JPS6343087A - 熱供給管の壁貫通構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は熱供給管、特に、埋設熱供給管に好適な壁貫通
構造に関する・ 〔従来の技術〕 地域的な集中暖房等において、熱供給源から蒸気等の高
温流体を各建物に供給するのに埋設熱供給管が利用され
る。

従来、このような埋設熱供給管を屋内へ引き込む場合、
第４図に示すような壁貫通構造がとられている。すなわ
ち、地中の壁体α、３　（コンクリート）にスリーブａ
３を埋込んで貫通孔を設け、該貫通孔に二重管構造の熱
供給管（Ｙ）を挿通させ、この熱供給管（Ｙ）はスＩＪ
　＋ブ（１３との間に充填されるモルタルａ４により壁
体（ｌりに固定される。熱供給管（Ｙ）は流体を通すた
めの本管α秒とその外側の外管αｅとからなり、前記本
管１秒はその外面に保温材αのが巻付けられ、該保温材
と外管（Ｉｅ内面とは適当な間隙を有している。また、
外管σＱは屋内側に貫通した部分が終端部となっており
、この終端部に本管餞と連結される鍔状のエンドプレー
ト（ＩＩが設けられている。また、外管αｅの埋設側外
面には防食被覆傾が形成されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、このような従来の熱供給管壁貫通構造は、熱供
給管（Ｙ）が壁貫通部に完全に固定される構造であるた
め次のような問題がある。すなわち、熱供給管を構成す
る本管αｅや外管αｅは輸送流体の熱によって長手方向
で相当の伸びを生じるが、上記構造では、この伸びが壁
貫通部で拘束されるため壁に大きな荷重が加わり、時に
は壁にクラックを生じさせるおそれがある。また、地盤
沈下が起こると、壁貫通部に拘束された熱供給管には大
きな応力が発生し、地盤沈下による相対変位量が２〜３
Ｉ０Ｍ以上となると外管αｅに発生する応力が降伏点を
超え、さらに沈下量が大きくなると外管αＱが塑性変形
を起こし、この結果本管α峰にも大きな応力が生じるの
みならず、壁部に大きな荷重が加わりコンクリートにク
ラックが発生する場合がある。さらに、熱供給管（ｙ）
の熱がモルタルα荀、壁体Ｏａへほとんど減衰されるこ
となく伝わるため、輸送流体の温度が高温の場合は壁中
の水分が蒸発し、そのコンクリートの成分に不均衡を生
じ、所定の強度を維持することができなくなる。また、
熱ロスも大きく屋内側の雰囲気温度が上昇する等の難点
もある。

本発明は、このような従来の問題に鑑みなされたもので
、熱による管体の伸びや地盤沈下環により、管体が変形
したり壁体にクラックが発生したりすることを防止し、
しかも熱供給管側から壁への熱伝導も適切に抑えられる
熱供給管壁貫通構造の提供をその目的とする。

〔問題を解決するための手段〕

このため、本発明は、外管とその内部に位置する流体流
通用の本管とからなる二重構造の熱供給管の壁貫通構造
において、壁にガイドスリーブによって貫通孔が形成さ
れ、この貫通孔にガイドスリーブ内面と間隙をもって熱
供給管が挿通され、ガイドスリーブと外管間には、可撓
性のリング状シールチューブが介装され、該シールチュ
ーブより屋外側の位置に、一端側がガイドスリーブの周
方向に固着され、他端が外管外周に固着された変形可能
な筒状シール材を設けたことをその特徴とする。

〔作　用〕

この壁貫通構造では、筒状シール材か１次止水、シール
チューブか２次上水の各作用をし、屋外側（埋設管の場
合には埋設側）からの水の浸入か阻止される。

輸送流体の熱により熱供給管がその長手方向で伸びたり
、或いは地盤沈下を生じても、熱供給管は、シールチュ
ーブや筒状シール材を変形させつつ壁に対して変位し、
このため外管に応力を生じたり、壁側に過大な荷重を及
ぼしたりすることかない。

また、熱供給管は壁に直接固定されていないため熱供給
管側から壁側への熱の伝導が抑えられる。

〔実胞例〕

第１図ないし第３図は、本発明を埋設熱供給管の壁貫通
構造に適用した場合の一実施例を示すものであり、図に
おいて、げ）は室内側、（ロ）は埋設側である。

熱供給管を貫通させるべき壁体（１）には、ガイドスリ
ーブ（４）により貫通孔が形成されている。本集施例で
は、まず壁体（１）にスリーブ（２）が埋込まれ、この
スリーブ（２）の内側に樹脂系モルタル（３）を介して
ガイドスリーブ（４）が同芯状に設けられている。

ガイドスリーブ（４）の両端には貫通孔求心方向に延出
したフランジ部（４１ａ）　（４１ｂ）が形成され、ま
た埋設側のフランジ部（４１ｂ）の外側には環状シール
材取付部（４２）が突設されている。

繭記貫通孔には、カイトスリーブ（４）の内面及びフラ
ンジ部（４１ａ）（４１ｂ）の先端と適当な間隔をもっ
て熱供給管（Ｘ）が挿通されている。熱供給管を構成す
る外管（９）の外面にはフランジ部（５ａ）　（５ｂ）
か設けられている。これらフランジ部のうち、一方のフ
ランジ部（５ａ）はガイドスリーブ（４）のフランジ部
（４ｉａ）の屋内側の側藺に当接し、また他のフランジ
部（５ｂ）はガイドスリーブ（４）のフランジ部（４１
ｂ）の屋内側の側面に当接している。なお、このフラン
ジ部（５ｂ）の先端はガイドスリーブ（４）の内面と適
当な間隙を有している。

