JP4565602B2 - フライの中空ボディ製作用ツイスター - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、釣りに用いられるフライの製作における中空ボディを、慣れない者でも容易に作ることができる中空ボディ製作用ツイスターに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、フライフイッシングの毛鉤として使用されるフライは、全て完成したフライもあるが、多くの釣り人は、自分の好みに合ったオリジナルなフライを作るため、獣毛や鳥の羽根、化学繊維、その他のマテリアル材料を用いて、図10に示すような水棲昆虫を模した、様々な形態のフライを製作するフライタイイングも楽しんでいる。
【0003】
さらに、一般的に行われているフライタイイングの手順を具体的に述べると、先述した獣毛や鳥の羽根、化学繊維、その他のマテリアル材料とともに、各種のタイイングツールを用いて、図10に示すような水棲昆虫を模したフライを製作する。またフライの製作においては二つの方法があり、古くから行われているものとして、前記する獣毛や鳥の羽根等をフックシャンクに糸で巻き付けてボディを一体に作ったボディに、はっ水剤を塗布して浮力を高める方法がる。
【0004】
さらに最近は、より効果的なエクステンドボディ(浮力の高い、フックシャクより長いボディ)を作る方法として、エクステンドボディのみを作り、フライタイイング時に、別途に形成されたエクステンドボディ(中空ボディ)を取り付けるだけで、浮力の高いエクステンドボディを容易に作ることができる、図9に示すような中空ボディが単独販売されている。フライタイイング時には、単独に提供されている好みの中空ボディを、図10のように釣り鉤に形成したエクステンドボディに一体形成したフライ製作を行う方法が多くなっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、浮力の高いエクステンドボディ製作に当たっては、単独に提供されている中空ボディを用いるのが一般的であり便利である。しかしオリジナルな中空ボディを求めるユーザーにとっては、中空ボディの大きさはもとより、色や風合いなど含めて、よりリアルなフライ製作を求める場合、提供されている中空ボディでは満足することが少なかった。
【0006】
加えて、加工された中空ボディを別途に購入するコストも要し、またオリジナルな中空ボディを容易に作れ、かつ慣れない者でも扱い易い、中空ボディ製作用の加工具等も提供されていないのが現状であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上のような従来の不便を解消して、ユーザー自身で容易に中空ボディを製作できるツイスターを提供するものであり、その構成は、中空ボディを形成する繊維状のダビングマテリアルを、効果的に挟み込める挟み棒部材として、軸棒の一端部に、長短二本の針棒の間にわずかな空隙部を有するように取り付けて成るツイスターを構成する。尚、中空ボディ製作に当たっては、前記した二本の針棒の空隙部に、ダビングマテリアルを挟み込んでから軸棒を回すだけで、容易に略円錐状の中空ボディを製作することが可能なツイスターを構成する。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施例1の中空ボディ製作用ツイスター1は、長短二本の針棒3,3aの間に空隙部5有するように軸棒2端部に取り付けているので、繊維状のダビングマテリアルAを薄くのばしながら、前記針棒3,3aの空隙部5に差し入れた後に、図3に示すように軸棒2を回せば、図4のようにして針棒3,3aに巻き付けられた中空ボディ6を形成する。さらに、形成されたボディ6材を付けたまま、図5(イ)のように接着液Bに漬けて取り出した後、余分な接着液を除いてから、図5(ロ)のように挟み棒部材4から抜き外して乾燥させれば、目的とする中空ボディ6が容易に完成する。
【0009】
尚、二本の針棒3,3aのうちの一方は、その先端が他方の先端よりも後方に位置するようにく形成されているので、繊維材であるダビングマテリアルAを差し入れやすく、かつ短い針棒3aは細い棒を採用しているので、抜き外した中空ボディ6は段差跡の少ない略円錐状を形成する。
【0010】
実施例2のツイスター1を構成する挟み棒部材4は、二本の針棒3,3で、かつ、いずれも同じ長さであるので製造コストも安価にできる。
【0011】
実施例3に示すツイスター1を構成する挟み部材4は、同じ長さの三本の針棒3,3,3で形成されているので、前記タイプより少し太い中空ボディ6を製作することが可能である。
【0012】
実施例4のツイスター1を構成する挟み棒部材4は、前記各実施例と異なり、単独部材7に切れ目を設けた空隙部5を形成することにより、長短二本の針棒3,3aを形成したタイプであるが、機能性や取り扱い易さは同様である。
【0013】
【実施例】
発明における実施例1のツイスターを、図1に示す斜視図と図2から図5に示す、中空ボディー製作時におけるツイスター使用例図を参照して説明する。実施例1におけるツイスター1は、適度な長さの軸棒2の一端部に、一定の長さの針棒3と、それより少し細くて短い針棒3aの二つを挟み棒部材4として、前記軸棒2の端部に埋め込むように固定した中空ボディ製作用ツイスター1を構成する。
【0014】
