JPS6352881B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、特にコンパクトに折りたたむことが
できるようにした折りたたみ傘の傘骨構造に関す
るものである。

〔発明の背景〕

従来、一般的に使用されている折りたたみ傘の
傘骨構造には、例えば第３図に示すようなものが
ある。

この傘骨構造は、傘幹１の先端に取付けられた
固定ろくろ２と、この傘幹１に摺動可能に嵌合さ
れているスライダー３に形成されている可動ろく
ろ４と、一端が可動ろくろ４に連結される支骨５
と、一端が固定ろくろ２に連結され、他端が前記
の支骨５に設け連結点に連結される副支骨６と、
この副支骨６に設けた連結点Ｂに一端が連結され
る架骨７と、前記支骨５の先端と架骨７の先端の
双方に連結される延出骨８とを有し、その延出骨
８の支骨５及び架骨７との連結点をＣ及びＤとす
る。このように構成された折りたたみ傘の骨構造
においては、支骨５の連結点Ａ及び副支骨６の連
結点Ｂが一定であつて、変動しないために傘の折
りたたみ時における連結傘骨長さの短縮がなされ
ず、従つて該折りたたみ傘をコンパクトに折りた
たむことができないという不具合があつた。

そこで、折りたたみ時におけるコンパクト化を
向上させるために、本発明者は、新規な傘骨構造
を先に出願している。この先願発明は、第４図ロ
で示すように、固定ろくろ１２を形成せしめた傘
幹１１に沿つて摺動可能であり、かつ可動ろくろ
１４を一体形成せしめたスライダー１３と、一端
が前記の可動ろくろ１４に連結され、かつその他
端に延出骨２２を連結せしめた支骨１６と、この
支骨１６に、その骨軸方向へ摺動自在に嵌合され
ている活動継手１８と、該活動継手１８と前記固
定ろくろ１２との間に架設連結された副支骨２０
と、該副支骨２０と前記可動ろくろ１４との間に
架設連結された補助副支骨１９とを設けることに
より、第４図のイ，ロで比較できるように、従来
の傘に対して折りたたみ長さをＨだけ縮めること
ができるようにしたものである。

〔発明の目的〕

しかしながら、本発明はその折りたたみ長さ
を、さらに縮めてコンパクト化することに研究を
重ね、その結果、第４図ハに示すように、従来の
ものに比して折りたたみ長さをＬだけ短縮するこ
とができる折たたみ傘の傘骨構造を提供すること
を目的とするものである。

〔発明の実施例〕

以下に本発明を第１図及び第２図に示す実施例
に基いて詳細に説明する。

２１は傘幹であつて、この傘幹２１の先端には
固定ろくろ２２が一体に形成されている。２３は
傘幹２１に対して摺動可能に嵌合されているスラ
イダーであつて、このスライダー２３には、この
スライダー２３と共に傘幹２１に沿つてスライド
する可動ろくろ２４が形成されている。２５は上
記可動ろくろ２４に一端を連結させているパイプ
形状の支骨であつて、この支骨２５の他端、即ち
先端部には、この支骨２５に対して入子式に伸縮
可能に挿入される伸縮骨２６が差し込まれてい
る。またこの伸縮骨２６の支骨２５内挿入端部に
は、支骨２５からの抜け出しを阻止させるための
膨出部２６′が形成され、また支骨２５には、そ
の膨出部２６′が係止される首部２５′が形成され
ているものである。２７は支骨２５に沿つて摺動
可能に嵌合されている活動継手であつて、この活
動継手２７の２ケ所に軸受点ａ，ｂが形成され、
該一方の軸受点ａと、前記伸縮骨２６の先端に枢
着した継手２８の軸受点ｃとの間には補助支骨２
９が架設されている。３０は活動継手２７に設け
た軸受点ｂと前記固定ろくろ２２との間に架設さ
れた副支骨であり、この副支骨３０の中程に設け
た連結点ｄと、前記可動ろくろ２４との間には、
補助副支骨３１が架設されている。３２は前記継
手２８に連結した延出骨である。

以上が本実施例の構造であるが、次にその作用
について述べると、周知のように開傘するとき
は、スライダー２３を傘幹２１に沿つて押上げる
ことにより、開傘するが、このスライダー２３の
押上げにより、副支骨３０の先端部が、補助副支
骨３１を介して押上げられる。この副支骨３０の
先端部の押動により、活動継手２７が支骨２５の
先端方向へ押動されるために、この活動継手２７
の移動によつて、補助支骨２９が、その先端方向
へ移動されるため、この補助支骨２９と略平行に
設けられている伸縮骨２６は、支骨２５内より引
き出され、これと同時に延出骨３２は継手２８を
支点として水平方向へ回動し、開傘が完了される
（第１図参照）。

