JPS6343878Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、結束装置を備えた走行機体の横一側
方に、前記結束装置から放出された結束茎稈束を
受止め支持する支持部材を設け、前記支持部材に
支持された茎稈束の穂先側を受止める受け部材
を、受け止め作用位置と、受け止めた茎稈束の全
量を放出する受け止め作用解除位置とに回動変位
自在に設けると共に、前記受け部材を受け止め作
用位置側に変位するように付勢する弾機を設け、
前記受け部材に押引きロツドを連係すると共に、
その押引きロツドと駆動機構とを、前記結束装置
の所定回数の結束動作ごとに入り操作されるクラ
ツチ機構を介して連動連結した刈取結束機の茎稈
束収集放出装置に関し、詳しくは、受け部材とロ
ツドとの連係構造に関する。

上記構造の周辺構造を理解しやすいように、先
ず、本考案の実施例について説明する。

刈取対象茎稈と刈取非対象茎稈とを分草する分
草具１，１、植立茎稈を引起す引起し装置２、引
起された茎稈を刈取る刈取装置３、刈取茎稈を機
体横一側方に搬送する横搬送装置４、及び、刈取
茎稈を収束して所定量づつ結束処理する結束装置
５を、左右一対の車輪６を軸架すると共にエンジ
ン７を搭載し、かつ、操縦ハンドル８を機体後方
に延設した走行機体に連設し、刈取結束機を構成
してある。

前記結束装置５の横外側方に、機体前後方向所
定長さにわたらせると共に地面に近接位置させ
て、結束装置５から放出された結束茎稈束の株元
側を受止め支持する杆状の支持部材９を設け、そ
の支持部材９に一体連設した状態で、茎稈束の株
元側外周部に接当して株端を支持部材９に載置す
る位置に維持させる規制部材１０を設け、他方、
両部材９，１０の上方に、茎稈束の穂先側を受止
めさせる受け部材１１を設けると共に、その受け
部材１１を、受け板１２に接当する受止め作用位
置と、受け板１２との間に茎稈束の放出許容空間
を形成する受け止め作用解除位置とに回動変位自
在に機体に取付け、後述のように、結束装置５に
おける結節部１３のベベルカム１４に連動して、
例えば、４回等の所定回数の結節動作ごとに受け
部材１１を受け止め作用解除位置に変位させるよ
うに構成し、もつて、放出された茎稈束を支持部
材９に受け止め支持させ、その支持状態で切株や
接地抵抗に伴つて後方に移送し、４束分づつ等、
所定個数づつ茎稈束を収集した後にその全量を圃
場に放出していくように茎稈束収集放出装置１５
を構成してある。

受け部材１１とベベルカム１４とを連動する
に、受け部材１１と一体の軸１１ａに板状アーム
１６を連設し、その板状アーム１６とフレーム１
７とにわたり、スプリング１８を張設して受け部
材１１を受け止め作用解除位置側に変位させるよ
うに付勢してある。他方、結節ベベルカム１４の
近くにおいて、支軸１９にその軸芯周りで回動自
在にアーム２０を設けると共に、そのアーム２０
に近接させて、一方向にのみ回転自在に前記支軸
１９にラチエツト歯車２１を設けてある。支軸１
９に上下揺動自在に支持アーム２２を設け、前記
支持アーム２２に、その長手方向途中箇所にラチ
エツト爪２３を、他方、先端側に前記ベベルカム
１４に連設したカム体２４に作用させる従動カム
ローラ２５を夫々設けると共に、スプリング２６
を付設して支持アーム２２を下降揺動側に付勢し
てある。前記ラチエツト爪２３は巻バネ等によつ
てラチエツト歯車２１に噛み合う側に変位するよ
うに付勢され、そして、ラチエツト歯車２１の歯
の深さを、例えば、４個おきに深くし、その深い
歯にラチエツト爪２３が係合した時にのみ前記ア
ーム２０の遊端に作用させ、所定回数の結束動作
ごとにアーム２０を強制回動するようにクラツチ
機構２７を構成してある。前記アーム２０に押引
きロツド２８を連動連結し、そのロツド２８に、
板状アーム１６に接当してそれをスプリング１８
の付勢力に抗しながら強制回動する接当部材２９
と、受け部材１１を受け止め作用位置に維持させ
るために板状アーム１６の回動を接当阻止するス
トツパー３０を設け、かつ、そのストツパー３０
を利用し、ストツパー３０の移動方向をガイド３
１によつて規制してある。

前記ガイド３１を、前記接当部材２９の板状ア
ーム１６に対する位置をロツド２８による操作モ
ーメントの腕長さＬが板状アーム１６の回動変位
に伴つて大になるように移動させる状態で設けて
あり、スプリング１８の付勢力が増すに連れてモ
ーメントの腕長さＬを大にし、板状アーム１６を
回動させるために必要な操作力の変化が無いよう
にあるいは変化が少ないように構成してある。

前記引起し装置２の駆動伝動軸３２に、１回転
クラツチ３３とチエーン式伝動機構３４を介し
て、放出茎稈束を支持部材９側に移送する回転放
出アーム３５を連動連結し、かつ、結束装置５の
近くに、そこから放出される茎稈束の接当押圧力
によつて揺動されるアーム３６を設け、そのアー
ム３６によつて１回転クラツチ３３を入り操作す
るように構成し、結束装置５からの茎稈束放出に
伴い、その放出茎稈束を支持部材９に確実に移送
し、放出茎稈束が結束装置５の近くに位置し、茎
稈束の後続放出に支障をきたすことを防止できる
ように構成してある。

