JPS6342926Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、電気掃除機に関するものである。

従来、集塵ケースに塵捨てが衛生的に行なわれ
るように使い捨ての集塵袋を収納したものがあ
る。しかし、このようなものは、目詰りしてもそ
の目詰りを解消できないため、通気性を阻害され
良好な吸塵力を維持することができない欠点があ
る。これにより、集塵袋内に十分に塵埃がたまら
ない状態で捨てなければならず集塵袋の使用期間
が短かく不経済である。

この考案は、このような点に鑑みなされたの
で、良好な吸塵力を長く維持し、且つ、集塵袋を
ゴミがいつぱいに溜るまで効率よく用いうる電気
掃除機を得ることを目的とするものである。

この考案は、集塵ケースの吸込口に接続される
フランジを開口縁に固定した集塵袋の底部外面に
この集塵袋の形を定める保形体を固定し、集塵ケ
ースの内面に保形体を保持する保持体を吸込口に
対して接近及び離反する方向にスライド自在に取
付け、この保形体を移動させ集塵袋を伸縮し、集
塵袋の内面に付着した細塵を落して集塵袋のの目
詰りを解消し、良好な吸塵力を長く維持しうるよ
うにし、また、保形体は集塵袋の保形をしている
ので、内部に塵埃が溜つても集塵袋の変形は少な
く、そのままの形で保形体を移動させることがで
き、これにより、圧縮操作が容易であり、さら
に、集塵袋を圧縮したときに集塵袋の塵埃を圧縮
し、集塵袋の収容量を多くして集塵袋の使い捨て
時期を延長し、集塵袋を経済的に用いられるよう
に構成したものである。

この考案の第一の実施例を第１図ないし第３図
に基づいて説明する。まず、電動送風機１を収納
した電動ケース２と集塵ケース３とがクランプ４
により着脱自在に取付けられている。

そして、前記集塵ケース３の前部には吸込口体
（図示せず）が接続される吸込口５が形成され、
上部には塵捨て用の開口部６が形成され、この開
口部６は蓋７により閉塞されている。この蓋７は
後端が前記集塵ケース３に回動自在に取付けられ
前端に形成された係止部８が前記集塵ケース３に
設けたクランプ９により係脱自在に係止されてい
る。

ついで、前記集塵ケース３には後部に位置する
集塵フイルタ１０と前部に位置する集塵袋１１と
が収納されている。この集塵袋１１の開口縁には
前記集塵ケース３に取付けられた装着部材１２に
保持されるフランジ１３が固定され、このフラン
ジ１３には前記吸込口５に環状パツキング１４を
介して接続される吸込開口１３ａが形成されてい
る。前記集塵袋１１の後部には中央に通気口１５
を形成した枠状の保形体１６が固定されている。

また、前記集塵ケース３内の底面にはガイド１
７が前記吸込口５の近くから前記集塵フイルタ１
０の前面近くに至る長さをもつて形成され、この
ガイド１７には前記保形体１６を保持する保持体
１８がスライド自在に取付けられている。

このような構成において、電動送風機１を駆動
すると、塵埃を含んだ吸込風が、吸込口５、吸込
開口１３を経て集塵袋１１内に流入する。そし
て、塵埃は捕捉されて集塵袋１１にたまり、この
集塵袋１１により浄化された吸込風は集塵袋１１
の後部に取付けられた保形体１６の通気口１５等
を経て集塵フイルタ１０、電動ケース２内、電動
ケース２外へと流れる。この場合、集塵袋１１は
保形体１６が保持体１８に保持されて集塵ケース
３内の底面及び集塵フイルタ１０との間に間隙が
生じることにより、集塵袋１１は集塵ケース３内
の底面及び集塵フイルタ１０に密着することはな
く良好な通気性を維持しうる。

