JPS6347493B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、凝集処理した被処理物を自然流下に
よつて凝集装置から上下に並設した脱水機に供給
するための装置に関する。

上記の脱水機用被処理物供給装置は、凝集装置
の１箇所から上下に並設の脱水機に被処理物を供
給させるようにして、例えば被処理物の凝集状態
の管理面等において有利にしたものであるが、流
下経路の長い最下方の脱水機に対する被処理物の
自然流下供給に際して、それの流下慣性による衝
突によつて凝集処理された被処理物が機械的に破
壊され、脱水性能の低下を招きやすい欠点があつ
た。

本発明は、上述の実情に鑑みて、極めて簡単な
改造によつて、上記欠点を解消する事を目的とす
る。

次に、本発明の実施の態様を例示図に基いて詳
述する。

上面に多数の小孔を穿設した重力脱水域１の下
部にジグザグ状に多数のローラ２…を架設すると
共に、前記重力脱水域１の一端側に上下一対のろ
布駆動用ローラ３，３を、かつ、他端側にろ布緊
張用ローラ４，４を配設し、更に、ケーキ厚さ調
整ローラ５及びろ布蛇行修正ローラ６を設けると
共に、これらのローラ群にわたつて２枚の無端帯
状ろ布７，７を、互いに重ね合せた状態でかつ前
記ジグザグ配置のローラ２…群をジグザグに通過
させる状態で巻回し、そして、前記上部駆動用ロ
ーラ３の近くに、凝集混和部１９からの被処理物
の供給装置８を接続した貯留槽９を、かつ、下部
駆動用ローラ３の下方に脱水ケーキの回収槽１０
を、夫々配設し、もつて、前記重力脱水域１部分
による重力脱水部Ａと、ジグザグ配置のローラ２
…群を通過するろ布７，７の挾圧剪断の強制脱水
部Ｂとによつて、被処理物を脱水処理すると共
に、脱水ケーキを回収槽１０に取出すように、上
下２基の脱水機１１，１１を構成してある。

前記下方側の脱水機１１に対する被処理物の供
給装置８を構成するに、第２図に示すように、凝
集混和部１９からの被処理物を凝集処理する装置
１２に、その凝集装置１２において凝集処理した
被処理物をオーバーフローによつて取出すトラフ
１３を設け、オーバーフロー式排出口を備えた被
処理物滞溜部１４を下端側に連設した筒体１５
を、上下方向に並設し、かつ、上部の筒体１５を
前記トラフ１３のオーバーフロー式排出口に、下
部の筒体１５をそれの上部の筒体１５の滞溜部１
４におけるオーバーフロー式排出口に、夫々連通
させると共に、下部筒体１５の滞溜部１４のオー
バーフロー式排出口と前記脱水機１１の被処理物
貯留槽９を筒体１６によつて連通させてある。

即ち、凝集装置１２からの被処理物を自然流下
によつて脱水機１１に供給させると共に、その自
然流下経路を、複数の流下路部分とその間に位置
する被処理物の滞溜部１４から構成し、もつて、
流下路部分における被処理物の流下慣性力を小に
する状態で順次的に、被処理物を自然流下によつ
て脱水機１１の被処理物貯留槽９に供給させるよ
うにしてある。

前記上方側脱水機１１に対する被処理物の供給
装置８は、その貯留部９に近いそれの上方の前記
滞溜部１４のオーバーフロー式排出口と貯留部９
にわたつて筒体１７を連設して成り、前と同様
に、流下慣性力を小にする状態で被処理物を貯留
部９に供給させるようにしてある。

尚、前記筒体１５，１５，１６とその間に位置
させる滞溜部１４，１４を閉管路状に連通させる
トラツプ構造にするも良い。

前記下方側脱水機１１に対する被処理物供給装
置８として、第３図に示すように、複数の流下路
部分を傾斜樋１８から形成すると共に、その間
に、被処理物をオーバーフローによつて下流側の
傾斜流下路部分に供給する滞溜部１４を設ける構
成や、第４図に示すように、底部に流下路部分を
形成する滞溜部１４を上下方向に並設すると共
に、その流下路部分を平面視において位相を異な
らせる構成など各種変形可能である。

また、上方側脱水機１１に対する供給装置８に
おいて、凝集装置１２からの被処理物を直接的に
自然流下によつて供給させるべく構成するも良
く、かつ、下方側脱水機１１に対する供給装置８
において、被処理物の滞溜部１４を１個にあるい
は３個以上にするも良く、更に、脱水機１１を上
下に３個以上並設するものを本発明の対象にでき
ると共に、そのうちの少なくとも最下方のものに
対する供給装置８において、その自然流下経路
を、複数の流下路部分とその間に滞溜部１４を位
置させる構成にすれば良い。

以上要するに本発明は、冒記した脱水機用被処
理物供給装置において、前記脱水機１１のうち少
なくとも最下方のものに対する自然流下経路を構
成するに、複数の流下路部分と、その間に位置す
る滞溜部１４を設けてある事を特徴とする。

即ち、自然流下経路の途中に被処理物の滞溜部
１４を設けて、１回当りの流下経路落差を小に
し、その被処理物の流下慣性力を小さくさせて、
凝集処理した被処理物の機械的破壊を抑制させる
ようにしたもので、管理面で有利な供給形態をそ
のまま生かしながら、極めて簡単な改造を施す事
によつて脱水性能を向上させる事ができるように
なつた。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る脱水機用被処理物供給装置
の実施の態様を例示し、第１図は脱水機の概略縦
断側面図、第２図は被処理物供給装置の概略縦断
側面図、第３図及び第４図は夫々変形例の縦断側
面図である。 １１……脱水機、１２……凝集装置、１４……
滞溜部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 凝集処理した被処理物を自然流下によつて凝
   集装置１２から上下に並設した脱水機１１，１１
   に供給するための装置であつて、前記脱水機１１
   のうち少なくとも最下方のものに対する自然流下
   経路を構成するに、複数の流下路部分と、その間
   に位置する滞溜部１４を設けてある事を特徴とす
   る脱水機用被処理物供給装置。 ２ 前記滞溜部１４に、その下流側の前記流下路
   部分に接続したオーバーフロー式排出口を設けて
   ある事を特徴とする特許請求の範囲第１項に記載
   の装置。