JPS6348978B2 - - Google Patents
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- JPS6348978B2 JPS6348978B2 JP3345980A JP3345980A JPS6348978B2 JP S6348978 B2 JPS6348978 B2 JP S6348978B2 JP 3345980 A JP3345980 A JP 3345980A JP 3345980 A JP3345980 A JP 3345980A JP S6348978 B2 JPS6348978 B2 JP S6348978B2
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Landscapes
- Braiding, Manufacturing Of Bobbin-Net Or Lace, And Manufacturing Of Nets By Knotting (AREA)
Description
本発明はポリアミド系モノフイラメントから成
る網地引掛強度の高い刺網に関する。 従来から刺網用途にポリアミド系モノフイラメ
ントが多く使用されているが、これはポリアミド
系モノフイラメントの優れた強度特性、透明性並
びに適度な柔軟性による。しかし、従来のポリア
ミド系モノフイラメントは繊維の結節強度は充分
でなく、更に高結節強度を有するモノフイラメン
トおよび、高強度刺網が望まれていた。 このような現状に於いて、高結節強度を有する
ポリアミド系モノフイラメントについて種々の提
案が為されて来ており、表層部に非晶分子配向度
をほとんど有しない層を有するモノフイラメント
が開発された。このモノフイラメント糸は繊維の
結節強度が従来のポリアミド系モノフイラメント
の1.3〜1.5倍も高いにも拘わらず、糸の表層部の
非晶分子配向度が極めて低いため、編網する際に
網目を形成する結節が締まりにくく、従来の加工
では網目がずれ易いと言う大きな欠点を有してい
た。 刺網に於ては、結節部がよく締まり、網目がず
れない事は操業時の漁獲性、網の取扱い性、補修
のしやすさ等の点で不可欠の必要な条件である。
また網目がずれ易いと言う事は、最終製品たる網
地に於て、一目引掛強力が低くなり、網地の品質
を著しく悪くさせる要因でもある。従つてせつか
くの高結節強度モノフイラメント糸も、その製網
加工性に問題があつたため、高強力網地として充
分に生かされ得なかつた。 本発明者は前記モノフイラメント製網加工上の
問題点について鋭意検討して、本発明を見出した
ものであり、本発明により、非晶分子配向度が低
い表層部を有するポリアミドフイラメントのすぐ
れた特徴を活した高強度の網地がえられる。 すなわち、本発明は非晶分子配向度が0.5以下
である表層部を有し、平均複屈折率が少なくとも
50×10-3であるポリアミド系モノフイラメント繊
維を、ダブルノツトの結節形態に編網した網地に
樹脂加工し、結節部分の樹脂付着率が0.3〜1.2%
で、且つ、目返り強度が少なくとも4.5g/d以
上であること、を特徴とする漁網である。 本発明に於て、非晶分子配向度とはモノフイラ
メントを螢光剤“WHITEX−RP”を用いその
0.2%水溶液中に常温で2時間浸漬したのち、水
洗、風乾し、得られた試料を日本分光(株)製の
FOM−1型螢光光度計を使用し、該モノフイラ
メントの繊維軸方向における相対螢光強度I0と、
該モノフイラメントの繊維軸に対して垂直な方向
に於ける相対螢光強度I90を測定し、このI0とI90
の値から次式により算出される値Fである。 F=(1−I90/I0) また、平均複屈折率とは、モノフイラメントを
偏光顕微鏡を用いてコンペンセーター法により測
定した値であり、モノフイラメントの表層及び内
層を含む平均の複屈折率を示す。 結節部分の樹脂付着率は、樹脂加工を施した後
の最終製品の結節部のみの重量Cおよび樹脂が付
着していない状態での該結節部の重量Dを測定
し、次式により求める。 樹脂付着率=C−D/D×100(%) さらに目返り強度はJIS、L−1043−1958、5
−10−5に記載の斜目方向引掛試験に於て、網地
の結節を構成する網脚をフツクで引掛けて引張つ
た時、一つの結節をはさんでヨコ糸(文銭糸)2
本が引張られる事によりこのヨコ糸にからまつて
結節を構成するタテ糸の一部が、結節の中心でヨ
コ糸の間に飛び出し、ヨコ糸が直線状になる時の
強力を網脚繊度で割つた値であり、この値が大き
いほど結節部の固定度が大きく、目ずれしにくい
