JPS63593Y2

JPS63593Y2 -

Info

Publication number: JPS63593Y2
Application number: JP1983058885U
Authority: JP
Priority date: 1983-04-19
Filing date: 1983-04-19
Publication date: 1988-01-08
Also published as: JPS59165335U

Description

【考案の詳細な説明】〓産業上の利用分野〓本考案は容器の改良に関し、さらに詳しくは、
ポリエチレン等の熱可塑性樹脂を材料としてブロ
ー成形される容器の改良に関するものである。

〓従来の技術〓従来、この種の容器として、容器本体に吸口筒
を突設し、該吸口筒の先端は容器本体内に飲食物
を収納した後、熱着により密閉するものが知られ
ている。

この種の容器は、飲食物を直接吸口筒より口に
することができ利用者にとつては手軽である上、
製造に際してはブロー成形法で所望の形状のもの
が安価に量産することができ、さらに、密閉性、
耐久性にすぐれるため、ジユース等の飲食物容器
にさらに多くの使用が見込まれている。

しかし、従来のこの種の容器は、消費者が飲食
時に開封するのが困難であるという欠点を有して
いる。

熱可塑性の合成樹脂はヒートシールと称する熱
着による密閉が容易で、一般に柔軟性を有してい
る反面、剪断力に対しては大きな耐久力を有し、
そのため単なる筒状の吸口筒は指先で引裂くこと
もできず、またねじ切ることも容易ではない。

そこで、従来は第４図に示すごとく、吸口筒２
ａの途中に該吸口筒２ａの周壁を一回りする凹溝
２５ａを設け、この凹溝２５ａを案内に開封する
ようになしたものが提案されている。

〓考案が解決しようとする問題点〓しかし、上記凹溝２５ａは、肉薄部が形成され
ることにより開封を容易ならしめんとするもので
あるが、ブロー成形法による成形法ではこの凹溝
２５ａを形成すると実際には同図鎖線で示すごと
く、内側に膨出部が表れて所期の肉薄部を形成す
ることが困難であるし、例え多少の肉薄部が形成
されたとしても引裂に対する充分な耐久性をなお
有し、開封を容易ならしめる程度の効果を得るこ
とは実際には不可能であつた。

そこで、本考案は上記欠点に鑑みなされたもの
で、ブロー成形の複雑な形状を容易に成形可能な
利点を残してより使用に便利な形状で、さらに開
封も容易な容器を提供することを目的としたもの
である。

〓問題点を解決するための手段〓上記の目的に沿い、先述実用新案登録請求の範
囲を要旨とする本考案の構成は前述問題点を解決
するために、容器本体１の周部に、該容器本体１
の上面１２から下方に向う縦方向の凹溝部１３を
配し、上記容器本体１の上面には基端部に蛇腹部
２１を有して屈曲自在となした吸口筒２を連設
し、上記吸口筒２の先端部周壁には長手方向の凸
条２４を一体成形して、該凸条２４にはこの凸条
２４を横二分割状に切り裂くための切欠き部２５
を設け、さらに、上記吸口筒２の周壁には、上記
切欠き部２５の位置に適合する位置に、該吸口筒
２の周壁を回る切り取り案内凹溝２３を設けてな
る技術的手段を講じたものである。

〓作用〓それ故、本考案容器は、吸口筒２の先端より容
器本体１内に飲食品Ｍを注入し、その後で該吸口
筒２の先端を密閉するのは従来と同じであるが、
この際に吸口筒２は蛇腹部２１により屈曲自在と
なつているため通常時はこの吸口筒２の先端を凹
溝部１３内に差し込みコンパクトな形状となして
おくことができる。

そして、飲食に際してはこの吸口筒２を凹溝部
１３より脱着すると該凹溝部１３の先端は所望の
位置に変移することができ、飲食者は容器本体１
を手にして吸口筒２の先端を口にして飲食品Ｍを
直接口にすることができるものであるが、この飲
食に先立つては、先ず凸条２４を切欠き部２５よ
り切り裂く。切欠き部２５を中央にして凸条２４
の両側を逆方向に引くと、この力は切欠き部２５
の底部に集中するため、比較的容易に切り裂くこ
とができる。

そして、この凸条２４は吸口筒２に一体成形し
てあるため、該凸条２４の切り裂目は第３図に示
すごとく、吸口筒２の切り取り案内凹溝２３の一
部に切り裂目を入れることになる。そして、該切
り取り案内凹溝２３の一部に切り裂目が入ると、
さらに凸条２４を反対方向に引くことでこの切り
裂目を該切り取り案内凹溝２３に沿つて広げるこ
とは容易で、やがて該吸口筒２は切り取り案内凹
溝２３により分断することができるという作用を
呈するものである。

