JPS6348020B2 - - Google Patents

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JPS6348020B2
JPS6348020B2 JP59065734A JP6573484A JPS6348020B2 JP S6348020 B2 JPS6348020 B2 JP S6348020B2 JP 59065734 A JP59065734 A JP 59065734A JP 6573484 A JP6573484 A JP 6573484A JP S6348020 B2 JPS6348020 B2 JP S6348020B2
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JP
Japan
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red blood
reticulocytes
concentration
blood cells
density
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Application number
JP59065734A
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English (en)
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JPS6040954A (ja
Inventor
Hideyuki Horiuchi
Hisatake Yokochi
Ryuichi Suzuki
Akihide Hashizume
Shinji Yamamoto
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP59065734A priority Critical patent/JPS6040954A/ja
Publication of JPS6040954A publication Critical patent/JPS6040954A/ja
Publication of JPS6348020B2 publication Critical patent/JPS6348020B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N15/00Investigating characteristics of particles; Investigating permeability, pore-volume, or surface-area of porous materials
    • G01N15/10Investigating individual particles
    • G01N15/14Electro-optical investigation, e.g. flow cytometers
    • G01N15/1468Electro-optical investigation, e.g. flow cytometers with spatial resolution of the texture or inner structure of the particle

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、染色された血液標本の像を用いて、
赤血球および網赤血球を識別し、その結果を用い
て網赤血球を自動算定する装置に関するものであ
る。
〔発明の背景〕
ニユーメチレンブルー(New methylen blue)
等による超生体染色を施した新鮮血液標本におい
て、帯緑黄色の赤血球中に紫青色の顆粒状物質お
よび紐状物質(網状体)がもつれあつて存在する
幼若な赤血球民が網赤血球である。該を有する赤
芽球は骨髄内で脱該して末梢血へと出てくるが、
その過程で必らず網赤血球の時期をへてくる。末
梢血における網赤血球比率の増減は、幼若赤血球
の増減、すなわち赤血球生成能の昴進減退をあわ
らす。したがつて、網赤血球の算定は、赤血球生
成を知る重要なパラメータである。
この網赤血球算定検査は、採血した血液に超生
体染色を施こし、スライドガラス上に塗抹、乾燥
したのち顕微鏡下で、赤血球1000個当りの網赤血
球の個数をカウントする検査である。この検査は
