JPS6351348B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、光を一定方向に投射するための投光
装置、例えばプロジエクター等に用いられる投光
装置に関するものである。

一般に投光装置は光源電球が集光用凹面反射鏡
に組み込まれて構成されるが、光源電球の発光部
が凹面反射鏡の反射鏡軸上に位置されることが、
効率良く又均一な光強度の投光を達成する上で必
要である。

従来斯かる投光装置としては、第１図〜第４図
に示すものが知られているが、各々次に述べる欠
点がある。

第１図の投光装置は、一端封止型白熱電球１
を、その発光フイラメントコイル２が反射鏡軸Ｘ
上に位置されるよう、凹面反射鏡３に組み込んで
成るものであるが、白熱電球１の発光部である発
光フイラメントコイル２が大きくて凹面反射鏡３
によつても十分に集光収束せしめることができ
ず、又光強度が小さくて必要な強度の光を得るた
めには発光フイラメントコイル２を更に大きくし
なければならない欠点がある。

第２図の投光装置は、両端封止型放電灯４を凹
面反射鏡３に組み込んだものであるが、電流供給
端子５，５′の一方５が凹面反射鏡３の前方に位
置されるため、これに接続せしめたリード棒６が
投射される光を遮断するようになり、しかも放電
灯４全体が長尺でその支持のために特別の機構を
用いなければならない欠点がある。

第３図の投光装置は、金属製凹面反射鏡部材７
の前方投光窓を前面ガラス８等により塞いでこれ
らにより封体を構成せしめ、反射鏡部材７の反射
鏡軸Ｘ上に一方の放電電極９及び他方の放電電極
１０が位置されるよう、前者を反射鏡部材７を貫
通して伸びるリード棒１１により支持せしめ、後
者を前面ガラス８の内面に沿つて反射鏡部材７か
ら伸びるリード支持部材１２により支持せしめて
成るものである。しかしながらこの装置において
は、コストが格段に高くなる上重量が大きくてそ
の用途が特殊なものに制限される欠点がある。

第４図の投光装置は、一端封止型封体１３内に
その封体１３の軸Ｙと直角な方向において対向す
る放電電極１４，１５を具えた放電灯１６を凹面
反射鏡３に組み込んだものであるが、放電灯１６
の発光部即ちアークを反射鏡軸Ｘを一致せしめる
ためには放電灯１６の姿勢が凹面反射鏡３と整合
せず、放電灯１６の略全体を凹面反射鏡３の前方
に配設しなければならないため、封体１３自体の
封止部等が光を遮断するようになり、反射効率が
低くて凹面反射鏡３として口径の大きなものを用
いなければならず、又放電灯１６の支持機構が複
雑になる等の欠点がある。

本発明は以上の如き欠点を除き、凹面反射鏡に
よる反射効率が高くて光源よりの光を好適に投射
することができ、しかも複雑な構成を必要としな
い投光装置を提供することを目的とする。

以下図面によつて本発明の一実施例について説
明する。

本発明による投光装置を第５図に示す。即ち本
発明においては、第６図に示すように、一端封止
型封体２１の圧潰封止部２２内に一対の金属箔２
３，２３′を埋設し、その一方の金属箔２３には
封体２１の軸Ｙに沿つて内方に伸びる一方の内部
リード棒２４を接続支持せしめてこの一方の内部
リード棒２４の先端に一方の放電電極２５を設け
ると共に、他方の金属箔２３′には封体２１内の
他端近傍に伸びる他方の内部リード棒２４′を接
続支持せしめ、この内部リード棒２４′の先端に
は封体２１の軸Ｙをその軸とするコイル状支持部
２６を形成してこのコイル状支持部２６により他
方の放電電極２７を、その胴部外周面において圧
接保持せしめ、これにより当該他方の放電電極２
７を前記一方の放電電極２５と封体２１の軸Ｙに
沿つて離間せしめて互に対向せしめて短電弧放電
灯３０を構成せしめる。この放電灯３０を、その
軸Ｙが反射鏡軸Ｘと一致するよう凹面反射鏡３に
組み込み、前記他方の内部リード棒２４′の一部
が、一方の放電電極２５と他方の放電電極２７と
の間のアーク発生空間の直上に位置される状態と
する。

