JPH0628435Y2 - 清涼飲料水容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、注入口と飲み口とを分離させた清涼飲料水容
器に関する。

〔従来の技術〕

近年、各種の清涼飲料が販売されているが、これら罐、
瓶あるいは合成樹脂容器に収納されて販売されている。

そして、前記合成樹脂容器についてはその成形が容易で
あること及びある程度の柔軟性を有することから、清涼
飲料を収納する容器本体に、中間部に屈曲自在な蛇腹部
を有する飲み口筒を設けた清涼飲料用容器が、実開昭５
９−９９９９０号公報、意匠登録第６８１５５３号公報
において提案されていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところが、これらの清涼飲料水容器においては飲み口筒
が容器本体の上部に垂直に設けられているので、容器本
体内の清涼飲料を飲もうとする場合は、長い飲み口筒を
屈曲させて行う必要があり、この為全体がぶらぶらして
飲み難いという問題点があった。

更には、前記清涼飲料水容器においては、飲み口筒が清
涼飲料を入れる注入口となっており、予め飲み口筒から
清涼飲料を一杯に注入した後、飲み口筒の先端部を熱シ
ールしていたので、飲み口の形状の成形を自由に行うこ
とが困難であり、この為、従来の清涼飲料水容器におい
ては、飲み口を開ける時に内容物である清涼飲料が溢
れ、衣服が汚れることがあるという問題があった。

本考案はこのような事情に鑑みてなされたもので、液体
飲料（清涼飲料及びその他の飲料水を含む）が収納され
た容器をそのまま手でもって自然な状態で飲むことがで
き、しかも飲み口筒を開口する際にも液の漏洩が少ない
構造とすることが自由にできる清涼飲料水容器を提供す
ることを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

前記目的に沿う請求項１記載の清涼飲料水容器は、容器
本体の底中央に比較的大きな窪み部を形成し、その中央
にフランジ付きの注入口を底面から突出しない状態でし
かも周囲から十分な隙間を有するようにして設け、前記
容器本体の一方側の上部に、少なくとも中間部には蛇腹
部が設けられた飲み口筒の基端部を一体的に接続し、そ
して、前記蛇腹部を容器本体の分離可能に接続して該飲
み口筒の先部を前記容器本体の他方側の側面に当接さ
せ、更には前記蛇腹部を容器本体から分離した使用状態
にあっては、前記飲み口筒を容器本体の斜め上方に指向
するように該容器本体に取付けて構成されている。

また、請求項２記載の清涼飲料水容器は、請求項１記載
の清涼飲料水容器において、容器本体の側状部に縦溝が
形成され、飲み口筒の少なくとも先部を収容できるよう
になっている。

なお、清涼飲料水容器の容器本体の断面形状は円形に限
定されるものではなく、角形（長方形も含む）であって
も本考案は適用される。

〔作用〕

請求項１または２記載の清涼飲料水容器は、注入口と飲
み口筒とが分離され、しかも注入口は容器本体の底凹部
に突出しない状態で取付けられているので、容器を安定
状態で置くことも可能となる。

そして、飲み口筒の蛇腹部が容器本体に部分的に連接さ
れ、取り外すことができ、更には、飲み口筒は使用状態
にあっては容器本体の上方から斜め上方に指向するよう
にその基端部が形成されているので、容器本体を垂直状
態で立設あるいは倒立させることによって液体飲料を自
然な状態で飲みことができる。

〔実施例〕

続いて、添付した図面を参照しつつ本考案を具体化した
実施例につき説明し、本考案の理解に供する。

ここに、第１図は本考案の一実施例に係る清涼飲料水容
器の販売状態の断面図、第２図は該清涼飲料水容器の使
用状態の側面図、第３図は第１図における矢視Ａ−Ａ部
分断面図、第４図は他の実施例に係る清涼飲料水容器の
部分断面図である。

第１図に示すように本考案の一実施例に係る清涼飲料水
容器１０は、容器本体１１の底部に凹部12が設けられ、
その中央には注入口１３が設けられている。この注入口
１３の周囲には補強用のリブ板１４が放射状（３〜６個
程度）に設けられ、凹部12が外側に重量等によって突出
しないようになっている。前記注入口１３の端部にフラ
ンジ１５が設けられ、アルミ板等の蓋１６を貼着するこ
とができるようになっている。

