JPS6356432B2

JPS6356432B2 -

Info

Publication number: JPS6356432B2
Application number: JP16621380A
Authority: JP
Inventors: Shoji Akaike
Original assignee: Atsugi Motor Parts Co Ltd
Current assignee: Hitachi Astemo Ltd
Priority date: 1980-11-26
Filing date: 1980-11-26
Publication date: 1988-11-08
Also published as: JPS5791393A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は冷房装置などに用いられるロータリコ
ンプレツサの組立方法に関する。

ロータリコンプレツサは冷房装置における冷媒
ガスの圧縮などに用いられ、その一例を示すと第
１図及び第２図に示す如く構成されている。即
ち、図において１は有底円筒状のアウタシエル
で、このアウタシエル１の開口端にはヘツドカバ
ー２が固着されている。このアウタシエル１の内
部には、リング状のカムリング３と、該カムリン
グ３を挾持し、カムリング３の内周との間で作業
室４を形成する一対のサイドプレート５，６が、
ボルト７などにより一体的に結合して備えられ、
これらは更にヘツドカバー２に結合されている。
一方カムリング３の内周はほぼ楕円状に形成さ
れ、このカムリング３の内側にはロータ軸８を有
するロータ９が、内周の短経との間に微少の隙間
をもつて備えられており、前記作業室４は前記微
少隙間を介して円周方向に二分されている。ま
た、前記一対のサイドプレート５，６のそれぞれ
にはロータ軸８の保持穴１０，１１が設けられ、
軸受１２，１３を介してロータ軸８を回転可能に
保持している。１４はベーンで、このベーン１４
はロータ９のほぼ半径方向に複数個設けられた溝
１５内に出没自在に収容され、一端を前記カムリ
ング３の内周に接し、作業室４を更に隔成してい
る。１６は前記作業室４に連通する高圧ガスの吐
出孔（図示せず）が開口した高圧室である。１７
はヘツドカバー２を封止的に貫通して伸びるロー
タ軸８の端部に取り付けられ、ロータ９の回転、
停止を司どる電磁クラツチ、１８は作動ガスをコ
ンプレツサに導入する導入口、１９は高圧室に連
通する高圧ガスの導出口である。

かかる構成にあつては、電磁クラツチ１７を接
続しロータ９を回転させることにより、ベーン１
４の一端をカムリング３の内周に摺接してこれを
出没動作させ、ベーン１４によつて隔成された作
業室容積を増減することによつて作動ガスの吸
入、圧縮あるいは吐出作業を行なう。このとき、
ロータ９とカムリング３の短径との間の前記微少
隙間は互いに干渉しない範囲で、できるだけ小さ
く管理されなければ、前記作業の効率が悪くな
る。また、一対のサイドプレート５，６のそれぞ
れに設けられたロータ軸８の保持穴１０，１１は
互いに同心に組立てられていなければ、ロータ軸
８が軸受１２，１３に対して角度を持つて接触し
回転することとなり、軸受寿命を著しく減ずる。
これらのためには、カムリング３、ロータ９及び
サイドプレート５，６の保持穴１０，１１が互い
に同心に組立てられなければならない。このた
め、従来はカムリング３とサイドプレート５，６
のいずれか一方に位置決めピンを植設し、いずれ
か他方にこれに対応するピン穴を設けてこれらに
よつて相対位置を管理するようにしていた。しか
るに、ピン及びピン穴ではその位置精度に工作上
の限界があり、前記微少隙間等を十分に小さく抑
えることが極めて困難となつていた。

本発明は叙上の問題点を改善するために成され
たもので、ロータのロータ軸両端にこれの軸心と
同心のセンタ穴を設け、一対のサイドプレートの
それぞれにはロータ軸保持穴と同心のテーパ面を
設け、このテーパ面と前記センタ穴とを同心に配
置することによつて、前記微少隙間を管理して偏
心のない組付を効率的に実施可能なロータリコン
プレツサの組立方法を提供することを目的とす
る。

