JPS6346144B2 - - Google Patents

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JPS6346144B2
JPS6346144B2 JP56137916A JP13791681A JPS6346144B2 JP S6346144 B2 JPS6346144 B2 JP S6346144B2 JP 56137916 A JP56137916 A JP 56137916A JP 13791681 A JP13791681 A JP 13791681A JP S6346144 B2 JPS6346144 B2 JP S6346144B2
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JP
Japan
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temperature
carburizing
atmosphere
furnace
range
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JP56137916A
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JPS5776180A (en
Inventor
Hooru Robaaji Reimondo
Soromon Jatsuku
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Union Carbide Corp
Original Assignee
Union Carbide Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Union Carbide Corp filed Critical Union Carbide Corp
Publication of JPS5776180A publication Critical patent/JPS5776180A/ja
Publication of JPS6346144B2 publication Critical patent/JPS6346144B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C8/00Solid state diffusion of only non-metal elements into metallic material surfaces; Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive gas, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
    • C23C8/06Solid state diffusion of only non-metal elements into metallic material surfaces; Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive gas, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using gases
    • C23C8/08Solid state diffusion of only non-metal elements into metallic material surfaces; Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive gas, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using gases only one element being applied
    • C23C8/20Carburising
    • C23C8/22Carburising of ferrous surfaces

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、鋼のガス浸炭法に関するものであ
り、特には浸炭炉を一時休炉した条件の下での浸
炭法に関する。 浸炭は、低炭素鋼を肌焼入れ(表面硬化)する
為従来から用いられてきた方法である。ガス浸炭
において、鋼は、所望量の炭素が所定の表面層深
さまで鋼表面に導入されるまで急速に流通する浸
炭用雰囲気に所定の期間曝される。浸炭された表
面層はその高い硬度により良好な耐摩耗性を有
し、同時に鋼の内部即ち芯部として呼ばれる表面
層の内側部分は比較的軟い延性を保ち従つて良好
な靭性を有している。表面硬化鋼は、例えば耐摩
耗表面と強靭な芯部との組合せが重要視される歯
車、カムシヤフト、シエル、シリンダ、ピン等に
おいて使用される。浸炭、特にガス浸炭、浸炭窒
化並びに浸炭処理される様々の鋼部品の広範な例
示が、アメリカ金属協会による1948年出版の「メ
タルハンドブツク」677〜697頁に記載されてい
る。浸炭工程を実施する浸炭函やビツト炉は「鋼
の製造、成形及び処理」1964年第8版1058〜1068
頁に記載されている。浸炭炉についてはまた、上
記メタルハンドブツク中の273〜278頁の「電気加
熱式工業炉」なる論説に記載されている。ここに
はバツチ法に代る連続プロセス用として押進式の
炉が示されている。押進式炉はプツシヤー炉とも
呼ばれる。 米国特許第4145232号において、浸炭の為の一
つの特定された方法が記載されている。その技術
背景として、代表的装置、源及び雰囲気成分並び
に工程手順が掲げられている。しかし、ここでは
浸炭炉の休止問題については言及されていない。
浸炭炉に関しては、休炉するかといつて炉を簡単
に運転停止することができず、残留温度及び雰囲
気の炉内部品への影響に無関心でおりえない。従
つて、現在の所、浸炭炉はその操業を停める前に
被処理部品を炉外に出すようにされている。押進
式(プツシヤー式)浸炭炉を空にすることはそれ
