JPS6353289B2 - - Google Patents
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- JPS6353289B2 JPS6353289B2 JP58012976A JP1297683A JPS6353289B2 JP S6353289 B2 JPS6353289 B2 JP S6353289B2 JP 58012976 A JP58012976 A JP 58012976A JP 1297683 A JP1297683 A JP 1297683A JP S6353289 B2 JPS6353289 B2 JP S6353289B2
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Landscapes
- Multicomponent Fibers (AREA)
Description
(イ) 技術分野
本発明は、捲縮性能に優れたポリエステル系複
合繊維に関し、特に、固有粘度の異なるポリエス
テルをサイド・バイ・サイドに接合してなるポリ
エステル系複合繊維の改良に関するものである。 (ロ) 従来技術 従来から、固有粘度差即ち重合度差を有する2
種のポリエステルをサイド・バイ・サイド状に接
合されたポリエステル系複合繊維が広く知られて
いる。このポリエステル系複合繊維は、両ポリエ
ステル成分の固有粘度差を大きくすると、溶融紡
糸時にペンデイングと称する現象が生じ、紡出糸
条が屈曲して口金面に附着して切断してしまい、
満足な紡糸を行うことができなくなる。そのた
め、両ポリエステル成分の固有粘度差には、おの
ずから限界があるわけであるが、円滑な溶融紡糸
が行なえる範囲内に固有粘度差を選択したので
は、固有粘度差が小さすぎて、複合繊維の捲縮性
能が劣つたものとなつてしまう。 一方、溶融紡糸時のベンデイング現象を阻止す
るために、いずれか一方のポリエステル成分に、
各種添加剤を加え、両ポリエステル成分の固有粘
度差は大きくしておいて、溶融粘度差を小さくさ
せる試みも種々提案されているが、効果的な方法
は未だ見出されていない。 従つて、固有粘度差を有する2種のポリエステ
ル成分を、サイド・バイ・サイド状に接合させた
ポリエステル系複合繊維は、捲縮性能が劣つてい
つもさしつかえない用途は別として、ほとんど実
用化されていないのが実状である。特に、高度の
捲縮性能が要求される衣料用途分野では、まつた
くといつてよいほど実用化されていない。 (ハ) 発明の目的 本発明は、固有粘度差を溶融紡糸が可能な範囲
にとどめても、なお、十分高度な捲縮性能を有し
ているポリエステル系複合繊維を提供することを
目的とする。 (ニ) 発明の構成 本発明は、固有粘度差を有するポリエステルか
らなるサイド・バイ・サイド型複合繊維におい
て、高固有粘度側のポリエステルが、低固有粘度
側のポリエステルよりも多量のチタン系触媒を含
有していることを特徴とするポリエステル系複合
繊維である。 本発明においては、高固有粘度側のポリエステ
ルが低固有粘度側のポリエステルよりも多量のチ
タン系触媒を含有していることが必要である。チ
タン系触媒は、エステル交換触媒、重縮合触媒と
して用いられるもので、高固有粘度側のポリエス
テルが含有する量は、チタンとして、ポリエステ
ルに対し1〜200mmol%、低固有粘度側のポリ
エステルが含有する量は、チタンとして、ポリエ
ステルに対し0〜50mmol%が好適である。そし
て、高固有粘度側のポリエステルが含有するチタ
ン系触媒の量が、低固有粘度側のポリエステルが
含有するチタン系触媒の量よりも、チタンとして
ポリエステルに対し、5mmol%以上、特に望ま
しくは10mmol%以上多いことが好ましい。チタ
ン系触媒としては、酢酸チタン、テトラブチルチ
タネート等のテトラアルキルチタネート、酸チタ
ニル化合物、トリメリツト酸チタン、ピロメリツ
ト酸チタン等の有機系チタン化合物があげられ
る。これらのチタン化合物はグリコール分散溶液
で用いることができる。 本発明におけるポリエステルとしては、ポリエ
