に延伸してなることを特徴とす
    る高強度特殊モノフイラメントの製造方法。
JP21249684A 1984-10-12 1984-10-12 高強度特殊モノフイラメントおよびその製造方法 Granted JPS6197416A (ja)

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