が数時間の製造時間の損失をもたらすから高価に
つくものであることがわかつているが、やむをえ
ないものとされてきた。押進式の浸炭炉は、被処
理部品を炉を通して半連続様式で移動する為の機
構を備える二端形箱形炉である。通常、被浸炭部
品はトレイ乃至バスケツト内に置かれる。各トレ
イが炉内に押進されるにつれ、各トレイは先行ト
レイを炉を通して一段階づつ進行せしめる。押進
式浸炭炉における部品の滞留時間は所望される表
面硬化深さに依存するが、代表的に2〜36時間で
ある。炉停止に先立つて、空のトレイが、部品を
載せたすべてのトレイが押出されるまで炉内に
次々と送り込まれる。炉が空になつた後、浸炭用
雰囲気を燃え切らせる即ちバーンアウトしそして
炉温を約200〓下げるのが通常のやり方である。
休炉期間の終りにおいて、炉温は浸炭に所望され
る温度まで昇温されそして浸炭用雰囲気が回復さ
れる。作業者が炉内雰囲気に所望の炭素ポテンシ
ヤルを実現する時、作業者は押進サイクルを再開
する。部品を載せたトレイが炉内に押進される
が、炉内には空のトレイが満杯であるから、滞留
期間に等しい期間だけは部品は炉から押出されて
こない。その結果、炉が休止される毎に、作業者
を配した下での製造時間の数時間が無駄に失われ
る。多くの熱処理工場は週に一度はその押進炉を
休止するから、現在の実施方法は生産時間の重大
なる損失をもたらす。 この点、バツチ式炉は、炉が各装入物が浸炭さ
れた後毎に空にされるから現在使用されている休
炉方法には好適である。作業者は、所望の休炉時
間直前に装入物が取出されるよう作業のスケジユ
ールを組む。しかし、長い浸炭時間を必要とする
部品に対してはスケジユール上の問題が生じる。
炉が休止時間まで有効に使用されるようこれら作
業のスケジユールを組むことは必ずしも可能では
ない。例えば、炉内で12時間の処理を要する装入
物は、もし休炉前に10時間しか残つていないな
ら、装入できない。従つて、10時間の人員配置下
の炉操業時間が無駄となる。 人員配置下の製造時間の損失を回避する為に、
窒素掃気しつつ降温下で炉内に部品を残したまま
とすることが提唱されたが、しかしこれは、部品
の過剰の表面硬化深さ、脱炭、及び酸化の問題を
生じ、また硬度プロフイル(断面様相)や結晶粒
寸を維持しえなかつたりまた寸法上の歪みの防止
や炭化物の保持が困難となる結果を招いた。これ
ら障害の一つでも起ると、部品を元の状態に戻す
経済的な方法は存在しない。斯くして、浸炭工程
自体が鋼部品が正確な冶金学的及び製造仕様に合
うよう制御されねばならないのと同じく製造時間
を節約する為炉内に部品を残したままで休炉して
も部品が仕様に合うよう管理する為の何らかの試
みが為されねばならない。 従つて、本発明の目的は、休炉期間中炉内に残
される鋼部品への悪影響なく所定の期間浸炭工程
の中断を可能ならしめるような既知の浸炭法の改
善を与えることである。 本発明に従えば、従来からの浸炭法において上
記目的を満足する改善方法が見出された。従来か
らの公知方法は、広い概念において、約1500〜
2200〓の範囲の浸炭温度における一つ乃至それ以
上の温度帯域を具備する炉において、次の浸炭雰
囲気中で鋼部品を浸炭する方法と定義することが
できる: 雰囲気成分 容積 % 一酸化炭素 約4〜30 水 素 約10〜60 窒 素 約10〜85 二酸化炭素 0〜約4 水蒸気 0〜約5 炭化水素 約1〜10 上記容積%は雰囲気の総容積に基づくものであ
る。 浸炭工程を所定の期間100%浸炭を実現されな
かつた部品を炉から取出すことなく休止すること
が所望される時、次の段階を含む本発明の改善法
が実施される: (a) 浸炭工程の休止前に100%浸炭を実現しえな
い部品を炉内に導入すること; (b) 段階(a)において導入された部品が段階(c)にお
いて維持さるべき各温度帯域に対する温度
(Tc、S)を次の式に従つて決定すること: Tc、s=[−R/Qln(tn−teq、susp/tn)+1/Tn
-1 ここで、 teq、susp=∫ta,c tiexp[−Q/R(1/T−1/Tn)
]dt +∫tf ta,hexp[−Q/R(1/T−1/Tn)]dt、 teq、suspは少くとも一つの温度帯域に割当
てられる。 R=気体定数 Q=オーステナイト中炭素拡散の為の活性化エ
ネルギー ln=自然対数 tn=浸炭時間 ti=休止の開始時点 ta、c=T=Taにおける冷却時点 ta、h= 〃 加熱時点 tf=T=Tc、Sにおける休止終了時点 Tn=浸炭温度 T=冷却及び加熱中の温度、時間tの関数 Ta=オーステナイト変態温度 但し、Tc、sは約1400〓或いは鋼のオース
テナイト変態温度どちらか高い方以上である; (c) 温度帯域の少くとも一つにおいて浸炭雰囲気
中でのその浸炭温度において約1〜99%浸炭を
実現するに必要な期間部品を維持し、その場合
前記温度帯域の各々は該温度帯域に対して段階
(b)で決定された温度にあるものとすること; (d) 雰囲気の炭化水素成分の量を減少すること; (e) 温度を段階(c)の水準から約1400〓以下の所定
の水準まで漸減すること; (f) 段階(e)中しかし温度が約1400〓に達する前
に、雰囲気を不活性雰囲気から成る雰囲気に切
変えること; (g) 段階(f)の結果である雰囲気中に部品を所定の
期間維持すること; (h) 所定の期間経過後、炉を約1400〜1500〓の範
囲のある温度まで加熱すること; (i) 雰囲気を浸炭雰囲気に切換えること; (j) 各帯域の温度を段階(b)において決定される温
度に昇温すること、 (k) 部品を段階(j)の温度に段階(c)で開始された浸
炭をほぼ100%浸炭まで持ちきたすに必要な期
間維持すること、 (l) 炉から部品を取出すこと。 本発明の主題である従来浸炭法における改善は
また、一時休炉下での浸炭法(suspended
carburizing process)或いは単に一時中断法と
も呼ばれうる。以下、簡単に中断(浸炭)法と呼
ぶ。休止或いは休炉という言葉も中断と同義であ
る。一般的に述べるなら、中断浸炭法が工業的に
広く実施されるようになる為には、生成する部品
が従来法から生成する部品と冶金学的に均等でな