次に開傘するときは、スライダー２３を、傘幹
２１に沿つて引き下げれば、このスライダー２３
の引き下げ動作に追従して、補助副支骨３１は可
動ろくろ２４により引下げられ、副支骨３０は、
固定ろくろ２２との連結部を支点として垂直方向
回動する。この副支骨３０の回動に追従して、活
動継手２７は支骨２５の可動ろくろ２４との連結
部方向へ、その支骨２５に沿つて移動されるた
め、この活動継手２７の移動力で、補助支骨２９
は、傘幹２１方向へ引きよせられ、この結果、伸
縮骨２６は支骨２５内へ引き込まれると同時に、
延出骨３２は継手２８を支点として垂直方向へ回
動しながら傘幹２１へ近接されて閉傘、即ち傘の
折りたたみが完了されるものである。

このように、本実施例における傘骨構造は、副
支骨３０の一端を、活動継手２７を介して支骨２
５に支持せしめると共に、支骨２５内に出入り可
能な伸縮骨２６を設け、該伸縮骨２６を上記活動
継手２７と連動するようにしたものであるから、
閉傘時において、軸受点ｂと可動ろくろ２４との
距離を短縮させ、さらに伸縮骨２６を支骨２５内
に収納させることができるので、第４図で比較さ
れるように、本実施例におけるスライダー２３の
位置を、先願発明のものより、長さＰだけ、ま
た、従来のものより長さＬだけ上位に位置させる
ことができるので、これに伴なつて閉傘時におけ
る折りたたみ形状をコンパクト化することができ
るものである。

〔発明の概要〕

以上のように本発明は、先端に固定ろくろを形
成せしめた傘幹と、この傘幹に沿つて摺動可能で
あり、かつ可動ろくろを一体形成せしめたスライ
ダーと、一端が前記の可動ろくろに連結された管
状の支骨と、この支骨の他端部より入子式に挿入
連結され、かつ、その先端に延出骨を連結せしめ
た伸縮骨と、前記支骨に、その骨軸方向へ摺動自
在に嵌合されている活動継手と、該活動継手と前
記固定ろくろとの間に架設連結された副支骨と、
該副支骨と前記可動ろくろとの間に架設連結され
た補助副支骨と、前記活動継手と延出骨との間に
架設連結された補助支骨とで構成された折りたた
み傘の傘骨構造である。

〔発明の効果〕

従つて、この傘骨構造によれば、支骨に、活動
継手を摺動可能に嵌合せしめると共に、その支骨
に対して入子式に伸縮可能な伸縮骨を挿通し、さ
らに上記活動継手に副支骨及び伸縮骨を連結せし
めるようにしたものであるから、開傘時及び閉傘
時に活動継手及び伸縮骨が変位し、この結果、閉
傘時における傘骨の折りたたみ形状を従来品に対
してさらにコンパクト化することができる効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明よりなる傘骨の展開状態を示
した正面図、第２図はその要部拡大斜視図、第３
図は、従来品の傘骨展開状態を示した正面図、第
４図イ，ロ，ハは従来品、先願品及び本発明品と
の折りたたみ形状の比較を示した比較図である。 ２１…傘幹、２２…固定ろくろ、２３…スライ
ダー、２４…可動ろくろ、２５…支骨、２５′…
首部、２６…伸縮骨、２６′…膨出部、２７…活
動継手、２８…継手、２９…補助支骨、３０…副
支骨、３１…補助副支骨、３２…延出骨。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 先端に固定ろくろを形成せしめた傘幹と、こ
   の傘幹に沿つて摺動可能であり、かつ可動ろくろ
   を一体形成せしめたスライダーと、一端が前記の
   可動ろくろに連結された管状の支骨と、この支骨
   の他端部より入子式に挿入連結され、かつその先
   端に延出骨を連結せしめた伸縮骨と、前記支骨
   に、その骨軸方向へ摺動自在に嵌合されている活
   動継手と、該活動継手と前記固定ろくろとの間に
   架設連結された副支骨と該副支骨と前記可動ろく
   ろとの間に架設連結された補助副支骨と、前記活
   動継手と延出骨との間に架設連結された補助支骨
   とで構成されていることを特徴とする折りたたみ
   傘の傘骨構造。