JPS636554B2 - - Google Patents

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JPS636554B2
JPS636554B2 JP20267886A JP20267886A JPS636554B2 JP S636554 B2 JPS636554 B2 JP S636554B2 JP 20267886 A JP20267886 A JP 20267886A JP 20267886 A JP20267886 A JP 20267886A JP S636554 B2 JPS636554 B2 JP S636554B2
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JP
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test
group
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glycerin
phosphorylcholine
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JP20267886A
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JPS6242995A (ja
Inventor
Hiroshi Kodama
Masao Nakabayashi
Yoshifumi Nakajima
Takashi Nagai
Toshuki Matsukawa
Isao Myokan
Tetsuya Kajita
Mikio Kawabata
Masaaki Shibata
Kyoshi Goda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyama Chemical Co Ltd
Original Assignee
Toyama Chemical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS636554B2 publication Critical patent/JPS636554B2/ja
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は、一般式 [式中、R1はC8〜22アルカノイル基またはC8〜22
肪族炭化水素基を;R2
【式】(ただ し、R4およびR5は同一または異なつて水素原子
またはハロゲン原子もしくはカルボキシルもしく
はアルコキシカルボニルもしくはアルアルキルオ
キシカルボニル基で置換されていてもよいアルキ
ル、アリール、アルアルキル、アルケニル、アル
カンスルホニルまたはアレーンスルホニル基を示
し、Xは酸素原子またはイオウ原子を示す。)で
表わされる基を:R3はC1〜3アルキル基を示す。
式中、R1およびR2は交換可能である。] で表わされる新規なリゾレシチン型化合物または
その塩の製造法に関する。 [従来の技術] 一般式()で表わされる化合物の原料となる
リゾレシチン類の(一般式()でR2が水素原
子である化合物)は、合成的にD、LおよびDL
型構造のものが得られており、またL−リゾレシ
チン類は天然には、動物臓器、生体膜および体液
内中に存在することも知られており、これが有す
る溶血作用について特に詳細に検討されている。
また西独特許2009342号および第2009343号の明細
書中にリゾレシチン類が生体の抵抗増大および免
疫学的アジユバンドとして用い得ることが開示さ
れている。更にリゾレシチン類が腹膜マクロフア
ージの食作用を増大させることも一般的に知られ
ている。 [発明が解決しようとする問題点] 本願発明者等は長年生体組織から制癌作用を有
する物質を見い出すべく研究してきたが、生体組
織の抽出成分の制癌作用を有する物質の本体の1
つがリゾレシチンであることをつきとめた(特公
