JPS6350697B2 - - Google Patents

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JPS6350697B2
JPS6350697B2 JP55169150A JP16915080A JPS6350697B2 JP S6350697 B2 JPS6350697 B2 JP S6350697B2 JP 55169150 A JP55169150 A JP 55169150A JP 16915080 A JP16915080 A JP 16915080A JP S6350697 B2 JPS6350697 B2 JP S6350697B2
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magnetic
magnetite
image
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JP55169150A
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JPS5793350A (en
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Nobuhiro Myagawa
Masanori Fujii
Koji Maekawa
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Priority to EP81305604A priority patent/EP0053491B1/en
Priority to DE8181305604T priority patent/DE3170891D1/de
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Priority to US06/507,901 priority patent/US4504562A/en
Publication of JPS6350697B2 publication Critical patent/JPS6350697B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/083Magnetic toner particles
    • G03G9/0831Chemical composition of the magnetic components
    • G03G9/0833Oxides

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は磁性現像剤の改良に関し、より詳細に
は高速複写、即ち高速現像に容易に適用でき、し
かも高速複写時にも濃度、色調、鮮鋭さ(切れ込
み)及び解像力に優れた複写画像を形成でき並び
に中間調の再現性にも優れた電子写真用一成分系
磁性現像剤に関する。 従来、静電潜像の現像に際して、格別のキヤリ
ヤーを使用することなしに潜像を現像可能な現像
剤として、現像剤粒子中に磁性材料の粉末を含有
せしめた所謂一成分系磁性現像剤が広く知られて
いる。 この一成分系磁性現像剤の一つのタイプとし
て、現像剤粒子中に磁性材料徴粉末を含有せしめ
て磁気的に吸引される性質を付与すると共に、粒
子表面に導電性カーボンブラツクのような導電剤
を分布せしめて、導電性を付与した所謂導電性磁
性現像剤も知られている(例えば米国特許第
3639245号及び第3965022号明細書)。この導電性
磁性現像剤は、所謂磁気ブラシの形で、静電潜像
支持基板と接触させ、前記潜像の現像を行なう
と、所謂エツジ効果やカブリのない優れた可視像
を与えるとしても、この現像剤の像を基板から通
常の転写紙上に転写させる場合には、かなり重大
な問題を生じることも知られている。即ち、特開
昭50−117435号公報に記載されている通り、用い
る転写紙の固有電気抵抗が普通紙のように3×
1013Ω―cmよりも低い場合には、転写に際して現
