JPS6347376Y2 - - Google Patents
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- JPS6347376Y2 JPS6347376Y2 JP1986131994U JP13199486U JPS6347376Y2 JP S6347376 Y2 JPS6347376 Y2 JP S6347376Y2 JP 1986131994 U JP1986131994 U JP 1986131994U JP 13199486 U JP13199486 U JP 13199486U JP S6347376 Y2 JPS6347376 Y2 JP S6347376Y2
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Landscapes
- Metal Extraction Processes (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
産業上の利用分野
本考案は、管内に挿入された溝付プラグと管外
に保持され、管軸のまわりに回転するボールとの
間に管を把持して管内面に溝を形成する内面溝付
加工装置にかかり、特に、溝の高速加工に対して
耐久性の高い内面溝付装置に関するものである。
に保持され、管軸のまわりに回転するボールとの
間に管を把持して管内面に溝を形成する内面溝付
加工装置にかかり、特に、溝の高速加工に対して
耐久性の高い内面溝付装置に関するものである。
従来技術
例えば、空調用の熱交換器に用いる伝熱管の熱
交換効率を高めるためには、管の材質として熱伝
達率のよいものを使用し、且つ、管の肉厚を薄く
する等が効果的であるが、更に管内沸騰原理を用
いて熱伝達効率を高めるために、管内面に直線状
もしくは螺旋状の溝を形成した内面溝付管が用い
られている。
交換効率を高めるためには、管の材質として熱伝
達率のよいものを使用し、且つ、管の肉厚を薄く
する等が効果的であるが、更に管内沸騰原理を用
いて熱伝達効率を高めるために、管内面に直線状
もしくは螺旋状の溝を形成した内面溝付管が用い
られている。
このような管内面の溝加工は、通常管内に溝付
のプラグを挿入し、管をこの溝付プラグに外側か
ら押圧しつつ、抽伸することにより形成するもの
であるが、管を抽伸する時の摩擦力を低下させ
て、管切れを防止するために溝付プラグに対して
管を外側から押圧する手段として、管軸のまわり
に旋回するボールを用いて、ころがり接触により
加工時の摩擦力を低下させる、所謂遊星型のボー
ルダイスが知られている。
のプラグを挿入し、管をこの溝付プラグに外側か
ら押圧しつつ、抽伸することにより形成するもの
であるが、管を抽伸する時の摩擦力を低下させ
て、管切れを防止するために溝付プラグに対して
管を外側から押圧する手段として、管軸のまわり
に旋回するボールを用いて、ころがり接触により
加工時の摩擦力を低下させる、所謂遊星型のボー
ルダイスが知られている。
例えば、第3図に示されたボールダイスはその
一例であり、この場合、管1内に挿入した図示せ
ぬ溝付プラグと管1の外側で旋回し、管1を上記
溝付プラグに向かつて押しつけるボール2との間
で管1が矢印3の方向に抽伸されるもので、ボー
ル2の回転軌道は雄雌状に嵌合する外輪4,5に
より決定される。上記外輪4,5はスペーサ6を
介してボルト7により一体的に組付けられてい
る。
一例であり、この場合、管1内に挿入した図示せ
ぬ溝付プラグと管1の外側で旋回し、管1を上記
溝付プラグに向かつて押しつけるボール2との間
で管1が矢印3の方向に抽伸されるもので、ボー
ル2の回転軌道は雄雌状に嵌合する外輪4,5に
より決定される。上記外輪4,5はスペーサ6を
介してボルト7により一体的に組付けられてい
る。
上記ボール2は、前記外輪4,5に取り付けら
れた軸受け8a,8bにより回転自在に支持され
た保持器9により、その円周方向の間隔が一定に
保たれ、外輪4,5内において管1の軸心周りに
旋回自在に保持されている。
れた軸受け8a,8bにより回転自在に支持され
た保持器9により、その円周方向の間隔が一定に
保たれ、外輪4,5内において管1の軸心周りに
旋回自在に保持されている。
また特開昭58−187211号公報に記載されたボー
ルダイスでは、第2図に示す如く、スペーサ6a
