JPS6348558B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は発熱源からの熱風を回転ドラム内に導
き、かつこの回転ドラム内にて生じた高温多湿空
気を熱交換器内に送り込んで除湿し、被乾燥物を
乾燥させる除湿式衣類乾燥機に関するもので、詳
しくは、前記熱交換器を冷却するための冷却用空
気を通過させる冷却経路の改良に係るものであ
る。

この種従来の除湿式衣類乾燥機においては、熱
交換器を冷却するために、周囲の空気を送風フア
ンによつて熱交換器側に送り込んでいたが、その
冷却用空気の吸気口と排気口は、乾燥機本体の同
一面に設けられているため、熱交換によつて温め
られた排気が、吸気口から混入される傾向にあ
り、特に、排気口近傍にわずかな障害物がある場
合でも、吸気口への排気熱の吸入現象が発生し、
熱交換効率を非常に悪化させていた。

このように、吸気口と排気口が、本体の同一面
に設けられた状態では、熱交換器は熱交換能力を
十分に発揮できず、また、吸・排気口を形成する
のは、本体の下面が一般的に多く、吸気口に配し
た吸気フイルターに塵埃が堆積しても、その堆積
具合を確認し難いという問題があつた。

さらに、構造面においては、冷却用空気を送る
冷却フアンの駆動は、モータの回転力をベルトを
介して伝えることで行なつていたため、ベルト、
プーリー、フアン支持用軸受等の機能部品が必要
であり、これらの構成により、ベルトの振れ、ス
リツプ等によるフアン回転数の低下等が発生して
いた。

本発明は上記従来の問題を解消すべくなされた
もので、除湿性能の安定化、構造の簡素化等を図
るとともに冷却用フアンの回転性能をも向上する
ものであつて、以下、その実施例を添付図面に基
づいて説明する。

図において、１は乾燥機の本体、２は本体１内
に回転自在に軸支した回転ドラム、３は循環空気
通路途中に設けたヒータ、４はヒータ３によつて
加熱された熱風を回転ドラム２内に導く循環フア
ンで、このフアン４の回転によつて、回転ドラム
２内を通過した高温多湿空気は、送風ダクト５を
通り、さらに、露結パイプ６とプレートフイン７
からなる熱交換器８の露結パイプ６内に送り込ま
れる。露結パイプ６内に通過した空気は排水ダク
ト９を経てヒータ３により再加熱され、回転ドラ
ム２内に再吸入される。

上記したように、乾燥空気の循環空気経路は、
主として、回転ドラム２内、送風ダクト５、熱交
換器８の熱交換パイプ６、排水ダクト９によつて
形成されており、これら部材相互間をシール部材
等によつて気密的に保つことにより、循環空気は
外部に漏洩することなく矢印ａ方向に流れる。

１０は駆動モータで、回転ドラム２及び循環フ
アン４をベルト１１，１２を介して回転駆動し、
同時に、駆動モータ１０の同軸芯上、即ち、回転
シヤフト１０ａ端部に冷却用送風フアン１３を設
けている。冷却用送風フアン１３は、遠心フアン
で構成し、空気吸入側を本体１の前面方向に向
け、本体１の前面に設けた吸気口１４と前記空気
吸入側とをフアンケーシング１３ａと一体の風胴
１５にて連絡することによつて冷却通気路を形成
している。１６は吸気口１４に着脱可能に取り付
けた吸気フイルター、矢印ｂは冷却用空気の流れ
を示す。１７は熱交換器８を包囲してなるカバー
で、一端側はフアンケーシング１３ａの空気吐出
側と連通しており、このカバー１７の他端は、本
体１底面に形成した排気口１８を介し機外に連通
している。１９は排水ダクト９の底部に設けた排
水口である。

上記構成において、駆動モータ１０を回転させ
るとともにヒータ３に通電することにより、循環
フアン４の回転によつて、ヒータ１０にて加熱さ
れた空気が矢印ａの如く回転ドラム２内に入り込
み、ここで生じた高温高湿空気は、熱交換器８の
露結パイプ６内に通過する。

