JPS6348064B2

JPS6348064B2 -

Info

Publication number: JPS6348064B2
Application number: JP54055427A
Authority: JP
Inventors: Yutaka Koizumi
Original assignee: Ricoh Co Ltd
Current assignee: Ricoh Co Ltd
Priority date: 1979-05-07
Filing date: 1979-05-07
Publication date: 1988-09-27
Also published as: US4348098A; JPS55147651A

Description

【発明の詳細な説明】この発明は、潜像の現像によつて得られた感光
体上のトナー像を、転写シートに転写し定着して
複写物を得る電子写真装置に関する。

このような電子写真装置における転写および定
着方法として、感光体上のトナー像に転写シート
を重ね、その背後からトナー極性と逆極性のコロ
ナ放電を行なつてトナー像に転写シートに転写
し、転写トナー像を加熱または圧力によつて転写
シートに定着する方法がある。また、感光体上の
トナー像に転写シートを重ね、その背後からトナ
ー極性と逆極性に付勢されたローラー等を押圧し
てトナー像を転写シートに転写し、転写トナー像
を同様に加熱または圧力によつて転写シートに定
着する方法もある。しかしながら、これらの方法
は、通常の電子写真装置に多く採用されているも
のの、転写シートへトナー像を転写する際、転写
シートが直接感光体表面に接触するので、感光体
表面を傷付けやすく、また転写チヤージヤーに転
写シートが引掛かつて転写シートがジヤムして同
様に感光体表面を傷付けたりする恐れがある。ま
た、感光体表面からの転写シートの分離は、通
常、交流コロナ放電による静電気的手段または
爪、分離ベルト等による機械的手段によるが、い
ずれも完全な方法ではなく、同様に転写シートの
ジヤムおよび感光体への巻きつきが発生する恐れ
がある。また、感光体から転写シートが分離する
際に、転写トナー像を乱したり、トナー像の一部
が欠落したり、転写むらが発生したりする恐れも
ある。また、感光体上のトナー像を一旦中間の転
写材に転写し、その転写されたトナー像を再び静
電的または熱的に転写シートに転写し、そして定
着する方法もある。この方法は、上記のような欠
点を解消するものとして提案されているが、実用
化されているものは皆無であり、中間転写材がベ
ルト材のものでは、機械的および物性的に耐久性
に問題があると思われ、またローラー状のもの
は、トナー像の転写シートへの再転写の際に、上
記のような欠点が同様に生ずるものと思われる。

この発明は、現像によつて得られた感光体上の
トナー像にトナー像の帯電極性と同極性の転写前
に電荷を注入するとともに、感光体の導電層にト
ナー極性と同極性のバイアス電圧を印加してトナ
ーを感光体表面から離れやすくし、これに導電性
の転写ローラーを近接させてこのローラー上にト
ナー像を転写することを特徴とする。感光体表面
とトナーとの電位差よりもトナーと転写ローラー
との電位差のほうが大きいので、トナーは、この
電界の力によつて容易に転写ローラー上に転写さ
れる。この発明のもう一つの特徴は、転写ローラ
ーに定着ローラーが圧接しており、転写ローラー
と定着ローラーとの間に転写シートを給送して、
転写ローラー上のトナー像を転写シート上に転
写、定着することである。

この発明は、転写、分離、定着を一対のローラ
ーによつて行なうことができるので、構造が簡
単、小型で耐久性のある安価な装置を提供するこ
とができる。また、装置および通紙の信頼性を大
幅に向上させることができ、転写、分離、定着を
高速で行なうことができる。さらに、熱定着でな
く圧力定着を行なうので、ウオームアツプタイム
をゼロにすることもできる。

したがつて、この発明の目的は、改良された転
写および定着装置を備えた電子写真装置を提供す
ることにある。

この発明の目的はさらに、構造が簡単で小型安
価な耐久性のある上記装置を備えた電子写真装置
を提供することにある。

この発明の目的をさらに、高速で転写、分離、
定着を行なうことのできる信頼性の高い上記装置
を備えた電子写真装置を提供することにある。

以下、添付した図面を参照してこの発明を説明
する。まず、第１図を参照してこの発明の概略を
説明する。感光体ドラム１は、導電層１ａの上に
光導電性絶縁層１ｂを被覆したもので、その導電
層１ａにはバイアス電源２が接続されている。感
光体ドラム１は、反時計回り方向に回転し、その
周辺には、その回転方向に沿つて、帯電用コロナ
チヤージヤー３、露光光学系４、現像装置５、電
荷注入用コロナチヤージヤー６、全面露光ランプ
７、導電性転写ローラー８、クリーニング装置９
がそれぞれ配置されている。帯電用コロナチヤー
ジヤー３に印加される電圧の極性は、使用する感
光体ドラムの光導電性絶縁層の物性によつて定ま
るが、ここでは負とする。これに伴い、感光体の
導電層１ａおよび電荷注入用コロナチヤージヤー
６には正の電圧が印加され、使用するトナーの帯
電極性は正となる。