が外輪の役目をし、このスペーサ6aを挟んでボ
ルト7により取り付けられたフレーム10a,1
0bに、スラスト玉軸受11a,11bを介して
取り付けられたフランジ12a,12bによりボ
ール1の軸方向への移動が規制されている。また
ボール1は保持器9aにより半径方向の所定位置
に保持されている。
ルダイスでは、第2図に示す如く、スペーサ6a
が外輪の役目をし、このスペーサ6aを挟んでボ
ルト7により取り付けられたフレーム10a,1
0bに、スラスト玉軸受11a,11bを介して
取り付けられたフランジ12a,12bによりボ
ール1の軸方向への移動が規制されている。また
ボール1は保持器9aにより半径方向の所定位置
に保持されている。
従来技術の問題点
前記第3図に示した構造のボールダイスでは、
外輪4,5の内側のテーパ面によつてボール2を
スラスト方向に保持しているので、ボール2のス
ラスト方向の正確な位置決めができず、抽伸時に
おけるボール2の位置が不安定となり、振動を生
ずることにより加工後の管1の表面に粗いリツプ
ルを生じるという問題がある。
外輪4,5の内側のテーパ面によつてボール2を
スラスト方向に保持しているので、ボール2のス
ラスト方向の正確な位置決めができず、抽伸時に
おけるボール2の位置が不安定となり、振動を生
ずることにより加工後の管1の表面に粗いリツプ
ルを生じるという問題がある。
また、第2図に示したボールダイスでは、スペ
ーサ6aが構成する外輪によつてボール2の半径
方向への振動がなくなり、加工後の管の表面状態
は大幅に改善されるが、管抽伸時におけるスラス
ト力はフランジ12aまたは12bによつて受け
られる。このフランジ12aまたは12bとボー
ル2との当たり面は管軸に対して垂直であるた
め、両者の当接点はボール2の管半径方向中心位
置となる。このため、ボールダイスの旋回によつ
てボール2が回転した時、ボール2とフランジ1
2aまたは12bとの当接点が1個所となり、ボ
ール2に局部的摩耗を生じ、実用化に耐えないと
いう問題点があつた。
ーサ6aが構成する外輪によつてボール2の半径
方向への振動がなくなり、加工後の管の表面状態
は大幅に改善されるが、管抽伸時におけるスラス
ト力はフランジ12aまたは12bによつて受け
られる。このフランジ12aまたは12bとボー
ル2との当たり面は管軸に対して垂直であるた
め、両者の当接点はボール2の管半径方向中心位
置となる。このため、ボールダイスの旋回によつ
てボール2が回転した時、ボール2とフランジ1
2aまたは12bとの当接点が1個所となり、ボ
ール2に局部的摩耗を生じ、実用化に耐えないと
いう問題点があつた。
これら従来技術における問題点は、特に、加工
速度を増大せしめた時に著しいものとなる。
速度を増大せしめた時に著しいものとなる。
考案の目的
従つて、本考案が目的とするところは、ボール
の振動を抑えて、管表面の形状を整えると共に、
ボールの局部的摩耗を防止し、高速化に耐えうる
ボールダイスを提供することである。
の振動を抑えて、管表面の形状を整えると共に、
ボールの局部的摩耗を防止し、高速化に耐えうる
ボールダイスを提供することである。
考案の構成
上記目的を達成するために本考案が採用する主
たる手段は、その要旨とするところが、管内に挿
入された溝付プラグと、管外に保持され管軸のま
わりに旋回するボールとの間に管を把持して管内
面に溝を形成する内面溝付加工装置において、上
記ボールを内部に収容した状態で管軸のまわりに
回転して上記ボールを管軸のまわりに旋回させ、
ボールが当接するボール軌道面が抽伸方向に拡開
するテーパ状に形成されてなるボール軌道保持用
外輪と、上記ボール軌道保持用外輪内部に収容さ
れ、ボールをその中心の軌道より管の半径方向外
側で保持するボール保持器と、上記外輪側に取り
付けられた軸受により回転自在に支持され、管の
半径方向に対して抽伸方向に10〜30゜傾斜したボ
ール当接面を有し、ボール中心の軌道より管中心
側でボールと当接するスラスト方向支持部材とを
具備してなる点に係る内面溝付加工装置である。
たる手段は、その要旨とするところが、管内に挿
入された溝付プラグと、管外に保持され管軸のま
わりに旋回するボールとの間に管を把持して管内
面に溝を形成する内面溝付加工装置において、上
記ボールを内部に収容した状態で管軸のまわりに
回転して上記ボールを管軸のまわりに旋回させ、
ボールが当接するボール軌道面が抽伸方向に拡開
