JPS6344374B2 - - Google Patents

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JPS6344374B2
JPS6344374B2 JP58011330A JP1133083A JPS6344374B2 JP S6344374 B2 JPS6344374 B2 JP S6344374B2 JP 58011330 A JP58011330 A JP 58011330A JP 1133083 A JP1133083 A JP 1133083A JP S6344374 B2 JPS6344374 B2 JP S6344374B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blood
bag
gas
partial pressure
stored
Prior art date
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Expired
Application number
JP58011330A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS59137064A (ja
Inventor
Noboru Sato
Mitsugi Oda
Naoto Okazaki
Atsushi Kamihira
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shingijutsu Kaihatsu Jigyodan
Original Assignee
Shingijutsu Kaihatsu Jigyodan
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Shingijutsu Kaihatsu Jigyodan filed Critical Shingijutsu Kaihatsu Jigyodan
Priority to JP58011330A priority Critical patent/JPS59137064A/ja
Publication of JPS59137064A publication Critical patent/JPS59137064A/ja
Publication of JPS6344374B2 publication Critical patent/JPS6344374B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は輸血用の血液または血液成分製剤の保
存方法及びその保存用容器に関する。 従来の血液保存方法としては、採血ガラス製容
器または採血プラスチツク製バツグに無菌的に採
血し、これを冷蔵庫中で4℃〜6℃の低温で保存
する方法が行われている。この方法で保存を行つ
ても、血液が本来持つている機能、特に赤血液が
酸素を運んで生体組織に利用させる機能は日を追
うに従つて低下してくる問題点がある。 本発明はこの問題点を解決せんとするものであ
り、その目的は血液または血液成分製剤の有する
生理的機能を高いレベルに保つたまま保存するこ
とができる血液または血液成分製剤の保存方法を
提供するにある。また他の目的はそれらの保存用
容器を提供するにある。 本発明者らは、前記目的を達成すべく研究の結
果、血液の保存機能はガラス製容器に比べてプラ
スチツク製バツグが幾分有利であり、その原因は
ガラス製容器よりもプラスチツク製バツグが酸素
を通ずることにあることに着目し、通気性高分子
材料の極く薄い膜、例えば0.05mm以下とし、ガス
透過性の高いものとなし、これを使用して4〜6
℃の保存温度から気密のまま37℃に復温させて測
定した時の血液内部の酸素分圧が150mmHg以上、
炭酸ガス分圧が40mmHg以下(空気中で保存する
場合)に保ちながら保存したところ、血液または
血液成分製剤中に含まれる赤血液、血小板、白血
球などの細胞成分を、その機能を十分に保持した
ままで、相当期間貯蔵することができ、その後適
合する生体に輸注された際に、これら細胞成分の
機能が十分に発揮し得られることを究明し得た。
この究明事実に基いて本発明を完成した。 本発明の要旨は、 1 ガス透過性高分子材料を使用して作成された
バツグ内に輸血用の血液または血液成分製剤を
収容して、空気のガス環境下において冷蔵保存
する場合、当該バツグの高分子材料製膜の厚さ
を薄膜化することによつて自然に得られるガス
透過性を利用して、保存状態から気密のまま37
