JPS6349290Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は汚泥や生し尿等のような性状の液体
を過してし渣の性状に対応した排出が行なえる
過装置に関する。

従来から汚泥やし尿等のような性状の液体をド
ラム状スクリーンで過する過装置が用いられ
ているが、このような過装置では、回転するス
クリーン内に処理すべき液体が供給され、液は
スクリーンを通過して外部へ排出し、他方、し渣
はスクリーンの内周面上でその回転に従つて転動
する団塊を形成し、この団塊の一部がスクリーン
の一端に形成された開口から外部へ排出される。
またこの団塊はフイルタに付着しているし渣を剥
がし取ることによつてスクリーンの目詰りを解消
する機能をも果たす。そこで、安定した過効果
を持続させるためにはし渣の供給量と排出量とが
一定のバランスを保つように処理液を供給する必
要があり、ドラム状のスクリーンの径、長さとも
に一定以上の大きさにできず処理量の大きなもの
ができなかつた。

この考案は上記欠点を解消し、し渣の性状に対
応した排出が行え、処理能力を飛躍的に向上させ
安定した過処理を行なえる過装置を提供する
ことを目的とする。

以下、この考案の一実施例について図面を参照
して説明する。

この考案は第１図に示すように、ケーシング１
内に配置された回転ドラムスクリーン２と、この
回転ドラムスクリーン２内に配置された汚水供給
管３と、上記回転ドラムスクリーン２に配置され
たスクリユーコンベア４とを有する。

上記回転ドラムスクリーン２は、第１図に示す
ように液排出口５を有するケーシング１内で、
一端をケーシング１の縁部１ａに、他端をドラム
支持ローラ６により回動自在に支持され、ドラム
駆動部７によりチエーン８等を介して回動され
る。

また、上記汚水供給管３は第１図に示すよう
に、一端を支持台９に、他端を回転ドラムスクリ
ーン２等に支持され、第２図に示すように上方開
口部３ａに設けられた案内片３ｂによつて、矢印
方向に回転する回転ドラムスクリーン２のスクリ
ーン２ａが最上点を過ぎて下降し始めた位置で汚
水を供給するように形成されている。

上記スクリユーコンベア４は第１図乃至第３図
に示すように、上方が開口したスクリユーコンベ
アケーシング１０内に配置され、過処理後のし
渣を残渣排出口１１方向へ運搬するようにスクリ
ユー駆動部１２により駆動される。上記スクリユ
ーコンベアケーシング１０は、一端を汚水供給管
３に固定された支持板１３に、他端をケーシング
１によつて支持されギヤ等１５によつて手動また
は電動により第２図の矢印で示すように回転調整
可能に形成されている。しかも上方開口部１０ａ
のスクリーン１ａ近接側には、し渣をスクリユー
コンベア４に導く導入板（導入部）１０ｂが伸設
されている。

次にこの考案の動作および効果について説明す
る。

処理すべき汚水は汚水供給管３の案内片３ｂに
よつて回転ドラムスクリーン２の所定位置に供給
され、ここで液はスクリーン２ａを通過しケー
シング１底部の液排出口５より排出される。他
方、固形物はし渣としてスクリーン１ａ内面に付
着し、スクリーン１ａの下半分の上向きに移動す
る部位で重力により剥離され、団塊を形成し転動
し始める。ここで団塊の一部はスクリユーコンベ
アケーシング１０の導入板１０ｂの先端により削
り取られ、開口部１０ａからスクリユーコンベア
４に導かれ、外部へ排出される。この際、スクリ
ユーコンベアケーシング１０は、スクリユー軸を
中心として回転調整可能となつている。従つて、
し渣の性状はその汚水の種類によつて異なるが、
スクリユーコンベアケーシング１０を回動調整す
ることにより、導入板１０ｂの角度およびその先
端とスクリーン１ａとの距離調整ができるため、
常に最適のし渣排出ができる。

第４図は他の実施例を示し、この実施例ではス
クリユーコンベアケーシング１０は同様に回転調
整可能に形成されているが、スクリーン１ａに近
接側は切欠かれ切欠部１０ｃが設けられ、しかも
スクリユーコンベア４の側方または側上方には取
り外し可能な転動補助棒１４が設けられている。

以上の構成によれば、上記実施例と同様に過
処理され、スクリーン１ｂ内面に付着したし渣は
重力により剥離され団塊を形成するが、その一部
はスクリユーコンベアケーシング１０の切欠部１
０ｃに流入しスクリユーコンベア４により外部へ
排出される。しかも転動補助棒１４が配置されて
いるので、し渣の団塊がこれにより転動しその一
部はスクリユーコンベア４により搬送される。こ
の際スクリユーコンベア４から落下した残渣物は
団塊と合体する。さらにスクリユーコンベアケー
シング１０は上記実施例と同様に回転調整可能な
ので、汚水の性状に対応させてし渣の最適な排出
が行える。

尚、転動補助棒１４はし渣の性状、量の状態に
対応させて取り外してもよい。さらに上記回転ド
ラムスクリーン２は、上記実施例に限定されるこ
となく、一端を閉塞し回転軸で支持しても、また
ドラムの周囲にギヤを設けて駆動してもよい。

以上のようにこの考案によれば、回転ドラムス
クリーン内で別されたし渣を導入して外部に排
出するスクリユーコンベアのケーシングを上記回
転ドラムスクリーン内でその近接側に回転調整可
能に配置したので、上記スクリユーコンベアの回
転に関係なく該スクリユーコンベアのケーシング
を回転調整することができ、これによつて、上記
ケーシングのし渣導入部の向き及び該導入部と上
記回転ドラムスクリーンとの距離を、該スクリー
ン近傍において調整することができる。このた
め、し渣の性状に対応して回転ドラムスクリーン
内の別し渣をスクリユーコンベアのケーシング
内に効率よく導入させることができる。しかも、
上述のようなスクリーン近傍で該スクリーンとの
距離が調整された上記し渣導入部の縁部が、し渣
団塊を定量宛剥ぎ取つて導入する機能を発揮可能
なため、上記ケーシング内へのし渣導入が一層効
率よく行われる。従つて、し渣の性状に対応して
常に最適のし渣排出が行え、処理効率の飛躍的向
上が図れる等極めて優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の縦断面図を示
す。第２図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第３図は
この考案の要部斜視図、第４図は他の実施例の要
部縦断面図を示す。 ２…回転ドラムスクリーン、４…スクリユーコ
ンベア、１０…スクリユーコンベアケーシング、
１０ｂ…導入部、１４…転動補助棒。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 内部に汚水が供給され液を外部に排出する
   回転ドラムスクリーンと、この回転ドラムスク
   リーン内に配置され、し渣を外部へ排出するス
   クリユーコンベアとを備え、このスクリユーコ
   ンベアのケーシングは、上記し渣を導入する導
   入部を有して上記回転ドラムスクリーン内の偏
   心位置で該スクリーンの近接側に回転調整可能
   に配置され、上記導入部の向き及び該導入部と
   上記回転ドラムスクリーンとの距離が調整可能
   になつていることを特徴とする過装置。 (2) 上記導入部は、上記スクリユーコンベアのケ
   ーシングに設けられた開口部と、該開口部の縁
   部から上記回転ドラムスクリーンへの近接側に
   延出する導入板とから成ることを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の過装置。 (3) スクリユーコンベアの側方又は側上方でかつ
   スクリーンとの間に転動補助棒を設けたことを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項また
   は第２項記載の過装置。