ければならない。それでこそ、中断浸炭法は、従
来浸炭法の一つの延長と考えられる。本発明はこ
の目的を実現する。他方従来から知られる浸炭を
一時中断する技術は、それらの生成部品が全く認
容されるとしても通常の浸炭法により生成される
部品に較べて冶金学的に劣つている。それ故、従
来から知られる一時休止浸炭法は広くは使用され
ず、表面硬化深さが重視されない場合にのみ用い
られただけである。 上述したように、浸炭の目的は鋼部品の表面に
高炭素含量層即ち肌焼き層を形成することであ
る。浸炭部品は所定の表面炭素含量及び/或いは
表面硬さ仕様を持つており、例えば0.8〜1.1重量
%の表面炭素或いはロツクウエルC58〜62の表面
硬さを有している。所望の表面炭素は浸炭雰囲気
の炭素ポテンシヤルを制御することにより得られ
る。 浸炭された部品はまた、表面硬化深さ仕様、即
ち総表面硬化深さ或いは有効表面硬化深さにおけ
る許容しうる範囲を有する。表面硬化深さは炭素
含量が仕様水準に等しい部分までの深さとして定
義される。総表面硬化深さは、炭素含量が基材金
属のそれに等しい地点までの深さである。有効表
面硬化深さは、例えばロツクウエルC50或いは0.4
重量%炭素のような指定された硬度或いは炭素水
準における深さとして定義される。所望の表面硬
化深さは、炭素が所要の深さまで部品中に拡散す
るよう浸炭時間及び温度を設定することにより得
られる。通常の浸炭温度は常に処理される合金に
対するオーステナイト変態温度より高くそして一
般に約1550〜1750〓の範囲にある。炭素拡散速度
は温度と共に増大しそして表面硬化深さの総量は
浸炭時間に伴い増加する。 或る与えられた時点において、押進式炉内の部
品は所望の表面炭素及び表面深さを確立するに至
らず様々の不完全度にある。即ち、炉内に丁度押
込まれた部品はほとんど乃至全然炭素を取込んで
いないが、他方炉からまさに押出されんとする部
品は所望の表面炭素及び表面硬化深さをほぼ完全
に実現している。従来からの浸炭法との均等性を
考慮することが重要である本発明中断法は、すべ
ての部品がそれらが浸炭サイクルの最初、中間或
いは最後いずれに中断されようとも許容しうる炭
素プロフイル(濃度勾配様相)を実現するよう炭
素移行率を管理せねばならない。換言すれば、本
中断法は、部品を100%浸炭まで持ちきたすよう
なものでなければならず、これはこの仕様に関す
る限り部品が所望の表面炭素及び表面硬化深さ水
準に持ちきたされることを意味する。本方法に必
要とされる時間は、1完全押進サイクル即ち浸炭
サイクル+休止期間である。例えば、サイクルが
14時間とすると、部品は最初Tc、sに於て6時
間工程処理を受け、48時間の休炉中保持されそし
て8時間Tc、sに於てサイクルを完結し、この
時点で部品は100%浸炭を実現することになる。 本方法は任意の長さの休止期間に対して使用さ
れうるが、約600〓を越える温度が維持されるほ
ぼ3日まで続く期間に対してもつとも経済的であ
る。約3日を越えると、温度は約600〓以下に下
がり、こうなると雰囲気を使用しない方が推奨さ
れる。 浸炭サイクルの長さは、浸炭雰囲気において、
100%浸炭を部品にもたらすに必要な時間に基い
て決定される。浸炭サイクルの長さ及び浸炭を中
断することが決定された時点を知つた状態で、段
階(a)が実施される。即ち、通常の浸炭工程の中断
前に、即ち上述した通常の浸炭雰囲気において
1500〜2200〓の通常の浸炭温度において浸炭サイ
クルが実施されるとしてその中断前に100%浸炭
を実現しえないことがわかつている部品の炉内へ
の導入が行われる。ここで「通常」とは一時休炉
することが所望される従来の浸炭工程を言及す
る。この同じサイクルが本中断浸炭法においても
使用される。しかし、サイクル中の浸炭温度は
Tc、Sに下げられそしてサイクルは通常分割さ
れ、サイクルの一部は休炉前にそしてサイクルの
残部は休炉後に実施される。 押進(プツシヤー)式炉は一般に数個の温度制
御帯域を有しているから、表面硬化深さの補償
は、降温された温度において中断部品を浸炭する
ことにより実現されうる。これは、中断を受けて
いる部品がより低い温度Tc、sにおいて浸炭さ
れるよう中断前後にこれら帯域において順次して
炉温を下げそして上げることにより達成される。
表はこの過程を例示する。中断部品に対する浸
炭温度Tc、sは、休炉中得られる炭素拡散量が
本工程において使用される浸炭サイクル中の炭素
拡散の相応の低下により補償される。休炉中生じ
る有効浸炭時間(teq、susp)を見積ることによ
つて中断部品に対して予測される表面硬化深さが
通常の部品のそれに等しいようTc、Sを指定す
ることが可能となる。
【表】 段階(b)において、段階(a)で導入された部品が段
階(c)でおおよそ維持されるべき温度が次の式の適
用により決定される: Tc、s=[−R/Qln(tn−teq、susp/tn)+1/Tn
-1 ここで teq、susp=∫ta,c tiexp[−Q/R(1/T−1/Tn)
]dt +∫tf ta,hexp[−Q/R(1/T−1/Tn)]dt、 teq、suspは少くとも1つの温度帯域に割合て
られる、 R=気体定数 Q=オーステナイト中炭素拡散の為の活性化エネ
ルギー ln=自然対数 tn=浸炭時間 ti=休止の開始時点 ta、c=T=Taにおける冷却時点 ta、h= 〃 加熱時点 tf=T=Tc、sにおける休止終了時点 Tn=浸炭温度 T=冷却及び加熱中の温度、時間tの関数 Ta=オーステナイト変態温度 本改善の眼目である表面硬化深さの補償を達成
する為、Tc、sは(i)約1400〓或いは(ii)鋼のオー
ステナイト変態温度どちらか高い方以上であると
する。 「teq、susp」という用語は、本中断法の冷却
及び加熱部分中得られる相当浸炭時間である。こ
れは、一つの温度帯域に割当てられうるし、また
2つ以上の温度帯域間に分割されうる。割当てに
ついては以下に詳しく説明する。気体定数Rは
1.987BTU/モル・ ゜Rである。オーステナイ
ト中の炭素拡散の活性化エネルギーQは
61.900BTU/モルである。オーステナイト変態
温度Taは、合金元素の関数であり、炭素鋼に対