チレンテレフタレートを主成分とするポリエステ
ルが好ましく、特に高固有粘度側のポリエステル
として、イソフタル酸及び/又はジエチレングリ
コールを0.8〜30モル%共重合させたポリエチレ
ンテレフタレートを用いると捲縮性能が更に向上
して望ましい。 また、本発明においては、低固有粘度側のポリ
エステルの固有粘度が0.34〜0.50であり、かつ、
高固有粘度側のポリエステルとの固有粘度差が
0.2〜0.5であると、捲縮性能の向上が更に顕著に
なつて好ましい。 更に、本発明では、艶消剤として添加する二酸
化チタンの量を、両ポリエステル成分間で異なら
しめると好結果が得られる。即ち、高固有粘度側
のポリエステルの二酸化チタン含有量を、低固有
粘度側のポリエステルの二酸化チタン含有量より
も多くする。勿論、高固有粘度側のポリエステル
に二酸化チタンを含有させ(例えば0.2重量%以
上)、低固有粘度側のポリエステルには二酸化チ
タンを含有させないようにしてもよい。特に高固
有粘度側ポリエステルの二酸化チタン含有量を低
固有粘度側ポリエステルの二酸化チタン含有量よ
りも0.05重量%以上多くするのが効果的である。
また、低固有粘度側のポリエステルに酢酸ナトリ
ウム等の核剤を添加することも捲縮性能向上のう
えで望ましい。 本発明のポリエステル系複合繊維は、両ポリエ
ステル成分に含まれるチタン触媒の量を変更し、
その他の紡糸、延伸、熱処理工程は通常のサイ
ド・バイ・サイド型複合繊維製造工程を採用する
ことによつて得ることができる。また、本発明の
ポリエステル系複合繊維を、更に、仮撚加工、流
体噴射嵩高加工、流体押込加工等の捲縮嵩高加工
に附して、捲縮、嵩高性能を一段と向上させるこ
ともできる。 尚、本発明におけるポリエステルの固有粘度は
フリーホール(自由落下)のフイラメントで測定
した固有粘度であり、フリーホールフイラメント
はサイド・バイ・サイド複合紡糸条件において片
側のポリマーを停止し、もう一方のポリマーのみ
を紡糸したフリーホールのフイラメントより測定
する。この場合、固有粘度は次式で決定される。 〔(ηrel)は60%フエノールと40%四塩化炭素の
混合物を溶媒とするポリエステルの希薄溶液の粘
度と同温同単位で測定した前記溶媒混合物の粘度
との比であり、Cは100c.c.混合物中のポリエステ
ルのグラム数である。〕 (ホ) 発明の作用 固有粘度差を有する2種のポリエステルからな
る複合繊維においては、高固有粘度側のポリエス
テルが高い収縮率を示し、低固有粘度側のポリエ
ステルが低い収縮率を示す。この収縮率の差異に
より、複合繊維に捲縮が発現するわけであるが、
本発明の場合、ポリエステルの製造に際して用い
られるチタン系触媒が、ポリエステルの収縮率を
高める働きをする。従つて、より多量のチタン系
触媒を含む高固有粘度側のポリエステルは、収縮
率が更に高くなり、その結果、両ポリエステル間
の収縮率の差が大きく増幅されて、捲縮性能が向
上する。 (ヘ) 発明の効果 固有粘度差を有する2種のポリエステルをサイ
ド・バイ・サイド状に接合させた複合繊維におい
て、衣料用途にも用いることのできる高度の捲縮
性能を有する複合繊維を提供することができる。 (ト) 実施例 以下、実施例により本発明を説明するが、本発
明で捲縮率を表わすTCは以下の測定法で行なつ
たものである。 TC=l0−l1/l0×100(%) l0は糸条にデニール当り2mgの荷重を掛け沸水
中で20分間処理し、この状態で1昼夜40℃以下で
乾燥後、デニール当り200mgの荷重を掛けて1分
間放置した後測定した長さである。l1はl0測定後
3分間放置した後にデニール当り2mgの荷重を掛
け1分後に測定した長さである。 実施例 1 (A) ジメチルテレフタレート50部、エチレングリ
コール30部、酢酸マンガン0.016部を混合加熱
しメタノールを留出せしめたのち、内温が220
℃になつた時点でトリメチルフオスフアイト
0.027部、酢酸チタン2mmol%、つづいて艶
消剤として二酸化チタン0.15部を添加して固有
粘度0.38のポリエチレンテレフタレートを得