ガイドスリーブ（４）と外管（９）との間には、可撓性
材からなるリング状のシールチューブ（７）が介装され
ている。このシールチューブ（７）は例えばゴムチュー
ブ等で構成されるもので内部に気体が圧入され、外周面
及び内周面がガイドスリーブ内面及び外管外面にそれぞ
れ適当な圧力で密着当接するようにして上記間隙に介装
されている。また常態において、このシールチューブ（
７）はガイドスリーブ側のフランジ部（４ｉａ）と、外
管側のフランジ部（５ｂ）との間に位置し、両側部をこ
れらフランジ部（４１ａ）（５ｂ）に密着当接させてい
る。

外管（９）の埋設側には、変形可能な筒状シール材（６
）が外挿され、該筒状シール材（６）の一端側が前記シ
ール材取付部（４２）に固着され、他端側か外管（９）
の外周に固着されている。この筒状シール材（６）は１
例えば可撓性部材、ベローズ等により構成させることが
できる。

なお、本実施例では、外管（９）は屋内側の内方まで延
出され、壁体（１）の近傍には従来のようなエンドプレ
ートを設けないようにしている。

その他図面において、（８）は外管の埋設側外面に設け
られる防食被覆（ポリエチレン被覆）、（１Ｇは本管の
外側に設けられる保温材である。

以上のような壁貫通構造では、筒状シール材（６）が１
次止水作用、シールチューブ（７）が２次上水作用をし
、壁貫通部における埋設側から屋内側への水の浸入が確
実に阻止される。

熱供給管（Ｘ）が輸送流体の熱により軸方向で伸びても
、壁部と固定されていないため、熱供給管は軸方向で壁
部に対して変位し、壁部に過大な軸方向荷重が作用する
ことはない。

また、地盤沈下が起こった場合、熱供給管Ｑは貫通孔径
方向で変位し、外管に大きな応力が生じたり、壁部に過
大な鉛直方向力やモーメントが作用したりすることが防
止され、この結果、従来の構造に較べ４〜，６倍の地盤
沈下量を許容できる。そして、このように熱供給管（Ｘ
）が壁部に対し軸方向や貫通孔径方向で変位しても、第
３図に示すようにシールチューブ（７）や筒状シール材
（６）はその変位に追従して変形し、これによるシール
作用は損われることはない。

また、熱供給管（Ｘ）と壁部とが直接連結されていない
ため、本管αυ内の輸送流体の熱の壁部側への伝導が抑
えられ、このため熱による壁部コンクリート成分の変質
も抑えることができる。

また、本管αυと外管（９）とは壁貫通部の近傍で連結
されていないため本管内の流体の熱が外管に伝わりに＜
＜、このため、外管表面の防食被覆に電気防食性能の高
いポリエチレン被膜を採用できる。さらに、本管住υと
外管（９）とは電気的にも絶縁されているため、電気防
食処理が外管（９）のみで済む利点がある。

〔発明の効果〕

このように本発明によれば、壁貫通部におけるシール性
を十分に確保することができるとともに、熱供給管が壁
体に固定されておらず、その管軸方向及び貫通孔径方向
で壁体に対し変位し得るため、熱による管体の伸びや地
盤沈下量によって管体が変形したり、壁体にクラックが
生じたりすることを適切に防止でき、しかも熱供給管か
ら壁への熱伝導を適切に抑え、熱による壁体コンクリー
トの変質も防止することができるＯ

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本発明の一実施例を示すもので、
第１図は常態における横断面図、第２図は同じく縦断面
図、第３図は熱供給管が軸方向で伸び且つ地盤沈下が起
こった状態における縦断面図を示している。 第４図は従来の壁貫通構造を示す縦断面図である。 図において、（Ｘ）は熱供給管、（４）はガイドスリー
ブ、（６）は筒状シール材、（力はシールチューブ、（
９）は外管、αυは本管を各示す。 特許出願人　　日本鋼管株式会社 発明者　中　山　清　司 同　　　　　　　　城　　　尾　　　和　　　部同　　
　　　　　　都　　　倉　　　敬　三　部間　　　　　
　　　　秋　　　山　　　雅　　　信代理人弁理士　　
　吉　　　原　　　省　　　玉量　同　　苫米地　正　
敏 同　　弁護士　　　吉　　　原　　　弘　　　子第　　
４ｒｊ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 外管とその内部に位置する流体流通用の 本管とからなる二重管構造の熱供給管の壁 貫通構造において、壁にガイドスリーブに よつて貫通孔が形成され、この貫通孔にガ イドスリーブ内面と間隙をもつて熱供給管 が挿通され、ガイドスリーブと外管間には、可撓性のリ
   ング状シールチューブが介装さ れ、該シールチューブよりも屋外側の位置 に、一端側がガイドスリーブの周方向に固 着され、他端側が外管外周に固着された変 形可能な筒状シール材を設けたことを特徴 とする熱供給管の壁貫通構造。