しては約1800 ゜Rである。上記式において使用
される温度はすべて絶対温度 ゜Rとして表示さ
れている。 teq、suspを解く好ましい方法は上記式におけ
る積分を次の和算式と置換えることである: teq、susp=ocj=1 exp[−Q/R(1/Tj−1/Tn)]△tj +ohj=1 exp[−Q/R(1/Tj−1/Tn)]△tj ここで、前者の項は冷却段階に該当しそして後
者の項は加熱段階に該当し、そして nc=Tc、sからTaまでの冷却中の時間増分の
数、 nh=TaからTc、sまでの加熱中の時間増分の
数、 Tj=時間増分j中の平均温度 △tj=jの長さ teq、suspを解く別の方法は、Tc、SがTnに
設定されている試験負荷において中断された部品
の表面硬化深さを中断なく即ち従来態様でTnに
おいて浸炭された部品の表面硬化深さに比較する
ことによる。その場合teq、suspは次のように計
算される: teq、susp=[(Xs/Xn)2−1]tn ここで、 Xs=Tc、s=Tnにおける試験負荷において、浸
炭処理を受ける部品の表面硬化深さ Xn=Tnにおいて浸炭される部品の表面硬化深さ
(通常の浸炭法) tn=浸炭時間(上記と同じ) Tn=浸炭温度(上記と同じ) 当業者には、最適の結果を得る為には、上記式
を使用した後でさえTc、sにおける僅かの調節
が必要とされうることが理解されよう。Tc、s
は中断部品の表面硬化深さがTnにおいて浸炭さ
れそして中断されなかつた部品の表面硬化深さよ
り大きいなら僅かに減少されるべきである。中断
部品の表面硬化深さがTnにおいて浸炭されそし
て中断されなかつた部品の表面硬化深さより少な
いなら僅かに増大されるべきである。Tc、sを
調節する必要が生じるのは、ガス浸炭における多
数の変数の結果でありそして帯域温度及び炭素ポ
テンシヤルの測定及び管理の不正確さの結果であ
る。 一般的に述るなら、Tc、sは、浸炭温度即ち
浸炭作業者によつて日常の作業において使用され
ている通常の浸炭温度より約10〜150〓低いが、
但しTcSはいずれの場合も鋼のオーステナイト変
態温度或いは1400〓どちらか高い方の温度以下に
降温することは許容されない。当業者には、この
範囲内で最適Tc、Sが上記式によつてでなくと
も試行錯誤によつても実現されうることが理解さ
れよう。もちろん、試行錯誤法は、適正なTc、
Sが実現されるまでに仕様から外れた多数の部品
が発生するから、あまり好ましい方法ではない。 押進式炉の帯域は通常の浸炭作業中ずつと同じ
温度にないことがしばしばある。第1帯域は、予
熱帯域と考えられ従つて第2及びそれ以降の帯域
とは異つた温度に維持されうる。最後の帯域は拡
散帯域であると考えられそして先行の帯域よりも
低い温度に維持される。幾つかの状況において、
特定の帯域の浸炭温度を変えることは所望されな
い。例えば焼入れ条件を変えないように拡散帯域
の温度をその通常の温度に維持することが一般に
推奨される。上記式は各帯域にその帯域に対して
の適正なTc、sを決定するため個別に適用され
る。従つて、休炉中得られるべき相当浸炭時間
(teq、susp)はこれら帯域間に同等に或いは異つ
て割当てられうることを理解すべきである。拡散
帯域の温度は、teq、suspのすべてを他の帯域に
割当てることにより一定に維持されうる。teq、
suspは一つの帯域のみに割当てることさえでき
る。本方法を実施する時この概念、即ちteq、
suspが一つ乃至それ以上の帯域間に分割されうる
ことを理解することが重要である。斯しくて、
Tc、sは例えば3つの帯域の最後において通常
の浸炭温度と同じでありうるし、他方teq、susp
は最初の2つの帯域間に等しく分割されてこれら
帯域の各々に同じTc、sを与えるようにするこ
ともできるし、また等しく分割されずに最初の2
つの帯域の各々に異つたTc、sを与えるように
することもできる。いずれの場合も、総teq、
suspは各部品が帯域の一つ乃至それ以上において
充分のTc、sに曝されるように補償されねばな
らない。 実施に当つて、Tc、sの使用は中断浸炭によ
り生ずる表面硬化深さにおける変動を完全には排
除しない。これは、各炉帯域が幾つかの部品トレ
イを有しておりそして冷却及び加熱にある有限の
時間を要する為である。その結果、休炉前に炉を
出る最後の部品と休炉後炉を出る第1の部品との
間、また休炉前炉に入つた最後の部品と休炉後炉
に入つた最初の部品との間に表面硬化深さに僅か
の変動が存在しうる。両端において予想される表
面硬化深さの最大差は、休炉中累積される量に等
しい。しかし、帯域温度変化は、予想される表面
硬化深さが部品仕様に対してもつとも適正である
よう調時されうる。休炉から生ずる表面硬化深さ
範囲が仕様範囲より大きいなら、問題は炉の各端
で数個の空のトレイを残すことにより克服されう
る。 段階(b)、(c)、(j)及び(k)は或る種の状況において
は好ましい態様でない。表面硬化深さの補償は浸
炭サイクルを短縮することによりバツチ式炉を使
用してもつと容易に達成される。休炉中得られる
相当拡散時間(teq、susp)を通常の浸炭時間か
ら差引くことによつて、中断部品に対して使用す
る為の適正な浸炭時間が得られる。即ちtc、susp
=tn−teq、susp、更に、表面硬化深さの補償は
常には必要とされない。巾広い表面硬化深さ仕様
を有する部品或いは迅速な加熱及び冷却能を備え
る炉は一般に補償を必要としない。これら状況に
対しては、部品は押進式炉において通常の浸炭温
度で浸炭されうるしまたバツチ式炉において通常
の時間浸炭されうる。 段階(c)において、部品は、段階(b)で決定された
おおよその温度に上記した浸炭温度、即ち約1500
〜2200〓において約1〜99%浸炭を実現するに必
要な期間維持される。部品は段階(c)中一つ以上の
帯域を通過しうるが、ここで言及される期間は段
階(c)を実施する為の総時間である。中断浸炭に対
する総時間は、1押進サイクル(部品が炉入口か
ら出口まで押されるに要する期間;これは例えば
10〜20押進作動を伴う)+押進が為されない工程
の中断期間を含む。段階(c)中の雰囲気は上述した