像剤粒子の飛び散りによる輪郭のブロードニング
や転写効率の低下を生じる傾向がある。このよう
な傾向は、転写紙のトナー受領面に高電気抵抗の
樹脂、ワツクス或いはオイルを塗布することによ
り或る程度改善し得るとしても、高湿度条件下で
はこのような改善効果は比較的小さく、また樹脂
等の塗布により転写紙のコストが高くなり、更に
風合いが低下する等の欠点を免れない。 一成分系磁性現像剤の他のタイプとして、磁性
材料微粉末と検電性バインダーとの均密混和粒状
物から成る一成分系非導電性磁性現像剤も既に知
られている。例えば、米国特許第3645770号明細
書には、上述した非導電性磁性現像剤の磁気ブラ
シ(層)を、現像すべき静電潜像とは逆極性の電
荷にコロナ放電により荷電し、この荷電された現
像剤を静電潜像支持基体と接触させて前記潜像を
現像し、次いで形成される現像剤の像を転写紙に
転写させることから成る静電写真複写法が開示さ
れている。この静電写真複写方式では、所謂普通
紙から成る転写紙上にも転写画像を形成し得ると
いう利点を有するが、非導電性磁性現像剤の磁気
ブラシの深部迄をも一様に帯電することが困難で
あり、十分に濃度の高い画像を形成することが概
して困難であり、更に現像装置部にコロナ放電機
構を設けねばならないために、装置が複雑化する
等の欠点も免れない。 最近に至つて、非導電性磁性現像剤と静電潜像
支持基体表面との摩擦による現像剤の帯電を利用
して静電潜像の現像を行なう方式(特開昭50−
62638号公報)や、非導電性磁性現像剤の誘電分
極を利用して現像を行なう方式(特開昭51−
133026号公報)も既に提案されているが、前者の
方法に於いては、現像条件を厳密に制御しなけれ
ばならず、さもなければ非画像領域でのカブリ
(感光体表面と磁性トナー粒子の穂の先端部との
相互接触の度合いが強い場合に特に生じやすい)
の発生や磁性トナー粒子の現像スリーブ上への固
着およびブロツキング等を生じ、特に連続した複
写を行うに際し重要な問題となつてくる。また、
後者に於いては、カブリは問題とならないが静電
潜像に対し磁性トナーに誘起される誘電分極効果
により現像電荷を得て可視像を形成せしめるた
め、低電位の潜像部には不利な状態となる。従つ
て得られる複写物は原稿の低濃度部は複写され難
く、中間調の再現を複写物に求めることは困難と
なる。更に、両者の方法で得られた複写物は鮮鋭
さに欠けるとともに、感光板としてセレンの如き
P―型感光体を用い、正電荷像を現像させる場合
には、何れの方式によつても、十分に濃度の高い
画像を形成させることが困難である。 更に、米国特許第4102305号明細書には、電界
強度に依存して電気抵抗の変化する一成分系磁性
現像剤、即ち高電場では実質上導電性となり、一
方低電場では高電気抵抗を有する一成分系磁性現
像剤を使用し、磁気ブラシ形成用スリーブと感光
板との間に高電圧を印加して現像剤粒子が導電性
となる条件下に現像を行い、一方現像剤粒子の複
写紙への転写を低電場乃至は電場のない状態で行
うことにより、優れた複写画像を形成させること
が開示されている。また、この明細書には、上述
した電気抵抗の電場依存性の大きい現像剤はステ
アレートで被覆されたマグネタイトの50重量%と
スチレン―n―ブチルメタクリレート共重合体50
重量%とをスプレー造粒することにより得られる
ことが開示されている。この方法は、上記着想に
おいて優れたものではあるが、現像に際して格別
の高電圧装置を必要とするという難点があり、ま
た形成される画像は確かに濃度が高いが、画像の
鮮鋭さにおいて未だ十分に満足し得るものでな
い。 更にまた、米国特許第4121931号明細書には、
電気絶縁性の一成分系磁性現像剤を使用し、磁気
ブラシ形成用スリーブを電極としてこの電極と感
光板との間に電圧を印加し、スリーブ上の現像剤
に激しい乱流撹拌を与えて現像剤粒子に一様に荷
電を行うことが開示されている。この発明も、現
像装置部に高電圧装置を必要とするばかりではな
く、現像剤粒子にスリーブ上で撹拌を与えるため