するテーパ状に形成されてなるボール軌道保持用
外輪と、上記ボール軌道保持用外輪内部に収容さ
れ、ボールをその中心の軌道より管の半径方向外
側で保持するボール保持器と、上記外輪側に取り
付けられた軸受により回転自在に支持され、管の
半径方向に対して抽伸方向に10〜30゜傾斜したボ
ール当接面を有し、ボール中心の軌道より管中心
側でボールと当接するスラスト方向支持部材とを
具備してなる点に係る内面溝付加工装置である。
考案の作用
外輪を回転させつつ内部に溝付プラグを挿入し
た状態で管を抽伸していくと、抽伸方向に引つ張
られるボールは、スラスト方向支持部材のボール
当接面に当接し、このボール当接面によつてボー
ルスラスト方向の力が支持される。ボール当接面
とボールとの当接点はボールの中心の軌道より管
中心側に入つた部分であるから、ボールの回転に
より上記当接点が移動し、ボールに偏摩耗を生じ
ることはない。
た状態で管を抽伸していくと、抽伸方向に引つ張
られるボールは、スラスト方向支持部材のボール
当接面に当接し、このボール当接面によつてボー
ルスラスト方向の力が支持される。ボール当接面
とボールとの当接点はボールの中心の軌道より管
中心側に入つた部分であるから、ボールの回転に
より上記当接点が移動し、ボールに偏摩耗を生じ
ることはない。
また、ボール当接面によつて押されるボール
は、抽伸方向に拡開するテーパ状のボール軌道面
に位置規制されて振動することがなく、抽伸され
る管の外面にリツプル等の傷を生じることがな
い。
は、抽伸方向に拡開するテーパ状のボール軌道面
に位置規制されて振動することがなく、抽伸され
る管の外面にリツプル等の傷を生じることがな
い。
更に、上記ボール軌道面が抽伸方向に拡開した
テーパ状をなしていることにより、ボールが外輪
によつてむりやり管抽伸方向へ押え付けられるよ
うな不都合がなく、ボールの円滑な回転が確保さ
れる。
テーパ状をなしていることにより、ボールが外輪
によつてむりやり管抽伸方向へ押え付けられるよ
うな不都合がなく、ボールの円滑な回転が確保さ
れる。
更に、ボール保持器はボールをその中心の軌道
より管半径方向外側で保持するため、加工ポイン
ト個数、即ちボール個数を増大させることがで
き、リツプル高さを減少させることができる。
より管半径方向外側で保持するため、加工ポイン
ト個数、即ちボール個数を増大させることがで
き、リツプル高さを減少させることができる。
実施例
続いて第1図を参照して本考案を具体化した実
施例につき説明し、本考案の理解に供する。ここ
に第1図は本考案の一実施例に係る内面溝付加工
装置の側断面図である。
施例につき説明し、本考案の理解に供する。ここ
に第1図は本考案の一実施例に係る内面溝付加工
装置の側断面図である。
尚、以下の実施例は、本考案の一具体例にすぎ
ず、本考案の技術的範囲を限定する性格のもので
はない。
ず、本考案の技術的範囲を限定する性格のもので
はない。
第1図に示すように、管20はこの管20内に
挿入されたマンドレル21に支承された溝付プラ
グ22と、管20の外部に保持され、管軸のまわ
りに旋回するボール23との間に挟圧把持され、
矢印Fの方向に抽伸されることにより縮径されつ
つ、管内面に溝付け加工が施される。この場合、
溝付プラグ22が螺旋状の溝を有するものである
ため、管20の内面にも螺旋状の内面溝が形成さ
れる。
挿入されたマンドレル21に支承された溝付プラ
グ22と、管20の外部に保持され、管軸のまわ
りに旋回するボール23との間に挟圧把持され、
矢印Fの方向に抽伸されることにより縮径されつ
つ、管内面に溝付け加工が施される。この場合、
溝付プラグ22が螺旋状の溝を有するものである
ため、管20の内面にも螺旋状の内面溝が形成さ
れる。
上記ボール23は、短円筒状のボール軌道保持
用外輪24(以下単に外輪24と記する)の内部
に収容され、外輪24の内周面であるボール軌道
面25に押圧され、管の半径方向に対する位置が
定まつている。上記ボール軌道面25は、前記矢
印Fに示す抽伸方向に拡開するテーパ状に形成さ
れているため、管20が矢印Fの方向に抽伸され
た場合、外輪24のボール駆動面25に食い込む
ような不都合を生じない。
用外輪24(以下単に外輪24と記する)の内部
に収容され、外輪24の内周面であるボール軌道
面25に押圧され、管の半径方向に対する位置が
定まつている。上記ボール軌道面25は、前記矢
