JPS6342083Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、衣服のうち、特に晴着等の和服の着
用時に、和服の上から簡単に着用できる衣服用フ
アツシヨンガードに関するものである。

晴着（ふり袖、留袖、訪問着等）等の和服を着
用したまゝ化粧直しやトイレ、手洗い或は来客の
接待、又は食事をするとき等には長い袖が邪魔に
なり煩わしいだけではなく、該和服を汚してしま
う虞れがあつた。

そこで本考案は、この問題点に鑑みてこれを解
消するためになされたものであつて、きわめて簡
単に着脱することができ、かつ、小さく折畳んで
バツク等に入れどこにでも容易に持ち歩くことが
でき、しかも、和服のもつ優美さを少しも損うこ
とのないフアツシヨン性に優れたフアツシヨンガ
ードを提供し、外出先においても手軽に装着し得
て晴着等の汚れを防止できるようにしたものであ
る。

そのため本考案は、基部１ａを大径とし、袖口
１ｂを小径とした左右の袖１の袖口１ｂに、腕に
密着するようにゴム紐５を入れ、かつ、前記袖１
の基部１ａに肩掛部２を一体に延設し、肩掛部２
の上側に狭巾の首掛部３を設けて左右の袖１を一
体に連結し、一方の袖１にポケツト１０を設け、
前記肩掛部２の前側下端にそれれぞれ内方に延び
る狭巾の掛止片４を一体に設けると共に、該掛止
片４の延出端側には胸元で互いに掛止できるよう
に掛止手段６を設けた構成とすることにより所期
の目的を達成するようにしたものである。

以下、本考案を図示せる実施例に随つて説明す
る。

ａは衣服用フアツシヨンガードであつて、例え
ばラメールチユールレースを素材として造られ、
袖１と、該袖１の基部１ａから一体に延設された
肩掛部２と、左右の肩掛部２を連結する狭巾の首
掛部３及び前記肩掛部２の前側を着脱可能に掛止
する掛止片４とから構成されている。

着用時袖が入り易く、かつ圧迫感がないように
基部１ａを大径とし、袖口１ｂを小径とした７分
程度の筒状に形成され、その袖口１ｂにはゴム紐
５が入れられ、腕に密着するようになされてい
る。１０は一方の袖１に設けられたポケツトで、
ハンカチ、テツシユペーパー等を入れるためのも
のである。肩掛部２は前記袖１の基部１ａから一
体に延設されている。該肩掛部２の上側のやや後
方寄りには狭巾の首掛部３が内方に向けて延設さ
れ、首部の中央で他方の首掛部３と縫付けられて
左右の袖１が一体に連結されている。

掛止片４は前記肩掛部前側下端から内方に向け
て一体に形成され、該掛止片４の延出端側にはベ
ルベツト式フアスナー等の掛止手段６が縫付けら
れて、左右の掛止片４が胸元で着脱可能に掛止で
きるようになされている。７は前側となる掛止片
４前面に設けられた飾りである。

又、前記肩掛部２の前側下縁と掛止片４の下縁
には適宜間隔を存して後述するエプロンｂを着脱
可能に止着するリング状の掛紐からなる止着手段
８が設けられている。なお、本願考案のフアツシ
ヨンガードａは第１図に示すように左右略対称な
筒状に形成されていて、和服の上から着用した際
に、左右の袖１及び肩部分以外は和服に対する覆
い隠し面積が極力少なくなるように配慮されてい
て和服特有の優美さを損なうことなく、むしろ、
和服の袖部及び肩部にシヨウル（肩かけ）類似の
アクセントをつけることにより現代感覚にマツチ
した独特のフアツシヨン性を創出し得るようにな
つている（第２図参照）。

以上のように構成されたフアツシヨンガードａ
を装着するには、先ず首掛部３を首に掛け、袖１
を通して該袖１にきもの（和服）の袂を畳むよう
にして入れる。次に、掛止片４の掛止手段６を重
合せて左右の掛止片４を連結させる。

尚、食事の場合等には必要に応じてエプロンｂ
をフアツシヨンガードａに止着してもよい。この
ようにすることにより、きものの胸元、膝等を汚
すことを防ぐことができるため、好都合である。

前記エプロンｂにはその上端に前記掛紐８に掛
止するボタン９が取付けられている。該エプロン
ｂは前記フアツシヨンガードａと同素材で造る時
にはローン等の裏地１１を取付ける。又、該エプ
ロンｂに紐１２を付けてあり、この紐１２は帯の
位置で結ぶようになつている。

尚、上記実施例では、フアツシヨンガードａの
素材としてラメールチユールレースを用いたが、
これは、きものの柄等が透けて見えるようにし
て、その価値を損わないようにするためと、豪華
さを与えるようにしたものであるが、該素材に限
定されるものではなく、きものの見栄えを損うこ
となくフアツシヨン性を有するものであれば、そ
の素材は自由に選定することができる。又、掛止
片４を掛止する掛止手段６も実施例のようにベル
ベツト式フアスナーに限ることなく、ボタン等で
もよく、又、エプロンｂの止着手段においても実
施例のものに限定されるものではない。

以上述べたように本考案は、基部１ａを大径と
し、袖口１ｂを小径とした左右の袖１の袖口１ｂ
に、腕に密着するようにゴム紐５を入れ、かつ、
前記袖１の基部１ａに肩掛部２を一体に延設し、
肩掛部２の上側に狭巾の首掛部３を設けて左右の
袖１を一体に連結し、一方の袖１にポケツト１０
を設け、前記肩掛部２の前側下端にそれぞれ内方
に延びる狭巾の掛止片４を一体に設けると共に、
該掛止片４の延出端側には胸元で互いに掛止でき
るように掛止手段６を設けたから、着用中は、動
きやすいだけではなく、該袂等を汚したりする虞
れがない。そのため、本考案によれば晴着着用時
の化粧直し、トイレ及び来客の急の接待、食事等
の際には従来の如く長い袂をもてあます等の不便
さが完全に解消され、しかもハンカチ等をポケツ
ト１０に収納し得てハンカチ等の置場に困ること
がなく極めて便利であるうえ、その都度和服の上
から簡単に着脱できると共に、着物に対する覆い
隠し部分を極力少なくし得て晴着等の良さを少し
も損なうことがなく、かつ、フアツシヨン性を向
上させることができた。さらに、本考案によるフ
アツシヨンガードは小さく折畳むことができるた
め、バツク等に入れて簡単に持歩くことができ、
外出先でも簡単に着用できるうえ安価に製造で
き、洋服の場合にも利用できる等の効果を有する
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はフアツシヨンガードの斜視図、第２図
はフアツシヨンガードの使用状態を示す正面図、
第３図はフアツシヨンガードとエプロンを併用し
た使用状態を示す正面図である。 ａはフアツシヨンガード、１は袖、２は肩掛
部、３は首掛部、４は掛止片、６は掛止手段、ｂ
はエプロン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基部１ａを大径とし、袖口１ｂを小径とした左
   右の袖１の袖口１ｂに、腕に密着するようにゴム
   紐５を入れ、かつ、前記袖１の基部１ａに肩掛部
   ２を一体に延設し、肩掛部２の上側に狭巾の首掛
   部３を設けて左右の袖１を一体に連結し、一方の
   袖１にポケツト１０を設け、前記肩掛部２の前側
   下端にそれぞれ内方に延びる狭巾の掛止片４を一
   体に設けると共に、該掛止片４の延出端側には胸
   元で互いに掛止できるように掛止手段６を設けた
   ことを特徴とする衣服用フアツシヨンガード。