浸炭雰囲気である。この雰囲気は炭素除去を有効
に防止しそしてこの作業を達成する為には適当な
炭素ポテンシヤルを実現する。 炭素ポテンシヤルは、炉雰囲気と平衡する鋼表
面において溶け込んでいる重量%炭素として定義
される。式(2)〜(4)が平衡反応を与え、他方式(5)〜
(7)はこれら反応に基いての炭素ポテンシヤルを定
義する: (2) (3) (4) (5) =K1(CO)(H2)/γ(H2O) (6) =K2(CO)2/γ(CO2) (7) =K3(炭化水素)/γ(H2n ここで、Cは鋼中に溶ける重量%炭素量であ
り、γは鋼中の炭素の活量係数でありそしてK1
K2及びK3は平衡定数である。 メタン(或いはプロパン)が好ましくは式(8)及
び(9)により炭素ポテンシヤルを制御するべく雰囲
気添加剤として使用される: (8) CH4+H2OCO+3H2 (9) CH4+CO22CO+2H2 K1、K2、K3及びγの値は温度の関数である。
その結果、冷却及び加熱中一定の炭素ポテンシヤ
ルを維持する為には、浸炭雰囲気の組成が変化さ
れねばならない。表は、温度が1700から1400〓
へと減少するに際して0.8重量%Cの炭素ポテン
シヤルを維持するに必要とされるCO、H2、CO2
及びH2Oの反応(2)及び(3)に基く組成比を与える
ものである。
【表】 段階(d)及び(e)を実施することにより冷却中適正
な炭素ポテンシヤルが維持される。段階(d)は、エ
ンリツチ(増炭用)ガスの流れを単に遮断乃至低
減することにより達成され、他方段階(e)は中断温
度、即ち部品が運転再開までとどめられる温度に
漸減することと関与する。中断温度は約100〜
1400〓の範囲にあり、好ましくは約900〜1200〓
の範囲にある。上述したように、約3日以上の長
い期間に対しては、約600〓以下の温度が使用さ
れる。段階(e)は温度制御装置設定点を下げそして
炉を自然冷却せしめることにより実施される。一
層急速な冷却は燃焼管を通して空気を流すことに
より実現されうるが、これは一般に不要でありそ
して幾つかの炉においては所望されないであろ
う。段階(c)水準から休炉温度水準への温度の漸減
は約2〜24時間を要する。段階(f)において指摘さ
れるように、段階(e)中しかし温度が約1400〓に達
する以前に、浸炭雰囲気は不活性雰囲気を含むも
の通常は実質上窒素雰囲気に切換えられる。これ
は好ましくは、或る種の炉安全基準は炉雰囲気が
爆発の危険の故に1400〓以下で非可燃性であるこ
とを要求するから温度が約1400〓に達する以前に
達成される。本方法を実施する雰囲気は、1400〓
以下の温度で浸炭雰囲気の爆発性水準に関して注
意を払われている。段階(f)、(g)及び(h)は、大半の
場合、窒素雰囲気であり、エンリツチ(増炭)ガ
スの添加を伴う場合も伴わない場合もある。実質
上純な窒素雰囲気中において中断される部品は雰
囲気中に残留している水及び二酸化炭素の故に薄
い表面酸化物層を発生する。休炉後浸炭雰囲気が
回復される時、酸化物層は減少するが、最初の金
属表面は回復されえない。純窒素雰囲気中にとめ
置かれる部品はまた、同じ理由、即ち雰囲気中の
残留水及び二酸化炭素のために表面脱炭を受ける
こともある。酸化は、充分に高いH2/H2O及び
CO/CO2比を維持することによりそして雰囲気
から遊離酸素を排除することにより防止されう
る。 様々の温度において酸化を防止するに有用な
H2/H2O及びCO/CO2比の例が表に挙げられ
る。
【表】 水素は、酸化を防止しうるが、それ自身脱炭を
防止しえない。脱炭は、脱炭速度が無視しうるよ
う水、二酸化炭素及び酸素をごく低濃度含む雰囲
気を与えることにより防止されうる。 エンリツチガスは、酸化及び脱炭を防止する為
休炉雰囲気に添加されうる。エンリツチガスの目
的は、二酸化炭素、水及び酸素と反応し、それに
よりそれらの濃度を減じると同時に反応生成物と
して一酸化炭素及び水素を生成することである。
富化ガスとして、プロピレン及びエチレンのよう
な不飽和炭化水素、メタン或いはプロパンのよう
な飽和炭化水素或いはメタノールやエタノールの
ようなアルコールを含む他の炭化水素が使用され
うる。水素もまた使用されうるが、水素は水濃度
を減少しえないしまた脱炭を防止しえない。使用
されるエンリツチガスの量は選択されるガス種に
依存するが、安全上の理由の為いかなる場合も全
雰囲気の4容積%を越えてはならない。或る種の
炉安全基準は、1400〓以下の温度における包囲さ
れた炉内で使用されるプロセスガスは4%以下の
総可燃ガスとすべきことを要求している。 冷却及び休炉中、即ち段階(e)、(f)及び(g)中、還
元及び非脱炭雰囲気を維持する好ましい方法は、
プロピレン或いはエチレンを窒素に付加すること
である。不飽和炭化水素は水或いは他の酸化体と
反応して次のように高品位雰囲気を生成する: (10) C2H4+2H2O→2CO+4H2 (11) C3H6+3H2O→3CO+6H2 (12) C2H4+2CO2→4CO+2H2 (13) C2H4+1(O2+4N2)→2CO+2H2+4N2 段階(f)中窒素に付加される不飽和炭化水素の量
は窒素容積に基いて約0.1〜1.5容積%であり、好
ましくは約0.3〜0.8容積%である。 冷却に際しての好ましい実施法は、炉温が約
1400〜1450〓の範囲にある時高流量の窒素或いは
窒素+プロピレン流れに切換えることである。こ
の高流量流れは炉雰囲気が非可燃性となるまで継
続される。その後、流量が高品位休炉雰囲気の維
持に必要な量まで低下される。この流量は高流量
の約20〜50%である。−30〓以下の露点が所望さ
れる。温度が約1400〓以下にある間休炉中全体を
通して窒素+プロピレン掃気が継続される。ここ
で言及される高流量は好ましくは上記米国特許第
4145232号に論議されるような炉扉が開放された
際使用される高流量と同じである。これはまた、
適正な浸炭雰囲気を保証する為工業上の浸炭業者
によつて一般に使用される末端ガスの通常の高い
流量と同様である。いずれにせよ、指定される流
量は炉寸法によつて定まりそしてその決定は従来
