JPS6351872B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、印字装置のプラテン機構に関す
る。

厚さの異なる用紙に印字をする印字装置、とく
に最近、印字速度の高速化と高信頼性化に伴なつ
て登場したきたドツトワイヤの印字ヘツドを有す
る印字装置は、印字ヘツドと用紙との距離を一定
に保つための工夫が施されている。

第１図及び第２図により、従来の印字装置のプ
ラテン機構を説明する。

第１図は従来の印字装置のプラテン機構の分解
斜視図、第２図は第１図の要部断面図である。

図において、プラテン機構は、印字ヘツド１と
用紙２との距離を一定に保つために、印字ヘツド
１の下方にガイド３をプラテン４と平行に配置
し、プラテン４を用紙２をはさんで印字ヘツド１
の方向に押圧する機構としている。このプラテン
４は、板バネ５と板バネ６に保持され、用紙２を
図示されない搬送ローラによつて矢印Ａ方向に搬
送するときは印字ヘツド１と反対方向に引張られ
ている。

また、このプラテン４に取付けたレバー７とピ
ン８で連結したリンク９はピン１０を回転中心と
し、他端を図示されない外枠に取付けたサポート
１１に取付けた電磁マグネツト１２に連結され、
印字時はこの電磁マグネツト１２を励磁すること
により、プラテン４が用紙２を挾んで印字ヘツド
１の方向に押圧される。

用紙２を矢印Ｂ方向に吸入するときは、案内ガ
イド１３を矢印Ｂ方向に移動し、ガイド３への押
入をガイドする。この案内ガイド１３は、軸１４
を回転中心とするレバー１５、レバー１６に取付
けられ、レバー１６は図示されない外枠に取付け
た電磁マグネツト１７に連結しており、印字時
は、この電磁マグネツト１７を励磁することによ
り案内ガイド１３は矢印Ａ方向に退避し、矢印Ｂ
方向に用紙２を吸入するときは、この電磁マグネ
ツト１７を無励磁状態にし、案内ガイド１３の自
重により矢印Ｂ方向に移動するものである。

以上の説明のように、従来の印字装置のプラテ
ン機構は、用紙２の改行送りをする毎に電磁マグ
ネツト１２の励磁・無励磁を繰返すことになり、
印字改行の時間、すなわち用紙２への情報印字の
処理時間が長くなるという欠点があつた。

また、用紙２を矢印Ｂ方向へ吸入するときは、
案内ガイド１３を矢印Ｂ方向に移動させ、印字す
るときは電磁マグネツト１７を励磁する必要があ
り、用紙の吸入および印字処理時間が長くなり、
また機構も複雑なものであつた。

この発明の目的は、上記した従来技術の問題点
を除去することであり、印字ヘツドと用紙との距
離を用紙の厚さにかかわらず一定の範囲に保つた
めに、改行送りをするたびにプラテンを移動する
ことなく、また用紙の吸入時に案内ガイドを移動
する必要もなく、用紙の厚さに応じてプラテンを
移動するだけでよい印字装置のプラテン機構を提
供することにある。

この発明の要点は、用紙の厚さにかかわらず、
印字ヘツドと用紙の距離を一定の範囲に保つこと
を、用紙の厚さに応じてプラテンを移動するだけ
で達成するために、プラテンを保持し、かつ印字
ヘツド方向にプラテンを移動させるシフト機構
と、このシフト機構を駆動する駆動装置を設け、
用紙の厚さに応じてこの駆動装置により、シフト
機構を駆動してプラテンを移動させるようにした
ことである。

次に、この発明を実施例により詳細に説明す
る。

第３図はこの発明の一実施例である印字装置の
プラテン機構の分解斜視図、第４図は第３図の要
部断面図である。図において、プラテン１０１の
両端には案内溝１０２と貫通穴１０３を有する２
個のサポート１０４を有し、この両端のサポート
１０４の貫通穴１０３に貫通する軸１０５は２個
のガイドローラ１０６を有し、かつこの軸１０５
は外枠１２３の案内溝１０７に案内される２個の
ベアリング１０８を有している。

また、前記２個のガイドローラ１０６に接触す
る２個のカム１０９は、軸１１０に固定されてい
る。この軸１１０の片端は外枠１２３の軸受部１
１１により軸支され、反対の片端は外枠１０６に
取付けた移動可能な軸受部１１２により軸支され
ており、この軸１１０はステツプモータ１１３に
連結されている。また、２個のサポート１０４の
小穴１１４と外枠１２３に取付けた２個のピン１
１６には２個のスプリング１１５が引架されてお
り、２個のガイドローラ１０６は２個のカム１０
９に押圧されている。プラテン１０１に取付けた
ホルダー１１７には、外枠１２３に取付けたサポ
ート１１８に取付けている電磁マグネツト１１９
が連結している。