た。 (B) 一方、Aと同一の方法で、酢酸チタンを20m
mol%に増加し、固有粘度0.72のポリエチレン
テレフタレートを得た。 (A)、(B)の方法によつて得た両ポリエチレンテレ
フタレートを用い、紡糸温度290℃、紡糸速度
750、1500、2000m/分で、両成分の複合比が
50:50のサイド・バイ・サイド型コンジユゲート
糸を紡糸し、次いで延伸、熱処理して、150de、
40フイラメントのコンジユゲート糸を得た。つい
で、この糸を200℃で弛緩熱処理して、捲縮を発
現させたフイラメントの糸物性は表に示す通りで
あり、いずれも捲縮性能のすぐれたコンジユゲー
ト糸であつた。 実施例2〜4、比較例1、2 実施例1において、酢酸チタンの添加量を表に
示すように変更し、その他の条件は実施例1と同
様にして高固有粘度及び低固有粘度のポリエチレ
ンテレフタレートをつくり、750m/分の紡糸速
度でサイド・バイ・サイド型コンジユゲート糸を
え、実施例1と同様に延伸、熱処理、弛緩熱処理
して捲縮を発現させた。糸物性の測定結果を表に
示す。表からも明らかなように、高固有粘度側ポ
リエステルが、低固有粘度側ポリエステルよりも
多量のチタン触媒を含有している場合(実施例2
〜4)は、良好な捲縮性能を示すが、チタン触媒
の含有量が同じである場合(比較例1)、及び低
固有粘度側ポリエステルの方が多量のチタン触媒
を含有している場合(比較例2)は、捲縮性能が
劣つたものしか得られない。 実施例5、6、比較例3 実施例1において酢酸チタンの添加量を表に示
すように変更し、更に、高固有粘度側ポリエステ
ルとして、イソフタル酸3モル%(実施例4)、
ジエチレングリコール(DEG)7モル%(実施
例5)を共重合させたポリエチレンテレフタレー
トを用いた。得られた捲縮フイラメントの糸物性
は、表に示す通りで、高固有粘度側ポリエステル
のチタン触媒含有量を多くし、更にイソフタル酸
(実施例4)及びジエチレングリコール(実施例
5)を共重合させることにより捲縮性能が一段と
向上する。しかし、低固有粘度側ポリエステルの
チタン触媒含有量の方が多い場合は、高固有粘度
側ポリエステルにイソフタル酸を共重合させて
も、捲縮性能の向上は認められない(比較例3)。 実施例 7〜9 実施例3において、チタン系触媒として、テト
ラブチルチタネートを使用し、更に艶消剤として
のTiO2添加量を表に示す如く変更した。 尚、実施例9においては、高固有粘度側ポリエ
ステルにイソフタル酸3モル%共重合ポリエチレ
ンテレフタレートを用い、紡糸速度も750、1500、
2000m/分の3水準を採用した。得られた捲縮フ
イラメントの糸物性は表に示す通りであり、高固
有粘度側ポリエステルのチタン触媒含有量を低固
有粘度側ポリエステルよりも高くすると共に、艶
消剤としての酸化チタンの含有量を高固有粘度側
ポリエステルの方が多くなるようにすると、更に
捲縮性能の向上が認められる。
合繊維に関し、特に、固有粘度の異なるポリエス
テルをサイド・バイ・サイドに接合してなるポリ
エステル系複合繊維の改良に関するものである。 (ロ) 従来技術 従来から、固有粘度差即ち重合度差を有する2
種のポリエステルをサイド・バイ・サイド状に接
合されたポリエステル系複合繊維が広く知られて
いる。このポリエステル系複合繊維は、両ポリエ
ステル成分の固有粘度差を大きくすると、溶融紡
糸時にペンデイングと称する現象が生じ、紡出糸
条が屈曲して口金面に附着して切断してしまい、
満足な紡糸を行うことができなくなる。そのた
め、両ポリエステル成分の固有粘度差には、おの
ずから限界があるわけであるが、円滑な溶融紡糸
が行なえる範囲内に固有粘度差を選択したので
は、固有粘度差が小さすぎて、複合繊維の捲縮性
能が劣つたものとなつてしまう。 一方、溶融紡糸時のベンデイング現象を阻止す
るために、いずれか一方のポリエステル成分に、
各種添加剤を加え、両ポリエステル成分の固有粘
度差は大きくしておいて、溶融粘度差を小さくさ
せる試みも種々提案されているが、効果的な方法
は未だ見出されていない。 従つて、固有粘度差を有する2種のポリエステ
ル成分を、サイド・バイ・サイド状に接合させた