ことを示す。 本発明の網地を構成するポリアミド系モノフイ
ラメントは公知のポリアミド系重合体、例えば、
ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6、10などか
ら得られるモノフイラメントであり、前記非晶分
子配向度が0.5以下と言う低い分子向配度の表層
部を有し、平均複屈折率が少なくとも50×10-3の
繊維であるが、この様なモノフイラメントはいろ
いろな方法により得られるが、本発明に用いるポ
リアミド系モノフイラメントは未延伸モノフイラ
メントを延伸した後、飽和スチーム中で弛緩熱処
理し、次いで不活性ガス又は液体中で高温熱処理
する事によつて分子配向を低下させた表層部を形
成させたものが望ましく、有利である。 一般にモノフイラメント網地はマルチフイラメ
ント網地に比べて剛く、表面がすべりやすいため
にダブルノツトに編網し、更に樹脂加工を施して
結節固定度を高める方法が取られる。しかしなが
ら結節固定に使用される樹脂は、その種類も多く
加工法も使用する樹脂のタイプによつて異なる。
また、結節固定用の樹脂は網地を構成する原糸の
特性、例えば直径、糸の表層部のすべり易さ、強
さ等にも影響されるため樹脂の付着率設定はかな
りの経験を要する。更に最も大切な事は樹脂の付
着率の設定を誤まるとモノフイラメント原糸の持
つ優れた特性を台なしにしてしまう事にある。 すなわち、刺網として強度的に優れているかど
うかを判定する規準として一般的に試験される
JIS−1043−1958、5−10−5に記載の斜目方向
引掛試験に於て、樹脂の付着率が少な過ぎる場合
は網地を構成する結節部のうち、タテ糸、又はヨ
コ糸が引張られて結節部から大きくずれ出し目返
り強度は低い。この場合は引掛強度(引掛強力を
網脚の繊度で除した値)も低い。樹脂の付着率が
多くなると網目を構成する結節部のタテ糸、ヨコ
糸のずれは小さくなり引掛強度は高くなる。最も
適量の樹脂が付着している状態では網目を構成す
る結節部のタテ糸、ヨコ糸はほとんどずれず、引
掛強度は最も高くなるが、更に樹脂の付着率を高
くすると、タテ、ヨコ糸は完全にずれないが、引
掛強度は低くなり、網地は弱くなる。従つて結節
固定を目的とした樹脂は、付着率が多すぎても、
少なすぎても網地の引掛強度は低くなる。表層部
の非晶分子配向度が非常に低い事が特徴の高結節
強度モノフイラメントは、特に編網してから結節
がずれやすいため、樹脂加工の条件設定が従来モ
ノフイラメント糸に比べて困難であるが、結節部
に0.3〜1.2%、好ましくは0.5〜1.0%樹脂を付着
させると網地引掛強度が15〜30%高い網地が得ら
れる。これは表層部の非晶分子配向度が非常に低
いポリアミド系モノフイラメントに於いては結節
部の樹脂付着率が0.3%以下では目ずれが大きく、
結節部がずれる際に脚部をしごく状態となるため
であり、逆に結節部の樹脂付着率が1.2%を越え
ると結節部が堅くなり、結節部の自由度がなくな
るためと考えられる。 また、結節固定に使用する樹脂は加工性に優れ
固定効果の優れた松やにを主成分として製造され
るロジン系樹脂が最も適している。 以下本発明の詳細を実施例に従つて説明する。 実施例 1 通常の方法で溶融紡糸したナイロン6モノフイ
ラメント糸を90℃の温水中で延伸し、その後圧力
3.0Kg/cm2の飽和水蒸気中で処理すべく、蒸気処
理筒中をリラツクス状態で通過させ、モノフイラ
メント表面の付着水分を除去し、乾熱400℃の加
熱炉中を1.59倍に延伸させながら通過させ、通常
の方法で給油して平均複屈折率54×10-3、非晶分
子配向度0.22湿結節強度6.6g/dのモノフイラ
メントを得た。このモノフイラメント糸をダブル
ノツトの結節形態に編網し、編網目合に対して5
%延伸した状態でスチーム100℃中で3分間処理
し、次いで染色を60分間85℃中で行なつた後風乾
して得た網地について、太田化研(株)製のロジン系
樹脂に樹脂の濃度を変更して各々5分間浸漬し、
取り出した網地を遠心脱水機で10秒間脱水して樹
脂加工をした。風乾後、更に編網目合の95%目合
になる様に延伸した状態で高圧スチーム120℃で
3分間処理して第1表の如き特性を有する網地を
得た。 表1表に於て、(1)(2)(3)は目返り強度が低く目ず
れし網地引掛強度も低いため刺網として適当でな
い。(4)〜(7)は目返り強度も高く網地引掛強度も高
くて優れており、とりわけ(6)が目ずれせず網地引
掛強力も高く最も優れている。(8)、(9)は目返り強
度が高く、目ずれしないが、引掛強度が低すぎる
ため不適当である。目返り強度、目ずれ、引掛強