から為されているものである。 段階(c)は押進式炉においては押進サイクルが停
止される前に達成される。段階(d)はその後、炉温
制御装置が中断即ち休炉温度(Ts)まで漸減さ
れる時段階(e)の開始と通常併行して実施される。
この冷却は通常約20〜150〓/時間の速度におい
て達成される。冷却速度が炉耐火材及び合金組成
への考慮に基いているから、幾つかの炉において
はもつと速い或いは遅い冷却速度が生じうる。休
炉温度(Ts)は約100〜1400〓の範囲にありうる
が、約900〜1200〓の範囲が好ましい。 72時間以内の中断期間に対しては1000〓の温度
が最適と考えられる。エンリツチガス(炭化水素
成分)を除いて初期浸炭雰囲気は、約1200〜1700
〓の範囲内の温度、好ましくは1400〜1500〓の範
囲内の温度に達するまで維持される。上述したよ
うに、或る種の安全基準は1400〓の下限を設定し
ている。この温度において、浸炭雰囲気は段階(f)
に従つて非可燃性還元雰囲気と置換される。任意
の不活性ガスが使用されうるけれども、窒素が選
定ガスの代表である。上に論議したように、好ま
しい雰囲気は窒素+少量のプロピレン或いはエチ
レンである。これは休炉雰囲気とも呼ばれる。す
べての炉及び出入扉は休炉期間を通して閉じられ
たままである。 段階(g)において、部品は、段階(f)から生じる雰
囲気中にそして段階(e)において実現される最低温
度に浸炭工程が中断されている所定の期間、例え
ば一晩、週末或いは休日の間維持される。好まし
い温度は約900〓以上でありそして好ましい休止
期間は約72時間を越えないものである。 休炉期間の終了後、炉は、段階(h)において休炉
温度から約1200〜1700〓、好ましくは約1400〜
1500〓の範囲における温度まで加熱される。段階
(e)における冷却に対してと同様に、この加熱は一
般に約20〜150〓/時間の速度で達成される。や
はり、冷却の場合と同じく、加熱速度は炉耐火材
及び合金組成への考慮に基きそして特定の炉にお
いてはもつと速い乃至は遅い加熱速度が採られう
る。 その後、段階(i)が行われそして初期浸炭雰囲気
が上記米国特許第4145232号に言及されたように
して許容しうる雰囲気が実現されるまで好ましく
は比較的高流量において回復される。この時点で
流量は高流量の約20〜40%まで下げられる。この
流量は押進サイクルが再開されるまで使用されそ
して後流量は通常の浸炭流量即ち浸炭業者によつ
てその通常の浸炭作業において通常使用される流
量に調節される。炭化水素成分は好ましくは、段
階(b)において決定された温度Tc、sの20〜100〓
範囲内で通常の流量において導入される。温度が
段階(j)においてTc、sに達する時押進サイクル
が再開される。昇温は段階(h)における温度と同じ
漸増的態様で実現されそして元の炭素ポテンシヤ
ルが達成される。中断部品は段階(k)においてそれ
らのサイクルを完給し、これは部品が段階(l)にお
けるように炉扉から出る時点で部品を100%浸炭
に持ちきたす。炉温は、中断部品が各帯域を出る
に際して各帯域でTc、sから通常の浸炭温度に
順次して昇温される。 本方法はバツチ式炉に適用される時にも実質上
同じである。主たる差異は、休炉中起る炭素拡散
が浸炭温度を低くすることによるよりも浸炭時間
を短縮することにより一層容易に補償されうるこ
とである。しかし、前者の技術もまた使用されう
る。しかし、本中断法はバツチ炉に対しては次の
ようにして実施することが好ましい: バツチ炉は休炉前任意の時点で装填されそして
休炉前に生じる期間が記録される。上述した工程
段階がとられるが、但しTc、sが通常の浸炭温
度に等しく従つて式に従つて計算される必要がな
い。Tc、sにおける総浸炭時間(tc、susp)は
次の通り計算される: tc、susp=tn−teq、susp ここで、tn=通常の総浸炭時間 teq、susp=上記のように計算された中断中に
得られる相当浸炭時間 本発明を実施例によつて説明する。実施例は3
つの部分に分けられ、(A)は方法過程を示し、(B)は
Tc、sの計算例を示しそして(C)は結果を示す。 最後に、本発明において使用される式について
補足説明する。 温度Tc、sを計算するのに次の式が使用され
た: (1) Tc、s=[−R/Qln(tn−teq、susp/tn)+1
/Tn]-1 ここで (2) teq、susp=∫ta,c tiexp[−Q/R(1/T−1
/Tn)]dt +∫tf ta,hexp[−Q/R(1/T−1/Tn)]dt 式(2)の目的は、炉中断の冷却及び加熱期間中に
どの位の量の炭素拡散(浸炭)が生じるかを決定
することである。炭素拡散は浸炭温度Tnにおけ
る等価浸炭時間(teq、susp)として表現される。
基本的、teq、suspは炉中断の冷却及び加熱期間
中生じるのと同じ炭素拡散量を得るのに温度Tn
において必要とされよう時間である。式(2)の誘導
は次の通りである: 一つの温度におけるオーステナイト中の炭素の
拡散は拡散方程式に対する次の解により近似され
る: (3) ここで、C=表面からの距離x及び浸炭時間t
の関数としての炭素濃度 Cs=炭素の表面濃度 Co=炭素の初期の一様な濃度 D=オーステナイト中の炭素の拡散係散(濃度
に依存しないと仮定) 式(3)の左辺をある定数に等しいと設定すること
により、硬化層深さ、浸炭時間及び拡散係数間の
関係が得られる。 (4) x=A√ ここで、A=2erf-1[C−Cs/Co−Cs] 例えば、1.0%の表面炭素量まで浸炭された
1020鋼に対して0.4%Cにおける有効硬化層深さ
は次のようにして計算される: A=2erf-1[0.2−1.0/0.4−1.0]=1.63 そしてx=1.63√ ここでx=0.4%炭素における硬化層深さ 一定温度において、Dは定数でありそして時間
に伴つての硬化層深さの増加は次の式により与え
られる: (5) ここでx2は時間t1における深さ x1は時間t2における深さ オーステナイト中の炭素の拡散係数は次の通り
温度に関係づけられる。 (6) D=Do exp(−Q/RT) ここでDo=基準条件における拡散係数 Q=活性化エネルギー R=ガス定数 式(4)からD1t1=D2t2であり、2つの均等な拡散