印Fに示す抽伸方向に拡開するテーパ状に形成さ
れているため、管20が矢印Fの方向に抽伸され
た場合、外輪24のボール駆動面25に食い込む
ような不都合を生じない。
上記外輪24は、保持筒26及び蓋部材27を
介して、ボルト28により回転軸体29に固定さ
れ、上記回転軸体29が図示せぬ電動機、油圧モ
ータ等の動力源により高速で回転されることによ
り、前記保持筒26、筒部材27、ボルト28と
共に管20の軸心のまわりに高速回転し、これと
ボール軌道面15を介して摺接するボール23を
管軸のまわりに旋回させる。
介して、ボルト28により回転軸体29に固定さ
れ、上記回転軸体29が図示せぬ電動機、油圧モ
ータ等の動力源により高速で回転されることによ
り、前記保持筒26、筒部材27、ボルト28と
共に管20の軸心のまわりに高速回転し、これと
ボール軌道面15を介して摺接するボール23を
管軸のまわりに旋回させる。
前記ボール23は、前記外輪24内に収容され
た保持器30によつて、円周方向に等間隔に保持
されている。この保持器30は、上記ボール23
をその中心の軌道より管20の半径方向外側で保
持するようにボール23との摺接位置が設定され
ている。
た保持器30によつて、円周方向に等間隔に保持
されている。この保持器30は、上記ボール23
をその中心の軌道より管20の半径方向外側で保
持するようにボール23との摺接位置が設定され
ている。
また、前記外輪24にボルト28によつて固定
された保持筒26の内側には、アンギユラコンタ
クト型玉軸受31が取り付けられ、このアンギユ
ラコンタクト型玉軸受31を介して略円筒状のス
ラスト方向支持部材32が、前記保持筒26に対
して回転自在に支持されている。
された保持筒26の内側には、アンギユラコンタ
クト型玉軸受31が取り付けられ、このアンギユ
ラコンタクト型玉軸受31を介して略円筒状のス
ラスト方向支持部材32が、前記保持筒26に対
して回転自在に支持されている。
上記スラスト方向支持部材32の矢印F方向に
見て後端部は、前記ボール23と当接するボール
当接面33を構成し、このボール当接面33は管
20の半径方向に対して抽伸方向Fに10〜30゜傾
斜している。更に、上記ボール当接面33のボー
ル23との当接点34は、前記ボール23の中心
の軌道よりも管20の中心側にずれた位置にくる
ように、上記スラスト方向支持部材32の内外径
及びボール当接面33の傾斜角度が設定されてい
る。
見て後端部は、前記ボール23と当接するボール
当接面33を構成し、このボール当接面33は管
20の半径方向に対して抽伸方向Fに10〜30゜傾
斜している。更に、上記ボール当接面33のボー
ル23との当接点34は、前記ボール23の中心
の軌道よりも管20の中心側にずれた位置にくる
ように、上記スラスト方向支持部材32の内外径
及びボール当接面33の傾斜角度が設定されてい
る。
前記アンギユラコンタクト型玉軸受31の軸方
向の取り付け位置は、前記回転軸体29に隣接し
て、前記保持筒26の内面に嵌着されたスペーサ
35の軸方向の長さにより決定され、このスペー
サ35を長さの異なるものに取り替えることによ
り、アンギユラコンタクト玉軸受31の取り付け
位置を変化させることができ、これによりボール
当接面33を有するスラスト方向支持部材32の
軸方向の位置が変化してボール23が管20の軸
方向に移動し、ボール23とテーパ状のボール軌
道面25との接触位置が変化する。
向の取り付け位置は、前記回転軸体29に隣接し
て、前記保持筒26の内面に嵌着されたスペーサ
35の軸方向の長さにより決定され、このスペー
サ35を長さの異なるものに取り替えることによ
り、アンギユラコンタクト玉軸受31の取り付け
位置を変化させることができ、これによりボール
当接面33を有するスラスト方向支持部材32の
軸方向の位置が変化してボール23が管20の軸
方向に移動し、ボール23とテーパ状のボール軌
道面25との接触位置が変化する。
以上述べた構成要素によつて、第1図に示した
抽伸状態におけるボール23の外輪24内におけ
る保持が達成されるが、管20が装着されていな
い状態では、ボール23を保持する要素がなく、
ボールが脱落したり、がたついたりするため、こ
れを防止するべく前記蓋部材27にボール23の
落下を押さえるガイドキツプ36が固定されてい
る。尚、上記ボール23やアンギユラコンタクト
