JPS6365659B2 - - Google Patents

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JPS6365659B2
JPS6365659B2 JP9595686A JP9595686A JPS6365659B2 JP S6365659 B2 JPS6365659 B2 JP S6365659B2 JP 9595686 A JP9595686 A JP 9595686A JP 9595686 A JP9595686 A JP 9595686A JP S6365659 B2 JPS6365659 B2 JP S6365659B2
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JP
Japan
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diacetylene
dissolved
dimethylacetamide
hours
nitrophenyl
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JP9595686A
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JPS62255460A (ja
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Hiroo Matsuda
Shuji Okada
Hachiro Nakanishi
Masao Kato
Shigeru Horai
Nanao Horiishi
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Toda Kogyo Corp
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
Toda Kogyo Corp
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Publication date
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、ジフエニルジアセチレン誘導体、詳
しくは、固体重合性を有し、且つ、累積膜化がで
き、しかも、構造的に非対称型であつて置換基が
ジアセチレン三重合と共役するジフエニルジアセ
チレン誘導体に関するものである。 本発明に係るジフエニルジアセチレン誘導体
は、固相重合性を有することにより、非線形光学
材料、感光材料及び高分子半導体結晶として用い
られる。 〔従来の技術〕 近年、非線形光学材料、感光材料及び高分子半
導体結晶等を形成する為の単量体であるジアセチ
レン類の研究が盛んに行われている。 非線形光学材料、感光材料及び高分子半導体結
晶等を形成する為には、ジアセチレン類の単量体
が固相重合性を有することが必要であり、分子が
配向した高性能素子を得る為には、累積膜化がで
きることが重要である。また、非線形光学材料と
して非線形光学効果の向上の為には、周知の通
り、単量体が構造的に非対称型であり、しかも、
主鎖−側鎖が共役していることによつて電子的効
果の大きいことが必要である。 従来、一般式 Ra−C≡C−C≡C−Rb ……(1) で表されるジアセチレン類のうちいくつかの化合
物が固相重合性を有することが知られている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 固相重合性を有し、且つ、累積膜化ができ、し
かも構造的に非対称型であつて置換基がジアセチ
レン三重結合と共役するジアセチレン類は現在最
も要求されているところであるが、前述した既知
の固相重合性を有するジフエニルジアセチレン類
は、一般式(1)で、Ra=Rbの様にジアセチレン部
分の両端に同一の置換基を有し、対称分子を形成
しているために、偶数次の非線形光学効果がまつ
たく期待できない。 しかも、置換基とジアセチレン部分との共役が
切れた構造のものが大半を占めている。この様に
主鎖−側鎖の共役が切れた重合物では置換基R1
R2の電子的効果がほとんどなくなつてしまい、
いずれの置換基であつても類似の性質を呈する傾
向がある。 これに対し、一般式(1)で表されるジアセチレン
化合物で置換基Ra及びRbが芳香族であるような