に格別の工夫を必要とするという煩わしさがあ
る。 このように、一成分系磁性現像剤やそれを用い
る現像方法に関する過去の研究は、現像剤組成、
現像剤の製造方式及び現像剤粒子の荷電方式等に
専ら集中しており、現像剤中に含有させるマグネ
タイトそのものの特性に関する研究が殆んど見当
ないのが実情である。 一般に、一成分系磁性現像剤の磁気ブラシと静
電潜像を支持する基体表面とを接触させると、
個々の現像剤粒子には静電潜像との間の静電的吸
引力(クーロン力)と、磁気ブラシ形成用の磁石
との間の磁気的吸引力との両方の力が作用する。
しかして、クーロン力の方が大きい現像剤粒子は
静電潜像の方に引き付けられ、一方磁気的吸引力
の方が大きい現像剤粒子は現像スリーブの方に引
き付けられ、基体上の静電潜像に応じて現像が行
われることになる。かくして、一成分系磁性現像
剤では、現像時に、磁気的特性と帯電特性との間
に一定のバランスが要求されることになる。かく
して、一成分系磁性現像剤においては、用いる磁
性材料粉末の特性も、形成される画像の特性に重
要な影響をもたらすことが了解されよう。 本発明によれば、ビニル芳香族単量体又はアク
リル系単量体の単独重合体若しくは共重合体から
成る少なくとも1×1015Ωcmの抵抗値を有する結
着性樹脂中に、粉末磁性材料を分散させて成る一
成分系磁性現像剤において、前記磁性材料は、 (A) マグネタイトの立方体粒子の凝集体であつ
て、5時間のボールミル処理に賦しても粒度分
布に実質上の変化を与えないような凝集体であ
る非破砕性アグロメレート、 及び (B) 0.1乃至0.7μmの数平均粒径、0.45g/ml以上
の見掛密度、最長寸法/最短寸法の比として定
義される形状異方性が1.0乃至5.5のマグネタイ
ト粒子 とから成り、 前記アグロメレート(A)は、電子顕微鏡で測定し
て1乃至10ミクロンの数平均粒径、JIS K―5101
の方法で測定して0.5乃至1.5g/mlの見掛密度、
75乃至88emu/gの飽和磁化、3乃至12emu/g
の残留磁化、及び40乃至150エルステツドの抗磁
力を有するものであるとともに、 該アグロメレート(A)とマグネタイト粒子(B)とが
(A)/(B)の重量比率が95/5乃至10/90で存在し、
且つ磁性材料は結着性樹脂と磁性材料の合計当り
40乃至70重量%の量で存在し、前記現像剤は、5
〜35μmの粒径を有することを特徴とする一成分
系磁性現像剤が提供される。 本発明に従い、一成分系磁性現像剤のマグネタ
イトの一部として、上述した非破砕性アグロメレ
ート粒子を使用すると、従来の針状晶、立方晶或
いは不定形の形態のマグネタイトを使用した一成
分系磁性現像剤に比して、画像の鮮鋭さ(切れ込
み)及び解像力を著しく向上させることができ、
更に中間調の再現性をも向上させることができ
る。更に、この非砕性アグロメレートのマグネタ
イト粒子を、粒径が微細でしかも見掛密度の大き
いマグネタイト粒子と一定の量比で組合せて、磁
性材料として使用すると、何れかを単独で使用す
る場合に比して、高速現像、従つて高速複写に容
易に適用できるという新規特性の磁性現像剤が得
られるばかりではなく、画像濃度を顕著に向上さ
せ、しかも画像の色調を純黒に近い望ましい色調
とすることができる。 本発明に使用する磁性材料粉末の第1成分は、
第1図の電子顕微鏡写真及び第2図のX―線回折
像に示す通り、立方体粒子の非破砕性アグロメレ
ートから成るマグネタイトである。 本明細書において、非破砕性アグロメレートと
は、第1図から明らかな通り微細な粒子が密に凝
集し、しかもこの凝集体を通常の粉砕処理、例え
ば5時間のボールミル処理に賦しても、粒度分布
に実質上の変化を与えないような凝集体を意味す
る。 この非破砕性アグロメレートは、電子顕微鏡で
測定した数平均粒径が1乃至10ミクロン、特に2
乃至7ミクロンの範囲にあり、通常のマグネタイ
ト粒子よりも粗大な粒径を有する。 本発明の上述した第1の磁性材料粒子成分は、
上述した密な凝集構造を有し、且つ粒径も比較的
粗大であることに関連して、従来一成分系磁性現