℃に復温させて測定した時の当該血液または血
液成分製剤の酸素分圧が150mmHg以上、同時に
炭酸ガス分圧が40mmHg以下に保たれるように
保存することを特徴とする血液または血液成分
製剤の保存方法。 2 輸血用の血液または血液成分製剤を収容保存
するガス透過性高分子材料バツグにおいて、薄
膜化することによつて自然に得られるガス透過
性を有する高分子材料薄膜を、当該バツグの一
部または全体に使用して所望のガス透過性を持
たせ、当該バツグの外周を一体化または間隔を
置いて、通気性補強材で補強したことを特徴と
する血液保存用容器。 にある。 本発明において使用するガス透過性高分子材料
製バツグとしては、血液に溶出する有害物質がな
く、かつ水分の透過性の少ない高分子材、例え
ば、医療用ポリ塩化ビニル、ポリエチレン等のポ
リオレフイン、テフロン(商標名)等の弗素樹
脂、天然及び合成ゴム、シリコンゴムなどの素材
を、血液への酸素の補給、炭酸ガスの排除が十分
行われる、即ち、空気中で保存する場合、血液内
部の酸素分圧が150mmHg以上、炭酸ガス分圧が40
mmHg以上に保たれる薄膜とし、これをバツグに
形成したものが使用される。その膜厚は高分子材
の素材によつて相違するが、例えばポリ塩化ビニ
ルで0.03mm以下、天然ゴムラテツクスで0.05mm以
下であることが好ましい。 なお、前記血液内部の酸素分圧が150mmHg以
上、炭酸ガス分圧が40mmHg以下の値は低温保存
状態から気密のまま37℃に昇温して測定した値を
言う。 血液または血液成分製剤の酸素分圧を150mmHg
以上、炭酸ガス分圧を40mmHg以下に保つのは、
血液の細胞成分の代謝を生理的に保つためであ
る。 即ち、健康人体内の酸素分圧は空気を吸入して
いる状態では37℃測定で90〜100mmHgである。し
かしこれは温度によつて変わり、4〜6℃の低温
で保存する場合には自然に150mmHg以上の酸素分
圧を示すのが生理的である。一方生体の炭酸ガス
分圧は正常で40mmHg以下に保たれており、この
結果、生体の代謝等の均衡が保たれている。生体
外において保存する場合もこの均衡を保つことが
必要である。 ガス透過性高分子材料としてポリ塩化ビニール
を使用した場合、前記均衡を保つには、その膜の
厚さを0.05mm以下(従来は0.3〜0.5mm厚)とし、
かつその表面積を280cm2/200g血液以上と十分に
外気と接触して換気がよく保たれるようにするの
がよい。 ガス透過性高分子材料としてポリ塩化ビニール
を使用し、従来法(膜厚平均約0.4mm)と本発明
の膜厚0.03mmを使用した場合における血液中の酸
素分圧と炭酸ガス分圧を示すと次の通りである。
【表】 以上の結果が示すように、従来法では保存日数
が多くなると酸素分圧は多少上昇するが、炭酸ガ
ス分圧は急激に上昇する。これに対し、本発明の
方法では酸素分圧は急激に上昇すると同時に炭酸
ガス分圧は次第に減少する。 次に本発明の保存用容器の実施態様の例を図面
に基いて説明する。第1図はその平面図、第2図
はその断面図である。図中、1はガス透過性高分
子材料薄膜、2は採血チユーブ、3は輸血用セツ
ト連結口、4は通気性補強材、5は血液保存液、
6は外枠及び釣り下げ用スリツトを示す。 図面においてはガス透過性高分子材料薄膜1の
外周に通気性補強材4を設けたものを示したが、
通気性補強材4をガス透過性高分子材料薄膜1に
張り合せ設けてもよい。 本発明の保存用容器を冷蔵庫中に保存する場
合、該容器を包囲するガス環境の酸素濃度を幾分
高くしたり、または炭酸ガス濃度を常に最低値に
調整することにより、保存用容器のバツグ膜を透
過する酸素や該膜内から排出する炭酸ガスの量を
増加させることができる。これを行うことによ
り、更に一層容器内の血液細胞成分の代謝を生理
的に保つことができる。また、容器の外枠及び釣
り下げ用スリツト6により容器を冷蔵庫内に間隔
を置いて配列することにより血液細胞のガス代謝
を容易にすることもできる。 実施例 健康な成人男子より200gの静脈血をポリ塩化
ビニル膜製(膜厚0.3mm)血液バツグ(従来保存
法と言う)と天然ゴムラテツクス膜製(膜厚0.03
mm)血液バツグ(本発明保存法と言う)に入れて
バツグを冷蔵庫内に網棚を設け、この上に置くか
または吊して21日間4℃で保存し、37℃に復温し
て測定した時の酸素分圧と炭酸ガス分圧を径日的
に示すと次の表1の通りであつた。
【表】 保存血液の赤血球中の2.3―デフオスフオグリ
セン酸(以下2.3―DPGと記載する)の濃度と、
赤血球に対する性質を表わす指標として用いられ
る酸素飽和度が50%になる時の酸素分圧(P50