度から総合的に判定すると、結節部の樹脂付着率
は0.3〜1.2%が最も適量である。尚、従来モノフ
イラメントと同じ加工により結節部の樹脂付着率
を示すものは(1)であり0.08%であつた。
る網地引掛強度の高い刺網に関する。 従来から刺網用途にポリアミド系モノフイラメ
ントが多く使用されているが、これはポリアミド
系モノフイラメントの優れた強度特性、透明性並
びに適度な柔軟性による。しかし、従来のポリア
ミド系モノフイラメントは繊維の結節強度は充分
でなく、更に高結節強度を有するモノフイラメン
トおよび、高強度刺網が望まれていた。 このような現状に於いて、高結節強度を有する
ポリアミド系モノフイラメントについて種々の提
案が為されて来ており、表層部に非晶分子配向度
をほとんど有しない層を有するモノフイラメント
が開発された。このモノフイラメント糸は繊維の
結節強度が従来のポリアミド系モノフイラメント
の1.3〜1.5倍も高いにも拘わらず、糸の表層部の
非晶分子配向度が極めて低いため、編網する際に
網目を形成する結節が締まりにくく、従来の加工
では網目がずれ易いと言う大きな欠点を有してい
た。 刺網に於ては、結節部がよく締まり、網目がず
れない事は操業時の漁獲性、網の取扱い性、補修
のしやすさ等の点で不可欠の必要な条件である。
また網目がずれ易いと言う事は、最終製品たる網
地に於て、一目引掛強力が低くなり、網地の品質
を著しく悪くさせる要因でもある。従つてせつか
くの高結節強度モノフイラメント糸も、その製網
加工性に問題があつたため、高強力網地として充
分に生かされ得なかつた。 本発明者は前記モノフイラメント製網加工上の
問題点について鋭意検討して、本発明を見出した
ものであり、本発明により、非晶分子配向度が低
い表層部を有するポリアミドフイラメントのすぐ
れた特徴を活した高強度の網地がえられる。 すなわち、本発明は非晶分子配向度が0.5以下
である表層部を有し、平均複屈折率が少なくとも
50×10-3であるポリアミド系モノフイラメント繊
維を、ダブルノツトの結節形態に編網した網地に
樹脂加工し、結節部分の樹脂付着率が0.3〜1.2%
で、且つ、目返り強度が少なくとも4.5g/d以
上であること、を特徴とする漁網である。 本発明に於て、非晶分子配向度とはモノフイラ
メントを螢光剤“WHITEX−RP”を用いその
0.2%水溶液中に常温で2時間浸漬したのち、水
洗、風乾し、得られた試料を日本分光(株)製の
FOM−1型螢光光度計を使用し、該モノフイラ
メントの繊維軸方向における相対螢光強度I0と、
該モノフイラメントの繊維軸に対して垂直な方向
に於ける相対螢光強度I90を測定し、このI0とI90
の値から次式により算出される値Fである。 F=(1−I90/I0) また、平均複屈折率とは、モノフイラメントを
偏光顕微鏡を用いてコンペンセーター法により測
定した値であり、モノフイラメントの表層及び内
層を含む平均の複屈折率を示す。 結節部分の樹脂付着率は、樹脂加工を施した後
の最終製品の結節部のみの重量Cおよび樹脂が付
着していない状態での該結節部の重量Dを測定
し、次式により求める。 樹脂付着率=C−D/D×100(%) さらに目返り強度はJIS、L−1043−1958、5
−10−5に記載の斜目方向引掛試験に於て、網地
の結節を構成する網脚をフツクで引掛けて引張つ
た時、一つの結節をはさんでヨコ糸(文銭糸)2
本が引張られる事によりこのヨコ糸にからまつて
結節を構成するタテ糸の一部が、結節の中心でヨ
コ糸の間に飛び出し、ヨコ糸が直線状になる時の
強力を網脚繊度で割つた値であり、この値が大き
いほど結節部の固定度が大きく、目ずれしにくい
ことを示す。 本発明の網地を構成するポリアミド系モノフイ
ラメントは公知のポリアミド系重合体、例えば、
ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6、10などか
ら得られるモノフイラメントであり、前記非晶分
子配向度が0.5以下と言う低い分子向配度の表層
部を有し、平均複屈折率が少なくとも50×10-3の
繊維であるが、この様なモノフイラメントはいろ
いろな方法により得られるが、本発明に用いるポ
リアミド系モノフイラメントは未延伸モノフイラ
メントを延伸した後、飽和スチーム中で弛緩熱処
理し、次いで不活性ガス又は液体中で高温熱処理
する事によつて分子配向を低下させた表層部を形
成させたものが望ましく、有利である。 一般にモノフイラメント網地はマルチフイラメ
ント網地に比べて剛く、表面がすべりやすいため
にダブルノツトに編網し、更に樹脂加工を施して