昭57−42046号)。 [問題点を解決するための手段] 更にリゾレシチン型化合物に関して研究を重ね
た結果、一般式()で表わされる化合物が癌細
胞に対する殺細胞作用を低下させることなしに、
遠隔部位への投与による治療も可能にすると共
に、安全性においても飛躍的に良い結果をもたら
すことを見い出し本発明を完成した。 次に一般式()で表わされる化合物について
詳説する。 R1はC8〜22アルカノイル基またはC8〜22アルキル
もしくはC8〜22アルケニルなどのC8〜22脂肪族炭化
水素基を示すが、特にC16〜20アルカノイル基の場
合が好ましい。また、R3はC1〜3アルキル基を示
すが、特にメチル基の場合が好ましい。Xは酸素
原子またはイオウ原子を示し、R4およびR5は同
一または異なつて水素原子;C1〜22アルキル基;
フエニルなどのアリール基;ベンジル、フエネチ
ル、フエニルプロピル、フエニルイソプロピルま
たはフエニルブチルなどのアル−C1〜4アルキル
基;ビニルまたはアリルなどのアルケニル基;メ
チタンスルホニルまたはエタンスルホニルなどの
アルカンスルホニル基;ベンゼンスルホニルなど
のアレーンスルホニル基を示し、これらはハロゲ
ン原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル
基、アルアルキルオキシカルボニル基で置換され
ていてもよい。 一般式()で表わされる化合物は、次に示す
方法により製造することができる。 天然レシチンから酸素分解で得られるL型もし
くは純合成的に製造されたD、LまたはDL型の
いずれの構造式でもよい次式 [式中、R1およびR3は前記した意味を有する。]
で表わされる化合物と一般式 R4−N=C=X () または一般式 [式中、R4およびXは前記した意味を有し、R6
およびR7は同一または異なつてハロゲン原子も
しくはカルボキシルもしくはアルコキシカルボニ
ルもしくはアルアルキルオキシカルボニル基で置
換されていてもよいアルキル、アリール、アルア
ルキル、アルケニル、アルカンスルホニルまたは
アレーンスルホニル基を示す。] で表わされる化合物を反応させることにより、目
的化合物を得ることができる。なお、R6および
R7は具体的には、それぞれ()式中のR4およ
びR5と同じものを挙げることができる。 更に、本発明製造法を詳説する。 本反応においては、特に溶媒を使用しなくても
よいが、使用する場合、反応に関与しないもの、
たとえば、n−ヘキサンまたはシクロヘキサンな
どの脂肪族炭化水素類;塩化メチレン、クロロホ
ルム、ジクロロエタンまたは1・1・2−トリク
ロロエタンなどの脂肪族ハロゲン化炭化水素類;
ベンゼン、トルエン、クロロベンゼンまたはトリ
クロロベンゼンなどのベンゼン類;ジメチルホル
ムアミド;ジメチルスルホキサイド;ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、ジメチルエーテル、ジ
エチルエーテルまたはジイソプロピルエーテルな
どのエーテル類が挙げられる。 ()式および()式で表わされる化合物が
イソシアナト、チオイソシアナト、カルバモイル
クロリドまたはチオカルバモイルクロリドなどの
基以外の活性基(たとえばアミノまたはカルボキ
シル基など)を有する場合、通常用いられる保護
基でこの活性基を保護しておき、()式で表わ
される化合物と反応させた後、常套手段により脱
離される。 また、本縮合反応はピリジンもしくはトリエチ
ルアミンなどの有機塩基またはジブチルスズジア
セテートなどのスズ化合物を触媒として添加した
方が速く進行する。 本縮合反応を実施するに当つて、()式で表
わされる化合物と、()式または()式で表
わされる化合物の反応は、一般に発熱反応である
ため、氷冷下反応を行つてもよいが、反応完結の
ために室温〜150℃、特に溶媒を用いる場合には、
溶媒の還流下に行うのが好ましい。反応時間は一
般に30分〜5時間であり、反応終了後、通常の化
学的操作により単離精製すれば目的化合物が得ら
れる。 この様にして得られた化合物は、常套手段によ