白血球分類検査と同様、検査技師が顕微鏡下で目
視によつて行なつており、作業が煩雑で、目の疲
労が大なため、検査の自動化が強く望まれてい
る。
そこで、各赤血球像の濃度ヒストグラムを求
め、網赤血球であることを特徴付ける網状体の存
在をヒストグラムの高濃度部分の存在により検出
すれば網赤血球と成熟した赤血球の自動識別が可
能であることが特公昭54−33758号公報などで提
案された。しかしながら網状体の像の面積や濃度
は赤血球の脱該からの経過時間により区区であ
り、一方成熟した赤血球(以下単に赤血球と呼
ぶ)の濃度ヒストグラムも染色の度合、赤血球表
面の傷の発生などに左右される。したがつて正確
な網赤血球の自動算定には赤血球と網赤血球との
識別のためのパラメータのとり方などに種々の工
夫を要し、上記公知例にはこれについて何ら示さ
れていない。
〔発明の目的〕
本発明は、上記の事実に基づき、網赤血球算定
検査を自動的にかつ正確に行なう装置の提供を目
的とするものである。
〔発明の概要〕
本発明の網赤血球自動算定装置は、血液標本の
顕微鏡像から抽出された赤血球像の濃度ヒストグ
ラムを求めて赤血球と網赤血球を識別する装置に
おいて、各赤血球像の濃度ヒストグラムの所定の
高濃度部分の濃度巾を求める手段と、この濃度巾
の値を対数変換する手段を含み、対数変換された
値をパラメータとして赤血球と網赤血球とを識別
することを特徴とする。
また、本発明の他の特徴に従がえば上記高濃度
部分の巾及び、高濃度部分の頻度値総和(高濃度
部分の画像での面積に相当)のそれぞれの値を対
数変換した値をパラメータとして赤血球と網赤血
球を識別する。
このように、対数変換された値をパラメータと
することは以下に述べる意味を有する。すなわ
ち、上記高濃度部分の濃度巾を横軸に取り、多数
の赤血球及び網赤血球についてその分布を調べる
と、赤血球では横軸のゼロ点近くに、網赤血球は
より遠くの位置に分布の中心が見られる。それぞ
れの分布は重なり部分を有し、しかもそれぞれ正
規分布でなくゼロ点から遠い側に長くすそを引い
た分布となる。したがつて高濃度部分の濃度巾の
値そのものをパラメータとしたら、赤血球である
と判定するパラメータの高値限界の値の設定が困
難であり、結局精度の高い自動識別は行なわれな
い。一方、高濃度部分の濃度巾を対数変換した値
を横幅にとれば、赤血球、網赤血球の分布は正規
分布に近づくので、赤血球であると判定するため
のパラメータの高値限界が正確に認定できる。高
濃度部分の濃度巾と、その頻度総和のそれぞれ対
数変換の値をパラメータとした場合も同様であ
り、双方の値を縦、横2軸にして赤血球、網赤血
球の分布をとると両者の分布とも正規分布に近く
なるので両者を区別する2次識別関数の改定が正
確に行なわれる。したがつて対数変換した値をパ
ラメータとすることにより高精度の自動識別の実
現できるわけである。
本発明の他の特徴は、以下に示す実施例の説明
にて明らかにされる。
〔発明の実施例〕
第1図は本発明の一実施例の構成を示す図であ
る。光源1の光を顕微鏡2のステージ上に置かれ
た血液標本3に導き、血液標本3からの透過光を
カラーテレビカメラ4に導き赤(R)、緑(G)、
青(B)成分に色分解する。これらの色信号を
A/D変換器5によりデイジタル信号に変換し、
ICメモリ6に格納する。例えば、R信号をICメ
モリ6aに、B信号をICメモリ6bに、G信号
をICメモリ6cに格納する。
一般に、テレビカメラから得られる画像中に
は、数個ないし10数個の赤血球が存在するから、
個個の赤血球を別々に処理するために、個々の赤
血球にラベル付けをする必要がある。ラベル付け
されたマスク画像の作成を次に説明する。
B画像成分をICメモリ6bより読み出しヒス
トグラム作成回路8で、第2図のような濃度ヒス
トグラムを作成する。この図から分かるように各
血球成分BLは高濃度部に、背景成分BGは低濃度
部にそれぞれ分布するため、両者の境界値、すな
わち上記濃度ヒストグラムの谷部分Vに相当する
濃度値S(g)を、血球部分と背景部分と分離す
るためのしきい値とする。9はこの濃度しきい値
S(g)を検出するしきい値検出回路である。次
に、上記のB画像成分をICメモリ6bより読み
出し、比較回路10において、上記の濃度値S
(g)をしきい値レベルとして二値化画像を作る。
例えば、血球部分は“1”、その他の部分を“0”
とする二値化パターンを作成し、ICメモリ6d
に格納する。再びこの二値化パターンをICメモ