結節固定度を高める方法が取られる。しかしなが
ら結節固定に使用される樹脂は、その種類も多く
加工法も使用する樹脂のタイプによつて異なる。
また、結節固定用の樹脂は網地を構成する原糸の
特性、例えば直径、糸の表層部のすべり易さ、強
さ等にも影響されるため樹脂の付着率設定はかな
りの経験を要する。更に最も大切な事は樹脂の付
着率の設定を誤まるとモノフイラメント原糸の持
つ優れた特性を台なしにしてしまう事にある。 すなわち、刺網として強度的に優れているかど
うかを判定する規準として一般的に試験される
JIS−1043−1958、5−10−5に記載の斜目方向
引掛試験に於て、樹脂の付着率が少な過ぎる場合
は網地を構成する結節部のうち、タテ糸、又はヨ
コ糸が引張られて結節部から大きくずれ出し目返
り強度は低い。この場合は引掛強度(引掛強力を
網脚の繊度で除した値)も低い。樹脂の付着率が
多くなると網目を構成する結節部のタテ糸、ヨコ
糸のずれは小さくなり引掛強度は高くなる。最も
適量の樹脂が付着している状態では網目を構成す
る結節部のタテ糸、ヨコ糸はほとんどずれず、引
掛強度は最も高くなるが、更に樹脂の付着率を高
くすると、タテ、ヨコ糸は完全にずれないが、引
掛強度は低くなり、網地は弱くなる。従つて結節
固定を目的とした樹脂は、付着率が多すぎても、
少なすぎても網地の引掛強度は低くなる。表層部
の非晶分子配向度が非常に低い事が特徴の高結節
強度モノフイラメントは、特に編網してから結節
がずれやすいため、樹脂加工の条件設定が従来モ
ノフイラメント糸に比べて困難であるが、結節部
に0.3〜1.2%、好ましくは0.5〜1.0%樹脂を付着
させると網地引掛強度が15〜30%高い網地が得ら
れる。これは表層部の非晶分子配向度が非常に低
いポリアミド系モノフイラメントに於いては結節
部の樹脂付着率が0.3%以下では目ずれが大きく、
結節部がずれる際に脚部をしごく状態となるため
であり、逆に結節部の樹脂付着率が1.2%を越え
ると結節部が堅くなり、結節部の自由度がなくな
るためと考えられる。 また、結節固定に使用する樹脂は加工性に優れ
固定効果の優れた松やにを主成分として製造され
るロジン系樹脂が最も適している。 以下本発明の詳細を実施例に従つて説明する。 実施例 1 通常の方法で溶融紡糸したナイロン6モノフイ
ラメント糸を90℃の温水中で延伸し、その後圧力
3.0Kg/cm2の飽和水蒸気中で処理すべく、蒸気処
理筒中をリラツクス状態で通過させ、モノフイラ
メント表面の付着水分を除去し、乾熱400℃の加
熱炉中を1.59倍に延伸させながら通過させ、通常
の方法で給油して平均複屈折率54×10-3、非晶分
子配向度0.22湿結節強度6.6g/dのモノフイラ
メントを得た。このモノフイラメント糸をダブル
ノツトの結節形態に編網し、編網目合に対して5
%延伸した状態でスチーム100℃中で3分間処理
し、次いで染色を60分間85℃中で行なつた後風乾
して得た網地について、太田化研(株)製のロジン系
樹脂に樹脂の濃度を変更して各々5分間浸漬し、
取り出した網地を遠心脱水機で10秒間脱水して樹
脂加工をした。風乾後、更に編網目合の95%目合
になる様に延伸した状態で高圧スチーム120℃で
3分間処理して第1表の如き特性を有する網地を
得た。 表1表に於て、(1)(2)(3)は目返り強度が低く目ず
れし網地引掛強度も低いため刺網として適当でな
い。(4)〜(7)は目返り強度も高く網地引掛強度も高
くて優れており、とりわけ(6)が目ずれせず網地引
掛強力も高く最も優れている。(8)、(9)は目返り強
度が高く、目ずれしないが、引掛強度が低すぎる
ため不適当である。目返り強度、目ずれ、引掛強
度から総合的に判定すると、結節部の樹脂付着率
は0.3〜1.2%が最も適量である。尚、従来モノフ
イラメントと同じ加工により結節部の樹脂付着率
を示すものは(1)であり0.08%であつた。
【表】
実施例 2
実施例1で使用した平均複屈折率54×10-3、非
晶分子配向度0.22、結節強度6.5g/dのポリア
ミド系モノフイラメントをダブルノツトに編網
し、編網目合に対して5%延伸して状態でスチー
ム100℃中で3分間処理し、染色を60分間85℃の
湯温で行つた後、風乾した網地をロジン系樹脂ナ
イロフイツクスS50−20H(太田化研(株)製)、アク
リル樹旨SR−13(互応化学(株)製)、フエノール樹
脂タマノール510(荒川林産(株)製)、コロイダルシ
リカ系樹脂スノーテツクス−C(日産化学(株)製)
を各々樹脂濃度を変更して各々5分間浸漬した
後、この網地を取り出して遠心脱水機で10秒間脱
水して樹脂加工処理を行なつた。更にこの網地を
