JPS6363767B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、非回転式内側軸から成り、この内
側軸には該軸のまわりに軸支されたロールシエル
を備えており且つ外側の前記ロールシエルを確実
に真直にするために前記内側軸が前記ロールシエ
ルとは反対方向に自動的且つ調整可能に曲げられ
るようになつた撓み調整ロールに関する。

従来、ロールプレス装置はロールの間の材料を
圧延するためにプレスニツプを形成するように配
置した平行ロールを一般的に使用しており、そし
て平行ロールはニツプでの力及びロール自体内の
自然力によつてロールの撓みを引き起す。撓み力
を受けるロールを備えたその他の装置としては、
走行ベルト又は走行ウエブを支持し、これによつ
て撓み力を受けるロールを使用している装置があ
る。一対のプレスロールに於て及び一対のロール
が互いに関してニツプを形成するその他のロール
装置に於て、重量についての代数的総和、ニツプ
力及びジヤーナル（軸承）負荷によつて生じる曲
げ運動は、歪を受ける材料の撓みを左右する従来
の法則に従つて質量中心軸の曲率を各々のロール
に形成する傾向がある。

種々の装置はロール内の前記のような撓みの影
響を減少させるように工夫されている。米国特許
第3587152号明細書は非回転軸のまわりに軸承し
たロールシエルを有する非回転軸に対する液圧軸
受装置を開示している。非回転軸を撓まらせる液
圧軸受は、たとえ軸受の液圧プランジヤ部分の表
面が内側軸の撓みによつて軸方向に一直線になら
ないとしても前記表面と内側ロールシエルとの間
に力を伝達するための能力に限界がある。米国特
許第3443295号明細書は、内側軸を有しているテ
ーブルロール、内側軸は両端部にボルトを有して
おり且つ軸端部を下向きに撓まらせるために手で
内向きに曲げることができ、それで軸の真中を横
切る上向きの曲がりを生じさせることができるこ
とを開示している。

撓みを調整する別の装置を米国特許第3802044
号明細書に開示しており、米国特許第3802044号
明細書は軸のまわりに軸承したロール、前記軸が
軸とロールシエルとの間の所定位置のどんな撓み
でも補償できる傾斜可能ピストンを有しているこ
とについて開示している。

更に、従来技術は米国特許第3869774号明細書、
第3731357号明細書、第3416435号明細書及び第
3119324号明細書に開示されている。これらの従
来技術の装置は、構造複雑であり、そしてこの発
明で開示しているような自動的に調整できる方法
で非回転軸の逆方向の曲がりでもつて水圧軸受の
機能を果すことができる装置はなかつた。

この発明によれば、ロールシエルが伸長した非
回転軸のまわりに軸支される。非回転軸はピスト
ンを含んでおり、ピストン外側端部はロールシエ
ルを内部に支持する液圧軸受から成る。軸はロー
ルシエルの各々の端部を越えた所に支持装置を有
している。偏倚装置を、軸の各々の端部か又は支
持装置とロールシエルの端部との間のいずれかに
配置する。各々の偏倚装置は軸上又は軸内のセン
サによつて生じる信号に応答する。センサは圧力
又は歪を検知し、そしてその信号を回路を介し
て、軸上のある点に力を与えることができる偏倚
装置に中継する。これにより軸を支持装置を支点
に曲げ、そしてセンサによつて検知した撓みに等
しい撓みを逆方向に生じさせる。この信号発生は
自動的でありしかもピストンの流体圧力に応答す
るか又は軸自体の撓みによつて生じる歪に応答す
ることができる。

この発明の諸目的及び諸効果は、図面を参照し
以下に進める説明から明らかとなるであろう。

以下、この発明の実施例を図面を参照して説明
する。

図面、特に第１図を参照すると、両端部１４と
１６を有する非回転内側軸１２から成ることが好
ましい撓み調整ロール１０を示しており、両端部
１４と１６をロール１０を使用する機械装置の第
１フレーム部材２０によつて各々支持するロツキ
ング軸受１８によつて取付ける。シエルロール２
２を、軸１２の間の半径方向スペース２４を備え
た軸１２のまわりに軸支する。機械装置を作動す
る時に、第２図に示すように、この機械装置はカ
ウンタロール２６を利用している。一対のロール
１０と２６は互いの間に圧力ローリングニツプ２
７を形成する。ローリング圧力はシエルロール２
２と軸１２を荷重を受けて撓むビームのように下
向きに撓まらせる。しかしながら、多くの製品に
適用する場合にシエルロール２２は真直の状態の
ままである。この場合に於て、シエルロール２２
を軸１２に対する心合せローラ軸受２８によつて
軸承する。往復運動ピストン３０を各々含んでい
る半径方向に向いたシリンダ２９を、軸１２に配
置する。各々のピストン３０はその外端部に取付
けた水圧軸受パツド３２を有しており、その水圧
軸受パツドでもつてピストン３０はシエルロール
２２の内側表面に係合し、シエルロール２２の加
圧往復運動は撓み力を軸１２に伝動することによ
つて調整ロールの撓みを助長する。ピストン３０
と軸受パツド３２は、この軸受パツド３２及びシ
エルロール２２の内側表面の潤滑を維持するため
に流体通路を有している。各々のピストン３０は
たとえ軸１２を端部近くにのみ支持したとしても
軸１２を真直に支持する時に、最も効果的であ
る。軸１２はロール２２の重量及び軸１２にかか
る外部荷重によつて生じる撓みに対抗するために
上向きに調整可能に曲がることができ、それで軸
１２はほぼ真直な状態を維持できる。