り塩化カルシウム、塩化マグネシウムまたは塩化
亜鉛などの無機塩との錯塩並びに()式で表わ
される化合物がカルボキシル基を有する場合、カ
ルシウム、ナトリウム、マグネシウムもしくは亜
鉛などの無機金属またはトリエチルアミン、トリ
エタノールアミン、ピリジンもしくはアンモニア
などの有機塩基との塩としてもよい。 [発明の効果] 次に本発明における代表的化合物の制癌効果に
ついて説明する。 (A) in vitroに於ける試験 各種リゾレシチン誘導体の制癌作用(癌細胞
傷害試験)および溶血性について検討した。 試験方法 (イ) 癌細胞傷害試験(CIR) エールリツヒ腹水癌細胞および洗浄懸濁液
を種々の濃度の被検薬剤溶液と混合し、37℃
で1時間振盪させ、癌細胞が破壊されること
によつて細胞内容物が溶出するので、その反
応液の遠沈上清について260mμに於ける吸
光度を測定し、破壊の程度を知るという方法
により検討した。なお、完全に癌細胞を破壊
しその内容物を溶出させることで知られてい
る塩化第二水銀125μg/ml生理食塩水溶液
を被検薬剤溶液と同様に処理し、得られた吸
光度の増加分を100%とし、被検薬剤溶液の
癌細胞傷害作用の50%傷害の場合の被検薬剤
の濃度をもつて癌細胞傷害作用の程度の指標
とした。 (ロ) 溶血性試験 溶血性は家兎赤血球浮遊液と、被検薬剤溶
液を混合し、37℃で1時間振盪させ、遠沈上
清の550mμに於ける吸光度を測定し蒸留水
で完全に溶血した場合の吸光度を100%とし、
癌細胞傷害試験と同様、50%溶血の場合の被
検薬剤の濃度をもつて溶血性の程度の指標と
した。 上記した方法により得られた結果を記すに
あたり癌細胞破壊率および溶血性の程度の表
示を次の如く表わす。 (+++)80%以上 (+)20〜50% (++)50〜80% (−)20%以下 試験結果を表−1に示す。また、表−1の
R1、R2およびR3は次の一般式で表わされる
化合物の基を表わすものとし、R1における
nは14および16の混合物を表わす。
【表】
【表】 (B) in vivoに於ける試験 動物移植癌に於ける治療実験をエールリツヒ
腹水癌およびザルコーマ180を用いて行つた。 (イ) エールリツヒ腹水癌に対する効果試験方法 エールリツヒ腹水癌細胞1×106個をddN
系雄性マウスの腹腔内に接種し、24時間後に
被検薬剤40mg/Kgを腹腔内に投与した。癌接
種後10日目に腹水癌細胞を測定した。コント
ロール群の平均腹水量を100%とし、被検薬
剤投与群の平均腹水量の割合を算定し、活性
を次の如く表示する。 T/C(%) 100〜66%(+) 40〜11%(++) 65〜41%(+) 10〜0%(+++) なお、※印の付いている被検薬剤は、7日
間連続投与した。試験結果を表−2に示す。
【表】
【表】 (ロ) ザルコーマ180固型癌に対する効果試験方
法 ザルコーマ180癌細胞1×106個をddN系マ
ウス(体重18〜20g)の鼠蹊部に接種し、1
日後より被検薬剤を1日1回7日間腹腔内に
投与し、癌接種後14日目に腫瘍重量を測定し
た。 試験結果を表−3に示す。
【表】 (ハ) マウス急性毒性試験 一群5匹のddY系マウス(雄、5週齢)
に、生理食塩水に溶解または懸濁させた被験
化合物をそれぞれ静脈内に1回投与した。投
与後7日目にマウスの生死を判定し、LD50
を算出した。その結果を表−4に示す。
【表】 以上、表−1、−2、−3および−4の結果よ
り、()式で表わされる化合物は溶血性が弱く、
腹水癌および固型癌のいずれに対しても制癌作用
が優れていることが理解される。特に、リゾレシ
チンで効果の弱い固型癌に対しても()式で表
わされる化合物は有効であり、遠隔部位への投与
による治療も可能であることも理解される。 また、()式で表わされる化合物は、従来の
制癌剤に適用できる剤形に調製することができ
る。投与経路、投与回数および投与量は一般に患
者の症状に応じて適宜最適条件が選択されるが、
一般に注射、特に皮下または患部などの局部への
注射によつて投与されるのが好ましく、その注射
