JPS635056B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は海苔の採取原藻を混精機に供給する以
前に水に混合して調整する装置に関するものであ
る。

「従来の技術」 従来採取原藻海苔を抄製機の前処理装置即ち水
との分離、ミンチ、洗浄等の抄製原料液製造用混
精機に供給する前に冷却塩水（８℃内外）に浸漬
して空気を注入し原藻の劣化を防止し新鮮さ、
味、柔軟性、色調、光沢等を保持したものである
（特公昭57−39633号）。又上記状態において撹拌
を行う方法が試みられたが原藻の均等混合を行う
ことが困難であつた。

「発明が解決しようとする問題点」 本発明は長い海苔原藻を混精機に供給するに当
り、原藻に鮮度、味、光沢、色を保持し柔軟性を
附与すると共に撹拌効率を向上することを目的と
するものである。

「問題点を解決するための手段」 本発明は上端開口水槽内に横方向間歇回動撹拌
管を設け、同管に送気孔を開口して上記水槽内の
液を横方向には上記管の機械的回動により、上下
方向には上記送気孔からの排出気泡上昇により撹
拌するよう形成した原藻海苔・水調整装置によつ
て構成される。

「作用」 従つて上端開口水槽内に海水、人工海水等の塩
水を供給し、これに長い海苔原藻を浮遊状態に供
給する。そして横方向間歇回動撹拌管を軸線の回
りに横方向に回動し一定時間経過後停止する動作
を繰返すと、上記撹拌管に引掛つて牽引される原
藻は同管の間歇停止によつて塩水と共に慣性によ
つて同管から分離する。又同管の送気孔から排出
される無数の空気泡が塩水中を上昇するため同塩
水は見掛比重が減少して気泡に伴つて上昇流を生
じ上昇後は下降して上下流となり、これに伴つて
原藻も上下方向に撹拌される。そしてこのような
横方向及び上下方向の撹拌及び気泡に触れる作用
によつて長い原藻は海水の昇降や流動等による生
育状態とほぼ同一の状態が再現されるものであ
る。

「実施例」 上端開口水槽１の上部に機枠２を架設し、同機
枠２の中央部に回動自在に中心軸管３を垂直に設
け、上端をブロワー４の吐出口にスリツプリング
５により接続する。この垂直軸管３は水槽１の底
部に垂直に延長し、その上部に水平管６の中心部
を接続して連通し、同水平管６の両側中程に枝管
７を設け、同水平管６及び枝管７の先端にそれぞ
れ垂直管８を接続して横方向間歇回動撹拌管９を
形成する。そして垂直管８及び上記垂直軸管３の
下端に送気孔１０を開口するものである。垂直軸
管３にはスプロケツト１１を設け、機枠２に設け
た変速機１２の出力軸に設けたスプロケツト１３
とをチエン１４で接続し、変速機１２には正逆回
動電動機１５を調車１６，１７及びベルト１８で
接続し、同電動機１５は自動正逆制御装置によつ
て間歇回動させることができるし、自動間歇停止
装置によつて同一方向に間歇回動させても良い。
尚図中１９で示すものはブロワー４の原動機、２
０は原藻・塩水混合液排出口、２１はその搬出ホ
ース、２２はその搬送ポンプ、２３は塩水・原藻
遠心分離機で上記ホース２１の上端をその固定容
器２４に接続する。又２５は冷凍機、２６は冷凍
機２５への吸引口、２７はストレーナー、２８は
冷却水循環ホース、２９は上記分離機２３及びポ
ンプ２２の原動機、３０はミンチ機、３１はミン
チ海苔洗浄機、３２はミンチ洗浄海苔脱水トロン
メル、３３は調合機である。

「効果」 本発明は上述のように構成したので遠心分離機
２３から調合機３３に至る抄製予備装置の以前の
処理段階において採取した長い原藻３４が撹拌管
９に巻付くおそれがなく横方向及び上下方向に均
等に撹拌されるばかりでなく空気泡３５に触れて
劣化又は老化のおそれがなく柔軟性を向上し色つ
や、味、鮮度、光沢等の良好な原藻を再生しこれ
を抄製原料となし得て品質良好な海苔が得られる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の原藻海苔・水調整装置を示す
縦断面図、第２図は第１図の平面図、第３図は同
装置の使用状態図である。 １……上端開口水槽、９……横方向間歇回動撹
拌管、１０……送気孔。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 上端開口水槽内に横方向間歇回動撹拌管を設
   け、同管に送気孔を開口して上記水槽内の液を横
   方向には上記管の機械的回動により、上下方向に
   は上記送気孔からの排出気泡上昇により撹拌する
   よう形成した原藻海苔・水調整装置。 ２ 間歇回動が交互正逆回動である特許請求の範
   囲第１項記載の原藻海苔・水調整装置。 ３ 間歇回動が同一方向回動である特許請求の範
   囲第１項記載の原藻海苔・水調整装置。