JPS634093B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、冷凍・冷蔵シヨーケース特に多段オ
ープン型のシヨーケースを備えたストア特に大型
店舗の店内換気システムに関するものである。

従来、冷凍・冷蔵シヨーケース、特に多段式の
大型オープンシヨーケースを多数設備するスーパ
ーマーケツトにおいては、シヨーケースの冷却シ
ステムの内、凝縮器を屋外に設置し、冷凍機を店
内の一部に設けた機械室に設置し、シヨーケース
本体には冷媒蒸発器を備え、これらの間を配管し
て冷媒回路を形成するようにした冷却システムの
設置構成がとられている。

第１図は、このようなストアの機器の配置構成
の例を示す概略図であり、同図において、１は店
舗、２は外壁、３は屋根、４は天井、５は冷媒蒸
発器５０１を備えた冷凍・冷蔵多段オープンシヨ
ーケース、６は冷凍機７や制御ボツクス８を設置
した機械室、９は凝縮器とフアンを含む放熱器、
１０は空調機、１１は空調機用室外機、１２は商
品陳列台である。

空調器１０は、機械室６に設置される場合もあ
る。

ところで、上記のような機器の配置構成では、
シヨーケース５の冷媒蒸発器５０１と冷凍機７と
放熱機９の間を冷媒を流すために、管１３で接続
する必要がある。そのため、冷凍冷蔵シヨーケー
スの設置にあたつては、配管等の現場工事を要
し、設置作業が困難であるばかりでなく、冷却シ
ステム自体の能力が設置時の現場作業によつて左
右される面がある。

また機械室の面積は、店内面積の約1.5〜2.0％
を占めるのが普通で、売場面積をそれだけ狭くす
る原因ともなつている。

このような、従来の欠点を除去するためには、
冷媒蒸発器のみでなく、放熱器や冷凍機を含む冷
却システムを全てシヨーケース本体下部に内蔵さ
せたものを用いることが考えられる。しかしその
場合には、放熱器からの熱が店内に貯つてしまい
不都合である。

本発明は、このような放熱器からの排熱の有効
利用により、省エネルギーの要求を達成しなが
ら、冷却システム内蔵型冷凍冷蔵オープンシヨー
ケースの使用を可能とした店内換気システムを提
供することを目的とする。

本発明は、店内壁面に対して風路用スペースを
空けて設置した冷却システム内蔵型冷凍・冷蔵多
段オープンシヨーケースと、該風路用スペース上
方の天井部に設けた開口を通して屋根裏と連通す
る送風路と、該開口を開閉するダンパーと、店内
と外部とを連通させるシヤツター付吸気口と、上
記屋根裏空間と外部とを連通させる換気口と、該
換気口中に設けたシヤツター付き換気扇とを有
し、暖房時には、上記ダンパーで上記開口を閉じ
るとともに上記換気扇と吸気口のシヤツターを閉
じて上記冷却システムの排熱を店内暖房用に供
し、他の時は、上記ダンパーで上記開口を開くと
ともに上記換気扇の動作により該排熱を屋根裏を
通して排気するとともに上記吸気口より外部空気
を導入するようにしたことを特徴とする冷凍・冷
蔵シヨーケースを備えたストアーの店内換気シス
テムである。

本発明によれば、冷却システム内蔵型のシヨー
ケースを用いることができるので、設置が容易で
あり、機械室が不要であるので、売場面積を広げ
ることができる。その上本発明では、シヨーケー
スの冷却システムの排熱を店内暖房用に利用する
ので、暖房用エネルギーが不用あるいは減少し、
省エネルギーが達成されるが、何よりも、春夏秋
の間の屋根裏の温度上昇に伴なう店内温度上昇を
考慮し、冷却システムの熱による上昇気流にさか
らうことなく、屋根裏を換気するとともに店内の
換気を行なうことによつて、屋根裏および天内の
温度上昇を防止しているので、店内冷房の実施期
間の短縮や、実施中の稼動率を下げることができ
この面でも省エネルギーの要請を達成できる。

以下本発明の実施例を第２〜４図を参照して説
明する。

第２〜４図において、第１図と同様のものは同
一の参照符号をもつて示す。

この実施例は店舗内に、冷却システムのための
機械室の設置を省略し、多段式オープンシヨーケ
ースとして蒸発器だけでなく圧縮機５２、送風機
５３、凝縮器５４の冷却システムを内蔵したシヨ
ーケース５１が用いられる。

シヨーケース５１は店内内壁に対して、風路用
スペース６１を空けて設置されており、スペース
６１の上方の天井部分に開口６２を形成して、店
内と屋根裏とを連通させている。屋根裏の壁には
外気に連通する穴を設け、そこにシヤツタ付き換
気扇６３を設けている。この位置は屋根裏の高い
位置の方が良い。屋根裏には、屋根裏空間を上下
に複数層に仕切るための仕切板６４を設けると良
い。なお各仕切板６４は通風孔あるいは通風用隙
間６５を形成して設置する。

シヨーケース５１の上面と天井４との間隔が大
きいときは、シヨーケース上面から天井４の方に
延び、その先端と天井４との間に通風路６６を残
すように隔壁６７を設けると良い。