リ6dより読み出し、ラベリング回路11を用い
て、各血球像にラベル付けをして、ICメモリ6
dに再度、格納する。かくして、ラベル付けされ
たマスク画像がICメモリ6dに格納される。
各血球像にラベル付けされると、各ラベルごと
に以下に述べると処理をくり返えす。そして、そ
の処理された血球数の合計が、最初設定した個数
になるまで、例えば1000個になるまで、顕微鏡2
のステージの視野を変え、画像入力をくり返え
す。顕微鏡ステージは、ステージ制御回路24に
よつて、ステージ移動および自動焦点調節が行な
われる。
次に、赤血球及び網赤血球の識別処理について
説明する。まず、赤血球および網赤血球を識別す
るために必要な特徴パラメータの抽出について説
明する。
この特徴パラメータの抽出はICメモリー6に
格納されたマスク画像、G画像及びR画像を用い
て行なう。即ち、ラベル付けされたマスク画像を
ICメモリ6dから読み出し、面積計算回路7a、
および周囲長計算回路7bにより、各血球の面積
S、周囲長Lを求める。次に、上記のマスク画像
とICメモリ6cに格納されているG画像から、
その画面内にある全血球像の濃度ヒストグラムを
ヒストグラム作成回路8により作成する。この濃
度ヒストグラムの一例を第3図に示す。この濃度
ヒストグラムから初めに、濃度ヒストグラムの最
大値HTを求め、続いて最大値HTのαパーセント
の頻度値に相当する高濃度側の濃度値fを、しき
い値濃度検出回路12で求める。
次に、マスク画像をICメモリ6dから、G画
像をICメモリ6cから読み出し、ヒストグラム
作成回路8を用いて、第4図A及び第4図Bのよ
うなG画像における各血球単位での濃度ヒストグ
ラムを求める。第4図Aは赤血球の濃度ヒストグ
ラム、第4図Bは網赤血球の濃度ヒストグラムを
示す。両図から分かるように、両者の高濃度部の
ヒストグラムは明らかに異なつており、この性質
を利用すると、両者を識別することが可能となる
のである。この濃度ヒストグラムを用いてしきい
値濃度検出回路13により、濃度ヒストグラムの
最大値HOを求め、続いて最大値HOのαパーセン
トの頻度値に相当する高濃度側の濃度値d、およ
び最高濃度値eを求める。ここで、上記αの値は
統計的に求める値であり、血液標本の染色条件に
よつて変わるが、20〜30%の値が良い結果を得て
いる。同様に、R画像をICメモリ6aより読み
出し、R画像における血球像単位での濃度ヒスト
グラムを作成し、最大ヒストグラムのαパーセン
トに相当する濃度値および最高濃度値を求める。
G画像から求めた上記の濃度値dより濃度が濃い
部分は、実際の血球像では網赤血球の網状体部に
相当する。よつて、この濃度値dをしきい値レベ
ルにして、ICメモリ6cのG画像を用いて、比
較回路14により、網状体を検出し、濃度dより
濃い部分を網状体部と見なし、この部分を“1”、
その他の部分を“0”に置き、ICメモリ6bに
格納する。次に、こうして得られた網状体画像を
再びICメモリ6bより読み出し、周囲長計算回
路7bで、網状体周囲長LRを求める。
上記以外の特徴パラメータは、パラメータ抽出
回路15で求める。このパラメータ抽出回路15
の詳細な説明図を第5図に示す。各血球像単位で
とのG画像成分又はR画像成分の濃度ヒストグラ
ムH(g)と、先に求めた濃度値dおよびf、最
高濃度値eを用いて、特徴パラメータを求める。
30は加算器で、濃度ヒストグラムH(g)を、
濃度値dから最高濃度値eまで加算し、Sdeed
H(g)を求めるものである。一方、31は減算
器で、Ded=e―dを求める。32および33は
対数変換器で、各々logSdeおよびLogDdeを求め
る。Sdeは第4図A及び第4図Bに示す血球像単
位の濃度ヒストグラムの濃度値dから最高濃度値
e(斜線部分)の面積であり、各血球像で網状体
の濃度に匹敵するような高濃度部分の面積に相当
する。Ddeは最高濃度値eと濃度値dとの濃度
差、すなわち上記高濃度部分の濃度巾である。
同様に、34は加算器で、濃度ヒストグラムH
(g)を、濃度値fから最高濃度eまで加算し、
Sfeef H(g)を求めるものである。一方、35
は減算器で、Dfe=e―fを求める。36および
37は対数変換器で、各々logSfeおよびlogDfe
求める。
38はSdeとDdeの2乗和平方根、すなわち Dis=√de 22 を計算する演算回路である。このパラメータは、
網赤血球のハイルマイアの分類を行なう場合に、
