JPH081009B2 - 合成樹脂製特殊モノフィラメントの製造方法 - Google Patents
合成樹脂製特殊モノフィラメントの製造方法Info
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- JPH081009B2 JPH081009B2 JP62252010A JP25201087A JPH081009B2 JP H081009 B2 JPH081009 B2 JP H081009B2 JP 62252010 A JP62252010 A JP 62252010A JP 25201087 A JP25201087 A JP 25201087A JP H081009 B2 JPH081009 B2 JP H081009B2
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- JP
- Japan
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- density polyethylene
- weight
- special
- strength
- component
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は合成樹脂製特殊モノフィラメントの製造方法
に関する。本発明により得られる合成樹脂製特殊モノフ
ィラメントは撚り合せ加工によりロープや漁網を製造す
るために用いられる。
に関する。本発明により得られる合成樹脂製特殊モノフ
ィラメントは撚り合せ加工によりロープや漁網を製造す
るために用いられる。
[従来技術とその問題点] 合成樹脂製繊維を撚り合せてロープや漁網に用いる場
合、比較的太デニールの特殊モノフィラメントを撚り合
せたものは、細い単糸をマルチフィラメントとして多数
合撚したものに比べて、以下に示すような特徴がある。
合、比較的太デニールの特殊モノフィラメントを撚り合
せたものは、細い単糸をマルチフィラメントとして多数
合撚したものに比べて、以下に示すような特徴がある。
すなわち、太デニールの特殊モノフィラメントを撚り
合せると、その際に繊維に加わる外力によって、表皮に
覆われた内部構造が微細繊維化(フィブリ化)して、ラ
ンダムな太さの細い繊維の集合体のような構造となり、
あたかも細いマルチフィラメントを撚った場合と同じよ
うに、撚り加工後のヤーンやストランドは、表面の凹凸
が少い滑かな状態となる。
合せると、その際に繊維に加わる外力によって、表皮に
覆われた内部構造が微細繊維化(フィブリ化)して、ラ
ンダムな太さの細い繊維の集合体のような構造となり、
あたかも細いマルチフィラメントを撚った場合と同じよ
うに、撚り加工後のヤーンやストランドは、表面の凹凸
が少い滑かな状態となる。
また、撚り加工された特殊モノフィラメントの表面は
平滑な表皮で覆われているため耐摩耗性が良好であっ
て、マルチフィラメントを合撚したもののように、摩擦
によって表面の細かいフィラメントが切断して毛羽立ち
が生ずることもない。
平滑な表皮で覆われているため耐摩耗性が良好であっ
て、マルチフィラメントを合撚したもののように、摩擦
によって表面の細かいフィラメントが切断して毛羽立ち
が生ずることもない。
さらに、比較的太い特殊モノフィラメントを用いるこ
とは、原糸の製造時および撚り加工の工程が簡素化、合
理化できる利点もある。
とは、原糸の製造時および撚り加工の工程が簡素化、合
理化できる利点もある。
上述した如き特質を有する太デニールの特殊モノフィ
ラメントは、ポリオレフィン系の樹脂を原料として、例
えば、ポリプロピレンを90〜60重量%、高密度ポリエチ
レンを10〜40重量%として、これらを溶融混練して、ノ
ズルより押出された線状物を7〜10倍程度に延伸するこ
とで製造されている。
ラメントは、ポリオレフィン系の樹脂を原料として、例
えば、ポリプロピレンを90〜60重量%、高密度ポリエチ
レンを10〜40重量%として、これらを溶融混練して、ノ