ポリエステル系複合繊維は、捲縮性能が劣つてい
つもさしつかえない用途は別として、ほとんど実
用化されていないのが実状である。特に、高度の
捲縮性能が要求される衣料用途分野では、まつた
くといつてよいほど実用化されていない。 (ハ) 発明の目的 本発明は、固有粘度差を溶融紡糸が可能な範囲
にとどめても、なお、十分高度な捲縮性能を有し
ているポリエステル系複合繊維を提供することを
目的とする。 (ニ) 発明の構成 本発明は、固有粘度差を有するポリエステルか
らなるサイド・バイ・サイド型複合繊維におい
て、高固有粘度側のポリエステルが、低固有粘度
側のポリエステルよりも多量のチタン系触媒を含
有していることを特徴とするポリエステル系複合
繊維である。 本発明においては、高固有粘度側のポリエステ
ルが低固有粘度側のポリエステルよりも多量のチ
タン系触媒を含有していることが必要である。チ
タン系触媒は、エステル交換触媒、重縮合触媒と
して用いられるもので、高固有粘度側のポリエス
テルが含有する量は、チタンとして、ポリエステ
ルに対し1〜200mmol%、低固有粘度側のポリ
エステルが含有する量は、チタンとして、ポリエ
ステルに対し0〜50mmol%が好適である。そし
て、高固有粘度側のポリエステルが含有するチタ
ン系触媒の量が、低固有粘度側のポリエステルが
含有するチタン系触媒の量よりも、チタンとして
ポリエステルに対し、5mmol%以上、特に望ま
しくは10mmol%以上多いことが好ましい。チタ
ン系触媒としては、酢酸チタン、テトラブチルチ
タネート等のテトラアルキルチタネート、酸チタ
ニル化合物、トリメリツト酸チタン、ピロメリツ
ト酸チタン等の有機系チタン化合物があげられ
る。これらのチタン化合物はグリコール分散溶液
で用いることができる。 本発明におけるポリエステルとしては、ポリエ
チレンテレフタレートを主成分とするポリエステ
ルが好ましく、特に高固有粘度側のポリエステル
として、イソフタル酸及び/又はジエチレングリ
コールを0.8〜30モル%共重合させたポリエチレ
ンテレフタレートを用いると捲縮性能が更に向上
して望ましい。 また、本発明においては、低固有粘度側のポリ
エステルの固有粘度が0.34〜0.50であり、かつ、
高固有粘度側のポリエステルとの固有粘度差が
0.2〜0.5であると、捲縮性能の向上が更に顕著に
なつて好ましい。 更に、本発明では、艶消剤として添加する二酸
化チタンの量を、両ポリエステル成分間で異なら
しめると好結果が得られる。即ち、高固有粘度側
のポリエステルの二酸化チタン含有量を、低固有
粘度側のポリエステルの二酸化チタン含有量より
も多くする。勿論、高固有粘度側のポリエステル
に二酸化チタンを含有させ(例えば0.2重量%以
上)、低固有粘度側のポリエステルには二酸化チ
タンを含有させないようにしてもよい。特に高固
有粘度側ポリエステルの二酸化チタン含有量を低
固有粘度側ポリエステルの二酸化チタン含有量よ
りも0.05重量%以上多くするのが効果的である。
また、低固有粘度側のポリエステルに酢酸ナトリ
ウム等の核剤を添加することも捲縮性能向上のう
えで望ましい。 本発明のポリエステル系複合繊維は、両ポリエ
ステル成分に含まれるチタン触媒の量を変更し、
その他の紡糸、延伸、熱処理工程は通常のサイ
ド・バイ・サイド型複合繊維製造工程を採用する
ことによつて得ることができる。また、本発明の
ポリエステル系複合繊維を、更に、仮撚加工、流
体噴射嵩高加工、流体押込加工等の捲縮嵩高加工
に附して、捲縮、嵩高性能を一段と向上させるこ
ともできる。 尚、本発明におけるポリエステルの固有粘度は
フリーホール(自由落下)のフイラメントで測定
した固有粘度であり、フリーホールフイラメント
はサイド・バイ・サイド複合紡糸条件において片
側のポリマーを停止し、もう一方のポリマーのみ
を紡糸したフリーホールのフイラメントより測定
する。この場合、固有粘度は次式で決定される。 〔(ηrel)は60%フエノールと40%四塩化炭素の
混合物を溶媒とするポリエステルの希薄溶液の粘
度と同温同単位で測定した前記溶媒混合物の粘度
