JPS6346993A - 船舶の建造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は船舶の建造方法、より詳しくは、板材を必要に
応じて切断、曲げ加工を行ない、これを集合してブロッ
クを形成し、該ブロックを集合して船舶を建造する際に
、高所作業車とレールを使用することによって足場を省
略して効率的に建造する方法に関するものである。

〔従来技術〕

一般に船舶を建造する場合、工期の短縮と作業の安全性
を計るため、板材を必要に応じて切断、曲げ加工等を行
なって部材を形成し、これを集合してブロックとなし、
このブロックを接合する所謂ブロック建造法が採られて
いる。

ところで、このブロック建造法にも種々提案されている
が、船底ブロック上に外板ブロック、横隔壁ブロックを
植立させ、これに上甲板ブロックを搭載し、各ブロック
を接合する方法がある。しかしながらこの方法において
は足場の架設、取外しに多大の時間と労力を必要とする
ばかりでなく、その作業は高所作業となり極めて危険な
ものであった。即ち、前記ブロックは高さが数十メート
ルにもなり、かつ各ブロックの接合の内には内側（船艙
内）からの溶接作業が必要となり、そのため船艙内の高
所に足場を設ける必要がある。

一般に建築工事、或いは船体外部工事おいては直進式高
所作業車が使用されている場合があるが、前記したよう
なブロック接合時に使用される足場においては、船体形
状によっては上甲板ブロックにはマンホールが設けられ
ている場合があり、このような高所作業車を艙内に搬出
入することができないため、従来は外板ブロックや横隔
壁等にあらかじめピースを固着しておき、このピースに
足場板を取付けることが行なわれていた。

しかしながら、このような作業の場合には、足場板をマ
ンホールからの搬出入に時間がかかるばかりでなく、ピ
ースの取付取外し、更には足場板の架設取外しに多大の
時間を必要としていた。加えて足場板の架設取外しは高
所作業となり、その作業は危険なものとなっていた。

〔発明の目的〕

本発明は前記したような従来の船舶の建造方法の問題点
を解決するためになされたものであって、その目的とす
るところは、艙内で高所作業車を足場として使用し、も
って工期の短縮と作業の安全性を向上させる点にある。

〔発明の概要〕

本発明は前記目的を達成するために、第１ブロックを搭
載後、その内部にレールおよび高所作業車を据付け、以
後隣りのブロックの搭載ごとにレールおよび高所作業車
を新たに搭載されたブロック内を移動させ、平行部最後
のブロック搭載前に前記高所作業車をブロック内より引
き出し、その間にブロック内部の高所作業車を使用した
各種の作業を行うことを特徴とする船舶の建造方法であ
る。

また、別の発明は、船首ブロックおよび船尾ブロックを
除く複数のブロックを搭載後、第１ブロック側からレー
ルと高所作業車を搬入し、以後前記レールと高所作業車
を隣のブロック内に移動させながら各種の作業を行ない
、最後に搭載されているブロック内より前記レールおよ
び高所作業車を搬出することを特徴とする船舶の建造方
法である。

そして第１の発明の具体的を工程としては、（１）少な
くとも船底ブロック、外板ブロック、上甲板ブロック及
び下部に開口部を有する横隔壁ブロックを形成する第一
の工程、 （２）前記船底ブロック上に折畳み可能なブームを有す
る高所作業台車を載置する第二の工程、（３）　　前記
船底ブロック上に前記外板ブロック、横隔壁ブロック及
び上甲板ブロックを配置する第三の工程、 （４）　　前記各ブロックの接合部を前記高所作業台車
を利用して第１の船艙を形成する第四の工程、 （５）前記高所作業台車を前記横隔壁の開口部から第２
の船艙を形成する船底ブロック上に移送する第五の工程
、 から成ることを特徴とするものである。