重要なパラメータである。
上記のハイルマイアの分類は、網赤血球を線状
顆粒の疎密の差によつて5型に区別するもので、
網状体の疎なものから4型、3型、2型、1型、
0型で表わす(小宮正文著「図説 血球の見方」
南山堂)。
なお、上記のパラメータ抽出回路15で、パラ
メータSde,Dde,Sfe及びDfeを対数変換する目的
は次のとおりである。ここでは、パラメータ
logSde及びlogDdeを例にとつて説明する。変換前
のパラメータSde及びDdeの赤血球に関する分布
は、原点近傍に集中するため分布の中心が原点に
近い場所をしめ、網赤血球領域に向かつて長いす
そを示す。この状態で上記のパラメータSde及び
Ddeの大小関係を用いて赤血球と網赤血球を識別
すると、赤血球と網赤血球の混存する境界領域に
ある赤血球を網赤血球と判定することがある。そ
こで、上記のパラメータSde及びDdeを対数変換し
たパラメータlogSde及びlogDdeと赤血球及び網赤
血球の関係を求めると、第6図のようになる。つ
まり、第6図のように横軸に上記パラメータ
logDdeを定め、縦軸に上記パラメータlogSdeを定
め、検査技師の顕微境下の観察などにより予め
個々の血球の赤血球か網赤血球かの区別が分かつ
ている血液標本について第5図の装置により次々
とパラメータlogDdeとlogSdeを求めてこの平面に
各血球の位置をプロツトすると、第6図の例のよ
うに赤血球と網赤血球とは一部の重なりはあるも
のの明確に区分された分布を示す。この区分は、
装置の光学系の条件や標本の染色の条件を変えな
い限りどの標本でも変りがないと推定できるの
で、この分布から識別関数を定め、これを第1図
の識別回路16に設定すればその後は自動識別が
可能となる。たとえば、第6図の結果を得た場
合、識別関数を図中の直線LRと定め、この直線
LR(識別関数)の上側が網赤血球の存在領域であ
り、直線LRの下側が赤血球の存在領域であると
定めることができる。したがつて、識別回路16
にこの直線RLを設定し、もつて識別回路が直線
RLと個々の血球像の特徴パラメータlogSde及び
ogDdeの値との比較により赤血球か網赤血球かの
自動識別を行なうようにすることができる。この
ようにパラメータSde及びDdeを対数変換すると、
赤血球の分布中心が、原点から離れ正規分布の形
に近づく。赤血球の生起する確率が網赤血球に比
較し100倍大きいため、赤血球と網赤血球が混在
する境界領域にある赤血球は、すべて赤血球に識
別される。したがつて赤血球の識別精度は99.9%
以上にできる。網赤血球に対しては識別精度が90
%程度になる。
また、1画面内にある全血球像の濃度ヒストグ
ラムから、αパーセント点の濃度値fを求めて、
特徴パラメータlogSfe及びlogDfeを求めている理
由は次のとおりである。上記ハイルマイア分類の
3〜4型では、濃度ヒストグラムH(g)は、第
7図Aのようになる。一方、ハイルマイアの分類
の0〜2型のように、網赤血球の網状体の濃度が
濃く、かつ面積が大きくなると、濃度ヒストグラ
ムH(g)は第7図Bのようになる。このため、
血球像単位での濃度ヒストグラムH(g)から求
めたαパーセント点の濃度値は、第7図A及びB
のd点に設定される。このため、上述したパラメ
ータlogSde及びlogDdeでは、網赤血球の特徴を抽
出できない可能性がある。つまり、上記のパラメ
ータlogSde及びDdeを用いて、赤血球及び網赤血
球を識別すると、赤血球と判定したものの中に
は、ハイルマイア分類0〜2型の網赤血球が含ま
れている可能性があり、赤血球と網赤血球の識別
が正確に行なえないことがある。この問題を解決
するために、複数の血球像、例えば1画面内にあ
る全血球像での濃度ヒストグラムからαパーセン
ト点の濃度値fを求め、1画面で平均化した濃度
値を用いることにより、上記の問題を解決するの
である。つまり、ハイルマイア分類0〜2型の網
赤血には網状体が密に存在するので濃度ヒストグ
ラムの高濃度部の頻度が全体として他の赤血球よ
り高い。したがつて赤血球の濃度ヒストグラムを
示す第4図Aと、ハイルマイア分類0〜2型網赤
血球の濃度ヒストグラムを示す第7図Bを比較す
ると分るように、上記の複数血液像のヒストグラ
ムから求めた濃度値fより高い濃度部のヒストグ
ラムは明らかに異なつており、パラメータlogSfe
及びlogDfeを利用すると両者を識別することが可
能となるのである。上記のパラメータlogSfe及び