ズルより押出された線状物を7〜10倍程度に延伸するこ
とで製造されている。
このように、2種の異なるオリオレフィンを用いる
と、原料成分である結晶性高分子が延伸方向に分子配向
して繊維構造を構成する際に、異種高分子の界面が分離
してフィブリル化し易い構造となり、これによって上述
した如き内部構造の特殊モノフィラメントが得られる。
と、原料成分である結晶性高分子が延伸方向に分子配向
して繊維構造を構成する際に、異種高分子の界面が分離
してフィブリル化し易い構造となり、これによって上述
した如き内部構造の特殊モノフィラメントが得られる。
しかしながら上述の2種の異なるポリオレフィンを用
いて得られた特殊モノフィラメントの強度は5〜7g/デ
ニール程度であり、このような強度の特殊モノフィラメ
ントを用いて得られたロープや漁網はその強度が十分で
なく、ロープや漁網のユーザは更に高強度のロープや漁
網の出現を望んでいた。
いて得られた特殊モノフィラメントの強度は5〜7g/デ
ニール程度であり、このような強度の特殊モノフィラメ
ントを用いて得られたロープや漁網はその強度が十分で
なく、ロープや漁網のユーザは更に高強度のロープや漁
網の出現を望んでいた。
特殊モノフィラメントの強度の向上は延伸倍率を上げ
ることにより理論的には達成できるが、上述のポリプロ
ピレンと高密度ポリエチレンの2成分系原料樹脂の場
合、10倍を超える延伸倍率で延伸を行なうことは難しか
った。その理由としては、溶融樹脂を押出して線条と際
に、線条内に真空泡が発生し、これが欠陥部分となって
延伸で繊維の切断が発生するからである。真空泡は、直
径数mmの太い線条を外部から冷却すると、温度降下と結
晶化の両方の過程で発生する容積収縮によって生ずる。
ることにより理論的には達成できるが、上述のポリプロ
ピレンと高密度ポリエチレンの2成分系原料樹脂の場
合、10倍を超える延伸倍率で延伸を行なうことは難しか
った。その理由としては、溶融樹脂を押出して線条と際
に、線条内に真空泡が発生し、これが欠陥部分となって
延伸で繊維の切断が発生するからである。真空泡は、直
径数mmの太い線条を外部から冷却すると、温度降下と結
晶化の両方の過程で発生する容積収縮によって生ずる。
一方、この種の特殊モノフィラメントはロープや漁網
等に用いられることから耐摩耗性も要求されているが、
耐摩耗性は、延伸倍率を例えばポリプロピレンと高密度
ポリエチレンの2成分系原料樹脂の場合の最大許容延伸
倍率てある10倍に上げて強度を増加させると、逆に低下
する傾向がある。その理由は、延伸度合いを大きくする
と分子配向の度合いが増加し、上述したフィブリル化が
促進され、内部に発生した微細繊維間の結合力が低下し
て、摩擦によるフィブリル化した細繊維の切断と毛羽立
ちを促すことになるからである。
等に用いられることから耐摩耗性も要求されているが、
耐摩耗性は、延伸倍率を例えばポリプロピレンと高密度
ポリエチレンの2成分系原料樹脂の場合の最大許容延伸
倍率てある10倍に上げて強度を増加させると、逆に低下
する傾向がある。その理由は、延伸度合いを大きくする
と分子配向の度合いが増加し、上述したフィブリル化が
促進され、内部に発生した微細繊維間の結合力が低下し
て、摩擦によるフィブリル化した細繊維の切断と毛羽立
ちを促すことになるからである。
即ち、強度と耐摩耗性とは互い背反する関係にあっ
て、従来の製造方法ではこれらを同時に向上させること
が困難であり、ある程度の耐摩耗性を確保するために
は、延伸倍率を下げざるを得ず、そうすると強度が低下
してしまうというジレンマに遭遇してしまう。
て、従来の製造方法ではこれらを同時に向上させること
が困難であり、ある程度の耐摩耗性を確保するために
は、延伸倍率を下げざるを得ず、そうすると強度が低下
してしまうというジレンマに遭遇してしまう。
[発明の目的] 従って本発明の目的は、従来の合成樹脂製特殊モノフ
ィラメントの製造方法欠点を解消し、強度及び耐摩耗性
を同時に満足し、更に柔軟性にも優れた合成樹脂製特殊
モノフィラメントの製造方法を提供することにある。