前記容器本体１１の一方側の上部には飲み口筒１７の基
端部１８が設けられて、該飲み口筒１７は中央が蛇腹部
１９となって、製造時においては第３図に示すように蛇
腹部１９の外輪が容器本体１１に接着あるいは一体とな
っているが、外部から飲み口筒１７に力を与えることに
よって容易に蛇腹部１９を容器本体１１から引き剥がす
ことができるようになっている。

この蛇腹部１９の先方はストレート状となって途中に２
ケ所の括れ２０、２１が設けられ、先端部は球状となっ
ている。

従って、此の清涼飲料水容器１０を使用する場合には、
まず注入口１３からジュース、コーラ等の液体飲料を入
れた状態で、蓋１６をし、必要な場合は蛇腹部１９より
先の括れ２０、２１のある部分を包装手段（合成樹脂シ
ート等）によって容器本体１１に第１図のように保持し
ておき、この状態で販売する。

次に、この清涼飲料水容器１０の液体飲料を飲む場合に
は、まず前記包装手段を外して飲み口筒１７を露出さ
せ、これの先部を容器本体１１から引っ張ることによっ
て、飲み口筒１７を容器本体１１に対して斜上方に起こ
す。この状態で先端の球状部かあるいは括れ２０、２１
の部分で飲み口筒１７を切断することにっよて内容物を
飲めることになる。

この後、必要に応じて第２図の如く倒立させることによ
って、円滑に液体飲料を口の中に流し込むことができ
る。

次に、第４図に示す本考案の他の実施例に係る清涼飲料
水容器２２について説明すると、この清涼飲料水容器２
２においては、容器本体２３の側上部に縦溝２４が形成
されて、この中に飲み口筒１７の先部が収納できるよう
になっている。

これによって全体が略円筒状となって自動販売機等での
取扱が容易になるという特徴がある。

この容器本体２３の外側は合成樹脂シートによって包ん
で置くことによって、飲み口筒１７が完全に縦溝２４中
に収まることはいうまでもない。

〔考案の効果〕 請求項１及び２記載の清涼飲料水容器は以上の説明から
も明らかなように、飲み口筒が容器本体の上部に形成さ
れて、しかも使用状態にあっては容器本体に対して斜め
上方に向くように形成されているので、内部の液体飲料
を飲み易くなった。

また、注入口と飲み口筒が別々に設けられているので、
これによって飲み口の形状はいかようにでも形成できる
という利点を有する。

そして、清涼飲料水を容器本体の内部に入れる場合に
は、飲み口筒の基端が容器本体の一方側に設けられ、そ
の先端が容器本体の他方側の側面に当接させているの
で、注入口一杯に飲料水を入れても内部に空気が残り、
これによって容器本体を正立させて飲み口筒の先端を開
いた場合であっても内部の清涼飲料水が溢れ出て衣服等
を汚すという欠点が解消された。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係る清涼飲料水容器の販売
状態の断面図、第２図は該清涼飲料水容器の使用状態の
側面図、第３図は第１図における矢視Ａ−Ａ部分断面
図、第４図は他の実施例に係る清涼飲料水容器の部分断
面図である。 〔符号の説明〕 １０……清涼飲料水容器、１１……容器本体、１２……
凹部、１３……注入口、１４……リブ板、１５……フラ
ンジ、１６……蓋、１７……飲み口筒、１８……基端
部、１９……蛇腹部、２０、２１……括れ部、２２……
清涼飲料水容器、２３……容器本体、２４……縦溝

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】容器本体の底中央に比較的大きな窪み部を
   形成し、その中央にフランジ付きの注入口を底面から突
   出しない状態でしかも周囲から十分な隙間を有するよう
   にして設け、前記容器本体の一方側の上部に、少なくと
   も中間部には蛇腹部が設けられた飲み口筒の基端部を一
   体的に接続し、そして、前記蛇腹部を容器本体の分離可
   能に接続して該飲み口筒の先部を前記容器本体の他方側
   の側面に当接させ、更には前記蛇腹部を容器本体から分
   離した使用状態にあっては、前記飲み口筒を容器本体の
   斜め上方に指向するように該容器本体に取付けたことを
   特徴とする清涼飲料水容器。
2. 【請求項２】容器本体の側状部に縦溝が形成され、飲み
   口筒の少なくとも先部を収容できるようになっている請
   求項１項記載の清涼飲料水容器。