化合物は、同式中の三重結合と共役する為、形成
される結晶性高分子は優れた電子的性質が期待さ
れるが、この様なジアセチレン類は大半が固相重
合性を示さないものである。 ジフエニルジアセチレンの2つのフエニル基の
各オルト又はメタ位にアセチルアミノ基を有する
ものや、同フエニル基の、2,4−;2,5−;
3,6−の位置にトリフルオロメチル基を有する
もの等、固相重合性を有するものも若干あるが、
これらは、累積膜化が出来ず、また、各々の分子
が対称構造をとつているため、偶数次の非線形光
学効果は発現しない。 上述した通り、固相重合性を有し、且つ、累積
膜化ができ、しかも、構造的に非対称型であつて
置換基がジアセチレン三重結合と共役する芳香族
であることによつて電子的効果が大きいジアセチ
レン類単量体は、現在、最も要求されているとこ
ろである。 〔問題を解決するための手段〕 本発明者は、固相重合性を有し、且つ、累積膜
化ができ、しかも、構造的に非対称型であつて置
換基がジアセチレン三重結合と共役する芳香族で
あることによつて電子的効果が大きいジアセチレ
ン類単量体を得るべく種々検討を行つた結果、本
発明に到達したのである。 即ち、本発明は一般式 で表され、R1,R2のうちいずれか1つがニトロ
基、残りが水素であつて、R1′〜R3′のうちいずれ
か1つが−NHCO−(CH2−)oCO2H(但しn=6〜
18)、残りが水素であるジフエニルジアセチレン
誘導体である。 〔作用〕 先ず、本発明において最も重要な点は、本発明
に係るジフエニルジアセチレン誘導体が固相重合
性を有し、且つ、累積膜化ができることに起因し
て、高性能の非線形光学材料、感光材料及び高分
子半導体結晶を形成することができ、また、構造
的に非対称型であり、置換基がジアセチレン三重
結合と共役する芳香族であることによつて電子的
効果が大きいことに起因して非線形光学効果が大
きい点である。 また、本発明に係るジフエニルジアセチレン誘
導体は、電子吸引性基であるニトロ基と電子供与
性基である−NHCO−(CH2−)oCO2H基を有して
いることにより分子の分極が大きく、その結果、
大きな非線形光学効果が期待できる為、非線形光
学材料としての応用に際して極めて有利なもので
ある。 次に、本発明に係るジフエニルジアセチレン誘
導体の合成方法について述べる。 本発明のジフエニルジアセチレン誘導体はいず
れも文献未載の新規化合物であつて 式 (但し、R1,R2のうちいずれか1つがニトロ
基で残りが水素) で表されるブロモエチニルニトロベンゼンと 式 (但しR1′〜R3′のうちいずれか1つがアミノ基
で残りが水素) で表されるエチニルアニリンを非対称カツプリン
グし得られた 式 〔但しR1,R2のうちいずれか1つがニトロ基
で残りが水素。 R1′〜R3′のうちいずれか1つがアミノ基で残り
が水素。〕 で表されるジフエニルジアセチレン誘導体に 式 で表されるアルキルジカルボン酸モノクロライド
を、アミン存在下で反応させることによつて製造
することができる。 先の非対称カツプリング反応は種々の反応条件
下で行うことができるが、いずれの場合にも銅塩
の触媒作用が必要である。具体的には、エチニル
アニリンの溶液にアミン水溶液と塩化銅(I)を
加えた後、撹拌しながらプロモエチニルニトロベ
ンゼンをゆつくりと加えることによつて非対称カ
ツプリング反応は進行する。 溶媒としては、メタノ−ル、エタノ−ル、テト
ラハイドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミドなどの極性溶媒が好ましい。ア
ミン水溶液としては一般にエチルアミン水溶液が
用いられるが、他のアミン水溶液も用いることが
できる。塩化銅Iはエチニルアニリンに対して1
〜50mol%の範囲内で用いる。 この反応はアルゴン又は窒素等の不活性ガス雰
囲気下、0〜50℃の条件で行い、場合によつては
銅(I)イオンの酸化を防止するために、ヒドロ
キシルアミン塩酸塩を適量加えながら、数時間な
いし1〜2日間撹拌を続けることによつて行う。 反応終了後、反応混合物から溶媒を留去し、希
塩酸水溶液により中和希釈し、エ−テル、ベンゼ
ン等の溶媒により抽出する。この溶液に硫酸ナト
リウム、硫酸マグネシウム等の乾燥剤を加えて脱
水し、乾燥剤及び溶媒を除去し、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフイ−によつて精製することによ
