JPS6350405Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、車両用エンジンの排気系に設置され
て排気ガス中の有害成分を浄化処理する触媒コン
バータに関し、特にコンバータ出口側に設置され
るサーモセンサの取付けに関するものである。

この種の触媒コンバータは、従来例えば実開昭
56−85014号公報に示すように、触媒を収納する
シエルが上下に２分割して構成される。また、触
媒コンバータは浄化処理する際に発熱することか
ら、その出口側に過熱警報用のサーモセンサが設
置されるが、このサーモセンサの取付けに関して
はセンサコードの熱害、センサボスの支持等を考
慮する必要がある。

本考案は、このような事情に鑑み、サーモセン
サの取付けに関しセンサコードの熱的影響を低減
し、枯草等から効果的に保護し、センサボスを溶
接による熱疲労を生じることなく支持するように
した触媒コンバータを提供することを目的とす
る。

この目的のため本考案は、触媒を収納するシエ
ルとその周囲に冷却用走行風が通る隙間を有して
被着される保護カバーが上下に２分割して構成さ
れるものにおいて、シエルの車両前方のフランジ
合せ面を利用し、そこにサーモセンサのボスを下
向きにして挟み込んで取付け、そのボスの周囲に
保護カバーのフランジを走行風の通過を可能にオ
ーバラツプさせることを要旨とするものである。

以下、図面を参照して本考案の一実施例を具体
的に説明すると、第１図ないし第４図において、
符号１は触媒を収納するシエルであり、上下に２
分割された半割シエル１ａ，１ｂを接合して構成
され、このシエル１の一端が連結フランジ２によ
り排気管側に接続され、その他端が連結フランジ
３によりマフラー側に接続され、シエル１内を排
気ガスが通過する際に触媒に触れて浄化するよう
になつている。またかかるシエル１の周囲にはそ
れと同様に上、下２分割に構成される保護カバー
４が被着され、この保護カバー４は支持プレート
５によりシエル１との間に隙間を設け、且つカバ
ーフランジ合せ面に開口部６を有して走行風を通
すことにより、シエル１の冷却を行うようになつ
ている。

そこでこのような構成の触媒コンバータにおい
て、シエル１の出口側で車両前方のフランジ合せ
面に、サーモセンサ７のボス７ａが第３図、第４
図に示すように半割シエル１ａ，１ｂのフランジ
１ｃ，１ｄの間に挟み込んで下向きに取付けられ
る。そして、サーモセンサ７からのコード７ｂは
ボス７ａから車両前方の下向きに引出されて、シ
エル１の熱的影響を受けなくなる。また、センサ
ボス７ａの周囲には保護カバー４のフランジ４
ａ，４ｂが走行風の通過可能な隙間を有し、且つ
枯草等に対し保護すべくオーバラツプして設けら
れる。

本考案はこのように構成され、サーモセンサ７
のボス７ａはシエル１のフランジ合せ面に挟持さ
れるので、溶接が不要になり、且つ熱疲労による
溶接部のキレツの問題がない。また、センサボス
７ａは車両前方の下向きに取付けられ、センサコ
ード７ｂも同じ方向に引出されて、ボス７ａ周囲
を走行風が通過するので、センサコード７ｂに対
する熱害は低減する。更に、センサボス７ａは保
護カバー４のフランジ４ａ，４ｂで保護されてい
るので、枯草、オイル飛散等に対して保護され得
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるコンバータの一実施例を
示す平面図、第２図は同側面図、第３図は第１図
の−断面図、第４図は第１図の−断面図
である。 １……シエル、１ａ，１ｂ……半割シエル、
２，３……連結フランジ、４……保護カバー、５
……支持プレート、６……開口部、７……サーモ
センサ、７ａ……ボス、７ｂ……コード、１ｃ，
１ｄ，４ａ，４ｂ……フランジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 触媒を収納するシエルと、その周囲に走行風が
   通る隙間を有して被着される保護カバーが上下に
   ２分割して構成されるものにおいて、上記シエル
   の出口側で車両前方のフランジ合せ面にサーモセ
   ンサのボスを下向きにして挟み込んで取付け、該
   ボスの周囲に上記保護カバーのフランジを走行風
   の通過を可能にしてオーバラツプさせたことを特
   徴とする触媒コンバータ。