以下に、本発明の実施例を図面に基づき詳述す
る。

先ず、前記サイドプレート５，６に設けたボス
部５ａ，６ａの外周端に、これらに設けられたロ
ータ軸８の保持穴１０，１１の中心に対し同心に
テーパ面Ａを第３図に示す如く形成する。この操
作は同一チヤツクにて保持穴１０，１１とテーパ
面Ａとを仕上げ加工することによつて可能とな
る。一方、ロータ９は第４図に示すようにロータ
軸８の両端にセンタ穴Ｂが設けられ、ロータ９及
びロータ軸８の外周はセンタ穴Ｂを中心として加
工されている。従つて、センタ穴Ｂの中心はロー
タ９及びロータ軸の軸心に対して同心である。な
お、ロータ及びロータ軸を同心加工した後、この
軸心と同心にセンタ穴Ｂを設けても差支えないこ
とは言うまでもない。次に、サイドプレート５，
６のいずれか一方のサイドプレート６にカムリン
グ３をボルト７で取付ける。この際サイドプレー
ト６の保持穴１０の中心とカムリング３の前記内
周短径の中心とが一致するようになす。

次に、第５図に示す組立体、ロータ９及びいず
れか他方のサイドプレート５を組付けるのである
がこのとき、第６図に示す組立装置を用いる。こ
れについて説明すると、２１は組立治具の本体で
鋼材からなり、これの基台２２上には一対のブラ
ケツト２３，２４が起立して設けられている。一
方のブラケツト２３には一端が軸方向に開口する
ガイド筒２５が突設され、このガイド筒２５内に
先端に尖鋭な円錐部２６を有するセンターピン２
７が軸方向に摺動自在に取り付けられ、常時コイ
ルスプリング２８に依りブラケツト２４方向に付
勢されている。さらに、ガイド筒２５端には、円
錐部２６に同心なテーパ切欠２５ａが形成されて
いる。また、他方のブラケツト２４には、ガイド
孔２９が設けられ、これに軸方向に摺動するガイ
ド筒３０が挿入され、これの軸方向に開口するガ
イド溝３１内に、コイルスプリング３２にてブラ
ケツト２３側に軸方向に付勢されたセンターピン
３３が収容されている。このセンターピン３３の
先端は尖鋭な円錐部３４となつており、このセン
ターピン３３と上記センターピン２７との中心が
完全に一致する様に、これらが対向配置されてい
る。さらにガイド筒３０端には、円錐部３４に同
心なテーパ切欠３０ａが形成されている。３５は
基台２２の左端に設けた別のブラケツトで、これ
のねじ孔には一端が上端ガイド筒３０端に接触せ
しめたハンドル軸３６の螺条部３６ａが螺合して
いる。また、ハンドル軸３６の他端にはハンドル
３７が取り付けられている。

次に、かかる組立治具を用いての組付方法につ
いて述べる。先ず、第５図の様に組付けたカムリ
ング３とサイドプレート６との組立体を用意し、
これらに、第４図に示す様に加工したロータ９お
よび一方のロータ軸８を挿入する。続いて、上記
ロータ９の溝１５内にベーン１４を挿入するとと
もに、いずれか他方のサイドプレート５を他方の
ロータ軸８に挿通し、ロータ９を覆う様にカムリ
ング３端にかぶせる。このときボルトに依る固定
は末だ行わない。この様に、セミアツセンブルし
たものを上記治具２１にセツトする。すなわち、
サイドプレート６の上記テーパ面Ａをガイド筒２
５の上記テーパ切欠２５ａに、サイドプレート６
の保持穴１１に臨むロータ軸８端のセンタ穴Ｂを
センターピン２７の円錐部２６にそれぞれ嵌め合
わせる。次に、ブラケツト２４の左方に移動して
おいたガイド筒３０を、上記ハンドル３７を操作
して、ハンドル軸３６に依り右方へ移動させ、ガ
イド筒３０のテーパ切欠３０ａをサイドプレート
５の上記テーパ面Ａに、センターピン３３の円錐
部３４をロータ軸８の他方のセンタ穴Ｂにそれぞ
れ嵌め合わせる。上記ハンドル３７の操作は上記
両プレート５，６が確実に保持されるまで行う。
そしてかかる状態でサイドプレート５とカムリン
グ３とをボルト７に依り固定する。かくしてロー
タ９およびロータ軸８とカムリング３および両プ
レート５，６相互の心合せが容易かつ正確に行わ
れ、その結果、ロータ９とカムリング３の短径と
の微少間隙を極力小さく抑え作動ガスの吸入圧縮
及び吐出を効率的に行ない、十分な耐久性能を有
するコンプレツサを得ることができるのである。
なお、カムリングの内周がほぼ楕円形状を有する
ロータリコンプレツサについて述べたが、本発明
はこれに限ることなく、カムリングの内周が円形
のものであつてもよく、更には、作動流体が液体
であるロータリポンプの組立にも施用することが
できるものである。