尚、軸棒2に挟み部棒材4として取り付ける、長短二本の針棒3,3aは一緒に取り付けられるが、二本の針棒3,3aの間は、図1及び図2に示すように、化学繊維等の細いダビングマテリアルAを挟み込める空隙部5として、約03〜1mmくらいの狭幅な隙間を形成するようにして取り付けられる。また空隙部5に差し入れられたダビングマテリアルAは、図3及び図4に示すように、針棒3,3aに巻き付けたまま、図5(イ)に示すように、そのまま接着液Bに漬けて取り出した後、余分な接着液Bを取り除いてから乾燥させれば、目的とする中空ボディ6が完成する。
【0015】
実施例2のツイスターを、図6に示す一部省略した側面図を参照しながら説明する。実施例2におけるツイスター1は、前記実施例1に示したタイプと基本的には同じであるが、軸棒2端部に取り付けられる二本の針棒3は、いずれも同じ長さの針棒3,3により、空隙部5を有する挟み棒部材4を形成した中空ボディ製作用ツイスター1を構成する。
【0016】
実施例3のツイスターを、図7に示す一部省略した側面図を参照にして説明する。実施例3に示すツイスター1は、軸棒2に取り付けられる針棒3の数を3本とし、かつ、いずれも同じ長さで成る3本の針棒3,3,3による、空隙部5を有する挟み棒部材4を形成した中空ボディ製作用ツイスター1を構成する。
【0017】
実施例4のツイスターを、図8に示す一部省略斜視図を参照して説明する。本実施例におけるツイスター1は、前記した各実施に示した挟み棒部材4と異なり、断面形状が板状を成す単独部材7の一方端部から、一定の長さの切れ込みによる空隙部5を設けることで、針棒3と短い針棒3aを有する挟み棒部材4を形成し、その挟み棒部材4を、前記軸棒2の一端部に埋め込み固定して、実施例4の中空ボディ製作用ツイスター1を構成する。
【0018】
本実施例に示す挟み棒部材4は、単独部材7の一端から、一定の長さに空隙部5を形成する二本の針棒3,3aの長さが異なるものを図示しているが、二本とも同じ長さであっても差し支えない。
【0019】
以上のように本発明による中空ボディ製作用ツイスター1を構成するが、実施例2及び実施例3に示す挟み棒部材4は、同じ長さの針棒3が2〜3本で形成されているが、それ以上の本数で形成してもよく、また長さも実施例1同様に長短組み合わせても構わない。さらに実施例4に示す挟み棒部材4は、板状の単独部材7に切れ込みによる空隙部5を施しているが、部材断面が丸や楕円状の棒材でもよく、また二つの挟み棒部材4の長さが同じでも構わず、いずれも特に限定するものではない。
【0020】
【発明の効果】
この発明における中空ボディ製作用ツイスターは、以上のような構成であるので、次に示すような長所や効果を提供する。まず、この中空ボディ製作用ツイスターは、軸棒の端部に二本又は複数本の針棒を取り付け、かつそれぞれの針棒の間は、繊維状のダビングマテリアルを挟み込める狭幅な空隙部を有した挟み棒部材を形成するきわめてシンプルな構成である。
【0021】
したがって、浮力の高いエクステントボディ製作に必要な中空ボディを作るに当たっては、繊維状のダビングマテリアル材を薄くのばしながら針棒の空隙部に差し入れた後に、一方の指を当てがいながら他方の手で軸棒を回すだけで、慣れない者であっても簡単に中空ボディを製作することが可能とする、従来には見られないシンプルにして扱い易く、かつ安価な中空ボディ製作用ツイスターとして提供することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施例1のツイスターを示す斜視図。
【図2】実施例1のツイスターに、ダビングマテリアルを挟み込んだ状態を示す使用例図。
【図3】実施例1のツイスターに挟み込んだダビングマテリアルを巻き込む使用例図。
【図4】実施例1のツイスターに、ダビングマテリアルを巻き付け終わった使用例図。
【図5】実施例1のツイスターに巻き付けた中空ボディに、(イ)、(ロ)の手順で接着液を塗布する状態を示す使用例図。
【図6】実施例2のツイスターを示す一部省略した側面図。
【図7】実施例3のツイスターを示す一部省略した側面図。
【図8】実施例4のツイスターを示す一部省略した斜視図。
【図9】従来、単独に提供されている中空ボディを示す斜視図。
【図10】従来、提供されている中空ボディを用いて完成したフライを示す。
【符号の説明】
1・・・中空ボディ製作用ツイスター
2・・・軸棒
3・・・針棒
3a・・針棒
4・・・挟み棒部材
5・・・空隙部
6・・・中空ボディ
7・・・単独部材
A・・・ダビングマテリアル
B・・・接着液

Claims (4)

  1. フライフィッシングに供されるフライに浮力を付与する中空ボディを形成すべく、薄く延ばした繊維状のダビングマテリアルを挟み込むための狭幅な空隙部を有する挟み棒部材を、回転可能に把持される軸棒の一端部に取り付けたことを特徴とするフライの中空ボディ製作用ツイスター。
  2. 前記挟み棒部材が、複数本の針棒で形成された請求項1に記載するフライの中空ボディ製作用ツイスター。
  3. 前記挟み棒部材が、先端位置を異にする長短複数本の針棒で形成された請求項1又は請求項2に記載するフライの中空ボディ製作用ツイスター。
  4. 前記挟み棒部材が、一つの単独部材で形成された請求項1又請求項3に記載するフライの中空ボディ製作用ツイスター。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0698980A (ja) * 1992-09-21 1994-04-12 Shiro Furukawa 手持ちナイフ

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