風乾後編網目合の95%になるように延伸した状態
で高圧スチーム120℃で3分間処理した後、結節
部の樹脂付着率が0.5〜1.0%のものを選び、その
網地強力を比較した結果を第2表に示す。 第2表に於てロジン系樹脂で樹脂加工した(1)は
特に目返り強度、引掛強度が他の樹脂より高く優
れていた。(3)のフエノール樹脂も(1)のロジン系樹
脂についで引掛強度は高かつたが、(2)のアクリル
樹脂、(4)のコロイダルシリカ系樹脂は引掛強度が
低かつた。
晶分子配向度0.22、結節強度6.5g/dのポリア
ミド系モノフイラメントをダブルノツトに編網
し、編網目合に対して5%延伸して状態でスチー
ム100℃中で3分間処理し、染色を60分間85℃の
湯温で行つた後、風乾した網地をロジン系樹脂ナ
イロフイツクスS50−20H(太田化研(株)製)、アク
リル樹旨SR−13(互応化学(株)製)、フエノール樹
脂タマノール510(荒川林産(株)製)、コロイダルシ
リカ系樹脂スノーテツクス−C(日産化学(株)製)
を各々樹脂濃度を変更して各々5分間浸漬した
後、この網地を取り出して遠心脱水機で10秒間脱
水して樹脂加工処理を行なつた。更にこの網地を
風乾後編網目合の95%になるように延伸した状態
で高圧スチーム120℃で3分間処理した後、結節
部の樹脂付着率が0.5〜1.0%のものを選び、その
網地強力を比較した結果を第2表に示す。 第2表に於てロジン系樹脂で樹脂加工した(1)は
特に目返り強度、引掛強度が他の樹脂より高く優
れていた。(3)のフエノール樹脂も(1)のロジン系樹
脂についで引掛強度は高かつたが、(2)のアクリル
樹脂、(4)のコロイダルシリカ系樹脂は引掛強度が
低かつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 非晶分子配向度が0.5以下である表層部を有
し、平均複屈折率が少なくとも50×10-3であるポ
リアミド系モノフイラメントからなるダブルノツ
ト形態の結節部を有する網地であつて、該結節部
に0.3〜1.2重量%の樹脂が付与された少なくとも
4.5g/dの目返り強度を有するモノフイラメン
ト漁網。 2 樹脂がロジン系樹脂である特許請求の範囲第
1項のモノフイラメント漁網。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3345980A JPS56131332A (en) | 1980-03-18 | 1980-03-18 | Monofilament fishing net |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3345980A JPS56131332A (en) | 1980-03-18 | 1980-03-18 | Monofilament fishing net |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS56131332A JPS56131332A (en) | 1981-10-14 |
JPS6348978B2 true JPS6348978B2 (ja) | 1988-10-03 |
Family
ID=12387116
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3345980A Granted JPS56131332A (en) | 1980-03-18 | 1980-03-18 | Monofilament fishing net |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS56131332A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3851564A4 (en) * | 2018-09-10 | 2022-04-27 | Toray Industries, Inc. | FIBERS FOR ACTUATORS AND ACTUATORS AND FIBER PRODUCTS WITH THEM |
-
1980
- 1980-03-18 JP JP3345980A patent/JPS56131332A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS56131332A (en) | 1981-10-14 |
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