像剤に使用されている針状晶、立方晶或いは不定
形のマグネタイト粒子に比して、単位重量当りの
体積、即ち嵩が小であるという特徴を有してい
る。かくして、本発明の一成分系磁性現像剤にお
いては、マグネタイトの配合重量比を一定にして
比較したとき、樹脂/マグネタイトの容積比を従
来の一成分系磁性現像剤のそれよりもかなり大き
な値とすることが可能なこと及びこれにより一成
分系磁性現像剤に、樹脂に固有の帯電特性をより
多く与え得ることが了解されよう。 従来、誘電率の大きい高分子材料ほど摩擦帯電
により正電荷を帯びやすいことが知られている
(The Society of Photoqraphic Scientists and
Engineers 2nd Int.Conf.1974年第95乃至100頁)。
また磁性材料粉末を定着用媒質中に分散させて成
る磁性現像剤においても、この磁性現像剤の誘電
率が小さければ負に、また大きければ正に摩擦帯
電しやすくなることが本発明者等により見出され
ている。実際に、スチレン系樹脂に従来使用され
ているマグネタイトを全体当り55重量%の量で配
合した現像剤粒子は3.85乃至4.05の誘電率を示す
のに対して、前述した立方体の非破砕性アグロメ
レートを同量配合したものは3.79の誘電率を示
し、より負に帯電されやすい特性を示すことが確
認された。 かように、本発明で使用する磁性材料粉末の第
1成分は、通常のマグネタイトよりも小さい嵩、
即ち大きい見掛密度を有し、例えば、JIS K5101
の方法で測定して、0.5乃至1.5g/mlの見掛密
度、特に0.7乃至1.3g/mlの見掛密度を有する。 更に、この立方体粒子の非破砕性アグロメレー
トは、75乃至88emu/gの飽和磁化、3乃至
12emu/gの残留磁化及び40乃至150エルステツ
ドの抗磁力という磁気的性質を有している。 本発明に使用する立方体粒子の非破砕性アグロ
メレートは、これに制限されるものではないが、
次の方法で製造される。即ち、硫酸鉄()の水
溶液にアンモニア水のような弱アルカリ水溶液を
加えて、水酸化鉄()の沈澱を生成せしめる。
この沈澱を、母液のPHを3〜9として、加圧水熱
処理し、水酸化鉄の擬膠状沈澱を微細な立方状の
α―Fe2O3(Hematite)に変化させる。即ち、こ
の際、前記弱アルカリを使用し、母液のPHを酸性
側に近い条件とすることによつて凝集し易い微細
な立方状粒子が生成し、しかも水熱処理を150乃
至280℃の温度で50時間以上の長時間熟成するこ
とにより、本発明で規定した形態のα―三二酸化
鉄が得られる。得られたα―三二酸化鉄を、それ
自体公知の条件、例えば、還元炉中で水素により
温度400℃で還元処理することにより、前記形態
の四三酸化鉄(Fe3O4)が得られる。四三酸化鉄
におけるFe2+/Ee3+の原子比は、一般に0.9/1.0
乃至1.1/1.0の比になるように還元処理を行い、
前述した微細構造の四三酸化鉄とする。 本発明で第1の磁性材料成分として用いるマグ
ネタイトのX―線回折像が、通常の立方晶のマグ
ネタイトのそれと同じであり、且つ回折ピークの
高さからみで、結晶化度にも格別の相違がないこ
とが確認された。 本発明では、上述した非破砕性アグロメレート
のマグネタイト粒子(A)と、粒度が微細でしかも見
掛密度の大きいマグネタイト粒子、即ち数平均粒
径が0.1乃至0.7μmの範囲にありしかも見掛密度が
0.45g/ml以上のマグネタイト(B)とを、 A:B=95:5乃至10:90 特に 90:10乃至20:80 の重量比で組合せて使用する。即ち、磁性材料粉
末として、これら2つの成分を上述した量比で組
合せて使用すると高速現像、従つて高速複写に容
易に適用できる一成分系磁性現像剤が得られ、何
れか単独の成分を使用した場合に比して高速現像
時の画像濃度の著しい増大が得られ、しかもこの
画像濃度の増加は、非破砕性アグロメレートマグ
ネタイトの有する利点を損うことなしに達成され
る。非破砕性アグロメレートのマグネタイトは、
画像の鮮鋭さ(切れ込み)、解像力及び中間調の