条件が式(6)によつて得られる。 (7) t1exp(Q/RT1)=t2exp(Q/RT2) 即ち (8) t1=exp[−Q/R(1/T1−1/T2)]t2 式(8)を使用して、温度T2において時間t2に対し
て起るのと同じ炭素拡散を得るのに温度T1にお
いて必要とされる時間t1が決定しうる。従つて式
(8)は様々の異つた拡散温度に対する等価拡散時間
を計算する為の方法を与える。 式(2)において、中断中起るであろうのと同じ炭
素拡散を与える温度Tnにおける拡散時間teq、
suspを得る為、式(8)が中断の冷却及び加熱期間に
わたつて積分される。 拡散時間のteq、suspは冷却及び加熱期間中得
られるから、中断を伴つて処理された部品が中断
を伴わずして浸炭された部品と同じ硬化深さを有
するよう浸炭期間中に生じる炭素拡散時間を(tn
−teq、susp)に減じなければならない。即ち
【表】 〓

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 約1500〜2200〓の範囲内の浸炭温度における
    一つ以上の温度帯域を有する炉において、次の成
    雰囲気成分 容積 % 一酸化炭素 約4〜30 水 素 約10〜60 窒 素 約10〜85 二酸化炭素 0〜約4 水蒸気 0〜約5 炭化水素 約1〜10 (上記容積%は雰囲気の総容積に基づく) から成る浸炭雰囲気中で鋼部品を浸炭し、その際
    100%浸炭を実現しなかつた部品を炉から取出す
    ことなく所定の期間浸炭工程を休止することが所
    望されるような浸炭方法において、 (a) 浸炭工程の休止前に100%浸炭を実現しえな
    い部品を炉内に導入すること; (b) 段階(a)において導入された部品が段階(c)にお
    いて維持さるべき各温度帯域に対する温度
    (Tc、S)を次の式に従つて決定すること: Tc、s=[−R/Qln(tn−teq、susp/tn)+1/Tn
    -1 ここで、 teq、susp=∫ta,c tiexp[−Q/R(1/T−1/Tn)
    ]dt +∫tf ta,hexp[−Q/R(1/T−1/Tn)]dt、 teq、suspは少くとも一つの温度帯域に割当
    てられる。 R=気体定数 Q=オーステナイト中炭素拡散の為の活性化エ
    ネルギー ln=自然対数 tn=浸炭時間 ti=休止の開始時点 ta、c=T=Taにおける冷却時点 ta、h= 〃 加熱時点 tf=T=Tc、sにおける休止終了時点 Tn=浸炭温度 T=冷却及び加熱中の温度、時間tの関数 Ta=オーステナイト変態温度 但し、Tc、sは約1400〓或いは鋼のオース
    テナイト変態温度どちらか高い方以上である; (c) 温度帯域の少くとも一つにおいて浸炭雰囲気
    中でその浸炭温度において約1〜99%浸炭を実
    現するに必要な期間部品を維持し、その場合前
    記温度帯域の各々は該温度帯域に対して段階(b)
    で決定された温度にあるものとすること; (d) 雰囲気の炭化水素成分の量を減少すること; (e) 温度を段階(c)の水準から約1400〓以下の所定
    の水準まで漸減すること; (f) 段階(e)中しかし温度が約1400〓に達する前
    に、雰囲気を不活性雰囲気から成る雰囲気に切
    変えること; (g) 段階(f)の結果である雰囲気中に部品を所定の
    期間維持すること; (h) 所定の期間経過後、炉を約1400〜1500〓の範
    囲のある温度まで加熱すること; (i) 雰囲気を浸炭雰囲気に切換えること; (j) 各帯域の温度を段階(b)において決定される温
    度に昇温すること、 (k) 部品を段階(j)の温度に段階(c)で開始された浸
    炭をほぼ100%浸炭まで持ちきたすに必要な期
    間維持すること、 (l) 炉から部品を取出すこと を包含することを特徴とする浸炭方法。 2 段階(f)において、雰囲気が窒素+窒素の容積
    に基いて約0.1〜1.5容積%のエチレン或いはプロ
    ピレンから実質上成る雰囲気に切換えられる特許
    請求の範囲第1項記載の方法。 3 段階(e)の温度が約900〜1100〓の範囲にある
    特許請求の範囲第2項記載の方法。 4 段階(f)の温度が約1200〜1700〓の範囲にある
    特許請求の範囲第2項記載の方法。 5 段階(f)の温度が約1400〜1500〓の範囲にある
    特許請求の範囲第3項記載の方法。 6 teq、suspが次の式、即ち teq、susp=ocj=1 exp[−Q/R(1/Tj−1/Tn)]△tj +ohj=1 exp[−Q/R(1/Tj−1/Tn)]△tj ここで第1項の和算式は工程の冷却段階に該当
    しそして第2項の和算式は工程の加熱段階に該当
    しそして nc=Tc、SからTaまでの冷却中の時間増分の数 nh=TaからTc、sまでの加熱中の時間増分の数 Tj=時間増分j中の平均温度 △tj=時間増分jの長さ R=気体定数 Q=オーステナイト中炭素拡散の為の活性化エネ
    ルギー ln=自然対数 tn=浸炭時間 Tn=浸炭温度 Ta=オーステナイト変態温度 但し、Tc、sは約1400〓或いは鋼のオーステ
    ナイト変態温度どちらか高い方以上である; によつて個々の時間増分の和として近似される特
    許請求の範囲第1項記載の方法。 7 段階(f)において、雰囲気が窒素+窒素の容積
    に基いて約0.1〜1.5容積%のエチレン或いはプロ
    ピレンから実質上成る雰囲気に切換えられる特許
    請求の範囲第6項記載の方法。 8 段階(e)の温度が約900〜1100〓の範囲にある
    特許請求の範囲第7項記載の方法。 9 段階(f)の温度が約1200〜1700〓の範囲にある
    特許請求の範囲第7項記載の方法。 10 段階(f)の温度が約1400〜1500〓の範囲にあ
    る特許請求の範囲第8項記載の方法。 11 約1500〜2200〓の範囲内の浸炭温度におけ
    る1つ以上の温度帯域を有する炉において、次の