前記クラツチ機構を構成するに、上述のような
ラチエツト機構に限らず、例えば、ベベルカム１
４とか紐供給部のニードル等の、結束動作ごとに
回転駆動される軸にギアを取付け、そのギアの４
倍等所定整数倍の歯数の伝動ギアを前記ギアに咬
合させ、伝動ギアによつて回転される部材に周方
向特定域にクラツチ操作用のカム部材を設け、他
方、前記ロツド２８を弾機１８の付勢力に抗して
押し引き操作する偏芯カムと、パツカー駆動軸等
の常時駆動系とをクラツチを介して連動連結し、
結束動作の所定回数ごとに、そのほぼ１回の結束
動作の間、前記カム部材によつてクラツチを入り
操作する等、各種の構造変形が可能である。

又、ロツド２８を駆動するに、上述のような、
ベベルカム１４等の間歇駆動系やパツカー駆動軸
等の常時駆動系等各種のものを利用でき、それら
をして駆動機構１４と総称する。

以下、本考案の目的及び作用効果について説明
する。

即ち、ロツド２８と受け部材１１を連係するの
に、従来では、第７図に示すように、受け部材１
１に対するロツド２８からの操作力を一定にする
ために、単純に、板状アーム１６に対する回動操
作モーメントの腕長さｌが一定になる状態でロツ
ド２８の押引きを案内するようにガイド５１を設
けていた。

ところが、板状アーム１６が回動操作されるに
伴つて、スプリング１８の付勢力が増大し、それ
とともに実際の操作力が増大し、駆動機構として
のベベルカム１４側への反力が変化し、受け部材
１１の変位に支障をきたす虞があり、未だ改善の
余地があつた。

本考案は、上記の点に鑑み、簡単な改良によ
り、受け部材１１に対する受け止め作用位置側へ
の付勢にかかわらず、実際の操作力の変化を少な
くして受け部材１１をスムーズに変位操作できる
ようにすることを目的とする。

本考案は、上記目的の達成のために、冒記した
刈取結束機の茎稈束収集放出装置において、前記
受け部材１１と前記ロツド２８を連係するに、前
記ロツド２８に、前記受け部材１１あるいはそれ
に一体の部材１６に押圧接当する接当部材２９を
設けるとと共に、前記弾機１８の付勢力に抗して
の前記受け部材１１の変位に伴い、前記接当部材
２９を、前記ロツド２８による操作モーメントの
腕長さＬが大になるように変位させるガイド３１
を設けてある事を特徴とする。

つまり、所定数の結束茎稈束が支持部材に受止
められた時に、ロツド２８による操作モーメント
の腕長さＬを増大しながら受け部材１１を受け止
め作用解除位置に変位操作させるのである。

従つて、ガイド３１の方向を変更するだけの簡
単な改良でありながら、受け部材１１の変位に伴
つて弾機１８の付勢力が増大するものの、その増
加分をモーメントの腕長さＬの増大によつて吸収
できるから、ロツド２８による実際の操作力を一
定に、あるいは、変化の少ないものにでき、駆動
機構１４への反力少なく、受け部材１１の変位を
スムーズに行わせられるようになつた。

前記ロツド２８と受け部材１１を連動連結する
に、上記実施例では、受け部材１１に一体の部材
である板状アーム１６に連動連結しているが、受
け部材１１に直接的に連動連結しても良い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る刈取結束機の茎稈束収集放
出装置の実施例を示し、第１図は刈取結束機の全
体斜視図、第２図は要部の側面図、第３図は要部
の一部省略平面図、第４図は受け部材の開閉構造
を示す要部の側面図、第５図は要部の平面図、第
６図は第５図の要部の一部展開縦断面図、第７図
は第４図に対応する状態で示す従来構造の側面図
である。 ５……結束装置、９……支持部材、１１……受
け部材、１４……駆動機構、１６……受け部材に
一体の部材、１８……弾機、２７……クラツチ機
構、２８……押引きロツド、２９……接当部材、
３１……ガイド、Ｌ……モーメントの腕長さ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 結束装置５を備えた走行機体の横一側方に、前
   記結束装置５から放出された結束茎稈束を受止め
   支持する支持部材９を設け、前記支持部材９に支
   持された茎稈束の穂先側を受止める受け部材１１
   を、受け止め作用位置と、受け止めた茎稈束の全
   量を放出する受け止め作用解除位置とに回動変位
   自在に設けると共に、前記受け部材１１を受け止
   め作用位置側に変位するように付勢する弾機１８
   を設け、前記受け部材１１に押引きロツド２８を
   連係すると共に、その押引きロツド２８と駆動機
   構１４とを、前記結束装置５の所定回数の結束動
   作ごとに入り操作されるクラツチ機構２７を介し
   て連動連結した刈取結束機の茎稈束収集放出装置
   であつて、前記受け部材１１と前記ロツド２８を
   連係するに、前記ロツド２８に、前記受け部材１
   １あるいはそれに一体の部材１６に押圧接当する
   接当部材２９を設けると共に、前記弾機１８の付
   勢力に抗しての前記受け部材１１の変位に伴い、
   前記接当部材２９を、前記ロツド２８による操作
   モーメントの腕長さＬが大になるように変位させ
   るガイド３１を設けてある事を特徴とする刈取結
   束機の茎稈束収集放出装置。