再現性を向上させるという目的に特に適つたもの
ではあるが、純黒からやや褐色側に偏よつた色調
の画像を与え易く、しかも高速現像を行うと低速
現像の場合に比して画像濃度が著しく低下し易い
という点で未だ改善されるべき余地が残されてい
る。本発明によれば、このアグロメレートマグネ
タイトに微細粒度のマグネタイトを組合せること
により、画像の色調をも純黒乃至は純黒に近い色
調のものとすることができると共に、高速現像時
の画像濃度を顕著に向上させることができる。 本発明においては、磁性材料粉末の第2成分と
して、既に前述した通り、数平均粒径が0.1乃至
0.7μmのように微細でありながら、しかも見掛密
度が0.45g/ml以上という見掛密度の大きいマグ
ネタイトを使用する。即ち、通常のマグネタイト
においては、粒度が微細になればこれに伴なつて
見掛密度は小さくなる傾向があり、このような粒
度が微細で見掛密度が小さいマグネタイト粒子
を、前述したアグロメレートのマグネタイト粒子
と組合せて使用すると、画像の色調を純黒乃至は
純黒に近い色調のものとするという目的には適つ
たものとなるが、高速現像時の画像濃度を向上さ
せるという目的には未だ十分満足し得るものでは
ない。これに対して、本発明によれば、粒径が微
細でしかも見掛密度が比較的大きいという特異な
特性を有するマグネタイトを選択し且つこれを前
述したアグロメレート形態のマグネタイトと組合
せることにより、高速現像時における画像濃度を
顕著に向上させることに成功したものである。 本発明に使用する第2のマグネタイト粒子成分
(B)は、一般に立方体粒子乃至やや丸味を帯びた不
定形粒子の形態を一般に有しており、また、最長
寸法/最短寸法の比として定義される形状異方性
は1.0乃至5.5好ましくは1乃至3の範囲にある。 上記特性を有するマグネタイト粒子(B)は、これ
に制限されるものではないが、次の方法で製造さ
れる。即ち、硫酸鉄()の水溶液にカセイソー
ダ水溶液を加えて、水酸化鉄()の沈澱を生成
せしめる。この沈澱を、母液のカサを4〜11とし
て、加圧水熱処理し、水酸化鉄の擬膠状沈澱を立
方状のα―Fe2O3(Hematite)に変化させる。こ
の立方状のα―三二酸化鉄の製造条件の詳細は、
例えば信岡他3名、工化誌第66巻412頁(1963年)
に述べられている。この際、水熱処理は150乃至
230℃の温度で10乃至100時間行うことができ、そ
の粒径は、一般に母液のPHが高い程大きくなる傾
向があり、他に処理温度及び処理時間を変更させ
ることによつて、所定粒度のα―三二酸化鉄が得
られる。得られたα―三二酸化鉄を、それ自体公
知の条件、例えば還元炉中で水素により温度400
℃で環元処理することにより、立方晶乃至はやや
丸味を帯びた不定形の四三酸化鉄(Fe3O4)が得
られる。四三酸化鉄におけるFe2+/Fe3+の原子
比は、一般に0.9/1.0乃至1.1/1.0の比になるよ
うに環元処理を行い、前述した特性を有する四三
酸化鉄とする。 前述したα―三二酸化鉄先駆体を製造する際、
水熱処理を比較的低いPH条件で行うときには、立
方晶の角がとれた形状乃至はやや丸味を帯びた不
定形の四三酸化鉄が得られるが、かかる粒子も立
方晶系の粒子と同様に本発明の目的に使用し得
る。 これらのマグネタイトを分散させる定着用樹脂
としては、ビニル芳香族単量体又はアクリル系単
量体の単独重合体若しくは共重合体から成り、少
なくとも1×1015Ωcmの抵抗値を有する結着性樹
脂が使用される。 ビニル芳香族単量体としては、下記式 式中、R1は水素原子、低級(炭素数4以下の)
アルキル基、或いはハロゲン原子であり、R2
低級アルキル基、ハロゲン原子等の置換基であ
り、nはゼロを含む2以下の整数である、 で表わされる単量体、例えばスチレン、ビニルト
ルエン、α―メチルスチレン、α―クロルスチレ
ン、ビニルキシレン等や他にビニルナフタレン等
を挙げることができる。この中でも、スチレン、
ビニルトルエンが好適である。 アクリル系単量体としては、下記式 式中、R3は水素原子或は低級アルキル基であ
