JPS6344414Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は造花の中で花芯等細長い部分に特徴を
有する和紙製造花の改良に関するものである。

従来の和紙製造花にあつては、おしべ、めしべ
といつた花芯や松の葉のごとき細長い部分及び先
端の細長くなつた花片等を和紙自体で作成するこ
とはできなかつた。

そこで、おしべ、めしべ、松の葉のごとき部分
には水引等細くて堅いひもを利用していた。しか
し、水引等では花のイメージや和紙自体の有する
美感を出せず、先端が細長くなつている花片等を
有する花では和紙製の造花を作りえなかつた。

そこで本考案は従来和紙のみでなしえなかつた
上記部分にも和紙を利用し細くかつ強く表わすこ
とを可能とし、和紙製造花の種類拡大を図らんと
することを目的とする。

以下本考案の構成を図示の実施に従い説明す
る。

第１図は花芯等細線状部分を構成する材料和紙
の拡大断面図であり、材料和紙１は薄手の和紙２
を所望枚数、接着剤３にて接合してなる。接合さ
れる和紙２の枚数は作成する花芯の太さ、強さに
よつて異なるが図示の実施例は二枚の和紙２によ
りなる。

この材料和紙１は第２図に示すように所望の短
冊４に切目を入れてある。短冊４は花芯５等の長
さ、太さ、本数に従つて、その幅、長さ、数が決
定される。すなわち、花芯５が細長いものであれ
ば短冊４の各片は長く、かつ幅の狭いものとな
る。

この短冊４状にされた材料和紙１は水分を含ま
せられ、軟化させられる。軟化した短冊４各片は
縒られて細線状にされ、さらに各花芯５等の形に
形成される。尚、アザミの花片等のごとく先端の
みが細線状のものは第３図に示すように、短冊４
各片の先端のみを縒り、短冊４全体を巻くことに
より容易に形成することができる。

軟化状態で形成された花芯５等は乾燥され、固
化して、和紙製造花６の一部として利用され、細
い花芯５等を有する和紙製造花６となる。

本考案は叙上のように構成されるため次のよう
な効果を有する。

第１に軟化させた和紙の短冊４を縒つて花芯５
等を形成するので、花芯５等が曲線的なものであ
つても微妙な曲がり具合等を容易に作り上げるこ
とができる。これにより、より生花に近いイメー
ジを有する造花とすることができる。

第２に軟化させて形成した花芯５等を乾燥さ
せ、接着剤３を再び固化させることにより花芯５
等も固化させるため、細長いものでも、しつかり
した強い花芯５等を作り出すことができるように
なつた。

第３に上記の結果、従来和紙では作ることので
きなかつた細線状部分をも和紙で形成することが
できることとなり、異質感を有する部分を除いた
和紙のみの趣きを有する和紙製造花を提供するこ
とができると同時に、和紙製造花の範囲を拡大す
ることができた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案において使用する材料和紙の拡
大断面図であり、第２図は短冊状に切断した材料
和紙の正面図、第３図は先端のみを縒つた短冊状
材料和紙の正面図、第４図は本考案の完成状態を
示す斜視図である。 １……材料和紙、２……和紙、３……接着剤、
４……短冊、５……花芯、６……和紙製造花。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 所望枚数の和紙を接着剤にて接合してなる造花
   用材料和紙を所望の短冊を形成するよう切目を入
   れ、水分を含ませ、軟化した短冊各片を縒つて細
   線状にし乾燥固化させて細い花芯等を形成したこ
   とを特徴とする和紙製造花。