ィラメントの製造方法欠点を解消し、強度及び耐摩耗性
を同時に満足し、更に柔軟性にも優れた合成樹脂製特殊
モノフィラメントの製造方法を提供することにある。
[発明の構成] 上記目的を達成し、強度及び耐摩耗性を同時に満足
し、更に柔軟性にも優れた合成樹脂製モノフィラメント
を製造するための本発明の方法は、ポリプロピレンと、
高密度ポリエチレンと、プロピレン−エチレンランダム
コポリマーからなる第3成分とを、ポリプロピレンが全
量の50〜70重量%、高密度ポリエチレンが全量の15〜25
重量%、そして高密度ポリエチレンと第3成分との合計
が全量の50〜30重量%であって、かつ第3成分が高密度
ポリエチレンに対して等量を超える量となるように混合
しついで、溶融混練して線条に押出した後、延伸し、さ
らにギヤローラ間を挿通することを特徴とする。
し、更に柔軟性にも優れた合成樹脂製モノフィラメント
を製造するための本発明の方法は、ポリプロピレンと、
高密度ポリエチレンと、プロピレン−エチレンランダム
コポリマーからなる第3成分とを、ポリプロピレンが全
量の50〜70重量%、高密度ポリエチレンが全量の15〜25
重量%、そして高密度ポリエチレンと第3成分との合計
が全量の50〜30重量%であって、かつ第3成分が高密度
ポリエチレンに対して等量を超える量となるように混合
しついで、溶融混練して線条に押出した後、延伸し、さ
らにギヤローラ間を挿通することを特徴とする。
[実施例] 本発明者らは、ポリプロピレン(宇部興産(株)製10
3D、MI−3)と、高密度ポリエチレン(市販中低圧ポリ
エチレン、MI−1)と、エチレン含有率3重量%のプロ
ピレン−エチレンランダムコリマー(宇部興産(株)製
ポリプロRF355B)からなる第3成分との3成分からなる
原料樹脂混合物を表−1及び表−2に示すようにそれぞ
れの成分の比率を変えて調製し、約3000デニールの各種
の特殊モノフィラメントを試作した。
3D、MI−3)と、高密度ポリエチレン(市販中低圧ポリ
エチレン、MI−1)と、エチレン含有率3重量%のプロ
ピレン−エチレンランダムコリマー(宇部興産(株)製
ポリプロRF355B)からなる第3成分との3成分からなる
原料樹脂混合物を表−1及び表−2に示すようにそれぞ
れの成分の比率を変えて調製し、約3000デニールの各種
の特殊モノフィラメントを試作した。
製造条件としては、溶融混練した原料樹脂混合物を線
条に押出した後、約13倍の全延伸倍率で延伸し、しかる
後、対になっているギヤローラ間を挿通して柔軟性を付
与し、更に表面に凹凸のある対ローラ間を挿通して、エ
ンボス成形を行ない、約3000デニールの特殊モノフィラ
メントとなるように成形した。延伸工程は2段とし1段
目は10.58倍の延伸倍率で2段目で全延伸倍率が13倍の
延伸倍率となるように各ロール速度を設定し、かつ、そ
れぞれの延伸工程に加熱炉を配置し、加熱炉内の温度
は、モノフィラメントの通過する位置で実測し、それぞ
れ100〜160℃になるように設定した。
条に押出した後、約13倍の全延伸倍率で延伸し、しかる
後、対になっているギヤローラ間を挿通して柔軟性を付
与し、更に表面に凹凸のある対ローラ間を挿通して、エ
ンボス成形を行ない、約3000デニールの特殊モノフィラ
メントとなるように成形した。延伸工程は2段とし1段
目は10.58倍の延伸倍率で2段目で全延伸倍率が13倍の
延伸倍率となるように各ロール速度を設定し、かつ、そ
れぞれの延伸工程に加熱炉を配置し、加熱炉内の温度
は、モノフィラメントの通過する位置で実測し、それぞ
れ100〜160℃になるように設定した。
ここで、全延伸倍率が15倍を超えると特殊モノフィラ
メントにクラックが発生し強度が低下することが判明し
ているので、本例においては延伸倍率として13倍を採用
した。またギアローラの速度は78m/min、圧力は0kg/c
m2、1.0kg/cm2、1.4kg/cm2及び1.8kg/cm2、エンボス成
形の成形速度は87m/min、成形圧力は0.5kg/cm2で行なっ