との比であり、Cは100c.c.混合物中のポリエステ
ルのグラム数である。〕 (ホ) 発明の作用 固有粘度差を有する2種のポリエステルからな
る複合繊維においては、高固有粘度側のポリエス
テルが高い収縮率を示し、低固有粘度側のポリエ
ステルが低い収縮率を示す。この収縮率の差異に
より、複合繊維に捲縮が発現するわけであるが、
本発明の場合、ポリエステルの製造に際して用い
られるチタン系触媒が、ポリエステルの収縮率を
高める働きをする。従つて、より多量のチタン系
触媒を含む高固有粘度側のポリエステルは、収縮
率が更に高くなり、その結果、両ポリエステル間
の収縮率の差が大きく増幅されて、捲縮性能が向
上する。 (ヘ) 発明の効果 固有粘度差を有する2種のポリエステルをサイ
ド・バイ・サイド状に接合させた複合繊維におい
て、衣料用途にも用いることのできる高度の捲縮
性能を有する複合繊維を提供することができる。 (ト) 実施例 以下、実施例により本発明を説明するが、本発
明で捲縮率を表わすTCは以下の測定法で行なつ
たものである。 TC=l0−l1/l0×100(%) l0は糸条にデニール当り2mgの荷重を掛け沸水
中で20分間処理し、この状態で1昼夜40℃以下で
乾燥後、デニール当り200mgの荷重を掛けて1分
間放置した後測定した長さである。l1はl0測定後
3分間放置した後にデニール当り2mgの荷重を掛
け1分後に測定した長さである。 実施例 1 (A) ジメチルテレフタレート50部、エチレングリ
コール30部、酢酸マンガン0.016部を混合加熱
しメタノールを留出せしめたのち、内温が220
℃になつた時点でトリメチルフオスフアイト
0.027部、酢酸チタン2mmol%、つづいて艶
消剤として二酸化チタン0.15部を添加して固有
粘度0.38のポリエチレンテレフタレートを得
た。 (B) 一方、Aと同一の方法で、酢酸チタンを20m
mol%に増加し、固有粘度0.72のポリエチレン
テレフタレートを得た。 (A)、(B)の方法によつて得た両ポリエチレンテレ
フタレートを用い、紡糸温度290℃、紡糸速度
750、1500、2000m/分で、両成分の複合比が
50:50のサイド・バイ・サイド型コンジユゲート
糸を紡糸し、次いで延伸、熱処理して、150de、
40フイラメントのコンジユゲート糸を得た。つい
で、この糸を200℃で弛緩熱処理して、捲縮を発
現させたフイラメントの糸物性は表に示す通りで
あり、いずれも捲縮性能のすぐれたコンジユゲー
ト糸であつた。 実施例2〜4、比較例1、2 実施例1において、酢酸チタンの添加量を表に
示すように変更し、その他の条件は実施例1と同
様にして高固有粘度及び低固有粘度のポリエチレ
ンテレフタレートをつくり、750m/分の紡糸速
度でサイド・バイ・サイド型コンジユゲート糸を
え、実施例1と同様に延伸、熱処理、弛緩熱処理
して捲縮を発現させた。糸物性の測定結果を表に
示す。表からも明らかなように、高固有粘度側ポ
リエステルが、低固有粘度側ポリエステルよりも
多量のチタン触媒を含有している場合(実施例2
〜4)は、良好な捲縮性能を示すが、チタン触媒
の含有量が同じである場合(比較例1)、及び低
固有粘度側ポリエステルの方が多量のチタン触媒
を含有している場合(比較例2)は、捲縮性能が
劣つたものしか得られない。 実施例5、6、比較例3 実施例1において酢酸チタンの添加量を表に示
すように変更し、更に、高固有粘度側ポリエステ
ルとして、イソフタル酸3モル%(実施例4)、
ジエチレングリコール(DEG)7モル%(実施
例5)を共重合させたポリエチレンテレフタレー
トを用いた。得られた捲縮フイラメントの糸物性
は、表に示す通りで、高固有粘度側ポリエステル
のチタン触媒含有量を多くし、更にイソフタル酸
(実施例4)及びジエチレングリコール(実施例
5)を共重合させることにより捲縮性能が一段と
向上する。しかし、低固有粘度側ポリエステルの
チタン触媒含有量の方が多い場合は、高固有粘度
側ポリエステルにイソフタル酸を共重合させて
も、捲縮性能の向上は認められない(比較例3)。 実施例 7〜9 実施例3において、チタン系触媒として、テト