本発明は高所作業車を船底ブロック上に一時的に配置し
たレール上を移動させることによってこの高所作業車を
足場として使用する点に特徴があるが、この高所作業車
を走行させる場所はセンタータンクと、その両側に設け
られるウィングタンクの底部である。

高所作業車を適用する時期としては、第１のブロック（
平行ブロック）が搭載された時点でレールを敷き、この
レール上に高所作業車を載せ、次に第２のブロックを第
１のブロックに接合させ、第１ブロック内の高所作業車
を利用して第２ブロック内の足場を必要とする各種の作
業を行うものである。

〔実施例〕

以下図面を参照して本発明による船舶の建造方法の一実
施例を説明する。

第１図は船体１を構成する各ブロックを示すものであっ
て、板材を常法に従って切断、曲げ加工が行なわれた部
材複数個地上で溶接して構成されたもので、船底ブロッ
ク２、外板ブロック３、上甲板ブロック４及び下部に開
口部Ａを有する横隔壁ブロック５が形成されており、セ
ンタータンクＣを中心としてその両側にウィングタンク
Ｗが形成される。なお、このように構成されたブロック
は船体の平行部を構成する部分の内の端部、特に船尾部
に位置するものである。

前記各ブロックは、船底ブロック２が梁底部に配置され
、この船底ブロック２上はレール７が取付けられ、この
レール７上に高所作業車６の車輪８が乗せられる。高所
作業車６には軸Ｓを中心として回転するターンテーブル
９が取付けられ、このターンテーブル９に取付けられた
ブラケット１０に伸縮可能な第１のブーム１）が起倒可
能な如く取付けられている。そしてこの第１のブーム１
）の他端には、先端にゴンドラ１２を有し、かつ伸縮自
在に構成された第２のブーム１３がビン１４により起倒
可能なように取付けられている。

この高所作業車６は例えば、第２図に示すように船底ブ
ロック２上にレール７を取付け、このレール７に沿って
摺動可能なマット１５にターンテーブル９を取付けるよ
うにしてもよい。

このようにして高所作業車６が船底ブロック２上に載置
された後、外板ブロック３、横隔壁ブロック５及び上甲
板ブロック４が配置され、各ブロックの接合部ａ、ｂは
高所作業車６の先端に設けられたゴンドラ１２を足場と
して使用して溶着され、第１の船舶Ｉが第１図の如く形
成される。

然る後、高所作業車６の第１のブーム１）と第２のブー
ム１３は第１図に鎖線で示すように折畳まれ、横隔壁ブ
ロック５の下部に設けられた開口部Ａから第２の船舷■
内へ移動する。このとき比較的短尺のレール７は第２の
ブーム１３の先端部に設けられた吊り具１６によりＰｌ
からＰｔへ、即ち第２の船舶■側へ配置変えされ、順次
このレール７の配置変えを行なって移動する。

勿論車輪８に代えてマット１５を利用する場合において
も同様である。

第３図Ａは船底ブロック２を構成する各フレーム２０の
先端部にローラー２１を設け、その上にレール７を置き
、そのレール７上を高所作業車６を前後に移動させなが
らブロックの内部の各種の作業を行うものである。大移
動時には、レール７にワイヤ２２を掛け、このワイヤ２
２をウィンチによって引っ張ることによって高所作業車
６をレール７毎移動させるものである。

第３図Ｂはレール７の下部に多数のローラー２３を設け
たものを準備し、このレール７の上に高所作業車６を載
せた状態でレール７をワイヤ２２で引っ張って移動させ
るものである。

第４図はブロックの内部を高所作業車６を移動させる作
業を示すものであって、船底ブロック２を構成するフレ
ーム２０の先端部にローラー２１を設け、このローラー
２１上にレール７を支持させ、横隔壁ブロック５に設け
られたウィンチ２４でワイヤ２２を曳いて高所作業車６
を移動させている。