剤の剤形としては局部麻酔剤を含んでいてもよい
懸濁液もしくは溶液または使用する前に滅菌され
た水、生理食塩水もしくはブドウ糖水溶液で溶解
させる粉末であつてもよく、これらを単位投与量
アンプルまたは多投与量容器中に封入しておく。
人に投与する場合、成人1日あたり通常(0.1〜
200mg/Kg)×(1〜4回)の範囲より選ばれる。 [実施例] 次に()式で表わされる化合物の代表的なも
のについて製剤の具体例を挙げて説明する。 例 1 滅菌したL−1−アシル−2−(β−アラニノ)
カルバモイル−グリセリン−3−ホスホリルコリ
ン「“アシル”はパルミトイルとステアロイルが
71:29の構成比から成つている、天然由来型であ
ることを意味する。]1gを注射用生理食塩水100
mlに溶解させた後、無菌濾過をし、2mlの注射用
アンプルに封入し、注射剤を得る。 例 2 滅菌したL−1−アシル−2−(β−アラニノ)
カルバモイル−グリセリン−3−ホスホリルコリ
ンのトリエタノールアミン塩1gを注射用0.5%
リドカイン(キシロカイン)入り生理食塩水100
mlに溶解させた後、無菌濾過をし、2mlの注射用
アンプルに封入し、注射剤を得る。 例 3 滅菌したDL−2−カルバモイル−1−パルミ
トイル−グリセリン−3−ホスホリルコリン1g
を無菌的に注射用オリーブ油10mlに懸濁させ、注
射用アンプルに封入し、注射用懸濁液を得る。 次に、()式で表わされる化合物の製造法を
実施例を挙げて説明する。 実施例 1 塩化カルシウム管付きの冷却管を設けたナス型
フラスコ中にL(−)−1−アシル−グリセリン−
3−ホスホリルコリン[本実施例において使用す
るL(−)−1−アシル−グリセリン−3−ホスホ
リルコリンは、新鮮な鶏卵黄を原料として、酵素
分解を行つて得られたものであり、“アシル”は
種々の炭素鎖のアシル基を示すが、鶏卵黄は大部
分、パルミトイルおよびステアロイルとから構成
されており、その比率はおよそ71:29である。な
お、実施例の化合物名称中の“アシル”は上記の
事柄を意味し、上記化合物は、Rf値0.146(展開溶
媒;クロロホルム:メタノール:水=65:25:
4)および旋光度[α]−2.75(C:11.5、溶媒;
クロロホルム:メタノール=4:1)を示す天然
型リゾレシチンである。]3.5gを乾燥トルエン70
mlに懸濁させる。これに、L−α−イソシアナト
プロピオン酸のベンジルエステル4.0gおよび乾
燥ピリジン1mgを加え、3時間加熱還流させる。
次いで、トルエンを留去し、残留油状物より、カ
ラムクロマトグラフイー(和光シリカゲルC−
200、展開溶媒;クロロホルム:メタノール:水
=65:25:4)を用いて、Rf値0.23の物質が溶出
したフラクシヨンを分取する。この溶液から溶媒
を留去し、更にトルエンで数回共沸脱水させ、白
色無定形晶状のL−1−アシル−2−[L−α−
(ベンジルオキシカルボニル)エチルカルバモイ
ル]−グリセリン−3−ホスホリルコリン3.0gを
得る。 デイツトマー試験(Dittmer) + ドラーゲンドルフ試験(Dragendorff) + IR吸収スペクトル(KBr)cm-1; 1720(νC=0)、1245(νP=0)、 1060(νP=0)、965 Rf値 0.23 (展開溶媒;クロロホルム:メタノール:水=
65:25:4) 次いで、上記で得られた化合物2.0gを、tert.
−ブタノール50mlに溶解させ、パラジウム−炭素
(パラジウム5%含有)1.0gを加え、60〜70℃で
5時間水素添加させ、ベンジルエステルを切断す
る。その後、パラジウムおよび炭素を熱時濾過
し、数回熱エタノールで洗浄し、瀘液を合わせて
溶媒を減圧下に留去し、白色結晶1.1gを得る。
これをエタノールより再結晶すれば、白色結晶で
あるL−1−アシル−2−[L−α−(カルボキ
シ)エチルカルバモイル]−グリセリン−3−ホ
スホリルコリン600mgを得る。 デイツトマー試験 + ドラーゲンドルフ試験 + IR吸収スペクトル(KBr)cm-1; 1715(νC=0)、1240(νP=0)、 1055(νP=0)、965 Rf値 0.05 (展開溶媒;クロロホルム:メタノール:水=