り、式(5)で表されるジフエニルジアセチレン誘導
体が黄色ないし赤色の結晶として得られる。次に
得られた式(5)で表されるジフエニルジアセチレン
誘導体をジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド等の溶媒に溶解し、アミン存在下、式(4)で
示したアルキルジカルボン酸モノクロライドを加
え、加熱下、10〜24時間撹拌する。反応混合物か
ら溶媒を留去、シリカゲルカラムクロマトグラフ
イ−により精製することにより、一般式(2)で表さ
れるジフエニルジアセチレン誘導体が淡黄色結晶
として得られる。 〔実施例〕 次に実施例および応用例並びに参考例により本
発明を説明する。 実施例 1 Ar雰囲気下、塩化銅(I)50mgをエチルアミ
ン70%水溶液10mlに溶解し、ここに2−エチニル
アニリン930mgをジメチルアセトアミド5mlに溶
解したものを加え30分間室温付近で撹拌する。こ
こに3−(1−ブロモエチニル)ニトロベンゼン
1800mgをジメチルアセトアミド5mlに溶解したも
のを約6時間かけて滴下、以後12時間室温で撹拌
する。(途中、塩化鋼()の生成により緑色を
呈した場合、適量のエチルアミン塩酸塩を加え還
元する。)反応混合物から溶媒を留去し、1規定
塩酸水溶液200mlにより中和、希釈しエーテル150
mlにより3回抽出する。有機層を硫酸ナトリウム
で乾燥後、溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロ
マトグラフイーによりベンゼンを展開溶媒として
分離、精製することにより1−(3−ニトロフエ
ニル)−4−(2−アミノフエニル)−1,3−ブ
タジイン830mgを得た。このものは黄色結晶であ
つた。次に得らたジアセチレン化合物500mgをジ
メチルホルムアミド20mlに溶解し、ここにトリエ
チルアミン10ml、エイコサン二酸モノクロライド
750mgを加え、12時間還流する。これを室温まで
空冷し溶媒を留去、希塩酸により酸性を示すまで
希釈する。クロロホルム100mlで3回抽出し、有
機層を硫酸ナトリウムで乾操した後、溶媒を留
去、シリカゲルカラムクロマトグラフイーによ
り、クロロホルム、酢酸エチル混合溶媒で展開し
精製することにより、2−(4−(3−ニトロフエ
ニル)−1,3−ブタジイニル)フエニルカルバ
モイルノナデカン酸230mgを得た。このものは淡
黄色結晶であつた。 元素分析値(C36H46N2O5として) 計算値(%);C73.69,H7.90,N4.77 実測値(%);C73.92,H7.75,N4.86 実施例 2 Ar雰囲気下、塩化銅(I)50mgをエチルアミ
ン70%水溶液10mlに溶解し、ここに3−エチニル
アニリン930mgをジメチルアセトアミド5mlに溶
解したものを加え、30分間室温で撹拌する。さら
に3−(ブロモエチニル)ニトロベンゼン1800mg
をジメチルアセトアミド5mlに溶解したものを約
6時間かけて滴下、室温12時間室温で撹拌する。
以下実施例1と同様な操作により、1−(3−ニ
トロフエニル)−4−(3−アミノフエニル)−1,
3−ブタジイン1230mgを得た。このものは黄色結
晶で融点は171〜172℃であつた。次に得られたジ
アセチレン化合物500mgをジメチルアセトアミド
20mlに溶解し、ここにトリエチルアミン10ml、エ
イコサン二酸モノクロライド750mgを加え、10時
間、120℃で加熱撹拌する。以下、実施例1と同
様な操作により、3−(4−(3−ニトロフエニ
ル)−1,3−ブタジイニル)フエニルカルバモ
イルノナデカン酸320mgを得た。 このものは淡黄色結晶であつた。 元素分析値(C36H46N2O5として) 計算値(%);C73.69,H7.90,N4.77 実測値(%);C73.41,H8.10,N5.01 実施例 3 Ar雰囲気下、塩化銅(I)50mgをエチルアミ
ン70%水溶液10mlに溶解し、ここに4−エチニル
アニリン930mgをジメチルアセトアミド5mlに溶
解したものを加え、30分間室温で撹拌する。さら
に3−(ブロモエチニル)ニトロベンゼン1800mg
をジメチルアセトアミド5mlに溶解したものを6
時間かけて滴下し、室温で12時間撹拌する。以下
実施例1と同様な操作により、1−(3−ニトロ
フエニル)−4−(4−アミノフエニル)−1,3
ブタジイン950mgを得た。このものは橙色結晶で