り、R4は水酸基、アルコキシ基、ヒドロキシア
ルコキシ基、アミノ基、或いはアミノアルコキシ
基である、 で表わされるアクリル系単量体、例えばアクリル
酸、メタクリル酸、エチルアクリレート、メチル
メタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメ
タクリレート、2―エチルヘキシルアクリレー
ト、2―エチルヘキシルメタクリレート、3―ヒ
ドロキシプロピルアクリレート、2―ヒドロキシ
エチルメタクリレート、3―アミノプロピルアク
リレート、3―N,N―ジエチルアミノプロピル
アクリレート、アクリルアミド等を挙げることが
できる。 勿論、前記重合体の特性を損わない範囲におい
て、前記単量体との組み合わせで他の単量体を使
用することができ、この様な他の単量体として
は、例えば下記式 式中、R5は水素原子、低級アルキル基又はク
ロル原子である、 で表わされる共役ジオレフイン系単量体、例え
ば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等、
他には無水マイレン酸、フルマ酸、クロトン酸、
イタコン酸等の他のエチレン系不飽和カルボン酸
或いはそのエステル類や、酢酸ビニル等のビニル
エステル類、ビニルピリジン、ビニルピロリド
ン、ビニルエーテル類、アクリロニトリル、塩化
ビニル、塩化ビニリデン等を挙げることもでき
る。 これらのビニル系重合体の分子量は3000乃至は
300000、特に5000乃至200000の範囲にあるのが望
ましい。 本発明においては、上述したマグネタイトの組
合せを定着用媒質と磁性材料粉末との合計量当り
40乃至70重量%、特に45乃至65重量%の量で用い
るのが望ましく、この定着用媒質中にマグネタイ
トを均一且つ一様に混練し、次いで粒状化して、
一成分系乾式磁性現像剤とする。 現像剤成分の混練・粒状化に先立つて、それ自
体公知の現像剤の補助成分をそれ自体公知の処方
に従つて配合し得る。例えば、現像剤の色度を改
善するために、カーボンブラツクの如き顔料や、
アシツドバイオレツトの如き染料を単独で或いは
2種以上の組合せで、全体当り0.5乃至5重量%
の量で使用できる。また、増量の目的で、炭酸カ
ルシウム、微粉末ケイ酸等の充填剤を、全体当り
20重量%迄の量で配合することができる。現像剤
を熱ロールで定着する方式では、シリコーンオイ
ル、低分子量オレフイン樹脂類、各種ワツクス類
等のオフセツト防止剤を、全体当り2乃至15重量
%の量で使用できる。また現像剤を圧力ロールで
定着する用途には、パラフインワツクス、各種
動・植物ロウ、脂肪酸アミド等の圧力定着性賦与
剤を全体当り5乃至30重量%の量で使用してもよ
い。更い、現像剤粒子相互の凝集を防止して、そ
の流動性を向上させるために、ポリテトラフルオ
ロエチレン微粉末、微粉末シリカのような流動性
向上剤を全体当り0.1乃至1.5重量%の量で配合し
てもよい。 成形に当つては、前述した混練組成物を冷却し
た後、これを粉砕し、必要により篩分けすること
により得られる。勿論、不定形粒子の角取りを行
うために、機械的な急速撹拌を行つても特に差支
えはない。 現像剤の粒度は、解像力等にも関連するが、5
乃至35μmの範囲にあり、更に非破砕性アグロメ
レートの平均粒径の少なくとも2倍の粒径を有し
ていることが好適である。本発明に従い、混練粉
砕により形成された不定形粒子から成る現像剤は
一層転写効率の増大と、鮮鋭(シヤープ)な画像
の形成とが達成される。 本発明の現像剤を用いる静電写真複写法におい
て、静電潜像の形成はそれ自体公知の任意の方式
で行なうことができ、例えば導電性基板上の光導
電層を一様に荷電した後、画像露光して静電潜像
を形成させることができる。 この静電潜像を有する基板表面と前述した一成
分系磁性現像剤の磁気ブラシとを接触させて、現
像剤の可視像を形成させる。 本発明の現像剤を用いて静電潜像の現像を行う
には、現像剤のホツパーに前述した一成分系磁性