ラブチルチタネートを使用し、更に艶消剤として
のTiO2添加量を表に示す如く変更した。 尚、実施例9においては、高固有粘度側ポリエ
ステルにイソフタル酸3モル%共重合ポリエチレ
ンテレフタレートを用い、紡糸速度も750、1500、
2000m/分の3水準を採用した。得られた捲縮フ
イラメントの糸物性は表に示す通りであり、高固
有粘度側ポリエステルのチタン触媒含有量を低固
有粘度側ポリエステルよりも高くすると共に、艶
消剤としての酸化チタンの含有量を高固有粘度側
ポリエステルの方が多くなるようにすると、更に
捲縮性能の向上が認められる。
【表】
*3 ジエチレングリコール
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 固有粘度差を有するポリエステルからなるサ
イド・バイ・サイド型複合繊維において、高固有
粘度側のポリエステルが低固有粘度側のポリエス
テルよりも多量のチタン系触媒を含有しているこ
とを特徴とするポリエステル系複合繊維。 2 ポリエステルが、ポリエチレンテレフタレー
トを主成分とするものである特許請求の範囲第1
項記載のポリエステル系複合繊維。 3 高固有粘度側のポリエステルが、イソフタル
酸及び/又はジエチレングリコールを0.8〜30モ
ル%共重合させたポリエチレンテレフタレートで
ある特許請求の範囲第1項記載のポリエステル系
複合繊維。 4 低固有粘度側のポリエステルの固有粘度が
0.34〜0.50、高固有粘度側のポリエステルとの固
有粘度差が0.2〜0.5である特許請求の範囲第1
項、第2項又は第3項記載のポリエステル系複合
繊維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1297683A JPS59144619A (ja) | 1983-01-31 | 1983-01-31 | ポリエステル系複合繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1297683A JPS59144619A (ja) | 1983-01-31 | 1983-01-31 | ポリエステル系複合繊維 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59144619A JPS59144619A (ja) | 1984-08-18 |
JPS6353289B2 true JPS6353289B2 (ja) | 1988-10-21 |
Family
ID=11820253
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1297683A Granted JPS59144619A (ja) | 1983-01-31 | 1983-01-31 | ポリエステル系複合繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59144619A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62199817A (ja) * | 1986-02-27 | 1987-09-03 | Nippon Ester Co Ltd | ポリエステル複合繊維及びその製造方法 |
JPH07104360A (ja) * | 1993-09-30 | 1995-04-21 | Minolta Co Ltd | モ−タ駆動装置 |
JP2831307B2 (ja) * | 1995-10-13 | 1998-12-02 | 株式会社神戸製鋼所 | 電磁調理器用容器 |
-
1983
- 1983-01-31 JP JP1297683A patent/JPS59144619A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59144619A (ja) | 1984-08-18 |
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