あつた。次に得られたジアセチレン化合物500mg
をジメチルアセトアミド20mlに溶解し、ここにト
リエチルアミン10ml、エイコサン二酸モノクロラ
イド750mgを加え、12時間、120℃で加熱撹拌す
る。以下、実施例1と同様な操作により、4−
(4−(3−ニトロフエニル)−1,3−ブタジイ
ニル)フエニルカルバモイルノナデカン酸280mg
を得た。 このものは淡黄色結晶であつた。 元素分析値(C36H46N2O5として) 計算値(%);C73.69,H7.90,N4.77 実測値(%);C73.51,H8.15,N4.62 実施例 4 Ar雰囲気下、塩化銅(I)50mgをエチルアミ
ン70%水溶液10mlに溶解し、ここに2−エチニル
アニリン930mgをジメチルアセトアミド5mlに溶
解したものを加え30分間室温で撹拌する。さらに
4−(ブロモエチニル)ニトロベンゼン1800mgを
ジメチルアセトアミド5mlに溶解したものを約6
時間かけて滴下し、室温で12時間撹拌する。以下
実施例1と同様な操作により、1−(4−ニトロ
フエニル)−4−(2−アミノフエニル)−1,3
−ブタジイン1080mgを得た。このものは橙色結晶
であつた。次に得られたジアセチレン化合物500
mgをジメチルアセトアミド20mlに溶解し、ここに
トリエチルアミン10ml、エイコサン二酸モノクロ
ライド750mgを加え、15時間、130℃で加熱撹拌す
る。以下、実施例1と同様な操作により、2−
(4−(4−ニトロフエニル)−1,3−ブタジイ
ニル)フエニルカルバモイルノナデカン酸310mg
を得た。 このものは淡黄色結晶であつた。 元素分析値(C36H46N2O5として) 計算値(%);C73.69,H7.90,N4.77 実測値(%);C73.50,H8.05,N4.98 実施例 5 Ar雰囲気下、塩化銅(I)50mgをエチルアミ
ン70%水溶液10mlに溶解し、ここに3−エチニル
アニリン930mgをジメチルアセトアミド5mlに溶
解したものを加え30分間室温で撹拌する。さらに
4−(ブロモエチニル)ニトロベンゼン1800mgを
ジメチルアセトアミド5mlに溶解したものを6時
間かけて滴下し、室温で12時間撹拌する。以下実
施例1と同様な操作により、1−(4−ニトロフ
エニル)−4−(3−アミノフエニル)−1,3−
ブタジイン1130mgを得た。このものは黄色結晶で
あつた。次に得られたジアセチレン化合物500mg
をジメチルアセトアミド20mlに溶解し、ここにト
リエチルアミン10ml、エイコサン二酸モノクロラ
イド750mgを加え、15時間、130℃で加熱撹拌す
る。以下、実施例1と同様な操作により、3−
(4−(4−ニトロフエニル)−1,3−ブタジイ
ニル)フエニルカルバモイルノナデカン酸300mg
を得た。 このものは淡黄色結晶であつた。 元素分析値(C36H46N2O5として) 計算値(%);C73.69,H7.90,N4.77 実測値(%);C73.88,H7.69,N4.73 実施例 6 Ar雰囲気下、塩化銅(I)50mgをエチルアミ
ン70%水溶液10mlに溶解し、ここに4−エチニル
アニリン930mgをジメチルアセトアミド5mlに溶
解したものを加え、30分間室温で撹拌する。さら
に4−(ブロモエチニル)ニトロベンゼン1800mg
をジメチルアセトアミド5mlに溶解したものを8
時間かけて滴下し、室温で12時間撹拌する。以下
実施例1と同様な操作により、1−(4−ニトロ
フエニル)−4−(4−アミノフエニル)−1,3
−ブタジイン920mgを得た。このものは赤色結晶
であつた。次に得られたジアセチレン化合物500
mgをジメチルアセトアミド20mlに溶解し、ここに
トリエチルアミン10ml、エイコサン二酸モノクロ
ライド750mgを加え、20時間、130℃で加熱撹拌す
る。以下、実施例1と同様な操作により、4−
(4−(4−ニトロフエニル)−1,3−ブタジイ
ニル)フエニルカルバモイルノナデカン酸220mg
を得た。 このものは黄色結晶であつた。 元素分析値(C36H46N2O5として) 計算値(%);C73.69,H7.90,N4.77 実測値(%);C73.64,H8.11,N5.07 実施例 7 実施例2で得た、1−(3−ニトロフエニル)−
4−(3−アミノフエニル)−1,3−ブタジイン
500mgをジメチルアセトアミド20mlに溶解し、こ
こに、トリエチルアミン10ml、アゼライン酸モノ