〓実施例〓次に、本考案の実施例を第１図及第２図に従つ
て説明すれば以下の通りである。

図中、１が容器本体、２が該容器本体１の上面
１２より突設した吸口筒である。

上記容器本体１及び吸口筒２は熱可塑性合成樹
脂材をブロー成形法で成形することによつて得ら
れ、容器本体１の周部に、該容器本体１の上面１
２から下方に向う縦方向の凹溝部１３を配してあ
る。この凹溝部１３は吸口筒２の先端を差し込む
ためのもので上部と容器本体１の遠心方向とが開
口し、吸口筒２より多少大径となすことは無論で
ある。なお、図示例において容器本体１の外周部
は熱収縮フイルム１４で被包され、凹溝部１３の
側方側開口は塞がれ、吸口筒２は凹溝部１３の上
端開口より抜き差しできるようになしてある。

そして、上記容器本体１の上面には基端部に蛇
腹部２１を有して屈曲自在となした吸口筒２を連
設してなる。この吸口筒２の基端部は上面１２の
中心に位置してもよいが、本実施例では上記凹溝
部１３より離れた偏心部位に位置させることで、
吸口筒２を長くしても、この吸口筒２を蛇腹部２
１で折り曲げてコンパクトに収納できるようにな
している。

そして、上記吸口筒２の先端部周壁には長手方
向の凸条２４を一体成形して、該凸条２４にはこ
の凸条２４を横二分割状に切り裂くための切欠き
部２５を設け、さらに、上記吸口筒２の周壁に
は、上記切欠き部２５の位置に適合する位置に、
該吸口筒２の周壁を回る切り取り案内凹溝２３を
設けてなる。

上記凸条２４は所定の厚みと高さとを有し指を
掛けやすく、また強い力を加えても引きちぎられ
ないようになしてあり、逆に切欠き部２５の先端
は吸口筒２の内面に可能な限り近ずけて肉薄部を
形成するように成すとともに、該切欠き部２５の
先端ほど間隔を狭めて力が一点に集中するように
なしてある。

〓考案の効果〓本考案は上記のごときであるので、蛇腹部２１
を有しているため、容器本体１を手にして吸口筒
２を口にし易い容器を提供でき、この吸口筒２は
常時は凹溝部１３内にその先端を収納するため、
運搬・保存・陳列にはコンパクトな容器を提供す
ることができるものである。

また、本考案は吸口筒２の先端部周壁には長手
方向の凸条２４を一体成形して、該凸条２４には
この凸条２４を横二分割状に切り裂くための切欠
き部２５を設け、さらに、上記吸口筒２の周壁に
は、上記切欠き部２５の位置に適合する位置に、
該吸口筒２の周壁を回る切り取り案内凹溝２３を
設けてなるため、該凸条２４の切欠き部２５より
吸口筒２を切り裂き始めれば、ハサミ等の道具は
全く使用することなく容易に開封することができ
る容器を提供することができるものである。

また、本考案の特出すべき効果としては、成形
型の狭い部位を通して原料樹脂を的注入、吹き込
む部位が無いため、外形形状は複雑であつてもブ
ロー成形が可能であり、射出成形で成形すること
は大変困難な蛇腹部２１を設けても製造コストを
引上げることがなく、飲食が手軽な容器を安価に
量産することが可能なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案容器の一実施例を示す縦中央断
面図、第２図は部分拡大斜視図、第３図は作用を
説明するための部分断面図、第４図は従来例容器
の開封部の断面図である。１〜容器本体、２〜吸口筒、１２〜上面、１３
〜凹溝部、２１〜蛇腹部、２３〜切り取り案内凹
溝、２４〜凸条、２５〜切欠き部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】容器本体１の周部に、該容器本体１の上面１２
から下方に向う縦方向の凹溝部１３を配し、上記容器本体１の上面には基端部に蛇腹部２１
を有して屈曲自在となした吸口筒２を連設し、上記吸口筒２の先端部周壁には長手方向の凸条
２４を一体成形して、該凸条２４にはこの凸条２
４を横二分割状に切り裂くための切欠き部２５を
設け、さらに、上記吸口筒２の周壁には、上記切欠き
部２５の位置に適合する位置に、該吸口筒２の周
壁を回る切り取り案内凹溝２３を設けてなる容
器。