感光体ドラム表面がコロナチヤージヤー３によ
つて負に一様に帯電されると、そこに露光光学系
４から複写すべき原稿の光像が照射され、感光体
表面上の帯電電荷がこれにより選択的に消去さ
れ、原稿画像に対応した静電潜像がそこに形成さ
れる。この負極性で形成された潜像は、現像装置
５から正に帯電されたトナーの供給を受けて現像
され、正極性のトナー像がそこに保持される。こ
のトナー像は、次に電荷注入用コロナチヤージヤ
ー６によつて正にさらに帯電され、正のバイアス
電圧を印加された感光体との間の相対的な電位差
がほぼゼロにされる。次に、感光体表面は、全面
露光ランプ７によつて照射され、トナーを保持し
ている負電荷を放電させて、トナーが感光体表面
から離れやすくする。この光照射は、必ずしも行
なう必要はなく、行なう場合には、チヤージヤー
６を上部開放型としてコロナ放電と同時に行なう
こともできる。トナー像は、さらに進行して転写
ローラー８の位置に到る。転写ローラーは金属製
ローラーで接地されており、感光体表面に対し極
小間隙ｄをもつて同方向に同速度で回転する。感
光体上のトナー像は、チヤージヤー６によつて新
たに電荷注入され、感光体との電位差が小さくな
つているので、このトナー像と接地された転写ロ
ーラーとの電位差のほうが大きく、したがつてこ
の電界の力によつてトナー像が転写ローラー上に
転写される。転写ローラー８は、接地されている
だけでも十分な電位差が得られるが、この電位差
をさらに大きくするために、トナーと異極性のバ
イアス電圧をこの転写ローラーに印加してもよ
い。転写ローラー８には定着ローラー１０が圧接
して、その接触点において同方向に同速度で回転
している。その圧接力は、10Kg／cm²以上が好まし
い。転写シート１１が、転写ローラー８と定着ロ
ーラー１０との間に給送されると、転写ローラー
上のトナー像は、通常の圧力定着と同様にして転
写シート上に転写定着される。この場合の転写率
は、ほぼ100％が期待できる。定着ローラー１０
の材質は、所定の圧接力が得られるならば、どの
ようなものでもよい。

第２図には、この発明による転写定着装置を備
えた電子写真装置の一例が示されている。装置本
体の上面には、透明な原稿載置台ガラス２１が配
置されており、その上面には、不透明な原稿押え
カバー２２が、一端を装置本体に支持されて開閉
可能に配置されている。原稿台２１の下方の装置
本体内部には、露光ランプ２３および第１反射ミ
ラー２４を含む第１反射ミラーユニツト２５およ
び第２反射ミラー２６が、左側をホームポジシヨ
ンとして、それぞれ水平方向に往復動可能に配置
されている。第１反射ミラーユニツト２５は、速
度Ｖで右方向に往動し、第２反射ミラー２６は、
速度Ｖ／２で同方向に往動する。これらの下方に
は、これらと光学的位置関係をもつて、結像レン
ズ２７および第３反射ミラー２８が、固定的に配
置されている。装置本体内部ほぼ中央部には、感
光体ドラム２９が、周速度Ｖで反時計回り方向に
回転可能に配置されている。感光体ドラム２９の
周辺には、その上部からその回転方向に沿つて、
画像修正装置３０、現像装置３１、この発明によ
る転写定着装置３２、クリーニング装置３３、帯
電用コロナチヤージヤー３４が、それぞれ配置さ
れている。

画像修正装置３０は、例えば画像域外の電荷を
消去するための除電ランプである。

現像装置３１は、例えば回転する非磁性スリー
ブ３５内に磁石体３６を静止的に配置した現像ロ
ーラー３７と、装置内の二成分系現像剤３８を撹
拌して現像剤中のトナーとキヤリアを撹拌させる
ための羽根車３９を備えた二成分現像剤を使用す
る通常の形式の磁気ブラシ現像装置である。この
装置には、トナー補給装置４０が付加されてい
る。この発明の実施のためには、現像装置は湿
式、乾式を問わず、また、使用する現像剤も圧力
定着が可能ならばどのようなものであつてもよ
い。