65:25:4) 実施例 2 塩化カルシウム管付きの冷却管を設けたナス型
フラスコの中で、L(−)−1−アシル−グリセリ
ン−3−ホスホリルコリン3.1gを乾燥トルエン
50mlに懸濁させる。これに、β−イソシアナトプ
ロピオン酸のベンジルエステル2.5gおよびジブ
チルスズジアセテート1mgを加え、3時間加熱還
流させる。 次いで、トルエンを留去し、残留油状物を実施
例1と同様にカラムクロマトグラフイーにより精
製すれば、薄層クロマトグラフイーで完全に単一
スポツトを示す白色無定形晶状のL−1−アシル
−2−[β−(ベンジルオキシカルボニル)エチル
カルバモイル]−グリセリン−3−ホスホリルコ
リン2.2gを得る。 デイツトマー試験 + ドラーゲンドルフ試験 + IR吸収スペクトル(ニート)cm-1; 1730(νC=0)、1710(νC=0)、 1250(νP=0)、1055(νP=0)、970 Rf値 0.23 (展開溶媒;クロロホルム:メタノール:水=
65:25:4) NMRスペクトル(CD3OD)ppm 2.7(5H、5.75(14H)、6.70(9H)、7.40(4H)、
8.75(27H)、9.10(3H) 次いで、実施例1と同様にtert.−ブタノールを
溶媒とし市、パラジウム−炭素を用い、水素添加
させベンジルエステルを切断し、白色結晶700mg
を得る。これをエタノールより再結晶すれば、L
−1−アシル−2−[β−(カルボキシ)エチルカ
ルバモイル]−グリセリン−3−ホスホリルコリ
ン600mgを得る。 デイツトマー試験 + ドラーゲンドルフ試験 + IR吸収スペクトル(KBr)cm- 1; 1720(νC=0)、1255(νP=0)、 1060(νP=0)、970 Rf値 0.05 (展開溶媒;クロロホルム:メタノール:水=
65:25:4) NMRスペクトル(CD3OD)ppm 0.90(3H)、1.30(27H)、2.40(4H)、3.25(9H)、
4.25(12H) 実施例 3 塩化カルシウム管付きの冷却管を設けたナス型
フラスコの中で、L(−)−1−アシル−グリセリ
ン−3−ホスホリルコリン1.2gを乾燥トルエン
30mlに懸濁させる。これに、L−α−イソシアナ
トプロピオン酸のエチルエステル900mgおよびジ
ブチルスズジアセテート0.5mgを加え、2時間加
熱還流させる。 次に、トルエンを留去し、残留油状物を実施例
1と同様にカラムクロマトグラフイーおよび再結
晶により精製すれば、白色泡末晶状のL−1−ア
シル−2−[L−α−(エトキシカルボニル)エチ
ルカルバモイル]−グリセリン−3−ホスホリル
コリン900mgを得る。 デイツトマー試験 + ドラーゲンドルフ試験 + IR吸収スペクトル(ヌジヨール)cm-1; 1722(νC=0)、1710(νC=0)、 1240(νP=0)、1060(νP=O)、965 Rf値 0.21 (展開溶媒;クロロホルム:メタノール:水=
65:25:4) NMRスペクトル(CD3OD)ppm 0.90(3H)、1.30(33H)、2.28(5H)、3.40(9H)、
4.20(13H) 施光度[α] −5.39 (C;5、溶媒;クロロホルム:メタノール=
4:1) 実施例 4 DL−1−パルミトイル−グリセリン−3−ホ
スホリルコリン1.02g、L−α−イソシアナトプ
ロピオン酸のエチルエステル570mgおよびジブチ
ルスズアセテート0.5mgを用い、実施例3と同様
に反応させ、精製すれば、白色泡末晶としてDL
−2−[L−α−(エトキシカルボニル)エチルカ
ルバモイル]−1−パルミトイル−グリセリン−
3−ホスホリルコリン1.0gを得る。 デイツトマー試験 + ドラーゲンドルフ試験 + IR吸収スペクトル(ヌジヨール)cm-1; 1720(νC=0)、1240(νP=0)、 1060(νP=0)、965 Rf値 0.21 (展開溶媒;クロロホルム:メタノール:水=