そして、ある程度塵埃を吸い込むと集塵袋１１
に目詰まりを生ずるが、このときには電動送風機
１の駆動を停止した状態でクランプ９を操作して
蓋７を回動させて開放した開口部６から保形体１
６の上部をつかんで前後方向に移動すると、保形
体１６はその下部が摺動自在の保持体１８に保持
されていることによりその前後方向に移動し、集
塵袋１１は縮んだり伸びたりする。これにより、
集塵袋１１の内面に付着した細塵のほとんどは内
方に振り落されるとともに集塵袋１１内の塵埃は
圧縮される。そして、この細塵の振り落しにより
集塵袋１１の目詰りは解消され電動送風機１を再
び駆動すれば良好な吸塵力が得られ、この良好な
状態が長く維持される。また、上述したように、
塵埃が圧縮されることにより集塵袋１１の塵埃収
容量は多くなり、集塵袋１１の使い捨ての時期は
延長され、面倒な塵捨て作業の頻度を少なくする
とともに経済的である。

ついで、この考案の第二の実施例を第４図に基
づいて説明するが、前述した第一の実施例と同一
部分については同一符号を用い説明を省略する
（以下同様）。この実施例は開口部６を閉塞する蓋
１９に保形体１６の上部が突出する窓２０を形成
し、この窓２０をパツキング２１を介して閉塞す
る蓋体２２を設け、この蓋体２２の後端を前記蓋
１９に回動自在に取付けるとともに前端に把手２
３と前記蓋１９に形成された係止部２４に係脱自
在に係合する係合部２５とを形成したもので、把
手２３を引つぱつて蓋体２２を回動させれば窓２
０が開放されて保形体１６の把持が可能になり、
前述した第一の実施例と同様に集塵袋１１を圧縮
すれば良好に塵落しが行える。そしてさらに、開
口面積の大きな開口部６を開放しなくても集塵袋
１１の塵落しが行えることにより、塵落しにより
集塵袋１１外に細塵がわずかに漏れたとしてもそ
の細塵が集塵ケース３外に飛散することがなく、
衛生的な塵落しが行える。

さらに、この考案の第三の実施例を第５図に基
づいて説明する。この実施例は開口部６を閉塞す
る蓋２６に前後方向に延びるスライド孔２７を形
成し、このスライド孔２７に保形体１６の上部に
係合するレバー２８をスライド自在に保持し、前
記スライド孔２７を閉塞する蓋体２９を設けたも
ので、蓋体２９を回動させ、レバー２８を移動さ
せれば集塵袋１１の塵落し及び塵埃の圧縮が行わ
れる。したがつて、集塵ケース３内にある保形体
１６を直接保持しなくてもよいことにより、集塵
袋１１の塵落しをさらに衛生的に行える。

この考案は上述のように構成したので、保形体
を移動させ集塵袋を伸縮することにより、この集
塵袋の塵落し及び塵埃圧縮をすることができ、こ
のとき、保形体は集塵袋の保形をしているので、
内部に塵埃が溜つても集塵袋の変形は少なく、そ
のままの形で保形体を移動させることができ、そ
のため、圧縮操作が容易であり、これにより、良
好な吸塵力を長く維持することができるととも
に、集塵袋の使い捨て時期を延長して面倒な塵捨
て作業の頻度を少なくすることができること及び
経済性を高めることができる等の効果を有するも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の第一の実施例を示す縦断側
面図、第２図はその保形体のスライド機構を拡大
して示す一部の縦断背面図、第３図はその集塵袋
を圧縮した状態を示す一部の縦断側面図、第４図
はこの考案の第二の実施例を示す一部の縦断側面
図、第５図はこの考案の第三の実施例を示す一部
の縦断側面図である。 ３……集塵ケース、５……吸込口、６……開口
部、７……蓋、１１……集塵袋、１３……フラン
ジ、１６……保形体、１８……保持体、１９……
蓋、２６……蓋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 集塵ケースに蓋により開閉される塵捨て用の開
   口部と吸込口とを形成し、前記集塵ケースに設け
   られた装着部材に上下方向に摺動自在に保持され
   ることにより前記吸込口に接続されるフランジが
   開口縁に固定された集塵袋を設け、この集塵袋の
   後端の外面に前記フランジに対向してこの集塵袋
   の形を定めるとともにその集塵袋の外周面より外
   方へ突出した保形体を固定し、前記集塵ケースの
   内部に前記保形体を保持する保持体を前記吸込口
   に対して接近及び離反する方向にスライド自在に
   案内するガイドを設けたことを特徴とする電気掃
   除機。