撓みを水圧軸受パツド３２によつて部分的に調
整する。軸１２は流体、通常オイル用の軸方向導
管又は通路３１を有しており、その通路３１はピ
ストン３０及び水圧軸受パツド３２に半径方向に
向いた圧力を与え、更に通路３１は軸１２の一端
部を通つて番号３３で示すように連絡し、それで
通路３１を通つて圧力流体を軸１２に供給でき
る。第２図に示すように、通路３１はピストン３
０を分岐パイプライン３５を通つてピストン３０
の後のシリンダ２９の内側端部に連絡し、それで
ロール２２を撓まないように支持するために圧力
を与えてピストンを半径方向で且つ外向き方向に
押圧することができる。軸１２及びロール２２の
撓み即ち偏位を、水圧軸受パツド３２と共生的に
動作する偏倚装置３４によつて完全に調整でき
る。偏倚装置３４を機械装置の別の支持部材３７
に取付ける。軸１２、偏倚装置３４及び軸受パツ
ド３２の間の協働方法は、それらの正しい機能を
損なうような可動な静水圧軸受パツド３２の非整
合状態が発生するのを少なくすることができる。

第２図に示すように、圧力応答装置であること
が好ましいセンサ３６を、軸１２の軸受パツド３
２内に又は付近に配置する。センサ３６は、軸受
パツド３２での流体圧力を決定しそしてフイード
バツク回路３８を通つて増幅装置４０に信号を送
る。増幅信号を切換え制御回路４２に送り、制御
回路４２は水圧（又は空気のようなその他の流
体）サーボ弁装置４４内に適当な応答を引き起
し、そして偏倚装置３４内に適当な圧力を形成す
る。偏倚装置３４を加圧可能な水圧又は空圧シリ
ンダ装置４６から構成することが好ましく、そし
て偏倚装置３４をそれぞれのフレーム部材２０を
越えた軸１２の両端部の位置又は付近の位置に配
置する。シリンダ装置４６は適当な制御信号に応
答して曲げ力を軸１２に与え、その場合に各々の
フレーム部材２０は支点として働く。曲げ運動の
大きさを、目的、即ちロールシエル２２の撓みと
内側軸１２の逆撓みとの間の厳密な調和状態を達
成するために自動的に調整できる。

偏倚装置３４の別の実施例を第３図に示す。こ
の場合、流体シリンダ装置４６を第２又は別のフ
レーム支持部材２０′とシエルロール２２の端部
との間に配置し、内側軸１２の同様に調整された
逆撓み又は逆曲がりを提供することができる。偏
倚装置３４を電気的従動減速装置から構成するこ
とができる。センサ３６を、第２図及び第３図の
符号A′の位置に示すように、軸１２の表面上の
いずれかの点に配置することができる歪ゲージで
構成することもできる。この歪ゲージは軸１２を
横切る方向の歪を示し、その場合に歪ゲージ信号
の出力はフイードバツク回路３８を通つて送ら
れ、そしてその出力は制御装置が撓み力を増大さ
せたり又は減少させたりできる閉鎖ループに利用
され、それで歪は内側軸１２が真直であるか又は
内側軸１２がロールシエル２２を真直に維持する
形状に達したかを示しているある値即ち平衡した
Ｏ値に達することができる。更に、内側軸１２の
曲がり過ぎ又は曲がり不足が望まれるが、しかし
この状態は制御回路４２への適当な入力によつて
達成できる。その他の感知装置及び／又は偏倚装
置をこの発明の技術的範囲から逸脱することなし
に使用することもできる。

それ故に、この発明の特許請求の範囲に記載の
発明は、この発明の精神及び技術的範囲を逸脱す
ることなしに当業者が行い得るすべての設計変更
及び修正を含んでいることを理解されたい。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明によるシエルロール、軸及
び偏倚装置についての部分的な長手方向垂直断面
図、第２図は、第１図の線―に於ける横断面
図、及び第３図は、この発明の別の実施例につい
ての偏倚装置を違つた位置に配置した状態を示す
部分的な長手方向垂直断面図である。 １０……偏倚調整ロール、１２……非回転内側
軸、２０……フレーム部材、２０′……フレーム
支持部材、２２……シエルロール、２９……シリ
ンダ、３０……ピストン、３２……水圧軸受パツ
ド、３４……偏倚装置、３５……分岐パイプライ
ン、３６……センサ、３８……フイードバツク回
路、４６……シリンダ装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 両端部近傍に支持装置を有する固定軸と、該
   固定軸のまわりに軸支された回転シエルロール
   と、を有し、該回転シエルロールと前記固定軸の
   間に半径方向の空間が設けられている撓み調整ロ
   ールにおいて、 前記固定軸に設けられ、前記回転シエルロール
   を撓まないように、該回転シエルロールの内面を
   複数の液圧作動ピストンで支持する支持手段、 前記固定軸の少なくとも一端部近傍に設けら
   れ、前記支持装置を支点として、前記固定軸を横
   切る方向に曲げ運動を与える偏倚装置、 前記回転シエルロールの内側に位置する前記固
   定軸の部分に設けられ、該固定軸の撓みを検出す
   るセンサ、および、 前記センサが検出した撓みと大きさは等しいが
   方向が逆の撓みを、前記固定軸に与えるように、
   前記偏倚装置を作動させる制御回路、 を備えた撓み調整ロール。