玉軸受31への給油は回転軸体29に穿設した給
油孔37より図示せぬ油圧装置を用いて強制的に
潤滑油を噴射して行う。
抽伸状態におけるボール23の外輪24内におけ
る保持が達成されるが、管20が装着されていな
い状態では、ボール23を保持する要素がなく、
ボールが脱落したり、がたついたりするため、こ
れを防止するべく前記蓋部材27にボール23の
落下を押さえるガイドキツプ36が固定されてい
る。尚、上記ボール23やアンギユラコンタクト
玉軸受31への給油は回転軸体29に穿設した給
油孔37より図示せぬ油圧装置を用いて強制的に
潤滑油を噴射して行う。
続いて、以上述べた実施例の作用につき説明
し、本考案の理解を深める。
し、本考案の理解を深める。
図に示す如く、マンドレル21によつて支持さ
れた溝付プラグ22を管20内に保持し、管20
を上記溝付プラグ22に向かつてボール23によ
り押圧した状態で回転軸体29を矢印38で示すよ
うに高速回転させつつ、管20を矢印Fで示す方
向に抽伸すると、ボール23は外輪24、管20
及びスラスト方向支持部材32によつて3点で安
定的に支持される。この場合、管20の肉厚が変
われば、上記ボール23を3点支持する位置を変
化させる必要があり、その場合には、前記したよ
うにスペーサ35を長さの異なるものと取り替え
て、アンギユラコンタクト型玉軸受31及びこれ
により支持されたスラスト方向支持部材32の位
置を変化させ、且つ、これによつてボール23と
テーパ状のボール軌道面25との接触位置を変化
させ、ボール23が自在に回転できるような支持
点を構成する。
れた溝付プラグ22を管20内に保持し、管20
を上記溝付プラグ22に向かつてボール23によ
り押圧した状態で回転軸体29を矢印38で示すよ
うに高速回転させつつ、管20を矢印Fで示す方
向に抽伸すると、ボール23は外輪24、管20
及びスラスト方向支持部材32によつて3点で安
定的に支持される。この場合、管20の肉厚が変
われば、上記ボール23を3点支持する位置を変
化させる必要があり、その場合には、前記したよ
うにスペーサ35を長さの異なるものと取り替え
て、アンギユラコンタクト型玉軸受31及びこれ
により支持されたスラスト方向支持部材32の位
置を変化させ、且つ、これによつてボール23と
テーパ状のボール軌道面25との接触位置を変化
させ、ボール23が自在に回転できるような支持
点を構成する。
前記したようにボール23とスラスト方向支持
部材32のボール当接面33との当接点34は、
ボール23の中心が描く軌道面よりも管軸方向に
偏つた位置となつているため、ボール23がスラ
スト方向支持部材32と常に同じ点で接触する不
都合がなく、ボール23の局部摩耗がなくなる。
部材32のボール当接面33との当接点34は、
ボール23の中心が描く軌道面よりも管軸方向に
偏つた位置となつているため、ボール23がスラ
スト方向支持部材32と常に同じ点で接触する不
都合がなく、ボール23の局部摩耗がなくなる。
また、前記外輪24のボール軌道面25が抽伸
方向Fに広がつた構造となるため、ボール23が
ボール軌道面25に食い込むような不都合はな
く、抽伸開始時の急激なスラスト変化に対して
も、管20の抽伸切れを生じない。
方向Fに広がつた構造となるため、ボール23が
ボール軌道面25に食い込むような不都合はな
く、抽伸開始時の急激なスラスト変化に対して
も、管20の抽伸切れを生じない。
前記のようなスペーサ35の長さの変化は、例
えば外輪24のテーパを軸心に対して2〜3゜で構
成すると、半径方向の変化が軸方向1mmに対して
0.0698〜0.1048mmとなり、前記スペーサ35の厚
さを0.1mm単位で変化させることより、上記
0.0698〜0.1048mmの1/10の単位でボール23の半
径方向の変位を微調整することができ、管20の
肉厚を正確に調整し、且つ、ボール23やスラス
ト方向支持部材32の摩耗をできるだけ小さく、
且つ、ボール23の振動を抑えて管20の外面へ
のリツプルの形成を最小限に防止することができ
る。
えば外輪24のテーパを軸心に対して2〜3゜で構
成すると、半径方向の変化が軸方向1mmに対して
0.0698〜0.1048mmとなり、前記スペーサ35の厚
さを0.1mm単位で変化させることより、上記
0.0698〜0.1048mmの1/10の単位でボール23の半
