JPS6342629Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はマイク付きヘツドホン、特にマイクの
ヘツドホンへの取付部の改良に関する。

従来におけるマイク付きヘツドホンは、第１図
に示す如き構造のものである。図において、１は
ヘツドホン本体、２はヘツドバンド、３はアンプ
よりの出力をヘツドホン本体１に、また後述する
マイク４よりの信号をアンプに入力するためのコ
ード、４はマイク、５は先端にマイク４が取付け
られたマイクブーム、６はヘツドホン本体１の背
面に形成され、上記マイクブーム５を支持する取
付部材である。なお、マイク４よりのリード線４
ａはマイクブーム５に挿通されると共に後端より
導出され、上記したヘツドバンド２に沿つて配置
され、コード３を介してアンプに接続される。

ところで、上記した従来例において、マイクブ
ーム５のヘツドホン本体１への取付けは、該ヘツ
ドホン本体１の背面に形成された取付部材６によ
つて、前後方向（矢印イ）および回動方向（矢印
ロ）に変位可能に取付けられるものであるが、こ
の取付部材６としては内部に自在球を収納し、こ
の自在球にマイクブーム５を挿通すると共に該マ
イクブーム５を所望長さだけイ方向に移動させ、
またロ方向に回動させて最適位置を決めた後に、
ビス６ａによつて自在球を固定するものである。

従つて、ヘツドホン本体１をヘツドバンド２を
介して耳に装着し、マイク４を口元に固定するに
は、上記したようにビス６ａを締め付けなければ
ならず、そのためマイク４のセツトが面倒であ
り、また、ヘツドホン本体１からマイクブーム５
およびリード線４ａを介して伝達される振動をマ
イク４がひろつてしまい振動雑音として出力され
るという欠点があつた。

すなわち、この振動雑音のレベルは音声のレベ
ルよりも聴感上高いため、マイク４の使用中にマ
イク４に伝達される振動はアンプで増幅され大き
な音となつて出力されてしまうために非常に不便
であつた。

本考案は叙上の点に鑑みて成されたもので、ゴ
ム等の摩擦係数が大で弾性を有する材料にマイク
ブームを摺動かつ回動自在に挾持したことによ
り、マイクの最適位置へのセツトが簡単であると
共にヘツドホン本体よりの振動が伝達されること
のないマイク付きヘツドホンを提供することを目
的とするものである。

次に本考案の一実施例を図面と共に説明する。

なお第１図と同一符号は同一部材を示し説明は
省略する。

１ａはヘツドホン本体１の背面に形成された台
部にして、内部にオン・オフスイツチが設けられ
ている。７は合成樹脂製等による有底円筒状のケ
ースにして、底部裏面の突起７ａが上記台部１ａ
内のスイツチの回転軸に固定されている。そして
このケース７には相対向する２個所に切欠溝７ｂ
が形成されると共に該切欠溝７ｂと直交する内周
壁の相対向する２個所には係合突起７ｃが形成さ
れ、また該係合突起７ｃを結ぶ中心線上の中央底
面には突条７ｄが形成されている。なお、上記係
合突起７ｃの延長線上の底面に形成された孔７ｅ
は後述するキヤツプ９の爪９ｂと係合突起７ｃと
の係合を外すための工具挿入孔である。

８はゴム等の弾性を有し摩擦係数の大なる材料
による挾持具にして、上記したケース７内に収納
される。この挾持具８の中心線上にはマイクブー
ム５が挿入される長溝８ａが形成されると共に該
長溝８ａと直交する相対向する外周には上記ケー
ス７の係合突起７ｃが挿入される溝８ｂが形成さ
れ、また上記長溝８ａと直交する上下面中央に
は、後述するキヤツプ９の突条９ｃと、上記した
ケース７の突条７ｄが嵌入される嵌入穴８ｃ，８
ｄが形成されている。

９は合成樹脂製等によるキヤツプにして、裏面
に２本の突片９ａが形成されると共にその先端に
上記ケース７の係合突起７ｃと係合される爪９ｂ
が形成され、また突片９ａを結ぶ線上の中央に
は、該線上方向に突出される突条９ｃが形成され
ている。

次に組立て順序について説明するに、先ず、ケ
ース７をヘツドホン本体１の台部１ａに取付けら
れたスイツチに突起７ａを利用して固定する。

次いで、ケース７内に挾持具８を溝８ｂと係合
突起７ｃとを合致した状態で挿入する。この時、
挾持具８の嵌入穴８ｄ内にケース７の突条７ｄが
挿入されると共に該突条７ｄの一部が挾持具８の
長溝８ａ内に臨む状態となる。また、挾持具８の
長溝８ａとケース７の切欠溝７ｂとは合致する。

次に、挾持具８の長溝８ａ内にマイクブーム５
を挿入する。この時、長溝８ａの幅とマイクブー
ム５の外径とは、長溝８ａが小となつているの
で、マイクブーム５は挾持具８に挾持される状態
となる。

次いで、キヤツプ９をケース７と挾持具８の溝
８ｂとの間に突片９ａを挿入すると、該突片９ａ
の先端の爪９ｂがケース７の係合突起７ｃと係合
される。これにより、キヤツプ９はケース７に固
定され、ケース７の開口部はキヤツプ９によつて
閉塞される。この時、キヤツプ９の突条９ｃが挾
持具８の嵌入穴８ｃに嵌入されて、マイクブーム
５を上記ケース７の突条７ｄとの間で挾むような
状態となり、マイクブーム５は上下２点で支持さ
れる。

而して、ヘツドホン本体１をヘツドバンド２を
利用して耳に装着した後、マイクブーム５を挾持
具８に対して摺動し、マイク４の位置を口の位置
に合わせると共に、マイクブーム５を挾持具８に
対して回転し、マイク４の向きを口の方向に向
け、次いでマイクブーム５をヘツドホン本体１の
台部１ａに対し回動してケース７を回動してスイ
ツチをオン状態にする。これにより、コード３が
アンプに接続されていれば、マイク４よりの音声
信号は増幅されスピーカより放音され、またヘツ
ドホン本体１よりも聴取することができる。

なお、上記した実施例にあつては、挾持具８を
１個のものとしたが、マイクブーム５を挿入でき
る間隔をあけた２個の部材から構成しても良い。

本考案は上記したように、ヘツドホン本体に取
付けられるケース内にゴム等による弾性を有し摩
擦係数の大なる挾持具を挿入し、この挾持具内に
マイクブームを挿入して、マイクブームの摺動と
回動とを行うようにしたので、マイクの最適位置
へのセツトを簡単に行うことができると共にヘツ
ドホン本体よりの振動は挾持具によつて吸収され
マイクに伝達されず、従つて振動ノイズの減少を
図ることができる等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来におけるマイク付きヘツドホンの
一例を示す斜視図、第２図は本考案に係るマイク
付きヘツドホンの一実施例を示す要部の分解斜視
図、第３図は同上の断面図である。 １……ヘツドホン、４……マイク、５……マイ
クブーム、７……ケース、７ｂ……切欠溝、８…
…挾持具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ヘツドホン本体の背面に取付けられるケース
   と、該ケース内に収納されるゴム等の弾性を有し
   摩擦係数の大なる挾持具と、該挾持具内に挿入さ
   れ挾持されると共にケースに形成された切欠溝を
   介して導出されるマイクブームとより構成して成
   るマイク付きヘツドホン。