    成分 雰囲気成分 容積 % 一酸化炭素 約4〜30 水 素 約10〜60 窒 素 約10〜85 二酸化炭素 0〜約4 水蒸気 0〜約5 炭化水素 約1〜10 (上記容積%は雰囲気の総容積に基づく) から成る浸炭雰囲気において鋼部品を浸炭し、そ
    の際浸炭工程を100%浸炭を実現されなかつた部
    品を炉から取出すことなく所定の期間休止するこ
    とが所望されるような浸炭方法において、 (a) 浸炭工程の休止前に100%浸炭を実現しえな
    い部品を炉内に導入すること; (b) 段階(a)において導入された部品が維持さるべ
    き少くとも一つの温度帯域に対する温度(Tc、
    S)を浸炭温度以下約20〜150〓の範囲内の温
    度を選択することにより決定すること、但し
    Tc、Sは約1400〓或いはオーステナイト変態
    温度いずれか高い方以上とすること; (c) 温度帯域の少くとも一つにおいて浸炭雰囲気
    中でその浸炭温度において約1〜99%浸炭を実
    現するに必要な期間部品を維持し、その場合前
    記温度帯域の各々は該温度帯域に対して段階(b)
    で決定された温度にあるものとすること; (d) 雰囲気の炭化水素成分の量を減少すること; (e) 温度を段階(c)の水準から約1400〓以下の所定
    の水準まで漸減すること; (f) 段階(e)中しかし温度が約1400〓に達する前
    に、雰囲気を不活性雰囲気から成る雰囲気に切
    変えること; (g) 段階(f)の結果である雰囲気中に部品を所定の
    期間維持すること; (h) 所定の期間経過後、炉を約1400〜1500〓の範
    囲のある温度まで加熱すること; (i) 雰囲気を浸炭雰囲気に切換えること; (j) 各帯域の温度を段階(b)において決定される温
    度に昇温すること; (k) 部品を段階(j)の温度に段階(c)で開始された浸
    炭をほぼ100%浸炭まで持ちきたすに必要な期
    間維持すること; (l) 炉から部品を取出すこと を包含することを特徴とする浸炭方法。 12 段階(f)において、雰囲気が窒素+窒素の容
    積に基いて約0.1〜1.5容積%のエチレン或いはプ
    ロピレンから実質上成る雰囲気に切換えられる特
    許請求の範囲第11項記載の方法。 13 段階(e)の温度が約900〜1100〓の範囲にあ
    る特許請求の範囲第12項記載の方法。 14 段階(f)の温度が約1200〜1700〓の範囲にあ
    る特許請求の範囲第12項記載の方法。 15 段階(f)の温度が約1400〜1500〓の範囲にあ
    る特許請求の範囲第13項記載の方法。 16 約1500〜2200〓の範囲内の浸炭温度におけ
    る一つ以上の温度帯域を有する炉において、次の
    成分 雰囲気成分 容積 % 一酸化炭素 約4〜30 水 素 約10〜60 窒 素 約10〜85 二酸化炭素 0〜約4 水蒸気 0〜約5 炭化水素 約1〜10 (上記容積%は雰囲気の総容積に基づく) から成る浸炭雰囲気中で鋼部品を浸炭し、その際
    100%浸炭を実現しなかつた部品を炉から取出す
    ことなく所定の期間浸炭工程を休止することが所
    望されるような浸炭方法において、 (a) 浸炭工程の休止前に100%浸炭を実現しえな
    い部品を炉内に導入すること; (b) 段階(a)において導入された部品が段階(c)にお
    いて維持さるべき各温度帯域に対する温度
    (Tc、S)を次の式に従つて決定すること: Tc、s=[−R/Qln(tn−teq、susp/tn)+1/Tn
    -1 ここで teq、susp=[(Xs/Xn)2−1]tn、 tep、suspは少くとも一つの温度帯域に割当
    てられる。 R=気体定数 Q=オーステナイト中炭素拡散の為の活性化エ
    ネルギー ln=自然対数 tn=浸炭時間 Tn=浸炭温度 Xs=Tc、S=Tnの場合の試験負荷において浸
    炭を受ける部品の表面硬化深さ Xn=Tnにおいて浸炭された部品の表面硬化深
    さ 但し、Tc、sは約1400〓或いは鋼のオース
    テナイト変態温度どちらか高い方以上である; (c) 温度帯域の少くとも一つにおいて浸炭雰囲気
    中でその浸炭温度において約1〜99%浸炭を実
    現するに必要な期間部品を維持し、その場合前
    記温度帯域の各々は該温度帯域に対して段階(b)
    で決定された温度にあるものとすること; (d) 雰囲気の炭化水素成分の量を減少すること; (e) 温度を段階(c)の水準から約1400〓以下の所定
    の水準まで漸減すること; (f) 段階(e)中しかし温度が約1400〓に達する前
    に、雰囲気を不活性雰囲気から成る雰囲気に切
    変えること; (g) 段階(f)の結果である雰囲気中に部品を所定の
    期間維持すること; (h) 所定の期間経過後、炉を約1400〜1500〓の範
    囲のある温度まで加熱すること; (i) 雰囲気を浸炭雰囲気に切換えること; (j) 各帯域の温度を段階(b)において決定される温
    度に昇温すること; (k) 部品を段階(j)の温度に段階(c)で開始された浸
    炭をほぼ100%浸炭まで持ちきたすに必要な期
    間維持すること; (l) 炉から部品を取出すこと を包含することを特徴とする浸炭方法。 17 段階(f)において、雰囲気が窒素+窒素の容
    積に基いて約0.1〜1.5容積%のエチレン或いはプ
    ロピレンから実質上成る雰囲気に切換えられる特
    許請求の範囲第16項記載の方法。 18 段階(e)の温度が約900〜1100〓の範囲にあ
    る特許請求の範囲第17項記載の方法。 19 段階(f)の温度が約1200〜1700〓の範囲にあ
    る特許請求の範囲第17項記載の方法。 20 段階(f)の温度が約1400〜1500〓の範囲にあ
    る特許請求の範囲第18項記載の方法。
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