logDfeと赤血球及びハイルマイア分類0〜2型の
網赤血球の関係を求めると第8図のようになる。
ここに、第8図は、横軸に上記パラメータlogSfe
を定め、縦軸に上記パラメータlogDfeを定めてお
り、これらパラメータlogSfe値とlogDfe値とで定
まる直線LR′(判別関数)の上側が網赤血球の存
在領域であり、直線LR′の下側が赤球球の存在領
域となる。したがつて、上記直線LR′よりも大き
い値をもつ血球は網赤血球であり、小さい値をも
つ血球は赤血球であることが識別される。
R画像に対しても、同様にパラメータ抽出回路
15を用い、特徴パラメータを抽出するが、R画
像から求められる特徴パラメータ量は、G画像の
それとほとんど同じであるから、種々のパラメー
タは必要でなく、パラメータSde及びDdeのみを求
めればよい。
次に、上記の種々の特徴パラメータを用いて、
第1図の識別回路16において赤血球、網赤血球
及びその他に分類し、それぞれカウンタ18,1
9,20にて計数する。この操作は、赤血球と網
赤血球の合計個数が所定個数になるまで繰返し実
行する。次に、識別回路16で網赤血球と判定さ
れたものに関しても、ハイルマイア分類識別回路
17で再分類し、その結果を所定のカウンタ2
1,22,23にて計数する。
25は、本実施例における網赤血球自動阪定装
置全体を制御する制御回路である。
識別回路16での網赤血球識別は、多段階識別
枝分れ論理によつて行なつている。まず、第1段
階では、各血球像の面積Sおよび周囲長Lパラメ
ータを用いて、連結した赤血球、大小のゴミ等を
取り除く。次に第2段階では、G画像からの
logSdeおよびlogDdeの特徴パラメータを用いた2
次識別関数により、赤血球と網赤血球を識別す
る。すなわち、第6図に示したように、2次識別
関数LRを求めて予め設定しておき、パラメータ
logSde及びlogDdeが上記関数LRよりも大きい値
をもつ血球を網赤血球とし、小さい値をもつ血球
を赤血球と判定する。第2段階で赤血球と判定し
たものの中には、第7図Bで示したような、ハイ
ルマイア分類0〜2型の網赤血が含まれている可
能性があるため、第3段階で、logSfeおよび
logDfeの特徴パラメータを用いて、上記の網赤血
球を検出し、これらをハイルマイアの分類の0〜
2型の計数する。一方、第2段階で網赤血球と判
定されたものについては、網状体の面積Sde、周
囲長LR及び、濃度差Ddeなど、G画像およびR画
像からの特徴パラメータを用いて、網赤血球と赤
血球に傷状にしわが入つている擬似網赤血球とを
区別する。上記の擬似網赤血球の特徴は、網赤血
球として見えるものの、網状体の面積は比較的小
さく、形状が簡単、すなわち周囲長が短かく、か
つ濃度が網赤血球に比較して大なる特徴を有す
る。これらの特徴は、すべて、上記の特徴パラメ
ータSde,LR及びDdeに表現されているものであ
り、これらのパラメータを用いて網赤血球及び擬
似赤血球を識別するのが第4段階である。網赤血
球以外の血球はその他とし、処理対象から除く。
第4段階で網赤血球と判定されたものは、次
に、ハイルマイア分類識別回路17でハイルマイ
アの分類を行なう。すなわち、G画像から得られ
たパラメータSde及びDdeとハイルマイア分類別の
網赤血球の関係を求めると第9図のようになる。
ここに、第9図は、横軸に上記パラメータSde
定め、縦軸に上記パラメータDdeを定めている。
図から明らかなように、ハイルマイア分類4型の
網赤血球H4は原点に近く、ハイルマイア分類0
〜2型の網赤血球H02は原点から遠く離れ、ハ
イルマイア分類3型の網赤血球H3は、上記のH4
とH02の中間に位置する。したがつて、原点か
らの距離に対応する特徴パラメータDis=√2
+Dde2を利用すると、このパラメータDisの大小
関係でハイルマイアの分類が可能となるのであ
る。つまり、上記のパラメータDisの値で定まる
原点からの距離L1及びL2に対し、Dis≦L1である
網赤血球はハイルマイア分類4型(H4)であり、
L1<Dis≦L2である網赤血球はハイルマイア分類
3型H3であり、Dis>L2である網赤血球はハイル
マイア分類0〜2型(H02)であることが判定
される。この結果は、それぞれカウンタ21,2
2,23でカウントされる。
なお、本実施例ではハイルマイア分類0〜2型
の網赤血球は、正常人の場合合計0.1%以下と非
常に少ないので、0〜2型の細分類を行なわな
い。