とを経日的に調べた。その調査結果は次の表2に
示す通りであつた。
【表】 表1に示すように、保存7日以後において、本
発明の方法では従来法に比較して赤血球の保存状
態が極めてよいことが分る。従つて、本発明の方
法で21日間保存した後輸血しても、従来法で2週
間以上保存した血液を大量に輸血した場合に見ら
れるような患者の状態悪化を起すようなことはな
い。 以上のように、本発明の血液保存方法による
と、バツグをガス透過性高分子材からなる極めて
薄い膜から形成し、バツグ内に酸素の補給と炭酸
ガスの排除を十分行えるようにし、血液内部の酸
素分圧が150mmHg以上、炭酸ガス分圧が40mmHg
以下の状態の下で保存するため、バツグ中に保存
されている血液や血液成分製剤の細胞成分の代謝
を生理的に保ち得られる優れた作用効果を有す
る。またその保存用容器によると、バツグの外周
を間隔を置いて通気性補強材で囲んで保護し、あ
るいは通気性補強材を張り合せて保護されている
ため、その強度も強く、その取扱いも容易である
優れた作用効果を有する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の保存容器の実施態様の例を示す
ものであり、第1図はその平面図、第2図はその
断面図である。 1:ガス透過性高分子材料薄膜、2:採血チユ
ーブ、3:輸血用セツト連絡口、4:通気性補強
材、5:血液保存液、6:外枠及び釣り下げ用ス
リツト。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ガス透過性高分子材料を使用して作成された
    バツグ内に輸血用の血液または血液成分製剤を収
    容して、空気のガス環境下において冷蔵保存する
    場合、当該バツグの高分子材料製膜の厚さを薄膜
    化することによつて自然に得られるガス透過性を
    利用して、保存状態から気密のまま37℃に復温さ
    せて測定した時の当該血液または血液成分製剤の
    酸素分圧が150mmHg以上、同時に炭酸ガス分圧が
    40mmHg以下に保たれるように保存することを特
    徴とする血液または血液成分製剤の保存方法。 2 高分子材料としてポリ塩化ビニルを使用した
    場合、その膜の厚さを0.05mm以下にして、かつそ
    の表面積を280cm2/200g血液以上と十分に外気と
    接触して自然な換気がよく保たれるようにした特
    許請求の範囲第1項に記載の方法。 3 輸血用の血液または血液成分製剤を収容保存
    するガス透過性高分子材料バツグにおいて、薄膜
    化することによつて自然に得られるガス透過性を
    有する高分子材料薄膜を、当該バツグの一部また
    は全体に使用して所望のガス透過性を持たせ、当
    該バツグの外周を一体化または間隔を置いて、通
    気性補強材で補強したことを特徴とする血液保存
    用容器。
JP58011330A 1983-01-28 1983-01-28 血液保存方法及びその保存用容器 Granted JPS59137064A (ja)

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JPS59137064A JPS59137064A (ja) 1984-08-06
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JPS6125557A (ja) * 1984-07-16 1986-02-04 住友ベークライト株式会社 血液保存容器
JPS6125558A (ja) * 1984-07-16 1986-02-04 住友ベークライト株式会社 血液及び血液製剤の保存容器及び保存方法
JPS6360931A (ja) * 1986-08-29 1988-03-17 Noboru Sato 血液または血液製剤保存液およびこれを用いた血液または血液製剤の保存方法
JPS63130068A (ja) * 1986-11-19 1988-06-02 テルモ株式会社 医療用容器
JPS63293959A (ja) * 1987-05-27 1988-11-30 Murata Mfg Co Ltd 電子部品
JPS6435877U (ja) * 1987-08-27 1989-03-03
JPH0693907B2 (ja) * 1991-07-26 1994-11-24 川澄化学工業株式会社 血小板保存用器具

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