65:25:4) NMRスペクトル(CD3OD)ppm 0.90(3H)1.25(32H)、2.30(2H)、3.20(9H)、
4.04(12H) 元素分析値(%)C30H31O11N2P・H2O C H N P 計算値 54.86 9.36 4.27 4.72 実測値 54.78 9.43 4.40 0.82 実施例 5 L(−)−1−アシル−グリセリン−3−ホスホ
リルコリン1.5g、フエニルイソシアナート1.1g
およびジブチルスズジアセテート0.5mgを用い、
実施例3と同様に反応、精製すれば、白色泡末晶
状のL−1−アシル−2−フエニルカルバモイル
−グリセリン−3−ホスホリルコリン1.7gを得
る。 デイツトマー試験 + ドラーゲンドルフ試験 + IR吸収スペクトル(KBr)cm-1; 1720(νC=0)、1600(νC=0)、 1240(νP=0)、1060(νP=0)、965 Rf値 0.21 (展開溶媒;クロロホルム:メタノール:水=
65:25:4) NMRスペクトル(CDCl3)ppm 0.90(3H)、1.25(27H)、2.30(2H)、3.15(9H)、
4.20(9H)、5.20(1H)、7.15(5H) 実施例 6 DL−1−パルミトイル−グリセリン−3−ホ
スホリルコリン1.5g、フエニルイソシアナート
1.1gおよびジブチルスズジアセテート1.1gおよ
びジブチルスズジアセテート0.5mgを用い、実施
例3と同様に反応、精製すれば、白色泡末晶状の
DL−1−パルミトイル−2−フエニルカルバモ
イル−グリセリン−3−ホスホリルコリン1.6g
を得る。 デイツトマー試験 + ドラーゲンドルフ試験 + IR吸収スペクトル(KBr)cm-1 1720(νC=0)、1600(νC=0)、 1235(νP=0)、1060(νP=0)、965 NMRスペクトル(CDCl3)ppm 0.90(6H)、1.25(26H)、2.30(2H)、3.15(9H)、
4.20(9H)、5.20(1H)、7.15(5H) 実施例 7 L(−)−1−アシル−グリセリン−3−ホスホ
リルコリン1.5g、n−ブチルイソシアナート650
mgおよびジブチルスズジアセテート0.2mgを用い、
実施例3と同様に反応、精製すれば、白色泡末晶
状のL−1−アシル−2−n−ブチルカルバモイ
ル−グリセリン−3−ホスホリルコリン1.5gを
得る。 デイツトマー試験 + ドラーゲンドルフ試験 + IR吸収スペクトル(ヌジヨール)cm-1; 1720(νC=0)、1695(νC=0)、 1245(νP=0)、1060(νP=0)、965 Rf値 0.21 (展開溶媒;クロロホルム:メタノール:水=
65:25:4) NMRスペクトル(CD3OD)ppm 0.90(6H)、1.05(31H)、2.25(2H)、3.35(9H)、
4.00(12H) 実施例 8 L(−)−1−アシル−グリセリン−3−ホスホ
リルコリン2.0g、n−ヘプチルイソシアナート
およびジブチルスズジアセテート0.5mgを用い、
実施例3と同様に反応、精製すれば、白色泡末晶
状のL−1−アシル−2−n−ヘプチルカルバモ
イル−グリセリン−3−ホスホリルコリン1.9g
を得る。 デイツトマー試験 + ドラーゲンドルフ試験 + IR吸収スペクトル(ヌジヨール)cm-1; 1720(νC=0)、1695(νC=0)、 1245(νP=0)、1060(νP=0)、965 Rf値 0.24 (展開溶媒;クロロホルム:メタノール:水=
65:25:4) NMRスペクトル(CDCl3)ppm 0.90(3H)、1.05(37H)、2.25(2H)、3.35(9H)、
4.00(12H) 実施例 9 L(−)−1−アシル−グリセリン−3−ホスホ
リルコリン2.05g、β−クロロエチルイソシアナ
ート2.11gおよびジブチルスズジアセテート0.5
mgを用い、実施例3と同様に反応、精製すれば、
白色泡末晶状のL−1−アシル−2−(β−クロ
ロエチルカルバモイル)−グリセリン−3−ホス
