JPS634969Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は記録紙の記録面を鉛直にして収容する
記録装置の用紙収容部の改良に関する。

記録紙にはＺフオールド紙とロール紙の二種類
がある。しかしながら従来の記録装置は、二種類
の記録紙のうちいずれか一方のみ使用でき、他方
は使用できなかつたものであつたため、研究者に
とつてはこの従来の記録装置は不便なものであつ
た。

本考案はこの欠点に鑑みなされたものであり、
その目的はＺフオールド紙専用の記録装置を改良
して二種類の記録紙を使用できるようにした記録
装置を提供することである。

以下、図面を参照して本考案の一実施例を説明
する。

第１図はこの実施例の平面図で、図中、１は用
紙送り駆動部、２は用紙収容部、３は用紙貯蔵
部、４は記録部である。この記録装置は用紙送り
駆動部１で記録紙５を用紙収容部２内に搬送する
と同時に用紙貯蔵部３内に貯えられた記録紙５を
記録部４に供給して記録紙面に信号出力を表示す
る装置である。

用紙送り駆動部１は鉛直に支承された駆動ロー
ラ６とこの駆動ローラ６の長手方向に当接した加
圧ローラ７とから成る。記録紙５は、駆動ローラ
６と加圧ローラ７とで挾持され、駆動ローラ６の
回転によつて用紙収容部２内に搬送される。

用紙収容部２は、案内板８、谷側回転体９、山
側回転体１０、この山側回転体を支承するアーム
１１、このアーム１１を所定位置まで水平移動さ
せるラツチ機構１２及び用紙収容室１３から成
る。このうち案内板８は加圧ローラ７から谷側回
転体９まで配置されており、第２図に示すように
主として記録紙５がＺフオールド紙５ａの場合
に、Ｚフオールド紙５ａの谷側折り目部分を谷側
回転体９まで導くためのものである。谷側回転体
９は用紙収容室１３のＺフオールド紙の谷側折り
目部分を収容する場所に隣接して配置され、その
回転によつてＺフオールド紙５ａの谷側折り目部
分を強制的にその場所に誘導する。その反対のＺ
フオールド紙５ａの山側折り目部分は山側回転体
１０によつて用紙収容室１３の山側折り目部分を
収容する場所に誘導される。この山側回転体１０
にはその外周上に五つの突条１４と長手方向に開
口した溝１５が設けられている。この突条１４は
Ｚフオールド紙５ａの山側折り目部分をを前記用
紙収容室１３の山側折り目部分を収容する場所に
強制的に誘導する作用を有する。本実施例では五
つの突条１４を設けたのは、第３図に示すように
この山側回転体１０をロール紙５ｂの巻取軸とし
て使用した場合、巻き取られたロール紙５ｂが略
円形となるようにするためである。また溝１５は
ロール紙５ｂの始端部を挿入するためのものであ
る。この山側回転体１０はアーム１１の一端にお
いて回転可能に支承され、記録紙５としてＺフオ
ールド紙５ａを使用するときは、用紙収容室１３
の山側折り目部分を収容する場所に隣接して位置
するようにされる。また、この山側回転体１０は
アーム１１内に納められた駆動機構によつて回転
させられる。そしてアーム１１の他端は用紙収容
室１３の一隅に設けられた軸１６によつて水平移
動すなわち水平平面内で回動自在に支承される。
このアーム１１と用紙収容室１３との間にはラツ
チ機構１２が備つており、このラツチ機構１２は
アーム１１を手前に引いてきたときに所定の位置
でアーム１１を固定するためのものである。この
ラツチ機構１２はアーム１１に固着された板バネ
１７と用紙収容室１３の側面に設けられたくぼみ
１８中の穿孔１９とから構成される。板バネ１７
は円弧状で中央に段部２０を有する。通常、この
板バネ１７は穿孔１９内に貫入されている。そし
て、アーム１１を手前に引いてくると、板バネ１
７の外面が穿孔１９の内面と摺動し、アーム１１
が所定の位置までくると、段部２０とくぼみ１８
とが係合する。この状態でアーム１１が固定さ
れ、板バネ１７の弾性力によつて保持される。記
録紙５としてロール紙５ｂを使用するときは、上
記の状態で山側回転体１０の溝１５にロール紙５
ｂの始端部を挿入してこの山側回転体１０に巻き
取らせる（第３図参照）。巻き終つたロール紙５
ｂはそのまま持ち上げれば山側回転体１０から抜
き取ることができる。そしてこのアーム１１を元
の状態に押し戻すには、第１図に示す矢印Ａの方
向に板バネ１７を押して段部２０とくぼみ１８と
の係合を解き、更にアーム１１を第１図に示す矢
印Ｂの方向に押して行なう。そして用紙収容室１
３は主としてＺフオールド紙５ａを収容する室で
その後部には折畳紙板２１と折畳紙端末板２２が
備つている。これらはＺフオールド紙５ａの始端
部を挾持するためのものある（第２図参照）。