現像剤を充填する。このホツパーの下端開口部に
は、非磁性のスリーブが回転可能に設けられてお
り、このスリーブの内部にはマグネツトがスリー
ブとは反対方向に回転し得るように設けられてい
る。かくして、スリーブ及びマグネツトを回転さ
せると、スリーブ上に磁性現像剤のブラシ層が形
成され、このブラシ層を穂切板で適当な長さに裁
断した後、スリーブと同方向に回転するセレンド
ラムと軽く接触させて、セレンドラム上の静電像
を磁性現像剤により現像する。 次いで、基板上の現像剤の像を転写紙と接触さ
せ、転写紙背面から、前述した静電潜像と同極性
のコロナ荷電を行つて、現像剤の像を転写紙上に
転写させる。 本発明において、転写画像の定着は、現像剤の
種類に応じて、熱ローラ定着、フラツシユランプ
定着或いは加圧ローラ定着等の任意の方式で行な
うことができる。 本発明の現像剤は、セレン感光板、有機光導電
体感光板等の正電荷潜像を有するp―型感光板の
現像に特に有用である。従来の摩擦帯電型一成分
系磁性現像剤は、一般に、負電荷の潜像を有する
感光板の現像には使用し得るとしても、前述した
p―型感光板の正電荷潜像の現像には極めて不満
足な結果を示すにすぎない。これに対して、本発
明によれば、このような正電荷潜像の現像及び転
写に際して優れた作用効果が達成されるのであ
る。 本発明を次の例で説明する。 実施例 1 第1表のアグロメレートマグネタイト
(Fe3O4)38.5重量部(以下部と記す)と抗磁力
213Oe、見掛密度0.55g/ml、粒子径0.4〜0.5μの
マグネタイト(e)16.5部、スチレン/ブチルメタア
クリレート共重合体(重量平均分子量27000)37
部、低分子量ポリプロピレン(平均分子量4000)
8部、ステアリン酸亜鉛0.5部及び負電荷制御剤
(保土谷化学製.スピロンブラツクBHH)0.6部
を2本ロールミルを用いて140℃で35分間混練熔
融し、放冷後カツテイングミルで粗粉砕し0.5〜
2mmの大きさにする。次いでジエツトミルを用い
て微粉砕したものをジグザグ分級機で分級し5〜
35μの粒度範囲の磁性トナーを得る。尚、この粒
度範囲の下限はマグネタイトの粒子径の少なくと
も2倍になるように分級を行い、疎水性シリカ
(日本アエロジル製.R―972)を全体量に対し
0.2重量%混合し磁性トナーを作製する。
【表】 作製した磁性トナーをa′,b′,c′及びd′(それぞ
れ第1表のマグネタイトとeとの混合使用)と
し、比較例にはそれぞれのマグネタイトを単独成
分として含有する磁性トナー(a″,b″,c″,d″及
びe′)を同様にして作製する。但し、e′トナーの
粒度分布は5〜25μとした。 尚、磁気特性は東英工業製の磁気物性測定機器
(モデルVSMP―1型、磁界5Kエルステツド)を
用い測定した。 これらの作製した磁性トナーを用いて次なる複
写テストを行つた。 感光体にセレンドラム(外径150mm)を用いた
複写機に於いて、非磁性部材を介してマグネツト
を内蔵した現像スリーブ(外径33mm)上の磁場の
強さを約900ガウスとし、マグネツト及びスリー
ブを独立に個々に回転しうるいわゆる両回転方式
とした現像ローラー上に上記の磁性トナーを、穂
切り板とスリーブの間隔を0.3mmとして付着させ、
磁性トナーはホツパーから現像ローラー部に供給
できる様に配置し、また感光体表面と現像ローラ
ーの間隔を0.5mmとした。現像スリーブと感光体
は同方向で回転し、マグネツトは逆方向に回転す
るようにした回動条件下で、帯電(+6.7KV)、
露光、現像、転写(+6.3KV)、ヒーターローラ
ー定着及びフアーブラシクリーニングを行つた。
但し、複写速度はA4サイズで毎分30枚のコピー
が行える様にした。転写紙には厚さ80μの上質紙
を用いた。複写テスト結果を第2表に示す。画像
濃度はベタ黒の所を市販の反射濃度計(小西六写
真工業製)で測定し求めた。 尚、複写テストチヤートには市販されているデ
ータクエスト社のテストパターンを用い、階調性
及び解像力はそのコピー物より判断し、鮮鋭さは
コピー物中の線画像の所で判断し、切れ込みが良