た。得られた各種の特殊モノフィラメントの物性値を表
−1及び表−2に示した。
メントにクラックが発生し強度が低下することが判明し
ているので、本例においては延伸倍率として13倍を採用
した。またギアローラの速度は78m/min、圧力は0kg/c
m2、1.0kg/cm2、1.4kg/cm2及び1.8kg/cm2、エンボス成
形の成形速度は87m/min、成形圧力は0.5kg/cm2で行なっ
た。得られた各種の特殊モノフィラメントの物性値を表
−1及び表−2に示した。
第1表より明らかなように、ポリプロピレンの量が55
重量%、高密度オリエチレンの量が10重量%、高密度ポ
リエチレンと第3成分の合計量が45重量%である比較例
1の場合には、高密度ポリエチレンの量が少ないので、
直線強度が7.18g/deと強度が低く、またポリプロピレン
の量が65重量%、高密度ポリエチレンの量が10重量%、
高密度ポリエチレンと第3成分との合計量が35重量%で
ある比較例2の場合にも、高密度ポリエチレンの量が少
ないので、直線強度が6.99g/deと強度が低いのに対し、
ポリプロピレンの量が50〜70重量%、高密度ポリエチレ
ンの量が15〜25重量%、高密度ポリエチレンと第3成分
との合計量が50〜30重量%である実施例1〜8の場合に
は強度、伸度、剛軟度、耐摩耗性ともにすぐれた結果が
得られている。従って本発明においては、ポリプロピレ
ンが50〜70重量%、高密度ポリエチレンの量が15〜25重
量%、高密度ポリエチレンと第3成分との合計量が50〜
30重量%であることを第1の数値要件とする。
重量%、高密度オリエチレンの量が10重量%、高密度ポ
リエチレンと第3成分の合計量が45重量%である比較例
1の場合には、高密度ポリエチレンの量が少ないので、
直線強度が7.18g/deと強度が低く、またポリプロピレン
の量が65重量%、高密度ポリエチレンの量が10重量%、
高密度ポリエチレンと第3成分との合計量が35重量%で
ある比較例2の場合にも、高密度ポリエチレンの量が少
ないので、直線強度が6.99g/deと強度が低いのに対し、
ポリプロピレンの量が50〜70重量%、高密度ポリエチレ
ンの量が15〜25重量%、高密度ポリエチレンと第3成分
との合計量が50〜30重量%である実施例1〜8の場合に
は強度、伸度、剛軟度、耐摩耗性ともにすぐれた結果が
得られている。従って本発明においては、ポリプロピレ
ンが50〜70重量%、高密度ポリエチレンの量が15〜25重
量%、高密度ポリエチレンと第3成分との合計量が50〜
30重量%であることを第1の数値要件とする。
第2表には、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン及
び高密度ポリエチレンと第3成分の合計量の重量範囲が
上記の範囲内にあるが、上述の実施例1〜8と異なり、
高密度ポリエチレン(HDPE)と第3成分であるプロピレ
ン−エチレンランダムコポリマー(Copoly)の量比がHD
PE≧Copolyである比較例3〜4の場合の物性値が示され
ており、第2表より明らかなように、これらの比較例の
場合には、ギヤローラ挿通時の圧力を0kg/cm2から1.0kg
/cm2、1.4kg/cm2、1.8kg/cm2に順次上げると、剛軟度も
順次低下し柔軟性が付与されるが、直線強度が著しく低
下し、ギヤ成形圧力を0kg/cm2から1.4kg/cm2、そして1.
8kg/cm2に変化させた場合の直線強度保持率は比較例3
の場合、それぞれ91%、86%であり、比較例4の場合、
それぞれ91%、89%である。これに対して第1表より明
らかなように、HDPEとCopplyの量比がHDPE<Copolyであ
る実施例3の場合は、ギヤローラ挿通時の圧力を0kg/cm
2から1.0kg/cm2、1.4kg/cm2、1.8kg/cm2へ順次上昇させ
ると、剛軟度も順次低下し柔軟性が付与されるが、前記
比較例3〜4の場合と異なり、直線強度の低下は著しく
なく、ギヤ成形圧力を0kg/cm2から1.4kg/cm2、そして1.