径方向の変位を微調整することができ、管20の
肉厚を正確に調整し、且つ、ボール23やスラス
ト方向支持部材32の摩耗をできるだけ小さく、
且つ、ボール23の振動を抑えて管20の外面へ
のリツプルの形成を最小限に防止することができ
る。
また、保持器30がボール23の中心よりも外
側でボール23を保持する、所謂外輪誘導型とな
つているので、保持するボールの個数を増大させ
ることができ、加工ポイント数の増大によりリツ
プル高さを減ずる効果を発揮することができる。
側でボール23を保持する、所謂外輪誘導型とな
つているので、保持するボールの個数を増大させ
ることができ、加工ポイント数の増大によりリツ
プル高さを減ずる効果を発揮することができる。
即ち、第1図に示すように、ボール23の外径
をD、管20の加工外径をd、ボール23の個数
をnとした場合、ボール23が加工部外径に外接
する時は、 D=d×sin(π/n)/1−sin(π/n) の関係があり、例えば加工部外径が10mm、ボール
個数n=6とするとD=10mmとなり、ボール23
の中心より軸心側でスラスト方向支持部材32の
ボール当接面33にボールを接触させた状態で、
保持器を構成することが困難でる。
をD、管20の加工外径をd、ボール23の個数
をnとした場合、ボール23が加工部外径に外接
する時は、 D=d×sin(π/n)/1−sin(π/n) の関係があり、例えば加工部外径が10mm、ボール
個数n=6とするとD=10mmとなり、ボール23
の中心より軸心側でスラスト方向支持部材32の
ボール当接面33にボールを接触させた状態で、
保持器を構成することが困難でる。
前記スラスト方向支持部材32のボール当接面
33の管20の半径方向に対する抽伸方向側への
傾斜角度は、10〜30゜の場合が、ボール23の任
意方向への回転を最も可能とし、且つ、摩耗が少
なく、この角度範囲以外ではボールが局部摩耗し
て、安定して管20の加工が困難であつた。
33の管20の半径方向に対する抽伸方向側への
傾斜角度は、10〜30゜の場合が、ボール23の任
意方向への回転を最も可能とし、且つ、摩耗が少
なく、この角度範囲以外ではボールが局部摩耗し
て、安定して管20の加工が困難であつた。
尚、上記実施例では溝付プラグ22をマンドレ
ル21によつて回転自在に支持したものにつき説
明したが、管20が長尺材の場合には、溝付プラ
グ22をフローテイングプラグにより構成するこ
とが望ましい。
ル21によつて回転自在に支持したものにつき説
明したが、管20が長尺材の場合には、溝付プラ
グ22をフローテイングプラグにより構成するこ
とが望ましい。
考案の効果
以上述べたように、本考案は管内に挿入された
溝付プラグと、管外に保持され管軸のまわりに旋
回するボールとの間に管を把持して管内面に溝を
形成する内面溝付加工装置において、上記ボール
を内部に収容した状態で管軸のまわりに回転して
上記ボールを管軸のまわりに旋回させ、ボールが
当接するボール軌道面が抽伸方向に拡開するテー
パ状に形成されてなるボール軌道保持用外輪と、
上記ボール軌道保持用外輪内部に収容され、ボー
ルをその中心の軌道より管の半径方向外側で保持
するボール保持器と、上記外輪側に取り付けられ
た軸受により回転自在に支持され、管の半径方向
に対して抽伸方向に10〜30゜傾斜したボール当接
面を有し、ボール中心の軌道より管中心側でボー
ルと当接するスラスト方向支持部材とを具備して
なることを特徴とする内面溝付加工装置であるか
ら、ボールが安定的に定位置で自在に回転し、ボ
ールの振動が抑制されて管外面へのリツプルの形
成が少なく、且つボールとこのボールをスラスト
方向に支持する部材との接触点が固定的でなく、
ボールの局部摩耗がほとんど生じず、長時間の安
定的な抽伸加工が可能となつた。従つて、抽伸速
度を大幅に上昇させ、内面溝付管の生産性を向上
するのに著しい効果がある。
溝付プラグと、管外に保持され管軸のまわりに旋
回するボールとの間に管を把持して管内面に溝を
形成する内面溝付加工装置において、上記ボール
を内部に収容した状態で管軸のまわりに回転して
上記ボールを管軸のまわりに旋回させ、ボールが
当接するボール軌道面が抽伸方向に拡開するテー
パ状に形成されてなるボール軌道保持用外輪と、
上記ボール軌道保持用外輪内部に収容され、ボー
ルをその中心の軌道より管の半径方向外側で保持
するボール保持器と、上記外輪側に取り付けられ