上記の識別回路16及びハイルマイア分類識別
回路17は、公知の回路部品を用いて簡単に構成
することができるが、コンピユータを用いて識別
することも可能である。
以上、本発明に係る網赤血球自動算定装置につ
いて説明したが、以下に述べる前処理を施した血
液標本を用いることによつて、網赤血球算定処理
で問題となつた擬似網赤血球を減少させることが
でき、更に精度よく網赤血球算定が行なえる。
まず、擬似網赤血球について詳細に説明する。
網赤血球算定は、ニユーメチレンブルー(New
methylene blue)等による超生体染色を施した
新鮮血液標本を、油浸対物レンズを用いた高倍率
の光学顕微境で検鏡して行なわれる。この場合、
上記の血液標本の乾燥条件および、検鏡までの経
過した時間の長短により、個々の赤血球中央付近
に、しわ状の変形が発生することがある。このよ
うに油浸対物レンズで検鏡する場合、赤血球の上
記しわ状変形が起こつている部分に油が浸透でき
ず、赤血球の顕微鏡像は網赤血球像と非常に似か
よつたものになつてしまう。(このような赤血球
を擬似網赤血球という。)この擬似網赤血球を上
述した網赤血球自動算定装置において、網状体の
面積Sde、周囲長LR及び濃度差Dde等の特徴パラメ
ータを用いて網赤血球と擬似赤血球を識別してい
るが、上記擬似網赤血球の発生頻度は、少ない場
合で赤血球1000個に対し数個、多い場合に100個
以上に達するのに対し、網赤血球の正常人の発生
頻度は、赤血球1000個に対し3〜11個と非常に少
なく、擬似網赤血球の存在は算定結果に大きな影
響を与えることは明らかである。
ここで説明する血液前処理方法は、超生体染色
された血液標本を有機溶剤中に所定時間浸たし、
上記血液標本に顕微鏡油浸レンズ用油を塗抹する
ことにより、赤血球に生じたしわ状変形を除去す
るものである。
この血液標本前処理装置の一実施例を第10図
に示す。第10図において、101は血液標本1
02を収納するカセツトケースであり、102は
超生体染色されている。103は有機溶剤キシレ
ン、104は顕微鏡油浸レンズ用油、(例えば米
国R.P.CARGILE LABORATORIES.INC.社製
のTYPEA)、105は上記油104を血液標本
102に導くチユーブ、106は血液標本102
を油の滴下位まで移動させるレバー、107は上
記レバー106の駆動部、108は、油滴下後に
血液標本102をカセツト位置までおしもどす機
構部である。カセツト101に収納された血液標
本102は、最初キシレン溶液103に1分ない
し10分間浸たたす。この浸たす時間は、染色後の
乾燥条件および経過時間によつて調節する。ただ
し、10分間以上浸たすと染色された赤血球等が脱
色し始めるため、長すぎるのは望ましくない。次
に、血液標本をキシレン溶液から引上げる段階に
おいて、レバー106で血液標本を1枚ごとに、
カセツト101から押し出し、この血液標本の表
面に油104を、チユーブ105から適当量滴下
させて、血液標本の表面に一様に油浸レンズ用油
を塗抹する。なお、塗抹についてはスリツト状の
穴から油を押出す方法又は刷手で油を塗抹する方
法でも良いことは勿論である。このとき、上記キ
シレン103が血液標本の表面から完全に蒸発し
てしまわない前に、できるだけ早く油を滴下する
ことが望ましい。滴下後、その血液標本をカセツ
ト101に再セツトする。次に、カセツト101
を血液標本1枚分だけ上方向に移動させ、上記の
操作を繰り返す。カセツト101の最下位の血液
標本102は、キシレン溶液103に一番長く浸
していることになるから、この時間が10分間を越
えないようにすることが望ましい。
以上の操作を行なうと、最初擬似網赤血球であ
つたものは、そのしわ状の変形部にキシレンが浸
透するとともに、油等による血液標本のよごれが
除去され、油浸レンズ用油を滴下した際、この油
が上記しわ状の変形部に十分浸透し、擬似網赤血
球を大部分消失することができる。もし、まだ擬
似網赤血球が残つている血液標本に対しては上記
の操作をもう1度くり返えし行なうことにより完
全に擬似網赤血球を取除くことができる。2度目
の操作では1度目で行つた油浸レンズ用油が塗抹
されたままの状態で、上記の操作をくり返してよ
い。
このようにして油浸レンズ用油が塗抹された血
液標本は、ただちに顕微鏡にて検鏡してもよい
し、油自体は蒸発しないため、以後長時間放置し
てもしわ状変形は解消された状態で保たれるの