転写定着装置３２は、電荷注入用チヤージヤー
４１、転写ローラー４２、定着ローラー４３を含
んでおり、転写ローラー４２を保持するホルダー
４４に定着ローラー４３を保持するホルダー４５
がヒンジ結合され、両者をばね４６を介してボル
トナツト４７で締め付けることにより、両ローラ
ーを圧接し、全体が転写ローラーと感光体表面と
の間に極小間隙が維持されるように保持される。
転写・定着ローラー対の左側には一対の排紙用プ
ルアウトローラー４８が配置され、その左側には
排紙トレイ４９が配置されている。転写・定着ロ
ーラー対の右側には、一対の給紙同期用レジスト
ローラー５０および転写紙搬送用ローラー５１が
配置され、その右側には給紙コロ５２、その下方
には転写紙５３を収容した給紙カセツト５４が配
置されている。転写紙５３の給紙は、信号命令に
よつてカセツト下部のレバー５５が押し上げら
れ、これによつて最上部の転写紙が回転するコロ
５２と接触し、両者の摩擦抵抗によつて行なわれ
る。

クリーニング装置３３は、先端が感光体表面に
圧接するゴムブレード５６、感光体表面に圧接し
て回転するフオームローラー５７および除去され
たトナーを搬出するための回転するオーガー５８
とを備えた乾式複写機における通常のものであ
る。現像剤として液体を使用する場合、クリーニ
ング装置３３の構成および配置は、現像装置３１
とともに、それに最も適するように変えられる。

感光体ドラム２９が回転を始めると、その表面
が、帯電用コロナチヤージヤー３４によつて一様
に帯電され、そこに原稿台２１上に載せられた原
稿の光像が、露光光学系を通して投影され、原稿
像に対応した潜像が形成される。続いて、この潜
像は、必要に応じて画像修正装置の作用を受けた
後、現像装置３１によつて現像される。そして、
現像によつて得られたトナー像の上から電荷注入
用チヤージヤー４１によつてトナーが再帯電さ
れ、感光体の導電層に印加されたバイアス電位と
の電位差が縮められる。こうして感光体表面から
離れやすくされたトナー像は、接地またはバイア
ス電圧を印加された、これに極く近接して同速度
で回転する転写ローラー４２に、電界の作用によ
つて転写される。転写された転写ローラー４２上
のトナー像は、転写ローラー４１とこれに圧接回
転する定着ローラー４３との間に供給されてきた
転写紙５３に、順次圧力定着され、転写紙はプル
アウトローラー４８から排紙トレイ４９上に排出
される。一方、感光体表面には転写残りのトナー
が残留しているので、この残留トナーが、クリー
ニング装置３３によつて除去され、除去されたト
ナーは、必要に応じて現像装置３１内に送られて
再使用される。

この発明による転写定着装置は、上記したよう
に、湿式複写機および乾式複写機を問わず適用可
能であり、感光体もドラム状に限られず、ベルト
状、ウエブ状が使用可能である。

この発明には、次のような効果がある。転写、
分離、定着の三つの機能を一対のローラーで同時
的に行なうので、高速化が可能であり、その構造
が極めて簡単で、小型化、コストダウンを計るこ
とができる。中間転写部材としてベルト等の交換
部品を使用しないので耐久性が高い。転写紙の通
紙の信頼性が高い。定着に熱を利用しないので省
エネルギー化を計ることができ、また常時予熱し
ておく必要がないので、ウオームアツプ時間がゼ
ロであり、メインスイツチ投入後、直ちにコピー
ができる。特別な分離手段を必要としないので、
分離代を取る必要がなく、転写紙全面にわたつて
転写像を形成させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明に概略を説明するための
図、第２図は、この発明による転写定着装置を適
用した電子写真複写機の一実施例を示す構成図で
ある。６……電荷注入用コロナチヤージヤー、７……
全面露光ランプ、８……転写ローラー、１０……
定着ローラー、１１……転写シート。

Claims

【特許請求の範囲】

１感光体の導電層に、該感光体上に現像によつ
て得られるトナー像に帯電極性と同極性のバイア
ス電圧を印加する手段と、前記トナー像に転写前
に、前記バイアス電圧の極性と同極性を有する電
荷を注入する手段と、前記感光体表面に近接して
設けられて、前トナー像の転写を受けてこれを保
持する導電性転写ローラーと、前記転写ローラー
に近接して設けられた定着ローラーであつて、前
記転写ローラーとこの定着ローラーとの間に給送
されてきた転写シートに、前記転写ローラー上の
トナー像を転写し定着させるための定着ローラー
とを備えた電子写真装置。