た軸受により回転自在に支持され、管の半径方向
に対して抽伸方向に10〜30゜傾斜したボール当接
面を有し、ボール中心の軌道より管中心側でボー
ルと当接するスラスト方向支持部材とを具備して
なることを特徴とする内面溝付加工装置であるか
ら、ボールが安定的に定位置で自在に回転し、ボ
ールの振動が抑制されて管外面へのリツプルの形
成が少なく、且つボールとこのボールをスラスト
方向に支持する部材との接触点が固定的でなく、
ボールの局部摩耗がほとんど生じず、長時間の安
定的な抽伸加工が可能となつた。従つて、抽伸速
度を大幅に上昇させ、内面溝付管の生産性を向上
するのに著しい効果がある。
第1図は本考案の一実施例に係る内面溝付加工
装置の側断面図、第2図及び第3図は従来の内面
溝付加工装置の側断面図である。 符号の説明、20……管、22……マンドレ
ル、23……ボール、24……ボール軌道保持用
外輪、25……ボール軌道面、26……保持筒、
28……ボルト、29……回転軸体、30……保
持器、31……アンギユラコンタクト型玉軸受
(軸受)、32……スラスト方向支持部材、33…
…ボール当接面、34……当接点、35……スペ
ーサ、36……ガイドキヤツプ、37……給油
孔。
装置の側断面図、第2図及び第3図は従来の内面
溝付加工装置の側断面図である。 符号の説明、20……管、22……マンドレ
ル、23……ボール、24……ボール軌道保持用
外輪、25……ボール軌道面、26……保持筒、
28……ボルト、29……回転軸体、30……保
持器、31……アンギユラコンタクト型玉軸受
(軸受)、32……スラスト方向支持部材、33…
…ボール当接面、34……当接点、35……スペ
ーサ、36……ガイドキヤツプ、37……給油
孔。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 管内に挿入された溝付プラグと、管外に保持さ
れ管軸のまわりに旋回するボールとの間に管を把
持して管内面に溝を形成する内面溝付加工装置に
おいて、 上記ボールを内部に収容した状態で管軸のまわ
りに回転して上記ボールを管軸のまわりに旋回さ
せ、ボールが当接するボール軌道面が抽伸方向に
拡開するテーパ状に形成されてなるボール軌道保
持用外輪と、 上記ボール軌道保持用外輪内部に収容され、ボ
ールをその中心の軌道より管の半径方向外側で保
持するボール保持器と、 上記外輪側に取り付けられた軸受により回転自
在に支持され、管の半径方向に対して抽伸方向に
10〜30゜傾斜したボール当接面を有し、ボール中
心の軌道より管中心側でボールと当接するスラス
ト方向支持部材とを具備してなることを特徴とす
る内面溝付加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986131994U JPS6347376Y2 (ja) | 1986-08-28 | 1986-08-28 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986131994U JPS6347376Y2 (ja) | 1986-08-28 | 1986-08-28 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6341313U JPS6341313U (ja) | 1988-03-18 |
JPS6347376Y2 true JPS6347376Y2 (ja) | 1988-12-07 |
Family
ID=31030965
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1986131994U Expired JPS6347376Y2 (ja) | 1986-08-28 | 1986-08-28 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6347376Y2 (ja) |
-
1986
- 1986-08-28 JP JP1986131994U patent/JPS6347376Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6341313U (ja) | 1988-03-18 |
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