以上説明したように、本発明によれば、ロータ
のロータ軸両端にこれの軸心と同心のセンタ穴を
設け、ロータ軸の保持穴を有する一対のサイドプ
レートのそれぞれには前記保持穴と同心のテーパ
面を設け、このテーパ面と前記センタ穴との中心
を同心に配置して各構成部品を組付けるようにし
たので、ロータの外周とカムリング内周との間の
微少隙間を極力小さく抑えると共に、一対のサイ
ドプレートのロータ軸保持穴の中心を相互に偏心
なく組立てることができ、冷媒ガス等の作動流体
の吸入、圧縮及び吐出を効率よく行ない、かつ優
れた耐久性能を有するロータリコンプレツサを容
易かつ迅速に組立得る。

【図面の簡単な説明】

第１図はロータリコンプレツサの一部断面図、
第２図は同じく一部断面側面図、第３図はサイド
プレートの断面図、第４図はロータの一部断面
図、第５図はカムリングとサイドプレートの結合
状態を示す断面図、第６図は組立装置での組立状
態を示す説明図である。３…カムリング、４…作業室、５，６…サイド
プレート、８…ロータ軸、９…ロータ、１０，１
１…保持穴、１４…ベーン、１５…溝、Ａ…テー
パ面、Ｂ…センタ穴。

Claims

【特許請求の範囲】

１カムリングの内側にあつて、ロータ軸と共通
軸心を有するロータと、前記ロータのロータ軸を
回転可能に保持する保持穴を有し、ロータの両端
に位置して前記カムリングの内側との間で作業室
を形成する一対のサイドプレートと、ロータのほ
ぼ半径方向に設けられた溝内に収容され、一端を
前記カムリングの内周に接して出没自在で、前記
作業室を更に隔成する複数個のベーンを有するロ
ータリコンプレツサの、前記ロータのロータ軸両
端にこれと同心のセンタ穴を設け、前記一対のサ
イドプレートにはそれぞれロータ軸の保持穴のボ
ス部外周端に前記保持穴と同心のテーパ面を設
け、一方、基台上に一端が軸方向に開口する一対
のガイド筒を少なくとも一方が軸方向に移動可能
に対向して設け、各ガイド筒内に、前記ロータ軸
のセンタ穴に係合する尖鋭な円錐部を有するセン
ターピンを摺動自在に嵌挿し、かつ前記ガイド筒
の開口端には前記センターピンの中心軸と同心で
前記サイドプレートのボス部のテーパ面と同じテ
ーパのテーパ切欠を設けて組立治具を用意し、前
記カムリングと一方のサイドプレートとを同心に
締結し、該サイドプレートの保持穴に前記ロータ
の一方のロータ軸を挿入し、他方のサイドプレー
トを他方のロータ軸に挿通して前記カムリングに
かぶせ、一方のサイドプレートのテーパ面を前記
ガイド筒のテーパ切欠に、前記ロータ軸のセンタ
穴を前記センターピンの先端円錐部にそれぞれ嵌
め合わせ、他方のガイド筒を移動させて、ガイド
筒のテーパ切欠とセンターピンの先端円錐部をそ
れぞれ他方のサイドプレートのテーパ面とロータ
軸のセンタ穴に圧接させた後、他方のサイドプレ
ートを前記カムリングに固定することにより、前
記サイドプレートのテーパ面と前記センタ穴との
中心を同心に配置して行う、ロータリコンプレツ
サの組立方法。