開口６２には、これを開閉できるようなダンパ
ー６８が設けられる。ダンパー６８は、また通風
路６６をも開閉できるようにすると良い。

また店舗外壁２には、店内を外気に連通させる
吸気口７１を設け、その吸気口７１にはフイルタ
ー７２とシヤツター７３を設置する。

このような店舗において、冷凍冷蔵シヨーケー
ス５１を使用中には圧縮機５２や凝縮器５４から
熱が放散される。この熱は送風機５３によつて、
シヨーケース背面の風路用スペース６１を通つ
て、シヨーケースの上方へ送られる。

冬期、暖房を要するときは第２図に示すよう
に、開口６２をダンパー６８で閉じるとともに、
換気扇６３のシヤツタと吸気のシヤツタ７３とを
閉じておけば、冷却システムの排熱をもつた空気
が通風路６６から、実線で示すように店内を循環
し、店内を暖房して、送風機５３の作用で再びシ
ヨーケース５１の下部に戻る。従つて、シヨーケ
ース５１の冷却システムの排熱が店内暖房の熱源
として利用されるので、空調機１０の暖房運転を
不要とするか、その稼動率を下げることができ
る。それ故、暖房に伴なうエネルギー消費を節約
することができる。

次に、春、秋あるいは夏の夜など、暖房も冷房
も不要である場合、第３図に示されるようにダン
パー６８を動かし、開口６２を開き通風路６６を
閉るとともに、吸気口７１のシヤツター７３と換
気扇６３のシヤツタを開けて、換気扇６３を動作
させれば、矢印で示すように、吸気口から外気が
入り、店内の空気は冷却システムの排熱を送風用
スペース６１、開口６２、屋根裏を通つて換気扇
６３から外部へ運び出す。こうして、店内の温度
は外気温程度に調整される。

なお、夏の夜は、オープンシヨーケースにナイ
トカバーをほどこしておくほうが冷却システムの
稼動率が下がつて好ましい。

一般に、屋根裏の温度は太陽で照射された屋根
３からの輻射で高温であり、このため天井を通し
て店内温度の上昇をうながし、春、秋でも空調機
１０の冷房運転を余儀無くさせることがあるが、
本発明によれば店内空気が屋根裏に入り、屋根裏
の空気を一緒に換気扇で排出するので、屋根裏が
常に換気され、上記した温度上昇が防止される。
それ故、冷房の稼動率、運転期間を短縮すること
ができる。

夏期、冷房を要する場合、第４図に示すように
ダンパー６８を中間位置として開口６２、通風路
６６の両方を開き、上記した春秋の場合のよう
に、吸気口７１から外気を取り入れ、店内空気、
屋根裏空気を換気扇６３から排出し、即ち換気し
ながら、空調機１０の冷房運転を行なえば良い。
しかしながら、この場合、冷却システムの送風機
５３の送風量より換気扇６３の排気量が多いと、
吸入口７１より取り込まれる湿度の高い空気の量
が多くなり、冷房負荷が大となるので、換気扇６
３の排気量を小さくすると良い。このようにすれ
ば、屋根裏の換気は行なわれるので、屋根裏の温
度上昇が抑えられることにより、屋根裏温度上昇
に伴なう店内温度上昇は抑えられる。また、この
とき冷却システムの排熱が充分行なわれず、その
一部が店内を循環するが、それを運ぶ空気は冷房
されている店内の空気であり、湿度が小さいの
で、外気の湿気の多い空気が大量に取り入れられ
る場合に比し冷房負荷は小さい。

なお上記実施例によれば、屋根裏に仕切板６４
を設けているので、屋根からの輻射熱また屋根裏
の対流を遮るので、天井４の温度上昇がそれだけ
抑えられる利点がある。

以上のように、本発明によれば、冷却システム
内蔵型の冷凍冷蔵シヨーケースを用いて、配管等
の現場工事を不要とし設置を容易とし、売場面積
を広くとるというメリツトを有するとともに、冷
暖房のためのエネルギー消費を節約したスーパー
マーケツト等の換気空調システムを実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来のスーパーマーケツトの冷凍冷
蔵シヨーケース、空調機の配置構成を示す概略
図、第２図から第４図は本発明の一実施例を示す
図で、第２図は暖房時、第３図は、冷暖房不使用
で換気のみの時、第４図は冷房時の状態を示す。 １…店舗、２…壁面、３…屋根、４…天井、５
１…冷却システム内蔵型の冷凍・冷蔵多段オープ
ンシヨーケース（シヨーケース）、５２…圧縮機、
５３…送風機、５４…凝縮器、６１…風路用スペ
ース、６２…開口、６３…シヤツター付き換気
扇、６８…ダンパー、７１…吸気口、７３…シヤ
ツター。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 店内壁面に対して風路用スペースを空けて設
   置した冷却システム内蔵型冷凍・冷蔵多段オープ
   ンシヨーケースと、該風路用スペース上方の天井
   部に設けた開口を通して屋根裏と連通する送風路
   と、該開口を開閉するダンパーと、店内と外部と
   を連通させるシヤツター付吸気口と、上記屋根裏
   空間と外部とを連通させる換気口と、該換気口中
   に設けたシヤツター付き換気扇とを有し、暖房時
   には上記ダンパーで上記開口を閉じるとともに上
   記換気扇と吸気口のシヤツターを閉じて上記冷却
   システムの排熱を店内暖房用に供し、他の時は、
   上記ダンパーで上記開口を開くとともに上記換気
   扇の動作により、該排熱を屋根裏を通して排気す
   るとともに上記吸気口より外部空気を導入するよ
   うにしたことを特徴とする冷凍・冷蔵シヨーケー
   スを備えたストアーの店内換気システム。