クロライド490mgを加え5時間、室温で撹拌する。
以下、実施例1と同様な操作により、3−(4−
(3ニトロフエニル)−1,3−ブタジイニル)フ
エニルカルバモイルオクタン酸220mgを得た。こ
のものは淡黄色結晶であつた。 元素分析値(C25H24N2O5として) 計算値(%);C69.44,H5.59,N6.48 実測値(%);C69.18,H5.80,N6.42 〔応用例〕 次に添付図面に従つて、本発明化合物の累積膜
を製造する方法を説明する。第1図は累積膜を製
造する装置の1例を示す斜視図、第2図はその側
方断面図であつて、内側に枠2を配置した水槽1
の中に金属塩を含む水溶液例えば塩化カドミウム
水溶液を満たし、この中に表面を十分に清浄化し
たガラス基板11を支持アーム12に把持させ、
ガラス平面と水面とが垂直になるように浸漬させ
る。次に、この水面上に、本発明化合物を揮発性
溶媒例えばクロロホルムに溶かして展開させたの
ち、溶媒を完全に蒸発させる。 次いで、枠2の左右より滑動可能に接触し、か
つ滑車5を介して重り4により引張力を加えられ
ている浮子3により所定の表面圧を加えながら、
ガラス基板を引き上げるとガラス表面に単分子膜
の第1の層が形成される。次に引き上げたガラス
基板を十分に乾燥させたのち、これを同様に表面
圧を加えながら下降させると、先に形成された単
分子膜の上に、さらに第2の層が累積される。こ
のようにして、ガラス基板の上昇と下降を繰り返
すことにより、同じ成分組成をもつ単分子膜の累
積膜が得られる。 図中の6は浮子上に取り付けられた磁石で、こ
の対磁石7の作用により浮子6の元の位置への移
動が行われる。 上記方法に従つて、添付図面に示す装置を用い
て累積膜を形成した。 すなわち、1×10-3M塩化カドミウム水溶液
に、表面が十分に清浄で親水性となつているガラ
ス基板をガラス平面と水面とが垂直になるように
浸しておく。この水溶液上に、実施例2で得た、
3−(4−(3−ニトロフエニル)−1,3−ブタ
ジイニル)フエニルカルバモイルノナデカン酸、
1×10-3Mのクロロホルム溶液を水面上に展開す
る。クロロホルムを完全に蒸発させた後、表面圧
を20dyn/cmに保ちながら浸してあつたガラス基
板を水面に垂直に0.7cm/minで上昇させる。引
き上げた基板を十分に乾燥させた後、今度は1.0
cm/minで下降させる。この上昇及び下降の操作
を繰り返すことによつて3−(4−(3−ニトロフ
エニル)−1,3−ブタジイニル)フエニルカル
バモイルノナデカン酸の累積膜が得られた。 その他の実施例で得られた誘導体についても、
同様の操作により累積膜が得られた。 〔参考例〕 参考例 1 粉末状の本発明化合物各試料をガラス管に真空
封入しコバルト60ガンマー線を用いて、
50MRADの線量を照射し、固相重合させた。開
封後、テトラハイドロフラン不溶のポリマーの重
量から重合収率を求めた。次表にアルキル鎖炭素
数n=18のものについて結果を示した。
〔発明の効果〕
本発明に係るジフエニルジアセチレン誘導体
は、前出実施例に示した通り、構造的に非対称型
であり、置換基がジアセチレン三重結合と共役す
る芳香族であることによつて非線形光学効果を有
し、また前出参考例並びに応用例に示した通り、
固相重合性を有し、且つ、累積膜化できることに
よつて高性能素子化が容易である為、非線形光学
材料、感光材料及び高分子半導体材料を形成する
為のジアセチレン類の単量体として好適である。 本発明に係るジフエニルジアセチレン誘導体を
累積膜化したものは、特に分子の配向がその性能
に反映される非線形光学材料として高性能素子へ
の応用が可能なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は累積膜を製造するための装置の1例を
示す斜視図、第2図はその側方断面図である。 図中符号1は水層、2は枠、3は浮子、4は重
り、10は液面、11はガラス基板である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 で表され、R1,R2のうちいずれか1つがニトロ
    基、残りが水素であつて、R1′〜R3′のうちいずれ
    か1つが−NHCO−(CH2−)oCO2H(但しn=6〜
    18)、残りが水素であるジフエニルジアセチレン
    誘導体。
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