で、時間をおいて検鏡してもよい。
以上の説明では、有機溶剤としてキシレンを用
いた場合について説明したが、油浸レンズ用油
を溶解すること、化学的に安定であり、金属、
ガラス、生物資料及び染色色素等と反応し、変
性、溶解及び腐触等を起こさないこと、揮発性
があり、容易に除去し得ること等のキシレンと同
様の効果を有する有機溶剤を用いることができ
る。
以上、説明した如く本前処理方法によれば、擬
似網赤血球の発生頻度が赤血球1000個に対し100
個以上であるような血液標本に対しても、擬似網
赤血球の発生頻度を赤血球1000固に対し1個以下
と極めて減少させることができ、網赤血球算定処
理において、極めて大きな効果が期待できる。
また、第10図に示した血液標本前処理装置
を、第1図に示した網赤血球自動算定装置に組込
み、しわ状変形のある赤血球対策がなされた血液
標本を自動的に顕微鏡下にセツトする機能をもつ
オート・ローダを付加して、全自動網赤血球算定
装置を構成することも可能である。
〔発明の効果〕
以上のように本発明により、網赤血球算定にお
いて、新しい特徴パラメータを導入したことによ
り、赤血球、網赤血球の識別率が向上した。特に
対数変損したパラメータの導入は、網赤血球の識
別率の増大、および、赤血球を網赤血球に誤判定
する割合を減少させるのに効果がある。
したがつて本発明により、網赤血球算定の自動
化、高精度化、高速化を容易にし、さらに従来、
検査技師による顕微鏡下の検査作業を大巾に省力
化できる。
本発明は従来の血液像自動分析装置、特に白血
球形態検査、赤血球形態検査装置に容易に適用す
ることができ、網赤血球算定装置を加えた総合的
な血液像自動分析装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る網赤血球自動算定装置
の一実施例の構成を示すブロツク図、第2図、第
3図、第4図A、第4図B、第6図、第7図A、
第7部B、第8図及び第9図は、第1図に示した
構成の動作を説明するための図、第5図は第1図
に示した要部の一実施例の構成を示す図、第10
図は、血液標本前処理装置の一実施例を示す図で
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 血液標本像から抽出された赤血球像の濃度ヒ
    ストグラムから赤血球と網状体を有する網赤血球
    との識別を行なう装置において、各赤血球像の濃
    度ヒストグラムのうち上記網状体に相当する濃度
    の下限の濃度値と最高濃度値の差により高濃度部
    分の濃度巾を求める手段と、各赤血球像の濃度ヒ
    ストグラムの上記高濃度部分の頻度の総和を求め
    る手段と、上記濃度巾及び頻度の総和をそれぞれ
    対数変換する手段とを有し、対数変換された濃度
    巾及び頻度の総和の値をベースにした識別関数を
    設定して赤血球と網赤血球の識別を行なうことを
    特徴とする網赤血球自動算定装置。 2 上記頻度の総和を求める手段は各赤血球像の
    濃度ヒストグラムの最大値の所定パーセントの頻
    度値を有する高濃度側の濃度値以上の頻度の総和
    を求めることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    に記載の網赤血球自動算定装置。 3 上記頻度の総和を求める手段は一画面中の複
    数の赤血球像の濃度ヒストグラムの最大値の所定
    パーセントの頻度を有する高濃度側の濃度値をス
    ライスレベルとし、各赤血像の濃度ヒストグラム
    のうち該スライスレベル以上の部分の頻度の総和
    を求めることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    に記載の網赤血球自動算定装置。 4 上記濃度巾及び頻度の総和、並びに上記赤血
    球像中で上記所定濃度以上の部分の周囲長とから
    傷状にしわの入つている疑似網赤血球を検出し、
    該疑似網赤血球を赤血球と網赤血球との識別対象
    からはずすことを特徴とする特許請求の範囲第1
    項に記載の網赤血球自動算定装置。
JP59065734A 1984-04-04 1984-04-04 網赤血球自動算定装置 Granted JPS6040954A (ja)

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