8kg/cm2に変化させた場合の直線強度の保持率はそれぞ
れ94%、92%であって、比較例3〜4の場合よりも高
く、強度と柔軟性の両者を満足する特殊モノフィラメン
トが得られていることが明らかである。従って本発明に
おいては、第3成分が高密度ポリエチレンに対して等量
を超える量含有されていることを第2の数値要件とす
る。
び高密度ポリエチレンと第3成分の合計量の重量範囲が
上記の範囲内にあるが、上述の実施例1〜8と異なり、
高密度ポリエチレン(HDPE)と第3成分であるプロピレ
ン−エチレンランダムコポリマー(Copoly)の量比がHD
PE≧Copolyである比較例3〜4の場合の物性値が示され
ており、第2表より明らかなように、これらの比較例の
場合には、ギヤローラ挿通時の圧力を0kg/cm2から1.0kg
/cm2、1.4kg/cm2、1.8kg/cm2に順次上げると、剛軟度も
順次低下し柔軟性が付与されるが、直線強度が著しく低
下し、ギヤ成形圧力を0kg/cm2から1.4kg/cm2、そして1.
8kg/cm2に変化させた場合の直線強度保持率は比較例3
の場合、それぞれ91%、86%であり、比較例4の場合、
それぞれ91%、89%である。これに対して第1表より明
らかなように、HDPEとCopplyの量比がHDPE<Copolyであ
る実施例3の場合は、ギヤローラ挿通時の圧力を0kg/cm
2から1.0kg/cm2、1.4kg/cm2、1.8kg/cm2へ順次上昇させ
ると、剛軟度も順次低下し柔軟性が付与されるが、前記
比較例3〜4の場合と異なり、直線強度の低下は著しく
なく、ギヤ成形圧力を0kg/cm2から1.4kg/cm2、そして1.
8kg/cm2に変化させた場合の直線強度の保持率はそれぞ
れ94%、92%であって、比較例3〜4の場合よりも高
く、強度と柔軟性の両者を満足する特殊モノフィラメン
トが得られていることが明らかである。従って本発明に
おいては、第3成分が高密度ポリエチレンに対して等量
を超える量含有されていることを第2の数値要件とす
る。
上述の2つの数値要件、すなわちポリプロピレン量50
〜70重量%、高密度ポリエチレン15〜25重量%及び高密
度ポリエチレンと第3成分の合計量50〜30重量%を規定
する第1の数値要件及び第3成分が高密度ポリエチエン
に対して等量を超える量であることを規定する第2の数
値要件を満足する本発明の特殊モノフィラメントの範囲
を第1図の成分図で示すと、三角形ABCの斜線部分であ
り(但し直線BC上は含まず)、この範囲においてのみ、
強度、柔軟性、耐摩耗性の全てにすぐれた合成樹脂製特
殊モノフィラメントが得られる。
〜70重量%、高密度ポリエチレン15〜25重量%及び高密
度ポリエチレンと第3成分の合計量50〜30重量%を規定
する第1の数値要件及び第3成分が高密度ポリエチエン
に対して等量を超える量であることを規定する第2の数
値要件を満足する本発明の特殊モノフィラメントの範囲
を第1図の成分図で示すと、三角形ABCの斜線部分であ
り(但し直線BC上は含まず)、この範囲においてのみ、
強度、柔軟性、耐摩耗性の全てにすぐれた合成樹脂製特
殊モノフィラメントが得られる。
なお上述の実施例においては、全延伸倍率として13倍
を採用したが、これに限定されるものではなく、11〜15
倍の範囲で適宜選択することができる。15倍を超えると
特殊モノフィラメントにクラックが発生し、強度が低下
することは上述の通りであり、15倍以下に抑えるべきで
ある。
を採用したが、これに限定されるものではなく、11〜15
倍の範囲で適宜選択することができる。15倍を超えると
特殊モノフィラメントにクラックが発生し、強度が低下
することは上述の通りであり、15倍以下に抑えるべきで
ある。
表−1及び表−2中の物性値は以下のようにして測定
した。
した。
イ.直線強度…つかみ長300mm、引張強度300mm/minにし
て破断強力を読み、それをデニールで割って求めた。
て破断強力を読み、それをデニールで割って求めた。
ロ.直線伸度…破断した時の伸びを読んだ。
ハ.剛軟度…引き抜き法により支持長さ10mm、モノフィ
ラメント長80mmで最大荷重を読んだ。
ラメント長80mmで最大荷重を読んだ。
ニ.耐摩耗性…各特殊モノフィラメントを6本づつ48回
/900mmの撚り数で撚ったヤーンを用い、ヤーンの端を固
定し他端に10kgの荷重を加え水平状態にし、円筒形の鉄
片をヤーンの側面に当接して125mmのストロークで1分
間100回の割合で摺動し、その外観比較を行なった。表
中、Aは良好、Cは不良を示す。
/900mmの撚り数で撚ったヤーンを用い、ヤーンの端を固
定し他端に10kgの荷重を加え水平状態にし、円筒形の鉄
片をヤーンの側面に当接して125mmのストロークで1分
間100回の割合で摺動し、その外観比較を行なった。表