一方、冷却用送風フアン１３の回転により矢印
ｂの如く、本体１前面の吸気口１４、風胴１５、
フアンケーシング１３ａを介して、カバー１７内
に外気が入り込み、この外気は、熱交換器８のプ
レートフイン７間を通過する。これにより、熱交
換器８が全体的に冷却され、露結パイプ６内の高
温高湿の空気は冷却され、露結パイプ６内の内壁
には、水滴が露結する。この水滴は露結パイプ６
内から、循環空気が通過する方向における風圧と
引力によつて押し出され、排水ダクト９に設けた
排水口１９より機外へ排出される。熱交換作用に
供された冷却空気は、本体１下面に設けた排気口
１８を通り機外に排出される。

上述したように、冷却用送風フアン１３を駆動
モータ１０と同軸芯上に設けることにより、従来
必要であつた冷却フアン用駆動ベルト、冷却フア
ン用プーリ、冷却フアン軸受等を廃止でき、ま
た、冷却用送風フアン１３を、従来のクロスフロ
ーフアンから遠心フアンに仕様変換することによ
り、部品コストの低減化及び構造の簡略化がはか
れ、また、吸気フイルター１６の大きさは、送風
フアン１３の仕様変換に併せて小さくできる。

さらに、上記した冷却フアン用の駆動ベルト等
の部品を廃止できることにより、冷却フアン駆動
用ベルトのスリツプ、振れ等、機能部品から発生
する品質上の問題が全くなくなる。

また、冷却通気路の吸気口１４を本体１前面に
配設することにより、吸気フイルター１６の着脱
しやすい位置となり、塵埃の堆積具合いが容易に
確認できる。そして、吸気を本体１前面から行
い、排気を本体１下面から行うことにより、熱交
換作用に供された冷却空気の排気が吸気口１４か
ら混入しなくなるため、熱交換器８の熱交換性能
の低下が生じない。

以上のように本発明によれば、除湿用の熱交換
器の冷却構造において、冷却用送風フアンを駆動
モータと動軸芯上に配することにより、冷却用フ
アン駆動用のベルト等の部品を廃止でき、これに
よつて、ベルトの振れ、スリツプ等の発生による
回転数の低下といつた問題を生じず、また、冷却
用送風フアンの空気吸入側は風胴を介して本体前
面側に連通しており、熱交換作用に供した後の空
気は本体前面以外の面から排気するために、本体
前面からの吸気に排気が混入し難く、冷却空気の
高温化を未然に防止でき、熱交換性能の向上を図
ることができるとともに本体前面側の吸気口に配
した吸気フイルターの着脱が容易でかつその目詰
まり状態等を容易に確認できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における衣類乾燥機
の縦断面図、第２図はその冷却空気経路部分を主
として示す縦断面図、第３図はその背断面図であ
る。 １…乾燥機本体、２…回転ドラム、３…ヒー
タ、４…循環フアン、８…熱交換器、１０…駆動
モータ、１３…冷却用送風フアン、１４…吸気
口、１５…風胴、１６…吸気フイルター、１８…
排気口。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 本体内に回転ドラムを回転自在に軸支し発熱
   源からの熱風を前記回転ドラム内に導くとともに
   この回転ドラムの高温多湿空気を熱交換器に送り
   込み露結せしめる除湿式衣類乾燥機であつて、前
   記熱交換器を冷却するための冷却用送風フアン
   を、本体内底部に位置し、かつ回転ドラムおよび
   上記熱風を循環する循環フアンを回転駆動させる
   駆動モータと同軸芯上に設け、前記本体の前面に
   吸気口を設けるとともにこの吸気口には前記冷却
   用送風フアンの空気吸入側を風胴を介して連絡
   し、その送風は駆動モータの近傍に配した熱交換
   器へ送り込み、本体の下面には、熱交換器の冷却
   作用に供した後の空気を本体外に排出するための
   排気口を形成し、かつ、前記吸気口には吸気フイ
   ルターを配したことを特徴とする除湿式衣類乾燥
   機。