プラテン１０１に平行に移動する印字ヘツド１
２０は、用紙１２１とインクリボン１２２を挾ん
で配置されている。

印字ヘツド１２０の移動とプラテン１０１と平
行な軸１１０の移動可能な軸受部１１２を矢印Ｃ
方向に移動して調整できるようにされている。

吸入される用紙１２１の厚さに応じてステツプ
モータ１１３が回転すると、このステツプモータ
１１３に連結されている軸１１０が回転し、この
軸１１０に固定されているカム１０９が回転す
る。このカム１０９は用紙の厚さに応じてプラテ
ン１０１と印字ヘツド１２０の距離を一定に保つ
ために半径の長さの異なる複数の円孤で構成され
ている。このカム１０９が回転すると、このカム
１０９に接触しているガイドローラ１０６を取付
けている軸１０５が貫通している２個のサポート
１０４は、その案内溝１０２と軸１０５の２個の
ベアリング１０８が案内される外枠１２３の案内
溝１０７により、矢印Ｄ方向に移動し吸入される
用紙１２１の厚さに応じて、印字ヘツド１２０と
用紙１２１との距離を一定の範囲に保つことがで
きる。印字ヘツド１２０により用紙１２１に印字
を行う時は、電磁マグネツト１１９を励磁して軸
１１０の回転を固定する。

これにより印字ヘツド１２０が例えばドツトワ
イヤ式の印字ヘツドの場合に、印字ヘツド１２０
のドツトワイヤ衝撃によりプラテン１０１、サポ
ート１０４、軸１０５、ガイドローラ１０６を介
してカム１０９を固定している軸１１０に振動を
与え、軸１１０が回転しカム１０９の位置が誤つ
た位置にずれ印字ヘツド１２０と用紙１２１との
距離が変化するのを防ぐことができる。

さらに、スプリング１１５に引架されているサ
ポート１０４、プラテン１０１のユニツト自体が
振動し、印字ヘツド１２０と用紙１２１との距離
が変動するのを防ぐことができる。

上記したプラテン１０１は、前記第１図及び第
２図に示した従来のプラテン機構と同様に板バネ
で保持されてもよく、また第５図に示したよう
に、軸２０１で回転中心とする２個のレバー２０
２で保持されていてもよい。また、カム１０９の
外周は必要に応じて円でも楕円、その他の任意の
形状でよい。そして、ステツプモータ１１３は、
DCモータでもラチエツト付電磁マグネツトでも
よい。

以上説明した構成により、この発明の印字装置
のプラテン機構は、次のような効果を奏する。

１ 用紙の厚さに応じてプラテンを移動するだけ
で済むので、情報印字の処理時間が大幅に短縮
できる。

２ 用紙吸入のガイドが不要なので、機構が簡単
となり、ジヤム等の心配がなく信頼性が高ま
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の印字装置のプラテン機構の分解
斜視図、第２図は第１図の要部断面図、第３図は
この発明の一実施例を示す印字装置のプラテン機
構の分解斜視図、第４図は第３図の要部断面図、
第５図はこの発明の他の実施例を示す印字装置の
プラテン機構の部分斜視図である。 １０１……プラテン、１０４……サポート、１
０９……カム、１１９……電磁マグネツト、１２
０……印字ヘツド、１２１……用紙。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 用紙に印字を行う印字ヘツドの送行方向と平
   行で、かつ用紙を挟んで該印字ヘツドに対向して
   配置されるプラテンと、該プラテンを保持し該印
   字ヘツドと該プラテンの距離を変化させるシフト
   機構と、該シフト機構を駆動する駆動装置とから
   成り、該用紙の厚さに応じて該駆動装置により該
   シフト機構を駆動し、該印字ヘツドと該シフト機
   構に保持された該プラテンの距離を所定の距離に
   設定する印字装置のプラテン機構において、 前記シフト機構は、前記駆動装置に連結する軸
   と、該軸の両端を保持する軸受部を有する外枠
   と、該軸に固定された一個もしくは複数個のカム
   と、該カムに接する接触部と、該軸に案内される
   案内溝と、該外枠に有する案内溝に案内される案
   内部と、前記プラテンを該カムに押圧する方向に
   前記プラテンに取付けられたスプリングと、該カ
   ムに押圧する方向に前記プラテンを吸引する電磁
   マグネツトとを有することを特徴とする印字装置
   のプラテン機構。 ２ 前記特許請求の範囲第１項の印字装置のプラ
   テン機構において、前記駆動装置の駆動源として
   ステツプモータを使用し、前記用紙の厚さに応じ
   て前記ステツプモータを回転させて所定の角度に
   保持することを特徴とする印字装置のプラテン機
   構。