中、Aは良好、Cは不良を示す。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明により得られた合成樹脂
製特殊モノフィラメントは、強度及び耐摩耗性を同時に
満足し、かつ柔軟性にも優れているので、撚り合せてロ
ープや漁網に使用した際に極めて良好な特性を示す。
製特殊モノフィラメントは、強度及び耐摩耗性を同時に
満足し、かつ柔軟性にも優れているので、撚り合せてロ
ープや漁網に使用した際に極めて良好な特性を示す。
第1図は本発明の特殊モノフィラメントの3種の原料の
組成範囲を示す成分図である。
組成範囲を示す成分図である。
Claims (1)
- 【請求項1】ポリプロピレンと、高密度ポリエチレン
と、プロピレン−エチレンランダムコポリマーからなる
第3成分とを、ポリプロピレンが全量の50〜70重量%、
高密度ポリエチレンが全量の15〜25重量%、そして高密
度ポリエチレンと第3成分との合計が全量の50〜30重量
%であって、かつ第3成分が高密度ポリエチレンに対し
て等量を超える量となるように混合し、次いで溶融混練
して線条に押出した後、延伸し、さらにギヤローラ間を
挿通することを特徴とする合成樹脂製特殊モノフィラメ
ントの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62252010A JPH081009B2 (ja) | 1987-10-06 | 1987-10-06 | 合成樹脂製特殊モノフィラメントの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62252010A JPH081009B2 (ja) | 1987-10-06 | 1987-10-06 | 合成樹脂製特殊モノフィラメントの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0197207A JPH0197207A (ja) | 1989-04-14 |
JPH081009B2 true JPH081009B2 (ja) | 1996-01-10 |
Family
ID=17231315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62252010A Expired - Lifetime JPH081009B2 (ja) | 1987-10-06 | 1987-10-06 | 合成樹脂製特殊モノフィラメントの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH081009B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220142746A (ko) * | 2021-04-15 | 2022-10-24 | 에쓰대시오일 주식회사 | 고온 인장 시험기의 다단 연신을 이용한 폴리올레핀계 모노필라멘트 원사의 제조방법, 이에 의해 제조된 폴리올레핀계 모노필라멘트 원사 및 상기 폴리올레핀계 모노필라멘트 원사의 물성 예측방법 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0663353A1 (en) * | 1991-06-28 | 1995-07-19 | Kao Corporation | Method of warehousing and delivery of articles |
CN101812750A (zh) * | 2010-04-01 | 2010-08-25 | 滕良修 | 一种橘红色聚乙烯线绳的制备方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6197416A (ja) * | 1984-10-12 | 1986-05-15 | Ube Nitto Kasei Kk | 高強度特殊モノフイラメントおよびその製造方法 |
-
1987
- 1987-10-06 JP JP62252010A patent/JPH081009B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220142746A (ko) * | 2021-04-15 | 2022-10-24 | 에쓰대시오일 주식회사 | 고온 인장 시험기의 다단 연신을 이용한 폴리올레핀계 모노필라멘트 원사의 제조방법, 이에 의해 제조된 폴리올레핀계 모노필라멘트 원사 및 상기 폴리올레핀계 모노필라멘트 원사의 물성 예측방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0197207A (ja) | 1989-04-14 |
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