いものを優良とした。
【表】 本発明の磁性トナーは、従来使用されてきた導
電性磁性トナーを使用する現像装置にそのまま適
用でき、しかも普通紙である転写紙がそのまま使
え、そのコピー物は鮮明であり、導電性磁性トナ
ーの転写に応々にして見られる画像のブロードニ
ングやトナーの飛び散りが無く、しかも毎分30枚
(A4)の複写速度に於いても高濃度の黒色画像を
得る事ができ、解像力や中間調の再現も良好であ
つた。 実施例 2 アグロメレートマグネタイト(見掛密度0.735
g/ml、数平均粒径2.8μ、抗磁力58Oe、飽和磁
化87.2emu/g、残留磁化5.1emu/g)と第3表
の5種類のマグネタイトを組合せ使用し、第4表
の組成比で実施例1と同様にして磁性トナー(粒
度分布6〜20μ)を作製した。
【表】
【表】 尚、熱可塑性樹脂にはスチレン/アクリル共重
合体(重量平均分子量71000)を、高密度ポリエ
チレンは平均分子量4000のものを用いた。 作製した磁性トナーを用いて、実施例1と同様
にして複写テストを行つた。その結果を第5表に
示す。画像濃度はベタ黒の所を測定した。
【表】 得られたコピー画像は高速複写にもかかわらず
黒色度の高い鮮明なもので、中間調の再現性も良
い事が分つた。但し、総マグネタイト含有量が定
着用樹脂媒質と磁性材料粉末との合計量当り40%
以下ではカブリが目立ち、又70%以下では画像濃
度の低下が顕著になる傾向にあつた。又hの磁性
トナーを用いて、10000枚の連続コピーを行つた
が、画像濃度は1.55以上有り、カブリも見られず
安定した状態であつた。 尚、アグロメレートマグネタイトのみで作製し
たトナーを用いて複写した場合は、画像の色調は
純黒で無く青味がかつていた。又、第3表の5種
のマグネタイトのみで作製したトナーでは、総本
的に画像濃度も低く、鮮鋭さ及び階調性も劣るコ
ピー物を与えた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に使用する立方体粒子の非破
砕性アグロメレートから成るマグネタイトの電子
顕微鏡写真であり、第2図は第1図のアグロメレ
ートのX―線回折像である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ビニル芳香族単量体又はアクリル系単量体の
    単独重合体若しくは共重合体から成る少なくとも
    1×1015Ωcmの抵抗値を有する結着性樹脂中に、
    粉末磁性材料を分散させて成る一成分系磁性現像
    剤において、 前記磁性材料は、 (A) マグネタイトの立方体粒子の凝集体であつ
    て、5時間のボールミル処理に賦しても粒度分
    布に実質上の変化を与えないような凝集体であ
    る非破砕性アグロメレート、 及び (B) 0.1乃至0.7μmの数平均粒径、0.45g/ml以上
    の見掛密度、最長寸法/最短寸法の比として定
    義される形状異方性が1.0乃至5.5のマグネタイ
    ト粒子 とから成り、 前記アグロメレート(A)は、電子顕微鏡で測定し
    て1乃至10ミクロンの数平均粒径、JIS K―5101
    の方法で測定して0.5乃至1.5g/mlの見掛密度、
    75乃至88emu/gの飽和磁化、3乃至12emu/g
    の残留磁化、及び40乃至150エルステツドの抗磁
    力を有するものであるとともに、 該アグロメレート(A)とマグネタイト粒子(B)とが
    (A)/(B)の重量比率が95/5乃至10/90で存在し、
    且つ磁性材料は結着性樹脂と磁性材料の合計当り
    40乃至70重量%の量で存在し、前記現像剤は、5
    〜35μmの粒径を有することを特徴とする一成分
    系磁性現像剤。 2 前記現像剤は、アグロメレートの平均粒径の
    少なくとも2倍の粒経を有するものである特許請
    求の範囲第1項記載の一成分系磁性現像剤。
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