ホリルコリン2.2gを得る。 デイツトマー試験 + ドラーゲンドルフ試験 + バイエルシユタイン試験 + IR吸収スペクトル(ヌジヨール)cm-1; 1720(νC=0)、1240(νP=0)、 1080(νP=0)、960 Rf値 0.17 (展開溶媒;クロロホルム:メタノール:水=
65:25:4) 施光度[α] +6.02 (C;11、溶媒;クロロホルム:メタノール=
4:1) 実施例 10 L(−)−1−アシル−グリセリン−3−ホスホ
リルコリン3.0g、フエニルチオイソシアナート
15mlおよびジブチルスズジアセテート1mgを用い
て、実施例3と同様に反応、精製すれば、白色泡
末晶状のL−1−アシル−2−フエニルチオカル
バモイル−グリセリン−3−ホスホリルコリン
1.4gを得る。 デイツトマー試験 + ドラーゲンドルフ試験 + ラセニユー試験(Lassaignes) + IR吸収スペクトル(KBr)cm-1 1715(νC=0)、1230(νP=0)、 1060(νP=0)、960 Rf値 0.22 (展開溶媒;クロロホルム:メタノール:水=
65:25:4) 実施例 11 塩化カルシウム管を付けたナス型フラスコ中
で、L(−)−1−アシル−グリセリン−3−ホス
ホリルコリン2.0gを乾燥ベンゼン50mlに懸濁さ
せる。これに、シアン酸カリウム620mgおよびト
リフルオロ酢酸880mgを加え、室温で5時間撹拌
する。次いで、ベンゼンを留去し、残留油状物を
実施例3と同様に精製すれば、白色無定形晶状の
L−1−アシル−2−カルバモイル−グリセリン
−3−ホスホリルコリン2.1gを得る。 デイツトマー試験 + ドラーゲンドルフ試験 + IR吸収スペクトル(KBr)cm-1; 1725(νC=0)、1680(νC=0)、 1245(νP=0)、1060(νP=0)、965 Rf値 0.14 (展開溶媒;クロロホルム:メタノール:水=
65:25:4) 施光度[α] −1.39 (C;10、溶媒;クロロホルム:メタノール=
4;1) 実施例 12 L(−)−1−アシル−グリセリン−3−ホスホ
リルコリン1.26g、アリルイソチオシアナート
0.61gおよびジブチルスズジアセテート0.2mgを
用い、実施例3と同様に反応、精製すれば、L−
1−アシル−2−アリルチオカルバモイル−グリ
セリン−3−ホスホリルコリン250mgを得る。 デイツトマー試験 + ドラーゲンドルフ試験 + ラセニユー試験 + IR吸収スペクトル(ヌジヨール)cm-1 1720(νC=0)、1640(νC=0)、 1240(νP=0)、1070(νP=0)、960 Rf値 0.21 (展開溶媒;クロロホルム:メタノール:水=
65:25:4) 実施例 13 L(−)−1−アシル−グリセリン−3−ホスホ
リルコリン2.5g、メタンスルホニルイソシアナ
ート1.74gおよびジブチルスズジアセテート1mg
を用い、実施例3と同様に反応、精製すれば、淡
黄色泡末晶状のL−1−アシル−2−メタンスル
ホニルカルバモイル−グリセリン−3−ホスホリ
ルコリン1.0gを得る。 デイツトマー試験 + ドラーゲンドルフ試験 + ラセニユー試験 + IR吸収スペクトル(ヌジヨール)cm-1 1715(νC=0)、1230(νP=0)、 1150(νS=0)、1060(νP=0)、960 実施例 14 L(−)−1−アシル−グリセリン−3−ホスホ
リルコリン2.08g、ベンゼンスルホニルイソシア
ナート1.82gおよびジブチルスズジアセテート1
mgを用い、実施例3と同様に反応、精製すれば、
淡黄色泡末晶状のL−1−アシル−2−ベンゼン
スルホニルカルバモイル−グリセリン−3−ホス
ホリルコリン600mgを得る。 デイツトマー試験 + ドラーゲンドルフ試験 + ラセニユー試験 + IR吸収スペクトル(ヌジヨール)cm-1 1730(νC=0)、1230(νP=0)、 1150(νS=0)、1080〜1050(νP=0)、960 Rf値 0.13 (展開溶媒;クロロホルム:メタノール:水=
65:25:4) 実施例 15 DL−0−ヘプタデシル−グリセリン−3−ホ
スホリルコリン500mg、シアン酸カリウム160mgお