以上において放電灯３０の封体２１の他端に形
成される排気管残部２８内に前記他方の放電電極
２７の後端部２７Ａを挿入支持せしめるようにす
ると耐振性が向上するので好ましい。２９，２
９′は夫々前記金属箔２３，２３′より封体２１の
外部に伸びる外部リード棒である。尚封体２１内
には、例えば点灯中その圧力が１気圧以上となる
封入物が封入される。

本発明投光装置は以上のような構成であるか
ら、光源電球である放電灯３０からは小さい発光
部即ちアークより大きな光が発せられると共に、
この光は封体２１の軸Ｙの放射方向に放射される
ところ、この方向においては封体２１の周壁が存
するのみで遮光物はないため、極めて効率良く光
が取出され、しかも封体２１の軸Ｙが反射鏡軸Ｘ
と一致しているため、結局この反射鏡軸Ｘの放射
方向に光が放射されることになつて凹面反射鏡３
による集光反射率が極めて大きい状態で反射投光
されるようになり、特に放電灯３０が短電弧型で
あるときは一点に集光せしめることが可能であ
り、特にレンズ系が用いられるプロジエクター等
に好適に利用することができる。

しかも本発明においては、前記放電灯３０をそ
の一端封止部２２を基部として凹面反射鏡３の中
央に形成した貫通孔３１内に挿入し、図示しない
が凹面反射鏡３に固定したソケツト等により保持
せしめることにより、極めて容易に且つ確実に支
持せしめることができ、同時に電気的接続をも達
成することができ、従つて極めて容易に低いコス
トで製作することができる。

又他方の内部リード棒２４′の一部が、アーク
発生空間の直上に位置される状態であるため、点
灯されたときにこの他方の内部リード棒２４′に
流れる電流によつて生ずる磁界により、アークが
上方に浮上する現象を抑制することができ、アー
クを安定化させることができる。そして、このア
ーク安定化効果は、他方の内部リード棒２４′の
一部がアーク発生空間の直上に位置されていれば
得られるので、放電灯３０は、その封体２１の軸
Ｙが水平の場合のみでなく、傾斜した状態であつ
てもよい。このようなアーク安定化効果を確実に
得るためには、放電灯３０における他方の内部リ
ード棒２４′との関係において、当該凹面反射鏡
３の一部に、例えば突起その他の異形部又は表示
による姿勢標示部３１′を設けておき、この姿勢
標示部３１′を利用して放電灯３０を凹面反射鏡
３に組み込むようにするのが好ましい。これによ
り、前記他方の内部リード棒２４′の中央部２
４′Ａがアーク上昇抑制部分として作用する効果
が確実に得られ、アーク位置の安定化を図ること
ができ、集光効率の向上による好適な投光を達成
することができる。

以上のように本発明によれば極めて簡単な構成
により、アークが安定すると共に凹面反射鏡によ
る集光反射効率が高く、光源電球である放電灯よ
りの光の利用率が高くてこれにより極めて好適な
光の投射を達成することができ、しかも放電灯の
支持のために複雑な構成が必要とされず、極めて
合理的で優れた投光装置を提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は夫々従来の投光装置を示す説
明用断面図、第５図は本発明の一実施例について
の説明用断面図、第６図はその光源電球の説明図
である。 １……一端封止型白熱電球、３……凹面反射
鏡、４……両端封止型放電灯、６……リード棒、
７……凹面反射鏡部材、８……前面ガラス、９，
１０，１４，１５，２５，２７……放電電極、１
３，２１……一端封止型封体、１６……放電灯、
２２……圧潰封止部、２４，２４′……内部リー
ド棒、２６……コイル状支持部、２９，２９′…
…外部リード棒、３０……放電灯、３１′……姿
勢標示部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一端封止型封体と、この封体の封止部より当
   該封体の軸に沿つて内方に伸びる一方の内部リー
   ド棒と、前記封体の封止部より当該封体の他端近
   傍に伸びる他方の内部リード棒と、これらの内部
   リード棒の先端にそれぞれ設けた、互に前記封体
   の軸方向に離間して対向せしめた一対の放電電極
   とを有する放電灯を、凹面反射鏡の前方におい
   て、前記封体の軸が当該凹面反射鏡の光軸に沿つ
   て伸びるよう配設して成り、前記放電灯の他方の
   内部リード棒の一部が前記放電電極間におけるア
   ーク発生空間の直上に位置されることを特徴とす
   る投光装置。 ２ 放電灯の他方の内部リード棒に係る他方の放
   電電極が前記封体の他端側凹所に保持されてお
   り、凹面反射鏡に姿勢標示部が設けられているこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の投光
   装置。