そして用紙送り駆動部１で記録紙５を用紙収容
部２へ搬送すると記録紙５が用紙貯蔵部３から記
録部４へ供給される。

この用紙貯蔵部３はＺフオールド紙５ａを貯え
るＵ字状の室２３とＺフオールド紙５ａを規則正
しく送り出すために必要な軸２４とが備つてい
る。この軸２４は、第３図から判るようにロール
紙５ｂの紙軸としても使用される。記録紙５はこ
の室２３からガイドローラ２５と紙押え板２６に
接着された弾性体２６ａとによつて適当なテンシ
ヨンを受けながら記録部４に達する。

記録部４は、ペンローラ２７、紙ガイド板２
８、ペン先２９及びこれらに付属して滑り面３０
とから成る。紙ガイド板２８は記録紙５をペンロ
ーラ２７に押し付けて記録面を平面に保つ。そし
てこの記録紙５の記録面には、紙ガイド板２８の
先に設けられたペン先２９によつて信号出力が表
示される。この記録紙５は、更に滑り面３０上を
摺動して用紙送り駆動部１に達し、最終的に用紙
収容部２内に収容される。

なお、この記録装置では、用紙貯蔵部３及び記
録部４の一部が一体なものとして形成され駆動ロ
ーラ６を軸として回転するので、所定の操作によ
り、記録紙の貯蔵及び装填を簡単に行なうことが
できる。

以上説明してきたように、Ｚフオールド紙とロ
ール紙は本来貯蔵及び収容の形態が異なるので、
これを兼用の記録装置とすることは用紙貯蔵部及
び用紙収容部のスペースが広がるのが普通であ
る。本考案はこれらのスペースを広げることな
く、Ｚフオールド紙とロール紙とを兼用できる記
録装置としたことで、研究者の便に役立つもので
ある。また、本考案に係る記録装置においては、
アームの出し入れが簡単に行なへ、それにともな
いロール紙の使用が簡単に行なえることである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示した平面図、第
２図は第１図の記録装置にＺフオールド紙を使用
した状態を示す斜視図、第３図は第１図の記録装
置にロール紙を使用した状態を示す斜視図であ
る。 １……用紙送り駆動部、２……用紙収容部、３
……用紙貯蔵部、４……記録部、５……記録紙、
５ａ……Ｚフオールド紙、５ｂ……ロール紙、６
……駆動ローラ、７……加圧ローラ、８……案内
板、９……谷側回転体、１０……山側回転体、１
１……アーム、１２……ラツチ機構、１３……用
紙収容室、１４……突条、１５……溝、１６……
軸、１７……板バネ、１８……くぼみ、１９……
穿孔、２０……段部、２１……折畳紙板、２２…
…折畳紙端末板、２３……室、２４……軸。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 Ｚフオールド紙の記録面に信号出力を記録する
   記録部と、鉛直方向に支承された駆動ローラと、
   前記記録部で信号出力が記録されたＺフオールド
   紙を前記駆動ローラ側に押圧して挟持し前記駆動
   ローラの回転に従つて回転し前記Ｚフオールド紙
   を搬送する加圧ローラと、これら加圧ローラ及び
   駆動ローラにより搬送されたＺフオールド紙を所
   定の方向に案内する案内板と、この案内板により
   案内されたＺフオールド紙を収容する用紙収容室
   と、この用紙収容室の入口の一端に設けられ前記
   案内板により案内されたＺフオールド紙の谷側折
   り目部分に当接する状態で回転しその谷側折り目
   部分を前記用紙収容室に導く谷側回転体と、前記
   用紙収容室の入口の他端に設けられ前記案内板に
   より案内されたＺフオールド紙の山側折り目部分
   に当接する状態で回転しその山側折り目部分を前
   記用紙収容室に導く山側回転体とを備えた記録装
   置において、 前記山側回転体の外周上に複数の突条と長手方
   向に開口した溝を設け、かつ該山側回転体をアー
   ムで支承し、該アームを所定の位置まで水平移動
   可能にしてラツチする機構を備えたことを特徴と
   する記録装置。