よびトリフルオロ酢酸230mgを用い、実施例11と
同様に反応、精製すれば、白色無定形晶状のDL
−0−ヘプタデシル−2−カルバモイル−グリセ
リン−3−ホスホリルコリン450mgを得る。 デイツトマー試験 + ドラーゲンドルフ試験 + IR吸収スペクトル(KBr)cm-1 1705(νC=0)、1675(sh)、 1225(νp=0)、1075(νp=0)、 1050(νp=0)、960 Rf値 0.14(展開溶媒;クロロホルム:メタノー
ル:水=65:25:4) 実施例 16 L(−)−1−アシル−グリセリン−3−ホスホ
リンコリン、α−エトキシカルボニルベンジルイ
ソシアナートおよびジブチルスズジアセテートを
用い、実施例3と同様に反応、精製すれば、白色
泡末晶状のL−1−アシル−2−α−エトキシカ
ルボニルベンジルカルバモイル−グリセリン−3
−ホスホリルコリンを得る。 デイツトマー試験 + ドラーゲンドルフ試験 + IR吸収スペクトル(KBr)cm-1; 1720(νC=0)、1710(νC=0)、 1245(νp=0)、1080(νp=0)、960 Rf値 0.21 (展開溶媒;クロロホルム:メタノール:水=
65:25:4)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 R4−N=C=X [式中、R4は水素原子またはハロゲン原子もし
    くはカルボキシルもしくはアルコキシカルボニル
    もしくはアルアルキルオキシカルボニル基で置換
    されていてもよいアルキル、アリール、アルアル
    キル、アルケニル、アルカンスルホニルまたはア
    レーンスルホニル基を;Xは酸素原子またはイオ
    ウ原子を示す。] で表わされる化合物または一般式 [式中、R6およびR7は同一または異なつてハロ
    ゲン原子もしくはカルボキシルもしくはアルコキ
    シカルボニルもしくはアルアルキルオキシカルボ
    ニル基で置換されていてもよいアルキル、アリー
    ル、アルアルキル、アルケニル、アルカンスルホ
    ニルまたはアレーンスルホニル基を示し、Xは前
    記した意味を有する。] で表わされる化合物を一般式 [式中、R1はC8〜22アルカノイル基またはC8〜22
    肪族炭化水素基を;R3はC1〜3アルキル基を示す。
    ただし、1位のR1と2位の水素原子は交換可能
    である。] で表わされる化合物と反応させることを特徴とす
    る一般式 [式中、R1およびR3は前記した意味を;R2は 【式】(ただし、R4およびR5は同一ま たは異なつて水素原子またはハロゲン原子もしく
    はカルボキシルもしくはアルコキシカルボニルも
    しくはアルアルキルオキシカルボニル基で置換さ
    れていてもよいアルキル、アリール、アルアルキ
    ル、アルケニル、アルカンスルホニルまたはアレ
    ーンスルホニル基を示し、Xは前記した意味を有
    する。)で表わされる基を示す。 式中、R1およびR2は交換可能である。] で表わされるリゾレシチン型化合物またはその塩
    の製造法。 2 R1が1位の酸素原子におよびR2が2位の酸
    素原子に結合している特許請求の範囲第1項記載
    のリゾレシチン型化合物またはその塩の製造法。 3 一般式 R4−N=C=X [式中、R4およびXは前記した意味を有する。] で表わされる化合物と、一般式 [式中、R1およびR3は前記した意味を有する。] で表わされる化合物を反応させることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1、2項いずれか記載のリゾ
    レシチン型化合物またはその塩の製造法。 4 R1がC16〜20アルカノイル基、R3がメチル基お
    よびXが酸素原子である特許請求の範囲第3項記
    載のリゾレシチン型化合物またはその塩の製造
    法。
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