なお、レール７上にウィンチを設け、このウィンチより
レール７の前後方向にワイヤを張り、一方のワイヤを巻
込み、他方のワイヤを解き出しながらレール７をブロッ
ク内を移動させることができる。

第５図は本発明の第１の実施例の説明図であって、第１
ブロック３０が搭載された時点でレールア及び高所作業
車６をこのブロック３０内（船内）に据付ける。以後第
２ブロック３１、第３ブロック３２・・・・第７ブロッ
ク３６を搭載ごとに高所作業車６及びレール７を隣のブ
ロック内に移動させながら平行部最後のブロック３７の
搭載前に高所作業車６を外部にひきだし、クレーン４０
で吊り上げる。

前記のようにして船体の平行部が形成されたならば、船
尾ブロック３８と船首ブロック３９をそれぞれ取付ける
。

別の発明としては、前記第１ブロック３０ないし第７ブ
ロック３６を搭載後、第１ブロック３０側から高所作業
車６とレール７とを据付け、随時ブロック内部の作業を
行い、最後のブロック３７が来るまでに高所作業車６及
びレール７をブロック内より引き出す方法である。

いずれの方法も、第１のブロック内にレール７を敷き、
このレール７上に高所作業車６を載せ、この高所作業車
６を利用して隣のブロックの内部の組立てを行うもので
ある。

〔発明の効果〕

以上の説明から明らかなように、本発明による船舶の建
造方法によれば、建造時における各ブロック接合に高所
作業足場の使用が可能となり、したがって工期の短縮が
可能となるばかりでなく、作業の安全性を向上させるこ
とができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はブロック構造の船体を示す横断面図、第２図は
船体を建造中の状況を示す説明図、第３図Ａ、第３図Ｂ
及び第４図は高所作業車を移動せる方法の説明図、第５
図は複数のブロックの接合して船体の平行部を建造する
状態を示す説明図である。 １・・・船体、２・・・船底ブロック、３・・・外板ブ
ロック、４・・・上甲板ブロック、５・・・横隔壁ブロ
ック、６・・・高所作業車、７・・・レール、８・・・
車輪、９・・・ターンテーブル、１０・・・ブラケット
、１）・・・第１のブーム、１２・・・ゴンドラ、１３
・・・第２のブーム、１４・・・ピン、１５・・・マッ
ト、１６・・・吊り具、Ａ・・・開口部、ａ、ｂ・・・
接合線、■・・・第１の船艙、■・・・第２の船艙。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）第１ブロックを搭載後、その内部にレールと高所
   作業車を据付け、以後隣りのブロックの搭載ごとにレー
   ルおよび高所作業車を新たに搭載されたブロック内を移
   動させ、平行部最後のブロック搭載前に前記高所作業車
   をブロック内より引き出し、その間にブロック内部の高
   所作業車を使用して各種の作業を行うことを特徴とする
   船舶の建造方法。
2. （２）少なくとも船底ブロック、外板ブロック、上甲板
   ブロック及び下部に開口部を有する横隔壁ブロックを形
   成する第一の工程と、前記船底ブロック上に折畳み可能
   なブームを有する高所作業台車を載置する第二の工程と
   、前記船底ブロック上に前記外板ブロック、横隔壁ブロ
   ック及び上甲板ブロックを配置する第三の工程と、前記
   各ブロックの接合部を前記高所作業車を利用して接合し
   て第１の船艙を形成する第四の工程と、前記高所作業車
   を前記横隔壁の開口部から第２の船艙を形成する船底ブ
   ロック上に移送する第五の工程とよりなることを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載の船舶の建造方法。
3. （３）船首ブロックおよび船尾ブロックを除く一連の複
   数のブロックを搭載後、第１ブロック側へレールと高所
   作業車を搬入し、以後前記レールと高所作業車を隣のブ
   ロック内に移動させながら各種の作業を行ない、最後に
   搭載されているブロック内より前記レールおよび高所作
   業車を搬出することを特徴とする船舶の建造方法。